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◆不定期日記ログ◆

CATEGORY 悲惨な日常

■2024-10-31
月記OCTOBER
 万聖節前夜の日に詠める、
 秋来ぬと目にはさやかに見えねどもまじ見えんまま冬になっとる
 (秋が来たと目にははっきりと見えないけれど、本当に見えないまま冬っぽくなってるんじゃあないよふざけるなよ)

 では10月にやったこと、観たものの記録だよ。

■キッザニア東京ふたたび

 に行ったあと、ワイフと娘氏の二人だけで行った回があって、今度はパパチャンと娘氏の二人で行った。
 さすがに10歳ともなると、もう放っておいてもどんどん次のアクティビティの予約を取ってくる。アプリが充実し、「いま予約受付をしているのはどこか」が手元でわかるようになったので、親の仕事はそれを見せるだけになった。
 労働で得たペリカでおさいふがパンパンになってるんだけど、娘氏は結局なにも買わずに出国した。これには心の中のハンチョウも「欲望の解放のさせ方が上手い……!」と平伏である。これ銀行に預けて運用とかできねえのかな。

■ハニワと土偶の近代展

 東京国立近代美術館でやっていた、普段あまり特筆されないけれど、日本人はわりとハニワと土偶が好きですよね? っていう展示。キッザニアのついでに寄っていった。
 音声ガイドが「田中真弓&はに丸」という抗いがたい人選で、思わず借りそうになったが、ゆっくり観ていく時間と体力がなかったので断念した。これから行く人は絶対聴いて欲しい。
岡本太郎 犬の植木鉢
奇獣 犬の植木鉢
 メインはその時代の人たちが描いたハニワや土偶関連の絵なんだけど、その中に不意打ちでこれが置いてあって「なんだこれは!」ってなった。売店でピンズが売っていたので迷わず買ってしまったんだ。
 最後のコーナーにはサブカルチャー史におけるハニワと土偶のキャラクター年表があり圧巻だった。文字だけとはいえ、ゲーム分野でいうとどうぶつの森のハニワくんや、ドラクエのミステリードール、シレンのくねくねハニーまでもが紹介されている。これだけ網羅してSaGa2のはにわが漏れてるのナンデ!?

■文鳥公園

 ワイフが文鳥好きの間で伝説となっている公園の話を持ってきた。相模原市の相模原麻溝公園には動物ふれあいコーナーがあり、そこにはおびただしい数の文鳥が放たれているケージがあるらしい。広大な公園の一区画の中の一区画にすぎないのだが、それなのに「文鳥公園」という通称が生まれるからには、よほどのおびただしさがあるのだろう。
 というわけで東名高速をぶっ飛ばして行ってきた。
相模原麻溝公園
 おびただしかった。手乗りではないので人間のところに寄ってくることはないが、群れで暮らす文鳥がどのように過ごしているのか、それを間近に観察することができた。意外と毎秒ケンカ売ってるわけじゃないんだな……たしかにこれは唯一無二の聖地かもしれない。
 これが無料なのはやばい。もう無限にここに居てしまうーッ! となったが、「まあ家に帰れば文鳥いるしな」と気持ちを切り替えて帰った。

■アコースティックギター

 Chord aiっていうアプリがあって、これで楽譜のない任意の曲のコード進行をある程度割り出すことができる。ワケわかんないコードが出てくることも多々あるが、それを足がかりにして基本的な響きのコードに差し替えて、ガチャガチャ転調して弾ける譜面を探し出すのだ。
 これによって、サトちゃんムーバーの「サトちゃんの歌」や、日産自動車の「世界の恋人」のような企業ソング、「かっぺいの歌(どうぶつの森)」や「トキメキ★ボムラッシュ(Splatoon)」のようなゲーム曲といった誰得弾き語りが可能となった。

 誰得ではある。だが楽しみ方としては間違っていないと確信している。
 かつてカラオケがなかったころ、若者が集まったらアコギを弾くしかなかった……と親父が言っていた。であれば、カラオケがある今の時代にアコギを弾くメリットは、カラオケに入らない曲を弾いて歌うことに他ならず、そしてそういう曲はたいてい楽譜がない。
 採譜したものがある程度たまったら公開して共有したいが、簡便さを最優先したガバガバ採譜なのと、著作権の観点から難しいだろう。

■リバー、流れないでよ

 評判になってた映画がアマプラしたので即観た。時間がループするやつって、だいたい主人公しかそれを認識してないんだけど、登場人物全員がループを受け入れるとこんなに話が広がるんだな。
 撮影が2分ごとの長回しなのも没入感ある。説明を圧縮するために「初期位置」とかあられもない用語が普通に出てくるのは笑ってしまった。撮影日の関係でループごとに微妙に天気が違うのも「世界線がちょっとずつズレてる」とかパワープレイでフォローしてくる。なんでループ慣れしてんだよ。

■アクロトリップ

 大昔に1巻だけ読んで気になっていた作品。だって「異常性を秘めてるけど普通であろうとする少女が異常性あふれる美形男子に絡まれてツッコミを担当しながら異常性を開花させられる話」ってみんな大好きでしょ? 具体? えっと具体的には……『ハイパーレストラン(たかなし霧香)』とか『いとやんごとなき(小松翔太)』とか……意外とねえなこの類型!
 このたび完結にともなってアニメ化されたとのことでとりあえず観てみたんだけど、いきなりゆるキャン△みたいな静かなアニメが始まったのでびっくりしてしまった。エッこれもっと騒がしいギャグ漫画じゃなかったっけ。なんか紫髪で独り言の多い女とピンク髪で髪量の多い女が出会ってよりゆるキャン△みたいになってしまったぞ。
 いちおう1話後半(原作1話)に入ったら普通にさわがしいギャグアニメになったのでよかった。なんだったんだあのパート。

■株式会社マジルミエ

 これはジャンプ+で連載開始時から追ってる作品。だって「実力はあるけどクセの強い奴らが小規模なチームを組んでデカいことする話」ってみんな大好きでしょ? 具体は要らねえよな?
 エンディングでキャストみてひっくり返ったんだけど、越谷さんがキュアコーラルでカナちがキュアサマーなの!? 逆では!? って何回も調べ直したけどマジだな。声優さんってやっぱすっげえな。
 
 アクロトリップと合わせて魔法少女モノが被ってしまった。「魔法少女モノ」ってなんか「不思議な力で変身して戦う女の子の話」みたいな共通認識があるけど、元祖王道となる作品が特定できない集団幻覚なのが面白い。たぶんサリーさんやアッコさんに連なる「魔女っ子モノ」と、東映特撮やセーラームーンに連なる「変身ヒロインモノ」がどっかで合流して幻覚が生まれ、プリキュアの普及で一般に浸透した……のだろうか。この辺は先行研究がたくさんありそうだな。

■るろうに剣心

 いよいよ京都編が始動した。京都編は一番ミーム汚染がすごくて、これまでも俺は左之助の表情がキワマってくると「~日本語吹替版~」という字幕を幻視してしまったし、追加された横浜編は「とにかく長いスペイン語の技名を叫ばせたい」という想いに溢れていた。

 関係ないけどここ数年、日清食品がウェブCMでめちゃめちゃハメを外していて、「あの頃のニコ厨」であることをやかましいくらいに主張してきているので、おそらくもう水面下でカップヌードル×るろ剣のコラボCM企画が進んでいるのではないだろうか。だって左之助が普通に「シーフードの極み」とか言うだけでもう文脈が乗ってしまうし、最悪の場合剣心が「ギリギリ太るカレーヌードル」とか言うところまで踏み込んでくる可能性がある。あるか馬鹿!! 自重しろ!!

■らんま1/2

 まさかのネトフリ限定配信だが、幸いここ静岡でも地上波放送があり助かった形だ。静岡、もうアニメ砂漠ではないのか……?
 発表されたときには「リブートでなくリマスターする気なのかァーッ?」という印象を受けたが、実際オンエアされてみると声優さんも作画班もめちゃめちゃ頑張っていて、「令和のオタクにもこの魂を届けてやるぜ……」という強い意志を感じることができた。TSキャラが珍しくなくなった昨今、ハンパなTSキャラを全力でぶん殴ってほしい。

 らんまの関係者、人の話をまったく聞かない異常者が多いんだけど、話が通じなくても物理攻撃で止めることができるためギリギリバランスが取れている。暴力ヒロインには暴力ヒロインをやるための理由と責任があるのだ。

■ニチアサ百景

 プリキュアでは悟くんの告白が成功した。これは本当に偉業と言っていい。
 そもそも特定の交際相手を持つプリキュアが激レアで、一応、最近異世界人と結婚したらしい人はいるんだけど、あちらは作中で互いの関係を明確にしていない。なので正式に彼氏を持つプリキュアは、フレンディさんが史上初ということになる。

 プリキュアの恋はだいたい相手が異世界人だったり妖精だったり無駄に胸元をあけている神だったりするせいでうまくいかないことが多く、幼なじみ枠の男子との関係も結論までは描かれないのが常であった。
 それがここで急にカップルが成立してしまった。まごうこと無き神回であったが、心配なのはこれが「犬が主人公の物語」だということだ。クライマックスでもないこのタイミングでやったということは、「飼い主に恋人ができて相手してもらえなくなるペット」の悲しみが描かれてしまうのか!? 嫌だ!! 苦しむのは毎日悟くんと電話してたメェメェだけにしてくれ!!
 
■2024-10-05
熾烈なる歯列矯正生活
 歯列矯正を始めて一か月が経過した。始めた経緯はこちら

 一か月もすればたいていの事は慣れてしまう。
 慣れるというか、「諦める」というほうが近い。
 
 たいていのものは食べられるが、犬歯でしかものを噛めず、かつ噛み合わせの位置が従来と違う(正しい位置である)ため、咀嚼にはかなりの困難を伴う。牛タンなど食べたときには牛のタンより自分のタンを噛む回数の方が多いかと思った。
 さらに食後のケアもきわめて面倒くさい。米を食べれば全ての歯の間に米粒が入り込み、一つ一つ歯間ブラシで取り除かなければならないし、肉を食べればスジがワイヤーに絡みついてブラシでもなかなか取れない。

 なので基本的に食べ物は水で流し込めるもの以外は食べたくない。食べたくないが、食べなければ生きていけないので食べている。でも……世界的には食事をそういうマインドでとらえている人の方が多いのではないだろうか。残業時の晩飯なんか、コンビニに食える物がなさすぎて、スティックパン等をかじったあと雪印コーヒーで溶かして飲み込んでいる。こういうとき「糖と炭水化物以外も摂らなくては……」と思う人は、世界では少数派であろう。

 こうなると献立を考えるワイフには大変苦労をかけることになるが、完全に「食べられない」というものはそこまで多くないため、気にせず作るようお願いしている。長期に渡るものだし、気にするとキリがない。俺の側が慣れていかなくてはならないことだ。


 一か月めの診療ではまず上の歯のワイヤーを再調整した。全く歯が動いている気がしないのだが、まあそういうものなのだろう。そしてなんかわからないけど新装備が増設された。上下の奥歯をエラスティックスという小さな輪ゴムでつなぐためのフックである。
 大きく口をあけたときに多少牽引力を感じるが、本当にこの程度の力で奥歯が上がってくるのだろうか……と思って一晩寝たらけっこう奥歯が痛くなっていた。効いてて草。
 この輪ゴムは切れたら自分で新しいものをセットしなければならない。おおよそ1日~2日で切れてしまうので、輪ゴムのストックは手放せない。


