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◆不定期日記ログ◆

LOG 2022-08

■2022-08-13
タイクーンの様子が変なのだ
 ファイナルファンタジー5の冒頭、「風の様子が変なのだ」で有名なタイクーン王が城から旅立つシーンがある。
 確かに風の様子は変かもしれないし、リメイク版の天野喜孝準拠の顔グラフィックの様子も変かもしれない。ただ、それ以上に、タイクーン城、ひいてはタイクーン王国のありかたも変ではないだろうか?

 城の役割というのは大きくわけて、「王の執政・外交拠点」「要衝の防衛拠点」の2つがある。
 ここでFF5の序盤のマップを見てほしい。
FF5 MAP
 大陸内にはタイクーンとウォルスの2つの国が存在する。しかし、タイクーン城の周りには治めるべき集落がない。きっと城下町が省略されているのだろう、という見方もあるが、旅人であるバッツがわざわざ近隣で野宿をしていることから、城だけがここにある可能性が高い。
 トゥールの村には運河の管理人がいるので、タイクーン領土と見て間違いない。しかしここから税を納めたり戸籍謄本の写しを取りに行ったりするのは極めて大変な冒険になる。なにしろ都合の悪いことに、村と城の間には海賊のアジトがある。タイクーン王がこれを放置していたのは様子が変なのだ。ただ、海賊と村人の関係はおおむね良好なので、海賊というよりは海の自警団めいた存在だった可能性がある。それゆえたいした問題にならなかったのだろう。

 この内海で海賊が活動しているということは、風の様子が変になるまでは、トルナ運河を利用したタイクーン・ウォルス間の交易がさかんだったということだと思う。であればこの運河に目が届く位置に城を置くべきではないだろうか。また、風の神殿も古くからタイクーン王家が管理していたようなので、この周辺に拠点ができるのが自然なのではないかと思える。

 ここで俺はタイクーン城に常駐している飛竜のことを思い出した。
 マップではわからないが、タイクーン城はかなり標高の高いところにあり、村や運河や風の神殿を空から見張るには都合が良かったのかもしれない。というか、そうでなければこんな山奥にでかい城を建てる意味がない。
 いずれにせよ飛竜が絶滅寸前である以上、タイクーンは近く大きな変革を強いられるところだったのだろう。風の様子が変になったせいでそれどころではなくなったわけだが。

 飛竜や飛空挺が飛び交う世界での要衝防衛を、我々の常識で計ってはいけない。
 ウボアーで有名なFF2のパラメキア帝国だって、わざわざ険しい山の上に城を建設している。軍事拠点であればそういうこともあるだろう。FF6のフィガロ城に至っては砂漠に沈む。行政の窓口はサウスフィガロの街に支所があるのであろう。……いや砂漠に沈むのは軍事拠点としても外交拠点としてもおかしいな??
 
■2022-08-16
JUST MOVED
 「1LDKはどう考えても小学生と暮らせる広さではない」という事実から目をそらせなくなってきたので、引っ越しました。

 娘氏の校区が変わらないようにしつつ、今より広い物件を探すというのは非常に困難なミッションでしたが、この夏に見事ワイフがナイスな物件を探し当ててくれました。やや尖った性能ではあるものの総合的な条件はすばらしく、我々はこのスキを逃さずに転居をキメました。駅までの距離が半減して3部屋も増えたのに家賃が+10k程度なのはありがたすぎる。

 主な弱点としては駐車場までの距離が150mあるというところですが、物件の横に停車スペースはあるのでなんとかなるでしょう。
 とにかく床面積がめちゃ増えたので、たとえばキッチンの導線が劇的に改善しました。夕飯の時に箸を取りに行くだけでも娘氏とぶつかりワイフとぶつかりしていたのが信じられません。俺たちは毎日Overcookedしていたのか?
 部屋数も増えたので、いままで段ボールに入れて実家に封印していた漫画などを回収し、本棚に収めることができました。まずこれだけでもクオリティオブライフが上昇したというか、ライフそのものがようやく動き出した感があります。本棚は人生。

 そして娘氏は『魔法陣グルグル』と『サナギさん』を読破してご満悦です。特に『サナギさん』は絶対好きだと思っていたのでやったぜグッて感じだね。『すごいよ!マサルさん』は好みではないそうです。でもマサルさんとジャガーさんはちゃんと読んでもらわないと家族の会話についてこれないよ……?
 
■2022-08-26
いよっ国が見える
 41歳になった。
 冒険者であり航海者であり征服者であるクリストファー・コロンブスが、大西洋を渡りアメリカ大陸への航路を切り開いたのが41歳のときであったらしい。コロンブスはすごいなあ。ぼくにはとてもできない。

 ところであいつはなんでコロンブスなんだい?
 イタリア生まれなんだから自分のことは「クリストーフォロ・コロンボ」だと言っていたのではないか?
 もしくはスペインの航海者として名をはせたんだから「クリストバル・コロン」で通していたのではないか?
 いったいいつ英語で名乗ることがあったんだい? そしてなんでわざわざラテン語風の読み方にしたんだい? なんで我々日本人がそれに付き合わなければならないんだい?

 コロンブスは、アメリカ大陸に到達していながら、そこをインドだと信じていたため、新大陸のネーミングライツはアメリゴ・ヴェスプッチに取られてしまった。しかし、コロンビア共和国をはじめ、彼の名前を冠する地名は新大陸の各所に残っている。

 さてここで問題です。
 アメリカの首都「ワシントンD.C.」の「D」はDistrict(区)、では「C」は何の略?
答:コロンビア

 どうやら、「コロンビア」はアメリカ(アメリカ合衆国、もしくは南北アメリカ大陸)の別称として認識されているようだ。それって大丈夫なの? コロンビア共和国が独立したときよくその名前が通ったな。
 そんなだからブリティッシュコロンビア州がイギリスでもコロンビア共和国でもなくカナダだったりしてよくわかんないことになってしまうんだよ。


 ところで、10月12日前後は「コロンブスのアメリカ到達を祝う日」として複数の国で祝日になっているが、これを征服された立場から見直そうという動きがある。征服者としてやったことを考えれば妥当な話だとは思うけれど、コロンブスの評価をマイナスにひっくり返すと上記のさまざまなコロンビアが困ることになるのではないか。
 コロンブスをただの虐殺者として定義してしまうと、国や都市だけでなくコロムビアレコードやコロンビアピクチャーズも困ってしまう。影響力が大きすぎる。コロンブスはすごいなあ。ぼくにはとてもできない。