 目下の問題であった「朝食に餅を喰えない件」については、ワイフと様々なアイデア出しを行ったが、いまだに解決が見えない。
 何しろ餅は、腹持ちが良く、安価で手に入り、トースターで焼くだけで調理が完了し、手づかみでそのままいけば食器が要らず、食事のために座る必要もない、理論値最強の朝食であった。なぜ朝食がそこまで限界なのかは以前述べたとおりなので省略する。
 しかしこの環境下で餅を喰えば、装置にこびりついた餅を除去するだけで餅から得られたカロリーを使いつくしてしまうだろう。最悪、装置に悪影響を与える可能性がある。

 目下、最強に近いのはバナナだ。餅より腹持ちは悪いものの、調理にかかる工数が「剥く」のワンアクションで済むという優秀さが唯一無二である。
 ただしこいつは日持ちしない。買い置きしておくことができないのでそのぶん買い物に出る頻度が上がることになる。俺が帰りに翌朝用のバナナを買えればいいんだが、帰路にスーパーマーケットがないし、コンビニで買うとコスパが悪化する。

 お粥やお茶漬けは腹持ちが良いものの、米が炊かれていなければ解凍する手間があり、当然器も要る。調理に必要なアクションが多すぎる。それらをワイフが全てお膳立てしてくれたとしても、食後にワイヤーに挟まった米粒を除去するだけで出勤分のカロリーを消費してしまうだろう。

 パンやそれに準ずるものはお話にならない。前歯が使えないため、かぶりつくタイプの食べ物は総じてやっかいなことになる。食パンを牛乳に浸してしゃぶればなんとかなるかもしれないが、時間のない朝にそんな面倒なことをするアホはいない。

 シリアルやグラノーラはコスパは良いが、腹持ちが良くないうえに、細かいものを喰うのに時間がかかる。喰うのにかかる時間に対する腹持ちの良さはタイパといって良いのだろうか。コスパは良くてもタイパが悪いのではいけない。時間はなにより大事だ。

 この一か月、粉末スープにクルトンを投入して過ごしていたが、これは腹持ちが良くない。出社後即オヤツなのは多少見苦しい部分がある。油汚れの洗い物が発生するのもSDGsでない。ただ保存は効くし、まとめて買っておけばコスパも良い。


 ところでなぜかうちにMCTオイルとかいうm.c.A・Tみたいな名前の食用油がある。これは料理に使うのではなく、料理や飲み物に混ぜて直接摂るものだ。吸収が早く体に蓄積しにくいためダイエット勢が使っているらしい。油を飲んでダイエットになるというとんでもない理屈がなぜ真面目に通っているのか、まったくわからない。
 「体に蓄積しにくい」のは気になる部分ではあるが、素早くエネルギーになるのであれば、これの直飲みが最強の出社エネルギー源になるだろう。だがそれはもはや「食事」ではなく「給油」であり、さすがに人間の尊厳がおびやかされている気がする。

 とりあえず当面は粉末スープにm.c.T・Oをぶっこんでカロリーを添加する作戦で出社をキメようと思う。うっかりダイエットしてしまうとdieしてしまう可能性が出てくるが、まあ油を足して痩せるわけないだろう。
 
■2024-09-30
月記SEPTEMBER
 ようやく朝夕が過ごしやすくなってきて、夏の終わりを感じる。本当は8月の終わりくらいに感じさせてほしかった。
 関係ないけど怪談はなんで夏の風物詩なんだろう? 冬の方が夜が長くて怖くね?

PIPI
ピピチャン!(肝試しとセットなんじゃない?)
 それはそうかもな。では9月にやったこと、読んだもの、遊んだもの、観たものの記録だよ。

■伊東へ行くなら

♪むかしむかし浦島は
 ( A )亀に連れられて
 ( B )行ってみれば

 空欄に適する言葉を答えなさい。
 これにノータイムで「ハトヤの」「海底温泉」を入れられる奴は地域・年代がだいたい友達と言えよう。不正解の人は公式サイトを参照するように。

 今まで伊東市へは何度も泊まりに行っているけど、ハトヤに決めたことはなかった。伊東に行っているのにハトヤに決めていないというのは、文明堂に行きながら三時のおやつにカステラを食べていないようなもの。なのではっきり決めた(ワイフが)。伊東にふたつのハトヤあり。海底温泉があるのはサンハトヤのほうである。
 これはガチャで見事引き当てたルームキーホルダー。しかしこれが欲しいのなら、300円のガチャでランダム当選を狙うより、お土産屋さんで一回り大きい500円のアクリルルームキーホルダーを買うのが良い。ハトヤ豆知識だ。

 現在、屋外プールはシーズンオフで営業しておらず、室内プールも更衣室が温泉と共用という変則的な運用になっている。ひとしきり古代プールを楽しんだあと、更衣室を経由して水着を脱いで海底温泉に入浴した。
 海底温泉は水族館めいたアクリル水槽のある温泉である。時間が早かったので他の入浴客はいなかった。しかしついさっきまで隣のフロアで水着で水に浸かっていた俺が、こちらでは全裸でいるというのは奇妙な感覚だ。俺はとてもまずいことをしているのではないだろうか……?

 ところで「CMでおなじみのびちびちはねる魚を抱えるごっこ」をするための魚のぬいぐるみがあるって聞いていたんだけど、見当たらなかったな……ディナーショーを観ないといけないのかもしれない。

■熱海城

 熱海城!! それは今川氏などが築城を熱望したが叶わず、あの名古屋城や小田原城が再建されたのと同時期に築城された……その……つまり……歴史的背景が一切ない城なのである!!
 なので最初は侮っていた。所詮はバブル期の徒花、すぐ隣に秘宝館があるいかがわしい観光地であろうと……だがその認識は完全に間違っていた。

 城内は博物館になっており、展示されているのは江戸時代の史料と、全国の名城のジオラマ、絵画など。歴史的背景がないので熱海に関わる郷土史料はほぼなく、代わりにそこには全国の城に対する膨大な熱意があった。なるほど、これはアレだ、「自分は仮面ライダーになれなかったが、研究と鍛錬により人工ライダーになった」系2号ライダーの熱意だな。歴史的背景がないことに対して真面目に向き合っている。

 なお、特筆すべきこととして、開城時は温泉施設だったらしい地下のフロアが遊技場になっており、ボールプールやボルダリング、卓球などに加え各種アーケードゲームがフリープレイで置いてある。フリープレイゆえか多少メンテが甘い筐体が見られたが、beatmaniaIIDXやポップンミュージックが不足なくプレイできたため、ここだけで入場料+駐車料金はだいたい元が取れてしまった。やったぜ。

■アコースティックギター

 簡単なコードだったらそこそこ素早く切り替えられるようになったので、試しにギターピックって奴ででかい音を出してみたところ、全然きれいな音が鳴らない。ミュートすべき弦がまったくミュートできていないのだ。
 右手をダウンストロークだけでなくアップストロークも混ぜてみると顕著である。このへんの精度は、他人に聴かせるつもりがないため無限にサボってしまう。真面目にミュートしなければ……。

■メイドインアビス

 履修しないとなーって思っているうちに長い年月が過ぎてしまったが12巻まで履修した。
 読んでみて一番驚いたのは「ナナチはマスコットキャラ枠ではなかった」ということであった。まさか頼れるアニキ枠として加入するとは……インターネット受動喫煙の悪い部分が出たな。

 しかしこの作品、本筋と関係ないところにみっちりと作者のヘキが詰め込まれているため息が詰まる。度し難い、度し難いぞつくし卿……今のところプルシュカの「パパ棒」がいちばんヤバい。ボンドルドが娘と入浴なんてするワケがないんだからどういうことなんだよ。勘弁してくれ。
 その点、成れ果て村編は比較的本筋に関係あるヘキが詰まっていて良かった。美しくグロく悲しい話で、この作品でないと出せない出汁がよく出ている。なんだその出汁、飲んで大丈夫なやつか?

■黄泉のツガイ

 ご存知ハガレンの荒川先生の最新作。5巻まで読んだ。
 ほんとこの人漫画が上手いなって思うんだけど、ハガレンも銀の匙も、普通なら1話きりで使い捨てられそうな立ち位置のキャラが、どんどんサブレギュラーやレギュラーキャラとして立ち上がってくるんだよね。今作も登場人物がバカスカ増えていってもぜんぜん読みやすい。すごい。

 ところで俺は異世界に行って現代知識で無双する話よりも、逆に異世界人がこっちに来てフィジカルで無双する話が好きなんだけど、これがわりとそれにあたるのでとても助かる。最初は能力バトルなのかって思ったけど、実際バトルの大部分が遠隔物理攻撃だったもんな。

■Splatoon3 グランドフェスティバル

 公称アプデ期間の2年が終わり、最大のフェスであるグランドフェスティバルが盛大に執り行われた。
グランドフェスティバル | スプラトゥーン3 | 任天堂
https://www.nintendo.com/jp/switch/av5ja/grandfestival/
 今までと違って「ラストフェス」とは言っていない(前作はラストフェス後も数回フェスがあった)ものの、あらゆる演出がThe End of the Splatoon...という雰囲気を出しており、もうこれをもってこのゲームはサービス終了するんだって言われても信じてしまうくらいの盛り上がりを見せた。
 いやサービス終了するゲームはこの3日間のためだけに会場マップ作成・振り付け・演出と凄まじい工数を割かないだろというのはそれはそう。
愚乱怒風江州帝波龍シューター同好会
 でも実際これ最終回の演出だよォ~~エンドロール見えたもん脳内に。グランドフェスティバルで燃え尽きた俺はそのあと一週間くらいログインできなかったのであった。

 困ったのが、1や2であった3種目のマイナーチェンジブキ追加の可能性が明確に否定されていないことだ。
 公式の声明では「定期的なコンテンツ追加は終了」「ブキの性能変更などを含んだ更新データは不定期に配信予定」ということなので、普通に読めばブキの追加はなさそうだが、「など」ということは「不定期のタイミングでのマイナーチェンジブキの追加」は無いとは言い切れない。俺はブキの購入に必要なライセンスが99枚も余ってるんだよ。ないならないでくじびきに使っちゃうから、ちゃんととどめを刺していってくれえ。

■MOTHER2のひみつ。展

 「MOTHERのひみつ。展」は、倉庫から30年ぶりに発掘されたマザー2開発当時の資料を公開するすげえ展示会なんだけど、8月末の酷暑に渋谷まで行くのはだいぶ厳しいので見送っていた。展示終了後に内容をちょっとだけライブ放送で中継してくれたので喜んで観た。
 内容がわりとガチめに「ひみつ」でびっくりしてしまった。イベントフラグの管理を紙で……? 発売3ヶ月まえにテストプレイでこれだけの改善要望が……?

 ありがたいことに展示内容をまとめたカタログが出るらしい。
 6600円で「高ェ!」って思ってしまうけど、よく考えたら渋谷まで往復するコストの方が高いうえ、手元に置いておけるというのは爆アドなのではないだろうか。だんだんやすくみえてきた。これはいけない。

■天穂のサクナヒメ

 書くまでもないことだが「ヤナト田植唄―巫―」で爆泣きした。だがアニメを先に観ていたら泣くことはなかっただろう。ゲームならではの音楽体験の有用性が完全に証明された形だ。
 ゲームでは唐突感のあった内容が丁寧に説明されていてとてもよかった。改変箇所もおおむね納得がいく。星魂剣の半分はそりゃ龍の腹にあったほうがいいよ。
 ココロワまわりが改変されたことで終盤が大きく変わるかと思ったが、そこまで影響なかった。なんかこう、ソロプレイのゲームではできないアニメならではの盛り上げ方を期待していたんだけどな。

■逃げ上手の若君

 原作既読部分まででキッチリ終わった。さてはこれを見越しての無料公開だったか。
 走る馬や多数の兵士が出てくるとがっつりCGになるんだけど、どこまでがCGでどこまでが手描きなのか全然わからないレベルに調整されていて驚いた。なにこれどういう技術?
 娘氏に歴史ブームが来ているので、これとサクナヒメで室町時代の空気感を理解してくれたことだろう。室町時代は義務教育の範囲だとぜんぜん子どもの興味にリーチしないのでとても助かる。

■映画プリキュアオールスターズF

 去年の20周年オールスター映画。なんかABEMAで無料公開されていたので観た。
 非暴力プリキュアに半年以上浸かっているせいで、いきなりすごい動画枚数で敵をボッコボコに殴り倒すハレワタールさんに若干引く。こっちが本来のプリキュアだよ。
 「プリキュアとは何か」という根本的な問いに、心が強え奴とかそういうふわっとした要素でなく、「手を繋ぐ者」という答えを出してきたのは感心した。プリキュアは一人ではできない。納得の回答だ。
 最終的には15周年の『オールスターズメモリーズ』と同じく、観客の持つプリキュアの記憶が反撃の嚆矢となるわけだけど、アチラほどメタ発言に頼らずにその展開に運んで行ったのは上手かった。そりゃ親の顔より見た拠点の背景を次々出されたら、プリキュアの世界を再構築しちゃうよな。親の顔をもっと見ろ。

■ニチアサ百景

 お菓子をモチーフにした『仮面ライダーガヴ』が始まった。
 ここでニチアサクラスタでない人、あるいは録画・配信勢のために解説が要る。2013年頃から「仮面ライダーグミのCM」というのが定番となっていて、それは一言で表すと「仮面ライダーグミ? 普通のグミでしょ……ムムッ! ジューシー!!」であった。ライダーのテーマに合わせて毎年リニューアルされる演出で、さまざまなジューシー小僧がド派手にジューシーしていった。それはオロナミンCに並ぶ風物詩CMであった。
 なぜか令和になってからCMが途切れてしまい、まさか平成ライダーと一緒に平成ホールに吸い込まれて消えてしまったのかと心配していたところに、今年、仮面ライダーのほうがグミになったのである。

 ガヴ本編では主人公のショーマくんが美味いお菓子を食うたびにジューシー的な演出があり、変身ベルトの音声も「ジューシー!」を連呼する。
 もちろんCMも復活した。主演の知念英和くん本人がグミを食い、ジューシーする。偉業である。歴代のジューシー小僧たちの怪演が、ジューシーをこの高みへと連れてきたのだ。俺たち、グミにそこまでジューシーさって求めてたかな……?

 そんなふざけた仮面ライダーだが、中身はいたって真面目に仮面ライダーしており、主人公が人間でなく怪人側と同族である。今まで「怪人と同源の力で戦えば仮面ライダーでしょ」と思っていた俺たちに「本郷猛はショッカーに改造されたバッタ怪人だが?」と正論をつきつけ、怪人の悲哀をこれでもかというほど描いてくる。
 なのでいったいどういう展開になるのか先が読めない。楽しみに観ていこうと思う。
 
■2024-09-05
40代からの歯列矯正
 事の始まりは娘氏の歯科検診であった。
 永久歯への生え替わりが進む娘氏であるが、どうやら歯並びが悪くなるかもしれないという可能性が浮上した。
 歯並びは遺伝する。厳密に言うとアゴの大きさや歯の大きさが遺伝する。
 その歯科は我々一家でお世話になっているので、ただちにご両親の口腔のレントゲン写真が用意され、そして俺の口腔写真を見た関係者は深くうなずいた。「これは間違いなく歯並びが悪くなる」と。

 これはつまり、今まで客観視してこなかった俺の歯並びが、関係者一同に納得をもたらすほどガッタガタであることが明らかになったということだ。
 できればここにその歯並びの様子を示したいところだが、お前たちはクソ広告が「歯の黄ばみ……」とか言ってキッタネエ歯の写真を繰り返し繰り返し見せつけてきてキレたことがあるはずだ。俺もある。なので決してそのような愚かなマネはしない。

 検討に検討を重ねた末、娘氏は歯列矯正をすることになったが……俺はこのままで良いのか? エッ40代でも歯列矯正する人はけっこういるんですかッ!? こんなオッサンでも歯は動く……むしろ全然動くんだってェー!?
 成長期でないので矯正期間は「早くて2年」と長期にわたるそうだが、俺は去年、最後の親知らずを抜いたばかりである。それゆえ、親知らずの侵攻でガタガタになった歯が正しい位置に戻る余地が生まれた……と考えることもできる。

 俺がいままで虫歯の発生に悩まされ、ほぼ全ての歯にドリルが入った痕があるのは、この歯並びの悪さによるところが大きい。歯科医療は日々進歩しているが、それでも俺が死ぬまでに天然歯を完璧に代替する技術は生まれないだろう。意識したことはなかったが噛み合わせもよくないらしい。ワイフの後押しもあり、俺は娘氏のついでに歯列矯正を受けることを決めた。
 ついでとはいえ6ケタでは済まない出費となるが、カネと時間をかける価値はある!


 事前の準備として、歯の側面に至る銀歯を金属でないものに代替する作業が行われた。歯列矯正のために歯にくっつけるあの銀色のパーツは、歯にはよく付くが金属には付きにくいらしい。
 銀歯のあたりをプラスチックの棒でゴリゴリされただけで診察が終わったので何事かと思ったら、なんと3Dスキャンが完了しており、俺の歯列の一部が3D空間でぐるぐる回せる状態になっていた。これで代替銀歯を作れるらしい。じゃああのピンク色の変な奴をニッチャァ……ってして型取りしなくていいんだ!? すばらしい技術に感動した。
 感動はしたが、いくらすごくてもその画像をここに掲載すると「歯の黄ばみ……」とか言ってるアホと同罪になってしまうので、心の中に秘めておこう。


 それらの作業が無事おわり、今月いよいよ矯正器具を装着する運びとなった。
 装着する器具は2種類ッ!
 一つは上下の犬歯のあたりに被せて、噛み合わせの位置を前にずらすやつ!
 もう一つはお馴染みのワイヤーだ!

 ワイヤーはなんかたいしたことがない。こんな力で本当に歯が動くのか~~ッ!? なんか口の中にたくさん針金を入れてペンチでバッチバッチ切っていたので、このままでは針金の端で口の中が血まみれになってしまうーッ! って思ってたのに全然なめらかで驚いた。歯科医療の技術はすごい。
 このワイヤーはあらゆるものが頻繁に引っかかるうえ、フロスを使うことができなくなるので、ウォーターピックを導入した。高圧洗浄機のような勢いでとれにくい食べカスを始末する頼れる奴だ。

 それよりやっかいなのが犬歯のあたりに被さってるやつで、高さがあるので奥歯も前歯も噛み合わなくなるうえ、噛み合わせ面がナナメになっていて、噛むと下顎が従来の位置よりすこし前(正しい位置)にズレるよう作られている。食事のときにはこの部分で噛むしかなく、しかも噛み合う位置が今までと違うので、ぜんぜんまともに噛めない。
 噛む位置を探り当てながら俺は思った。俺は……歯列を矯正しているつもりでいたが……真に矯正されているのは……俺だったァ―――! 俺自身が噛む位置を矯正されているんだッ! 歯は俺だッ!


 一週間くらいで慣れるとのことだが、今の正直なところを申し上げておくと、流動食以外の全てのものが美味そうに見えない。
 総入れ歯になった人もこんな気持ちになるのかもしれない。噛んでもなんの感触もない偽物の歯で、固形物を食べようという気がまったく起きない。やはり自分の歯をキープするのは大切だ。
 食べられないことはないので食べるが、食欲が減退してカロリーが足りなくなってしまう……かといってカロリーがありそうな飲料を毎日飲むのは体と財布に悪そうだ……。

 特に朝食に欠かさず食べていた餅がしばらく食べられないのが痛い。安価・迅速・腹持ち・皿いらずと無敵の選択肢だった餅を封じられてどうすればよいのか。当面は粉末カップスープで出勤ぶんのエネルギーを捻出しようと考えているが、機能面で餅には遠く及ばない。不便な日々は続きそうだ。
 
■2024-08-31
月記AUGUST
 クソ暑いから外になんて出られないぜって言ってるうちに8月も瞬く間に過ぎてしまった。そういえば「時をかける少女」以降キッチリ3年ごとに公開されていた細田守監督作品がこの夏は無かったんだな。え!「おおかみこども」が12年前!??
 では8月にやったこと、読んだもの、遊んだもの、観たものの記録だよ。

■アコースティックギター

 すぐ飽きるかと思ったのに意外と飽きていない。左手の指先は3日で硬質化し、タイピングに多少の影響がある。今シャーロック・ホームズに会ったら一言目に「あなたは最近ギターを始めましたね」って看破されるだろう。
 G・Em・C・D に加え、A・Am・Dm・E あたりの頻出簡単コードを押さえられるようになり(きれいに鳴らせるとは言っていない)、頻出難関コードであるFをFmaj7で誤魔化す方法を知ったため、一気に触れる曲が広がった。
 40年間聴いてきた曲たちがすべて課題曲候補として立ち上がってくるのは沼が深い。ひたすら弾いてコードの切り替えを早くするのだ。

■自由研究サポートAI

 娘氏が自由研究のテーマを決めかねていたので、「作文を手伝うAI家庭教師プロンプト」を改造して、自由研究のテーマを提案するプロンプトを作り、Claudeさんと娘氏を対話させた。

 AIはまず娘氏がどのようなことに興味があるかを聞き、その興味の対象を具体化し、そこから考えられる研究内容を挙げていった。娘氏が無理そうだと言えば次々と新しいテーマを出し、そこから選ぶ形でまた具体的な研究内容を提示してくれる。こうして娘氏の自由研究のテーマは「水と油が混ざらない様子を観察する」に決まった。
Claude AI
 最終的にタイトル候補まで挙げてくれてよかった。やはり対話型AIは調べものよりアイデア出しに向いているな。

■ぷよぷよテトリス2

 娘氏の成長はハヤイ。もうお互い中辛でガチンコしても勝敗は五分になった。ただテトリスとぷよぷよが交互に切り替わる「スワップ」ルールだとなぜか勝てる。そもそもテトリスとぷよぷよを切り替えながらやるルールが無法だと思うが勝てるならよい。
#nintendoswitch
 ぷよテトには「ミックス」というさらに世紀末なルールがあり、こちらはテトリミノもぷよも両方降ってくる真のカオスとなっている。こうなるともうどっちが有利とかそういうレベルではない。これをゲームとしてギリギリ成立するルールに仕上げた人、天才か狂人だと思う。

■風来のシレン6

 いわゆる「もっと不思議」である「とぐろ島の神髄」に挑戦し始めた。かなり早い段階からマゼルンが出て殴り殺されたりしたが、今作では最初から印がついている「神器」が稀に手に入るので、それと合わせて冒険ごとに多彩な装備を作ることができる。合成の壺しかなかった時代とは大違いだ。
 しかし昔から思っていたんだけど99フロアは長い。何も考えずに走れるダンジョンだって一日に30フロア行くかどうかで、食料と相談しながら慎重に進む「真髄」では一日に5フロアが精一杯だ。
 ただ、昔なら冒険を中断すると「何が識別済みで何が命名済みか」を完全に忘れ去ってしまい死んだものだが、今は名付け識別帳に記録されているので、その点はとても助かる。じわじわやるぜ。……エエーッDLCでさらにダンジョンが追加されるんですかァーッ!?

■The JOJOLands

 小動物に厳しいことに定評のあるジョジョだけど小鳥が助かってよかったです。
 ここにきて「不条理」というキーワードが出てきたので、テーマである「仕組みメカニズム」と合わせてどういう奴がラスボスとして立ちはだかるのか楽しみだ。

■天穂のサクナヒメ

 第6話で米が収穫されたのを見た娘氏が、珍しく白米を大量に食べるようになった。さすが農水省推薦アニメやで。でも今スーパーには米がないんでしょう? 農水省はちゃんと正しい情報を発信して!
 第7話ではいきなりゲームの原曲が使用されて気を失っていたら3年経ってた。構成がダイナミックだな。激しい曲はアニメでは使いにくいかと思うが、次の戦いで「魁 ―かしら―」が流れたりしないだろうか。泣いてしまう。

■ニチアサ百景

 仮面ライダーガッチャードが最終回を迎えた。いい最終回だった。
 「セイバー」と脚本陣が重なっているので最初は警戒していた。こちらも主人公が「具体案は特に出さないけど理想はあるぜ!」という言動を繰り返すんだけど、セイバーと違ってこっちはまわりのキャラが常に「脳天気」「お気楽ボーイ」というリアクションを返してくれるので安心して観ていられた。
 最初は人間よりケミーを優先するような主人公の言動に違和感を覚えたが、ケミーが実質ポケモンであることと、市民の治安が驚くほど悪いということがわかってからは素直に飲み込めるようになった。そりゃ常にポケモンを犯罪に利用しようとするやつが徘徊してる世界ならそうなるわな。
 この犯罪係数の高すぎる市民たちがいる限り、理想のケミー共存の社会を作りあげるのは無理ではないかと思っていたが、ラスボスをやっつけるついでに破天荒な方向でそれを実現したのには驚いた。あの市民たちを啓蒙するより平行世界を錬成したほうが早いぜ!

 「初の女性2号ライダー」ということが話題になったが、女性2号というよりはダブル1号だったように思う。「2号ライダーの定義」みたいな話になってしまうのは避けたいが、やはり主義主張の対立で殴り合ったスパナ君のほうが2号っぽい。優等生ちゃんは最初こそ「掟の遵守」みたいな形でお宝ちゃんと対立したわけだけど、ライダーになってからは足並みが揃っているからね。
 最終的に「錬金術といえば金、金といえば安定して変化しない」という流れで、黄金を崇拝するグリオン(および保守的で無能な錬金連合)が、変革する若者たちとの対比になっていたのは上手かった。最初「錬金術」と言っておきながら史実の錬金術とはまったく異なる術だったのがわかりにくいと思っていたけど、錬金術の常識を壊す話だったんならむしろわかりやすい。いい最終回だった。

 プリキュアでは急に敵幹部が生えてきて、完全にいつもの感じになった。
 街が破壊されてプリキュアが曇ると気持ちが年末になってしまう。まだ9月……いや9月なんてもう年末みてえなもんか。あとは仕事に追われているうちにハロウィンがあってクリスマスがあって今年も終わりだ。よいお年を!!
 
■2024-08-26
43歳になるということ
 43歳になったので、ロールモデルを探すべく、43歳のキャラクターについて調べてみた。


 まずはるろうに剣心の師匠こと比古清十郎が43歳である。36歳のときに「少年誌で36歳っつーと親とか師匠とかになるよな」と悟っているのでいまさらである。あの人43歳であんなに襟を立ててるんだぁ……
 なお『頭文字D』の藤原文太も43歳のようだ。「主人公より強いけど現場に出てこないキャラ」としてのポジションを求められているような気がする。無理だ!!

 ジョジョ7部のファニー・ヴァレンタイン大統領も43歳の設定である。
 大統領が来ちゃったよ……ていうかヴァレンタイン大統領、43歳でアメリカ大統領としてすごい支持率を誇ってるんだ?? すげえな……調べてみるとニューディール政策のローズベルト大統領が就任時42歳、J・F・ケネディ大統領が就任時43歳らしい。40代の前半で大統領になる人はめずらしい。ここんとこずっと高齢者が大統領をつとめているのでよけいそんな気がする。
 ……ていうか我が国だって小泉進次郎が43歳でしたね!? うわあそっか、もし自民党総裁選に勝って内閣総理大臣になったら……いややっぱヴァレンタイン大統領がすごすぎるな。冬のナマズのようにおとなしくなるしかない。

 そしてハッピーバースデーといえばこの人、仮面ライダーオーズの鴻上会長がなんと43歳の設定である。
 エエーッ43歳!? ウソでしょ!? なんで43歳で鴻上ファウンデーションの会長やれてんの!?
 鴻上ファウンデーションがどんな業務をしているのかわかんないけど、仮に家族経営の財閥みたいな企業でも43歳なら現場でブイブイ言ってないとダメじゃない!? 会長室でバースデーケーキ作ってる場合ではなくない!?


 38歳以降、該当者が減りほとんどやっていなかったこの試みだが、久しぶりにやってみたら「作中最強格」だの「大統領」だの「会長」だのとんでもねえ奴らが勢ぞろいしてしまった。おまえら43歳をなんだと思っているんだ。
 
■2024-07-31
月記JULY
 7月が終わった。
 ところで「日本三大何かのタイトルであることは知っているけど何のタイトルかは知らないタイトル」といえば、「書を捨てよ町へ出よう」「彼女が水着にきがえたら」「悪魔が来りて笛を吹く」で異論はないよな?

PIPI
ピピチャン!(「世界の中心で愛を叫んだけもの」は?)
 それは世界三大の方に入ってるんだ。じゃあ7月にやったことや読んだもの、観たものの記録だよ。

■機織り

 娘氏は幼稚園のときなぜか「はたおりで暮らしていく」という夢を持っていたが、カイコガの幼虫を見てそれをひっこめて現在に至る。このたび七夕ということで、ワイフが機織り体験のできる工房を見つけたので行ってきた。
染織工房 糸遊
 糸遊さんは、静岡市の最奥で飼われている羊から羊毛を取り、その羊毛から糸を紡ぎ、草花で染め、織機で布製品にするというプリミティブな活動をしている工房であり、手元のおぼつかない娘氏にイチから機織りを教えてくれた。着物の端切れとかをつぎつぎと織り込んで布ができていく様子は圧巻だった。
 この作業を見ていると、エドモンド・カートライトや豊田佐吉が、より効率的なメカニズムを追求して織機を改良していった気持ちがよくわかった。ひつようは はつめいの ぱぱ。

■パリ五輪開会式

 エエッもう五輪なのかい!? と思ってしまうが東京が1年遅れたので仕方ない。ところで東京の前の夏季五輪はリオでしたけど、その前はわかります? 俺は無理。
 いくらパリが風光明媚だからって街全体を開会式のパレードにしちゃうのは凄い。思わずアサシンクリードユニティを再プレイしたくなっちゃうね。これ、警備に割く人員がとんでもない規模なのでは。リハーサルの効かないオープンな式典でそれだけの人数を統率するの、本当にカネがかかっている。
 コンシェルジュリーの演出には震えたね……マリー・アントワネット、そういう扱いしていいんだ……こちとら釜揚げスパゲッティのお店を「五右衛門」って呼ぶのすらちょっと躊躇してんのによ……。

■古文書に見る江戸犯罪考

 江戸時代の犯罪の記録をひもとく本。ミステリめいた話もある。
 ある窃盗事件で容疑者が捕らえられ、拷問により犯行を自白。しかしその報告を聞いた役人は供述に不自然な点を感じ、犯行現場を再現して実験したところ、容疑者には犯行が不可能であったことがわかった。このことから新たに浮上した真犯人を捕らえ、数度の拷問により犯行を自白させ一件落着ゥーッ! ……いや拷問による自白は必要だったか今!? 死刑のボーダーが限りなく低い時代だからそう簡単に罪は認めないのか!?

 首切り役人山田浅右衛門の話の中に「小伝馬町牢屋敷では毎年300人ほどが死刑に処せられた」と書いてあった。
 そんな毎日のように首を斬れるのか!? ちゃんと一撃で首を落とすには熟練の技を要するってシャルル=アンリ・サンソンが言っていたし、江戸にはそんなに斬首に長けた人材があふれていたのか!? と思って『死刑執行人サンソン(集英社新書)』を読み直したところ、そのへんの違いが書かれていた。

 当時、日本ではハラキリが名誉な死刑で、庶民は斬首等にされた。フランスでは斬首が名誉な死刑で、庶民は絞首刑等にされた。日本の場合は庶民なので4人がかりで土壇場に取り押さえて斬ることができるが、フランスでは貴族が公開斬首されるので一撃で成功しないと名誉に関わる。ところがフランス革命で人権宣言が出て、死刑も平等に全員斬首になったから熟練の技では対応しきれなくなりギロチンが開発された、という流れがあるようだ。
 日本も明治維新で四民平等になったとき、死刑が全員ハラキリになっていたら全自動ハラキリ装置が開発されただろうか。怖すぎるな全自動ハラキリ装置。

■パネルでポン

 なぜか娘氏の中でブームが再来した。
 以前と違うのは、娘氏が一人用モードで修行を繰り返したという点であり、このとき俺LV7、娘氏LV1で良い勝負をしていたのが、今や俺LV5、娘氏LV3でも勝てない始末。お邪魔を送り込む速度が昔よりもはるかに速くなり、連鎖を仕込んでいるヒマがないのであった。
 こうなればもう、娘氏が送り込んでくるお邪魔を一気に解凍し、そこに偶然生まれた連鎖のタネを拾ってカウンターをしかけるしか勝機はない。しかし当然、そうやって送り込まれたカウンターにさらにカウンターがかかることもあるわけで……。

 ワイフが『ぷよぷよテトリス2』をやらせてみたところ、ぷよぷよはそこそここなせるものの、テトリスがボロボロだったらしい。そういう得手不得手があるんだ……。色を見ることと形を見ることでスキルが分かれているのかもしれないな。

■風来のシレン6

 無事とぐろ島をクリアして、今は次々と解禁される特殊ダンジョンに片っ端から潜りまくっている。

 やってると明確に良くないなと思う点があって、歴史的に不思議のダンジョンでは、曲がり角の「壁」と「水路」で明確な違いがある(ナナメ移動可能か、直接攻撃が通るか、等)んだけど、モンスターの特技が壁の角を抜けるどうか(よせカエルの舌は通る? アイアンヘッドの頭は通る?)は特技による。
 歴史的にこうなっているので感覚的には理解しているんだけど、今作は本当に一撃を食らうかどうかが生死を分けるシーンが頻出するため、ここがわかりにくいのはストレスになる。まあ、基本的には特技はすべて角抜けだと思って対処すればいいし、そうすべきなんだけど、新米風来人にはキツい仕様だよね。

 昔と比べて、俺はPermaDeathというシステムへの忌避感がうすれたような気がする。
 中学生だった頃、スーパーゲイズのクソ野郎に火迅風魔刀を変化の壺に入れられて失ったことで具合が悪くなるくらいショックを受けたものだったが、今はそこまでショックは受けないだろう。
 これは「死んだら終わり」というシステムのゲームが珍しくなくなったという環境面の変化と、デジタルデータへの愛着がそこまでではなくなったという俺自身の変化があるのだろう、と分析する。
 ともあれゲイズは滅ぶべきであると考える次第である。

■天穂のサクナヒメ

 まさかここまでメディア展開するとはまったく想像していなかった。農水省が農業の未来をこのアニメに託しており意気込みが重い。大丈夫かッ! サクナヒメは一応インディーゲーなんだぞッ!

 俺はすでに第3話の「ヤナト田植唄」で涙ぐんでしまっているし、最終回で「ヤナト田植唄・巫―かみなぎ―」が流れて爆泣きすることが予約されているんだけど、たぶんアニメに先に触れていたらこれで泣くことはなかっただろう。
 これはゲームでずっと断片的に聴いてきたフレーズや楽器が集結することで生まれたゲームだからこその泣き体験なので、映像作品ではこれに至る可能性は少ない。
 詳しくはに書いたが、ゲーム体験のネタバレとなるため「最終回までにゲームを触っておきたい!」という人は読まぬが吉。サクナヒメはアクションゲーとしてとっても手触りが良いので全人類プレイしてくださいっていうを読んでくれ。

■逃げ上手の若君

 少年ジャンプで「北条時行を主人公とした漫画が始まる」と聞いたとき、俺は「ええーっ少年漫画で実在の歴史人物を主人公にしたヒット漫画ってないんじゃないの……?」とつぶやき、そして次の瞬間には柱合会議の場にひったてられていた。
 「実在の歴史人物を主人公にした少年漫画って難しいんじゃないの?」ってつぶやいただけなのに!(柱合会議コラ画像省略)

炎柱「そもそもジャンプには『花の慶次』という名作があるだろう! 何も問題なし!」
音柱「話がド派手になってていいなら『封神演義』がある。太公望自体は実在だし派手派手だ」
風柱「封神がアリならよ、『天地を食らう』だっていいんじゃねえか?」
蛇柱「昔『革命児ゲバラ』というジャンプ漫画があった」
恋柱「『日出処の天子』!どうかな!(少女漫画だけど……)」
霞柱(少年漫画のくくりがあいまいになってきたなあ)
岩柱「なんと可哀想な子供だ、手塚治虫の『ブッダ』を知らぬとは」
蟲柱「『ベルサイユのばら』とは実質アントワネットのことではないですか?」
水柱「……『はだしのゲン』」
一同(さすがに自伝的作品はナシだろ……)

 青年誌を除くと、柱を総動員しても古い漫画しか出てこなかった。アニメ化まで行った段階でもう偉業と言っていい。
 史実を元にした場合、「主人公が老いる」という少年漫画には致命的な問題がある。『へうげもの』とか後半まじで白髪の爺しか出てこなくなるもんな。なので少年漫画においては「前田慶次郎利益が老いるとでも!?」っていうくらいパワフルなキャラクターにしないといけないが、北条時行は20代で亡くなっているので悲しいことに問題がクリアされている。このへんどうするんだろうね。

■リブートとリマスター

 『らんま1/2』や『地獄先生ぬ~べ~』が再アニメ化されるらしい。特にらんまのほうは、すでにレジェンドとなった声優陣が大部分続投しておりアラフォー世代を沸かせている。
 思えば『ダイの大冒険』や『るろうに剣心』の新アニメからは、「令和の小学生にも傘でアバンストラッシュや牙突をやらせてやるぜ!」という迫力を感じた。実際ダイの大冒険はマルチメディア展開したし、これはリブートを狙ったものだろうなという感じがする。
 
 一方、(発表時の印象なので的外れかもしれないが)らんまからは「令和の技術でリマスターしよう」という意思を感じる。だが今の時代に蘇らせるにあたって、ジェンダー配慮やコンプラ的に変更せざるを得ないセリフもあろう。令和に紅つばさをイジることはもう不可能だ。それらをカバーする価値を生み出すなら、リブート……「令和の小学生にも飛竜昇天破をやらせてやる!!」という気概がないといけない。
 ここまで言えば俺の要求はお分かりであろう。小学館は直ちに『らんま1/2 町内激闘篇・爆烈乱闘篇』をニンテンドースイッチで配信しなさい。いいね?

■ニチアサ百景

 プリキュアでは怪物を生み出す元凶が「絶滅したニホンオオカミの霊」ではないかという可能性が示された。
 今作は「犬のプリキュアがいる」のではなく「犬が主人公のプリキュア」なので、犬がいちばん主体的に物語を駆動させなければならない。それにはもう殺人熊と抜刀牙を出すしかないと思っていたが、ニホンオオカミの魂を救う話であれば条件は達成される。
 こういう、毎年同じようなことをやってるニチアサの中で、「今作でやるべきこと」が浮き彫りになってくる感覚が好きでニチアサおじさんやってんだよな。
 
 ライダーはここにきて「序盤のゲストキャラが次々登場」と「街頭クソデカモニタージャック」が発生し、いやがおうにも令和ライダーの最終盤という雰囲気が高まってきた。なんで令和ライダーは街頭クソデカモニターで胡乱な主張をしてしまうのだろうか。
 
 戦隊は追加戦士が入ったものの、なんか爆速で全員から受け入れられてしまい、毎年お楽しみの「追加戦士とのかけあいで既存戦士のキャラが深まる回」がレッド以外全然ないのが珍しい。追加戦士というより「遅れてきた6人目」みたいな感じだ。ジェラミーやジロウが加入したときにはもっと一悶着あったもんだが……いやあいつらが濃すぎたのか?
 
■2024-06-30
月記JUNE
 今月は月初めから謎の高熱で寝込んでしまった。体温も気温もデタラメなせいで、ずっと「この寒気は……どっちだ!?」「この発汗は……どっちだ!?」ってなっていた。
 そんな最悪のスタートを切ったため、仕事がずっと押せ押せの状態になったまま気付いたら月末を迎えていた。俺は認めていないぞ! 6月はまだ始まってない!!

PIPI
ピピチャン!(あきらめな)
 仕方ない、来年の上半期こそ本気出す。では6月に遊んだもの、観たものの記録だよ。

■カエルの為に鐘は鳴る

 Switchのゲームボーイで配信されたのでクリアした。
 ネタバレ:カエルの為に鐘が鳴ります。

 この鐘のメロディというか音階が、ありとあらゆるBGMのパーツに使われていて、誰だこんな天才的な采配をする奴は~~ッと思ったら戸高一生氏(とたけけ)の仕事だった。
 翌年に出る名作『ゼルダの伝説 夢をみる島』に連なるシステムが満載で、その確かな遺伝子を感じ取れるよいゲーム体験をした。バトルがほぼ全部イベントバトルという思い切った構成だし、アクションもやり直しが効くSwitch版であれば苦にはならないだろう。重めのゲームに倦んだ人にプレイしてほしい。

■ロマサガ2リメイク発表

 ニンテンドーダイレクトを見ていて、「アァ? なんかイトケンっぽい曲が……」って思った瞬間にいつものオープニングタイトルが新アレンジでドーンって来てわたしはしんだ。そのあとに続く「バトル1」のアレンジも丁寧な原曲拡張で素晴らしい。
 公式サイトですでに何曲か聴けるようになっている。いずれも原曲のイメージそのままで力強く拡張されており、ロマサガRSなどで令和最新版の尖ったイトケン曲ばかりに触れていた俺はアンブッシュを受ける形になった。
 大丈夫か、このクオリティで「皇帝出陣」がドーンと流れて、イベントフルボイスで「ジェラール様の……皇帝陛下の御出陣!」が来るのか!? 泣くだろそんなん……というか今もうそれを想像して涙目になってるだろ……。

 フルCGで蘇ったアバロンの街並みには目が引きつけられてしまう。個人研究として取り組んでいる「アバロンには雪が降るのか問題」に新たな供給があった形だ。今のところ普通に雪が降りそうな植生や建築様式だが……? 内装にも注目したい。

 ところで初回特典として「キャットのお守り(序盤の収入10%増加)」が付属するらしいが、ひょっとしてこれ……俺たちがアバロンのダニを利用して、毎夜毎晩富裕層の屋敷から10万クラウンを徴税していたことへの補填なのか!? いやだ! アバロンのダニを使って無限に国庫を潤わせたい!!

■ドラクエ1・2リメイク発表

 開発中止説すら流れ始めた3リメイクの発売日発表と同時に、1・2も開発中というサプライズ。ロト三部作総リメイクというスケールになった。
 昔から謎だったのが、初代ドラクエの武器屋さんでなぜか「たけざお」が極めて安価で販売されている点で、こんぼう60Gに対して破格の10Gで手に入る。前にも触れたとおり、このことからアレフガルドには竹が群生しているものと思われるが、果たしてHD-2Dで解像度が上がったアレフガルドはどうなっているのか。
 ……「たけざお」が「ひのきのぼう」に差し変わっていても、私は見て見ぬふりをしよう。

■ゆるキャン△シーズン3

 今期クライマックスのお花見回、桜が満開なのにまったく他のキャンプ客がおらず、「富士川町には人がいないのかァ~~!?」と虚空に向かって他県民を煽っていた。むやみに他県民を煽るんじゃあない。
 そもそも「富士川町」は元々静岡県にあり、平成の大合併で静岡県が捨てた町名を山梨県が高速で拾って名乗り始めたという経緯があり、俺は勝手に敵対心を燃やしているのだ。
 大丈夫だろうか、他県民は楽しんで観てくれただろうか?

■ダンジョン飯

 原作読んでて「これハッピーエンド無理なんじゃ……」と思ったところで1クール目が終わり、「いやこれいけるかもハッピーエンド……」ってなったところで2クール目が終わった。
 シーズン2も連続2クールなんだろうか。だとするとまた「やっぱこれハッピーエンドいくの無理だわ……」ってなったところで3クール目が終わり、「なんか……いけたなァ!!」ってなって4クール目が終わるのだろう。

 シーズン2までどのくらい間が空くかわからないが、最終回は絶対「Party!」を流してほしい。最終回・特殊エンド・第一期テーマソングのコンボを食らって立っていられるオタクはいないのだ。

■アニメポケットモンスター

 実のところ、ゲームで履修したところがアニメになるのは初めてなので、アカデミー編になってからとても新鮮な気持ちで観ている。娘氏がいなかったら出会わなかった経験であろう。
 本当にジムリーダーも四天王も先生方も出し惜しみせずに次々出てきてよくしゃべる。ゲームで声が付いてなかったのが信じられないくらいだ。グルーシャ君は女性声優でよかったと思うけど……オメーほのお対策一切できてないくせにそんなイケボ出しやがって!
 その結果、もともといた奴らに加えて登場人物がとんでもない量になっており、ゲームをやってない人には大変な気がするが、まあ1年以上やってるのでそのへんはなんとかなっているのだろう。

■ニチアサ百景

 仮面ライダーガッチャードは実質ポケモンなんだけど、ここに来て最終フォームの能力が「序盤に次々と使い捨ててきた派生フォームを全て手持ちポケモンとして活用できる」っていう奴で、なんというクレバーな手法かと舌を巻いている。
 収集系のライダーでいつも問題になるのが、序盤の派生フォーム用にたくさんスーツを作っても中間フォーム以降使われなくなるというもので、それを「ガッチャしてきたケミー(ゲットしてきたポケモンの意)が自立して一緒に戦う」っていう設定にして解決する形だ。ケミー100体以上用意しちゃって大丈夫なの!? って思っててごめんな。
 
■2024-05-31
月記MAY
 5月も瞬く間に過ぎてしまった。
 ところで「世界三大面白い字面の世界遺産」といえば、「アルベロベッロのトゥルッリ(イタリア)」「アツィナナナの雨林(マダガスカル)」「タプタプアテアのマラエ(仏領ポリネシア)」で異論はないよな?

PIPI
ピュイ?(なんて?)
 では5月にやったこと、読んだもの、遊んだもの、観たものの記録だよ。

■伊豆シャボテン公園

 ワイフが突然ひらめいたので、久しぶりに行ってみた。俺より年上のハシビロコウが亡くなってからずいぶん経つ。まあビル先輩はゆるキャンのアニメで存命なので永遠の存在になったといえよう。長寿にあやかってビル神社が建立されていたのでお賽銭を投げ、「ピピチャンとウメチャンがすこやかでありますように」と祈った。
シャボテン公園
すれちがうおしどり夫婦
 しかし日帰り圏内に掛川花鳥園・富士花鳥園・伊豆シャボテン公園と「鳥とふれあうための選択肢」が3つもあるのはかなりのアドバンテージを感じる。シャボテン公園のインコやオウムたちは完全に放し飼いになっているのでとても謎が多い。長距離を飛べないようにクリッピングしてあるのかな。

■生成AI

 ChatGPTやCopilotがプログラミングのアシスタントとしてスゴイ便利であることを実感している。
 たとえば「PHPで、整数nを渡すとランダムで重複のない4桁の16進数をn個生成する関数を作って」って言えばすぐ generateUniqueHexNumbers($count) を出力してくれる。
 別にその程度の関数なら自力ですぐ書けるだろ、と思わなくもないが、俺のような素人の論理日曜大工は「もっと処理の早い書き方があるのでは」と常に考えてしまうし、何より関数名と変数名を勝手に決めてくれることがありがたすぎる。自力でやっていたらまずジェネレイトの綴りをググることから始めてるからな。

■商う狼

 江戸の経済を掌握した商人の興亡を描く時代小説『商う狼―江戸商人 杉本茂十郎―』を読んだ。
 巨漢で、着物を着ていて、ですます調でしゃべり、でかい策謀を押し進めていく姿が、かなり早い段階でキングオージャーのカグラギ様に重なり、全てのセリフが佳久創の声で再生される体験をした。絶対「民のためならこの手も汚しましょう!」って言ってる。
 そのため巻末の参考文献の欄で史実ベースであることを知り仰天した。菱垣廻船と樽廻船のことや、水野忠邦が株仲間を解散し、そしてそれに失敗したことは教科書に載っているが、その背景にこのような人物がいたとは……。

■The JOJOLands

 何ィィ――ッいつのまにか3巻が出ているぞォッ!! こういうことがあるから物理書店に足を運ぶのは大事なんだよな。電子書籍なら通知が来る? それはそう。
 2巻の最後あたりからウサギ君がときどき「はだしのゲン」の隆太みたいな顔してんのがいい。
 あと「本名:ウサギ・アロハオエ スタンド名:THE MATTEKUDASAI」っていうのがもう、荒木先生本人からしか出てこないであろう名前すぎて好き。

■Splatoon3

 第16回フェス「明日世界が終わるとしたら?」に「やりたいこと全部やる」派で参加。全部やる派なので、いつかやりたいと思っていた「フレンド4人で装備を合わせて長いチーム名で相手を威圧する」を企画し実行した。
#nintendoswitch #Splatoon3
圧が強い
 プロモデラーRG合わせ、塗りに全振りしているのでそこそこ勝ててしまう。爆速でフェスパワーが溜まっていくので笑いが止まらなかった。関係各位、ありがとう!
 思えば初代イカのファイナルフェスは第16回であった。2015年の5月に発売されて翌年7月にフェスが終わっているスピード感が今では想像しづらい。
 
 明日から2周年に向かうシーズンが始まる。アップデート期間は公称2年間なので、シーズンアップデートは実質最後であろう。だが1も2も公称アプデ期間の後にブキチセレクションやベッチューセレクションがあったのでアンコールに期待したい。

■アーマード・コア6

 困難なミッションに何度も足止めを食らったが無事クリアにこぎつけた。
 ハンドラー・ウォルターさぁ……あんな見事なキャッチコピー回収芸を見せられたらよぉ~~好きになっちまうじゃあねーかよぉ~~。だいたい人のこと番号で呼んで使役してくるおっさんが、「実は」とかじゃなくて一貫して普通にこんなに優しいことあるかよ。
 最終章で、ウォルターの指示に従うか、脳内に直接語りかけてくる系女子に従うかの二択を突きつけられたわけだが、俺は迷わずウォルターに従った。後悔はない。

 シームレスに2週目が始まるので、いままであんまり使ってこなかった武器種を使ってやろうかと思ったんだけど、俺は「ダブルマシンガンでスタッガーとって両肩のランチャーをぶちこむ」という脳筋戦法で戦ってきたせいで、フルオートの武器しか肌に合わなくなっちまってる。ボタン押しっぱで射撃してくれないと回避に集中できないんだよな。
 

■ゆるキャン△シーズン3

 大井川編が終わった。いままでさんざん先回りされていたが、ここは先に行っているので勝利した。
 千頭駅とか畑薙ダムとか、そういうローカル地名が全国区(場合によっては世界中)で再生されていると思うと感慨深い。ちなみに大井川流域には
地名
という地名があるがそれはまた別の話。
 大丈夫だろうか、静岡県民以外は楽しんで観ているだろうか? あとこのタイミングでまだ大井川鐵道が全線復旧していない(2022年の台風15号に破壊されたきり運休が続いている)というのも痛い。観光で潤ってくれるといいのだが。

■ダンジョン飯

 娘氏がたいへんハマっているので、『冒険者バイブル』に続いてラクガキ本『デイドリームアワー』も買った。娘氏は数々のラクガキをトレーシングペーパーでなぞり写すなどの遊びに興じている。これ毎日模写してたらかなり画力の訓練になるんじゃあないか?
 センシの「完成じゃーっ!(法螺貝を吹く音)」がなじみすぎてしまって、ゆるキャンの料理が完成したときに効果音が鳴らないのが物足りなく感じてしまう。みんな料理ができたら法螺貝を吹くべき。

■岸辺露伴は動かない:密漁海岸

 さんざん「ルーブルに行け」「アワビを密漁しろ」と言われ続けてきた露伴ちゃんだが、このたび無事にアワビを密漁した。アワビを密漁するにあたっては当然トニオさんの説明が必要で、そのために「イタリア料理を食べに行こう!」の内容を入れる必要があり、順番に虹村億泰になる露伴ちゃんと泉編集でおなかいっぱい笑った。
 ドラマ版のトニオさんは、体の悪いところがわかるのは「能力ギフト」だけど、料理でそれを治すのは「技術」なので格が高い。技術でスタンドめいたことするの、スティールボールランのジャイロみたいだよな。

 最後にイタリア行きを仄めかしたのが気になる。イタリアで露伴ちゃんといえば懺悔室かGUCCIだが、前者は露伴ちゃんは聞いてるだけで、後者は企業広報でありNHKには厳しい。まあこれほど脚本のパワーがあれば、露伴ちゃんに火のついたポップコーンを食わせるくらい造作もないことであろう。GUCCIのアイテムでキメた高橋ご夫妻も見てみたい。

■ニチアサ百景

 「追加戦士」といえば初夏の季語。とはいえプリキュアにおいては、去年も今年もこの枠の追加戦士は最初から開示されており、我々ニチアサおじさんの関心は「どうやって仲間になるか」に集約される。
 今回の追加戦士は、メンバー加入前から単独でプリキュア活動をしており、かつ、主人公サイドにとっては正体が不明という、懐かしい感じの展開を見せてくれた。ハピネスチャージ以来かこういうの。
 キュアニャミーさんは銀髪ロングヘアお嬢様系のデザインでありながら、ねこなのでちゃんと八重歯が描かれており新鮮である。ルリドラゴンくらい口を開けてほしい。

 仮面ライダーにおいては一人称が「カグヤ様」で全裸で謎の宝石風呂に入る男が出現し、3話にわたってひっかき回して帰って行った。仮面ライダーレジェンド、今のうちからディケイドのようなシリーズ横断キャラを育てておこうという試みなのだろうか。
 
■2024-05-14
胃カメラを止めるな!
 上部消化管内視鏡検査ッ!
 いわゆる胃カメラと呼ばれる「それ」は、鼻の粘膜をものともせずにスルリと俺の体内に入ってきたッ!

 なぜ、こうなったかというと……

 深い理由はない! 単純に毎年の健康診断の中で、オプションの「バリウム→胃カメラの変更」がお値引きされていてディスカウントだったからだ。
 初体験するなら今だ。胃カメラが安い! 今すぐ飲め!!


 事前に問診票を記入していた俺は、想定外の選択肢に頭を抱えた。
経口・経鼻
 まさかの経口・経鼻選択制!
 挿れる穴を選ばせてくれるパターンあるんだ。どっちだろう……泣きたくなる場所は……2つマルをつけてちょっぴりオトナなのか?
 だがまあ、鼻のほうが負担は少ないと聞いていたので、俺は順当に「経鼻」を選択した。上の口では嫌がっているが、さらにその上の口はどうかな……?


 まずは鼻腔の奥に謎のスプレーを噴霧される。血管が収縮するだか鼻の穴が開きやすくなるだかという触れ込みであった。「右と左どちらでやりますか?」と言われまた頭を抱える。どっちだろう……泣きたくなる場所は……逆にどっちでやったらいいですかね??
 これはおそらく、経験者に対する「以前スムーズに行ったのはどっち?」という趣旨の問いかけなのであろう。俺のような鼻ヴァージンの場合は50%に賭けるしかない。左だ……俺は左で行く! ちなみにこの場合の左はいつの時点の誰から見て左?

 柔らかな椅子にゆったりとかけて待機し、そのあと鼻腔の奥に謎のシリンジで謎のゼリーを投入される。これが謎のテクノロジーによって鼻と喉を麻酔していくのだ。医学のちからってすげー! それはそれとして鼻水が喉に流れこんでいくような感覚が不快ではある。
 ゆったりと待機しているうちに麻酔が効いてくる。歯医者でやる麻酔の感覚が喉の奥に発生している不思議な感覚だ。これでもしゃべるのには支障がない。

 次にやってきたのは細いチューブであった。これが鼻の穴に挿入される。インフルエンザの検査を思い出し身構えたが、実際麻酔が効いているのでたいしたことなかった。次に太いチューブが挿入される。これも全く問題なかった。
 そして、鼻に太いチューブを差し込んだまま、診察室へ入る。なるほどこのチューブの中にカメラを入れていくんだな、うまく考えられているな、と思っていたらチューブは普通に抜かれた。抜くのかよ。


 ここまできたらもう後戻りはできぬ。
 ベッドに横向きに寝て、口の下に唾液受けがセットされ、「決して唾液を飲まないように」との注意を受ける。
 話に聞くところによると、とにかく胃カメラというやつは全てを受け入れて無になることが肝要らしい。抵抗してはならぬ。己を消し、森羅万象と一体となり、あらゆる暴威を柳のように受け流す心で望まなければならない。つまり明鏡止水だ。

 そういうマインドセットが完成していたので、カメラが挿入を始めたときも、俺の心は澄み渡っていた。それは鼻の奥を曲がり喉に……いや早い早い!! 先生の挿入速度がすごい早いよ!! そんなスピードで入れてって大丈夫なのお!? アッなんか下腹部に当たっ……えっ……アッハイ……え? 空気を入れ……あっもう出てくるの!? 早い早い! 戻すのも早いよ!!
 下の方(大腸内視鏡検査)と比べてこのスムーズさは何!? 上の方がまっすぐなぶん楽なの? それとも俺の鼻の穴がでかいの? あるいは先生がSuper Doctorなの?


 こうして高速で胃袋の内壁を激写され、それを見ながら「健康ですね」とコメントを貰い、俺の初めての上部消化管内視鏡体験は健康な結果に終わったのでした。しーましェーン!
 まあバリウム飲むのとどっちか楽かっていうと微妙な感じだし、追加料金はあるし、通常はバリウムでいいかな……と、異様に鼻が通る感覚を楽しみながら思ったのでありました。おわり。
 
■2024-04-30
月記APRIL
 そういえばここはDiary、日記と銘打っているわりに、やったことや触れたもののうち細かなことについてはぜんぜん記録していない。
 初期の頃はわりと書いていた。だがmixiの登場により身内向けの話はそちらに向かい、Twitterの登場により細かな行動の記録はそちらに向かった。なのでここは、考えたことや大きなイベントを書き記す場所になっていった。

 だが……仮にもWeb上にDiaryを持ち、それを脳の外部記憶装置として活用している以上、ここにももっと日常を記録しておくべきではないだろうか。
 謎のSNSに成り果てたTwitterがあやふやな施策を繰り出すたびにその思いは強まっていった。mixiだって不思議な力でモンストが消滅したらどうなるかわからない。俺の管理の及ぶところに記録をするべきだ。

 さしあたって月報の形でまとめておき、月末に放出してみようと思った。
 話題を細かく放出してしまうと、あとでその話題で1本書きたくなった場合に面倒なことになる。だがそうして結局触れないままの案件がたくさんあるのも勿体ない。それにその都度放出するのであればその他SNSと変わらない。間をとって一ヶ月溜めるのは悪くない感じがする。
 ノルマにしてしまうと仕事が忙しくなる時期にどうなるかわからないが、まあ誰に頼まれてやっているわけでもないのが個人サイトの良いところなので、気にするだけ損といえよう。どうせここは未来の自分のための外部記憶装置なのだから。

■春キャンプ

 娘氏のバースデーキャンプに出かけた。
 バースデーキャンプとかゆるキャン△みてえだな。

 テントとタープを設営して何もないところに居住空間を作り出すことは前回すでに経験済みであったため「まあやり方がわかんなくなったらググればいいら」と高をくくっていた。
 しかし前回と異なり、今回の現場はインターネットの届かぬデジタルデトックスゾーンであった。先に言っておいてほしい。
 記憶を頼りにテントは立ったもののタープの張り方が覚束ない。やむを得ずワイフが管理棟のある方角へ向かい、張り方をスクショしてきてコトナキをゲットした。

 やはりテントでの宿泊ではHPは1000しか回復しない。しかしこの大災害国家において、柔らかい布団で眠ることができない事態に慣れておくことは大切であろう。減災の取り組みはちょっとしたことから始まるのだ。

■カルチャーコンビニエンス

 TSUTAYAが死滅しつつある。店舗ごと消えてしまったところもあるし、今まで「CD」と書かれていたところが「カード」に代わり、決闘者デュエリストのための店舗になってしまったところもある。
 時流として仕方ないところだ。CDとかいう物理媒体の衰退もさることながら、アルバム5枚で1000円というコスパがそもそもおかしかった。TSUTAYAのレンタルに並ばないCDアルバムは存在しないも同然というレベルの、圧倒的コスパの差が発生していた。

 Amazon Musicで1曲ずつ買うようになると、よほど好きな新鋭アーティストに出会わない限り、俺はシブいアルバム曲やカップリング曲を手に取ることはないだろう。
 ミスチルにおける「LOVE」、GLAYにおける「SHUTTER SPEEDSのテーマ」、ポルノグラフィティにおける「マシンガントーク」、BUMPにおける「三人のおじさん」……いや最後のはどうなんだ? まあいい、とにかくこういった曲との出会いがなくなってしまうのは悲しい。まあ一般的にはそういう曲はサブスクで出会っているんだろうし、俺もそのうちそうなるのかもしれないが。

■アーマード・コア6

 バルテウスにやられてアサルトブーストの使い方をたたき込まれ、ルビコニアンデスボックリにやられて両肩SONG BIRDに開眼し、ルビコニアンデスワームにやられてキャタピラ脚の強さを知り、今月ようやくエンフォーサーをシュナイダー製機体の全力回避構成で倒すことができた。
 困ったことにブレード全般が苦手で、詰まったときに攻略法を調べても自分に適用できなかったりするんだけど、このゲームは本当に攻略法が人それぞれだし、自分が得意な戦法をアレンジしながら試行錯誤していくとなぜかクリアできたりするので面白い。

■ファイナルファンタジー7リメイク

 世間がリバースに沸く中、ワイフが買ってきたリメイクを履修している。俺は『オープニング~爆破ミッション[YouTube]』の最初の3音で泣ける男なのでとにかく音楽の圧が強い。DISC1までの内容ではあるが、「それはそれとしてメインテーマは流しておかないといけませんよね?」とか「皆さんエアリスのテーマは当然ご存じですよね?」とばかりに先行して流してきやがる。やめろやめろ、今エアリスのテーマを安売りしたらリバースの最後で何を流すつもりだ!?
FINAL FANTASY VII REMAKE
 しかし解像度の上がりきったミッドガルを歩いていると、あの頃のJRPGはもう作れないだろうなという郷愁を強く感じる。写真はエアリスの教会から出たところだが、一度歩くだけのマップにこれだけの作り込みが要求されるのは、あまりにもコスパが悪い。そしてあの頃のJRPG(FF7やゼノギアスの時代)には、一度しか歩かないマップが多すぎる。
 七番街スラムや伍番街スラムはものすごく細かく作り込まれているが、これらはFallout4のダイヤモンドシティでもなければ、HorizonZeroDawnのメリディアンでもない。序盤に通り過ぎるだけの街だ。だがFF7でここを作り込まないわけにはいかない。なので、お使いクエストをバラまいて滞在時間を増やしてコストを回収している。それでもクラウドさんはここに永住するわけではないのだ……。

 こんな贅沢なことができるのは、本気で「ファイナルファンタジー7」の看板を背負っているからで、新規IPのRPGでこんな真似はできないだろう。
 だってFF15のオルティシエ、すごい作り込みだったけどみんな観光した? 俺はルーナ様が待っているのでまっすぐメインクエストのマーカーに向かったよ。
 そういうわけで「贅沢だなあ」という感想を漏らしながら一本道を進んでいる。

■プリンセスピーチ Showtime!

 PVを見て「娘氏の好きな要素しかない」と確信した。そして娘氏はこれをお年玉で購入した。娘氏が自分の意思でまとまった額のお年玉を動かすのは極めて珍しいことだ。
 この場合ニンテンドープラチナポイントは誰につければいいんだろ。娘氏のアカウントについていても仕方ないが、いずれダウンロードソフトを買うかもしれないし……(結局パパのアカウントに合算しました)

■Stardew Valley

 娘氏がいまいちばんハマっているゲームが意外にもスターデューバレーで、2月に始めたモッコロ牧場は三年目に突入した。
 一人でやっていたときより遙かに進捗したが、双方とも釣りが苦手なので、三年目夏でようやくバンドル納品が一通り終わった。
Stardew Valley
 これはアビゲイルにプロポーズするてばさきさんを陰から見守る娘氏。
 娘氏はこの段階で友好度の高いキャラが子供ばかりであり、結婚対象者の友好度を上げにかかったが、なぜか結婚対象者でないパム(バス運転手のババア)が友好度トップに駆け上がる謎の動きをしていた。

■ダンジョン飯

 毎週楽しく観させてもらっている。アマプラで観ているがなんと地上波でもリアルタイムで観られるのだ。これは静岡県において異例のことだ。
 劇伴の圧がすごく、BGMとして抑えるとこでは抑えてるのに、たびたび光田節が溢れ出て「いや曲が勇ましいな」ってなるのが良い。圧倒的説得力が生まれている。

 1クール目の終わりを炎竜討伐に持ってくることは予想していたが、そうなると原作の28話/97話(進捗28.9%)で折り返しということで、第2クールは内容が詰まってしまう。しかし今月に入ってからも原作通りじっくりゆっくり進んでいる。よく考えたら公式も「連続2クール放送」とは言っているが3クール目がないとは言っていない。
 となると狂乱の魔術師(69話)で一時休止といったところかと思い、原作をさらってみたが、このペースではそこまで行くかもあやしい。さては4クールを予定している……? チェンジリング回とかサキュバス回とか、どう考えても省略すべきでない話が多すぎるので、4クールだと嬉しいなあ。

■ゆるキャン△シーズン3

 静岡県としてはダンジョン飯よりこちらに力を入れるべきと思うが、静岡県では遅れての放送となる。まあアマプラも遅延なのでどっちでもいい。
 今シーズンから作画がだいぶ原作寄りになり安心感がある。アニメから入ったのに安心感があるのは変だが、これはシーズン2のあと原作を読んでいるからで、特に違和感なく受け入れられた形だ。
 作画が原作寄りになったのは、ひょっとして昨今の「漫画の映像化は原作に忠実であるべき」という流れによるものだろうか。それは皆が幸せになれる道だとは思うが、過剰にならないといいなと思っている。まあ実写版すら完璧だったので心配は要らないな。

■ニチアサ百景

 ブンブンジャーでは「怒りのデスロッドを振り回すマッドレックス様」というヤバい人が現れて撃破され、敵組織のボスが「ワルイド・スピンドー様」であることがわかりよりヤバくなった。戦隊のこういうあられもないネーミングセンス、だいぶ好き。

 プリキュアでは犬が中学校に入学した。これまで異世界人や宇宙人を平然と入学させてきた歴史をもつプリキュアではあるが、犬が学生としてやっていくのはクロマティ高校でも難しいのではないか。ただ今までも「人間に変身できる猫型妖精」を入学させたことはあったので、犬が異世界犬だった場合、全ての新規性を失う。普通の犬であってほしい。

■Fallout

 アマプラオリジナルビデオとして公開された実写ドラマ。
 1話が70分くらいあり、ニチアサのせいで1話25分の映像作品しか観られなくなってしまった俺にはだいぶ集中力が苦しい。70分といえばプリキュア映画1本分である。映画を8本観るぞ!と思うとかなりハードルが上がるので、もう場面転換ごとに中断していいやって気持ちで観るしかない。
 やっと3話まで観たが、なんか本当にフォールアウトの世界を再現しきってくれているので、世界にすっかり入り込んでしまうと、翻訳がしっかりしていることが逆に違和感につながってしまう。もっと「君は化学を激しく打ちすぎている!」みたいなよくわからないセリフがないと物足りないんだ。
 
■2023-10-27
俺と広告と静かな怒り
ぼく「この広告の表示を停止」
G社「なぜ」
ぼく「広告でコンテンツが隠れる」
G社「今後この広告を表示しないようにします」
ぼく「その報告が表示されるスペースのせいで相変わらずコンテンツが見えない」
G社「それはそれとして別ページに遷移したようなのでさっきの広告を表示します」

 俺はキレた。
 まずはこのような野放図な広告の貼り方をしている、サイト管理者に対してキレた。サーバー代を賄うために広告を貼らねばならぬ、その状況はわかる。しかしそれがコンテンツの一部を覆ってしまっては、もはや広告を貼ること自体が目的となっているということではないか。WEB上に自分の活動を刻もうという志が感じられない。アフィリエイトのほうが管理者の感性が反映されるぶんまだマシだ。

 しかし……サイト管理者にキレるべきではないだろう。俺は「コンテンツが隠れる異常な広告ですよ」とG社に報告したのだ。G社は世界トップの頭脳を集めたグローバル企業である。当然、配信した広告がこのような異常な動きをしたのであれば、直ちに是正されるはずだ。
 しかし俺はあいつの「今後その広告を表示しないようにします」が正常に動作したのを見たことがない。下手人はおそらく無数のIDから同じ広告を流しているのだろうが、世界トップの頭脳が集まって、その程度の問題を解決できないはずがない。あいつらは報告を聞く気がないのだ。ここにキレるべきだ。

 またある日、俺はmixiのホーム画面を埋め尽くす「福島の汚染水は非常に危険」というナメた見出しの広告を静かな怒りをもって見ていた。これはクリックすると「ウィルスに感染しました!」とでたらめを言う詐欺サイトに繋がる、悪意を煮詰めたような醜悪なバナーだ。そう、これは広告ですらない、ただの詐欺だ。
 俺はGoogleアカウントを使い、3日間、地道に「サポート詐欺のサイトに接続されます」と訴えを続けた。だが全く反映される気配がなく、Gmailにも情報提供のリアクションは届かなかった。

 アドネットワーク各社にとって……俺は別に客ではない。ただの養分にすぎない。養分の言うことを聞く必要はない。客なのはカネを払う広告主だし、たとえ詐欺でも配信さえされていればカネは動くのだ。


 俺は明確にキレた。
 怒りだ、もう怒りしかない。
 こんなスカムテクノロジーに支えられたWEBなんてもうたくさんだ。
 もう焼き尽くそう。数々の便利なWEBサービスを巻き添えにして全ての広告を滅ぼし、いにしえの個人サイトの時代に帰ろう。

 こうして俺は広告ブロッカーの導入を決めた。これを公言するということは、広告収入で運営される全てのWEBサービスの管理人に対し、サービスを掠め取っていくという立場を表明することに他ならないが、もはやこれ以上アドネットワークに真面目に付き合うことはできない。
 広告ブロッカーにはさまざまな種類がある。知名度を上げてアドネットワークに対応されるといたちごっこが始まるので、何が良いとか何が便利とか書くのはやめておこう。

 ただ、上記のような不快な広告が配信されないサイトというのがいくつかあって、それは単純にアドネットワークを利用していないのか、あるいは管理者が気を配っているかだと思うのだが、そういうサイトについてはきちんと意図通り表示されるようにしておきたい。なのでブラックリスト形式でブロックできるものが望ましい。
 全てのインターネットを焼き滅ぼす覚悟で始めたことだったが、こうしてみると質の悪い広告を垂れ流し続けるアドネットワークの仕組みが終わってるだけで、まだインターネットには希望を持っていてもいいのかもしれない。広告の質が上がり、ブロッカーなんぞにリソースを割かなくていい日が来ると良いのだが。
 
■2023-07-14
ピラフは中華ではなかったが、もういい
 グローバルな米料理の概念として「世界三大米料理」がある。スペイン料理のパエリア、イタリア料理のリゾット、そして中華料理のピラフである!

 ……いやピラフは中華料理じゃなくてトルコ発祥なんだ!?


 確かにバター入ってるし、炊いてない米を使うし、どう考えてもチャーハンの一種じゃなかったわ。
 しかし俺はこの過ちを正しはするが恥じるつもりはない。

 だって世界的マスターピースである『ドラゴンボール』で、ウーロンとヤムチャとプーアルが出てきた冒険のすえにシュウとマイとピラフが出てくるのだから、この流れでピラフを中華料理だと思い込まないヤツがいるんなら、それはドラゴンボールの読書体験が俺より足りていないと言わざるを得ない。

 「ピラフの発祥」なんていう雑も雑な雑学を知るよりも先にドラゴンボールを読んでいたなら、ピラフが中華料理ではないという発想がそもそもできないはずだ。
 つまり俺の過ちを笑う人は、不幸にも少年期にドラゴンボールに触れられなかった人である可能性が高い。
 ドラゴンボールは世界各国で放送され、時代を超えてアニメもリメイクされた。だが、それでもなお、生まれた時代や国が少し違えば、俺は少年期にドラゴンボールに触れていなかっただろう。

 俺は恥じるのでなく誇るべきなのだ。この境遇を羨む人は世界中に大勢いるのだから。ドラゴンボールを「ピラフの発祥」なんていう豆も豆な豆知識を得るより先に読めたということを、マウントを取り返す勢いで誇るべきなのだ。
 
 俺はピラフが中華料理でないという知識を持たなかった。だがそれは少年期にドラゴンボールがあったことに比べれば取るに足らないことである。
 頭カラッポのほうが夢詰め込めると森雪之丞も言っている。夢より先に米を詰め込んでしまった人に笑われて、何を恥じることがあろうか。そういう気持ちで生きていきたい。
 
■2023-04-28
PCドクターT
 職場のノートパソコンのメモリが4GBしかない。


 4GBしかないと、もはや業務が「Wordを立ち上げたらコーヒーを入れに行く」のような状況になってしまい、かなりの労働力がスポイルされていると言わざるを得ない。
 しかしPC買い換えの予算は後回しにされ続けており、このままの環境で勤務を続けることは、もはや労働基準法第一条「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。」に反してしまう可能性すらある。
 ただちに是正しなければ!

 折しも、今年度使う人のいないPCが数台出たところだ。この好機を生かすべし。
 俺はこっそり予備PCの機種を調べ、自分のものと適合することを確認した上で、メモリを摘出し自分のPC空きスロットへ移植した。
 起動させてみたらブラックアウトしたので焦ったが、案の定これは俺の握力の問題でメモリがきちっと刺さっていなかったせいだった。その他拒絶反応は見られず、8GBを認識していることが確認できた。

 導入した年度によって機種は異なる。しかし、課内のどのPCもメモリのスロットは2口あり、その片方に4GBのメモリが刺さっているようだ。つまり、8GBのメモリを1つ買えば、浮いた4GBのメモリでもう1台の命を救うことができる。
 俺は「今なら1台あたり2000円弱で業務スピードを改善できる可能性があるのだが……」と総務に稟議を提出した。稟議書は付箋のメモであったが、事前に偉い人のPCに先ほどの4GBメモリを増設して「Officeの立ち上げが速いッ!」という言質を取ることでスムーズに予算を得ることができた。正確で美しい稟議書よりも響く言葉がある。

 ここからは同型機からの移植ではないので、拒絶反応が出ないようメモリの規格を調べなければならない。機種によってDDR4-1600だのDDR3L-1600だのが混在していて把握に時間がかかった。DDR4っていったりPC4っていったりするのやめて統一して欲しい。
 そんなわけで多少出たとこ勝負のところはあったが、結果的に何も問題なく作業を進めることができた。強いて言えば「このまま2台同時にメモリ増設の手術を行う!(ギュッ)」ってなったのがスーパードクターっぽかった。

 こうして課内のPCをすべて健康で文化的な最低限度のメモリに引き上げることができた。
 これであとはHDDをSSDに換装していけばもう5年くらい戦えそうな気がする。しかしそれはメモリ増設に比べてはるかに時間と予算がかかるため、あまりやりたくはない。それにこれ以上PCの更新を遅らせられるのも困る。


 ところで、底面のネジが1つ欠落しているPCがあって、首をかしげながらネジ全部とって開けて、メモリ刺してまた閉じたら、なぜかネジが全部そろっていたという体験をしたんですけど……これひょっとして怪談ですか?
 
■2023-04-12
待望の第四弾
 この春、“奴”が帰ってくる。

 「三不知さんしらず」掃討作戦から13年。
 人々はテロの傷跡から立ち直り、平和な日々を過ごしていた。
 そんなある日、アメリカ口腔宇宙局(NOSA)に勤めるジョンは、AQCの数値が上昇したことに気づく。原因の調査を行ううち、かつての三不知との戦いに隠された秘密が明らかになっていく――
 
 親知らずは、滅びていなかった。
 誰もが予想しなかったロストナンバー、4番目の親知らずが、歯茎を割って現れる。
 これまでのやり方が通用しない「4番目」に対し、ジョンは歯茎の切開を提案する。
 果たしてジョンの運命は?
 口腔内に平和は訪れるのか?
 この春、感動のスペースファンタジー!
 
親知らず4 - Parents Never Know -
 2023.4.14

 衝撃の結末を、見逃すな!

■追記
 手術は25分ほどかかったが無事終了した。
 処方されたロキソニンの力もあってか、麻酔が切れたあともたいした痛みはなかった。あれだけ歯茎を切り開いて歯をバキバキに砕いて根っこをほじり出しても、出血が止まればたいして痛まないのは人体の不思議である。痛みっていうのは警告なんだな。

 さすがに術後2日はわかりやすく左頬が腫れていた。なのでほっかむりを巻いて、保冷剤で頬を冷やすというティピカル虫歯患者スタイルで過ごした。
 こうして俺のAQCの数値は再び28で安定した。今後もこの数値を保っていけると良いのだが。
 
■2023-01-01
ミズノ・トノウ
 バッ謹賀ム新年2023ッ!
 スゲーッ爽やかな気分だぜ。
 正月元旦に新しいパンツをはいたばかりの噴上裕也を病室からブッ飛ばした東方仗助のよーによォ~~ッ!

うめとモロッコ
なんで今年とり年でもねずみ年でもないの?
 ウサギもネズミもげっ歯類だし、
 ウサギも文鳥も「一羽・二羽」で数えるから、
 もう合わせて今年の干支ってことで
 いいんじゃないでしょうか。

 調べてみると厳密にはネズミは単歯類でウサギは重歯類であり「げっ歯類」として括ってよいかというと怪しいものがある。今では「げっ歯目」「兎形目」として分離されているようだ。新年から勉強になった。