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◆不定期日記ログ◆

LOG 2020-04

■2020-04-01 古事記にも書いてある
 先日このような情報が入ってきて思うところがあったので、書く。

 将棋ライターの松本さんが「ひえー」と驚く棋士たちの歴史に切り込む記事である。「ひえー」と発声するのは将棋界ではポピュラーな驚き方らしい。
 いったい我々日本人はいつから「ひえー」と悲鳴を上げるようになったのだろう。アイエエエでは駄目だったのだろうか。何か語源のようなものがあるのだろうか。

 時代劇などを思い返すと、「ひえー」よりもさらに古い悲鳴に「アーレー」がある。ヨイデワ・ナイカ・パッション重点は歴史あるわいせつ行為であり、 仕掛けられた女性は皆「アーレー」という悲鳴を上げるものであると古事記にも書かれている。

 ここで聡明な読者の皆様はお気づきになられたであろう。そう、奈良時代の舎人、謎めいた『古事記』の編纂者、「稗田阿礼ひえだのあれ」のことである! 彼もしくは彼女の恐るべき暗誦力によって古事記は編まれ、その能力に奈良の誰もが驚嘆の声を……



 ……という論調で妄想を書き切ろうと思っていたんだが、なにしろ最近毎日がエイプリルフールのニュースかっていうような信じがたい報道ばかりで、そのうち古事記のことなどどうでも良くなってきてしまった。一年前に戻って今の状況を報告しても誰も信じはしないだろう。ここまでトゥモローがネバーノウズな状況は体験したことがない。もはや我々は、とどまる事を知らない時の中で、移りゆく街並みを眺めているほかないのだ……。
 
■2020-04-11 あつまれ!無人島生活
 無人島にひとつ持っていくなら何が良い? そりゃもちろん無人島を持っていくのが良い。ニンテンドースイッチならばそれができる。そういうわけで『あつまれ どうぶつの森』の発売によって、てばさき村長の新たな村おこしが始まった。


#AnimalCrossing #NintendoSwitch
 緑豊かなモッコロ島に移住したのは、てばさき村長とタヌキの一族、そしてアイダホとバーバラであった。アイダホは『とび森』でモッコロ村のオリジナルメンバーだったし、バーバラもワイフの村に住んでいたので馴染み深い。そしてチュートリアル後にすぐワイフと娘氏がやってきた。
 大画面で高解像度になったどうぶつの森の世界はすばらしい。こういうゲームではグラフィックが美しいとそれだけで全ての要素に加点が入るので強い。そのうえマイデザインが活きているので、いつも着ていた服装を最初から用意できた。『とび森』を「すっごいマリオペイント」としてプレイしていた俺はこの段階でもう及第点を出さざるを得ない。

壁
 フォトモードで撮ったキャプチャを写真用紙に印刷して壁に貼るとバえるんすよ。


 実は我々は『とび森』以前のどうぶつの森をプレイしたことがないので、ひとつの島を家族全員で共有するという遊び方は初めてであり、そのあたりはだいぶ手探りで進めることになった。たとえば資源が貴重なうちは家族間でうまく融通しなければいけない。したがって資材置場や交易所などの取り決めが必要となる。
 あと、最初に島を作成したアカウントが「島民代表」となりこれは変えられない。「施設と住宅の土地確保」「橋と坂の設置」「歌と旗の制定」あたりが島民代表の仕事となるので、ここは家族会議にかけつつ進めていく必要がある。なんだよ『とび森』のころよりよっぽど村長らしいことしてるな。

#AnimalCrossing #NintendoSwitch
 ぽてんしゃる様の旗の採用は議会で否決されました。


 事前情報でamiiboカードが住民勧誘に使えるということを知ったので、推しのカードが高騰する前にワイフがすばやく抑えてくれた。感謝しかない。
 リアル課金アイテムで推しを召喚しつつ、交代で離島に飛んで島民勧誘を行うこと数日、ようやく人口は最大(プレイヤーを除く)に達し、それと同時にメインクエストは終わりを迎えた。移住からおよそ2週間が経っていた。
#AnimalCrossing #NintendoSwitch
 写真は創立メンバーでの記念写真。「オトナ系」の住民がいないという中で地獄厳選を繰り返してサラを引いてきたワイフの手腕が光る。

 メインクエストが終わると、『とび森』の頃からの悲願であった島の地形に手を加えられるようになる。正直なところ、ありのままの地形では橋も坂もマトモな建設候補地がないので、ここから本格的にインフラ整備が始まることになる。道を敷けばマップにも反映されるし、カネと文明の力で不便を克服していくのは最高だな。


#AnimalCrossing #NintendoSwitch
 なお娘氏は『とび森』のときと同じ感覚でモッコロ島にやってきたが、5歳児は積極的に金策を行わないうえ、カワイイ家具や服があると迷わず購入してしまうため、たちまち資金繰りが悪化した。

 ぼく「カブ買った?」
 娘氏「かったよ! かってたべた!」
 ぼく「オイ!!」

 なんとか家は建てたものの、そのローンを返済するめどは一向に立たず、そのうちカワイイ家具や服で家の収納がいっぱいになってしまった。
 ローンを払って次の増築をしなければ収納は増えぬ。しかし娘氏には貯金の残高がない。やがてエイブルシスターズの出店によって大量のカワイイ服を選べるようになると、娘氏の収納と経済は完全に破綻した。
 最終的にご両親は98000ベルにおよぶ大規模な財政出動を決議し、事態の収束が計られるに至った。なんだよ『とび森』のころよりよっぽど村長らしいことしてるな。


 そういうわけで娘氏は現状、どうぶつの森よりもマインクラフトで大暴れするほうが好きなようだ。まあいい。そっちはそっちで文明の力で不便を克服していってくれ。
 
■2020-04-22 ほぼ六歳児とゲームした顛末
 娘氏の春休みが伸び続ける。ここまで伸びたかと思っていたらさらに伸びる。猫の胴体か。
 仕方ないので、俺は早めのお誕生日プレゼントとして家族で遊べるカードゲームを買うことにした。買った店舗は翌週に臨時休業に入った。誕生日まで待たなくて正解だった。


 さて毎年のように子どもとできるアナログゲームを探している我々だが(過去日記参照)、ゆくゆくは娘氏に麻雀を覚えてもらいたいと思っており、そのためにはドンジャラすずめ雀あたりを履修させるのが早そうだ。しかし前者は大きいので持ち運びしにくく、後者はほぼ麻雀牌なので現段階では娘氏の食いつきに不安がある。
 というわけでさらにシンプルでコンパクトでカワイイでリーズナブルな『レシピ』の出番です。検索しにくいなこのゲーム!
Recipe
レシピ
 見た目はいかにもキッズ向けではあるが、真の男の競技である麻雀のフレーバーはちゃんと仕込まれている。
 プレイヤーはランダムに配られたメニューカードによって指定される、6種類の具材カードを集めてアガりを目指す。つまり麻雀で言えばアガる役があらかじめ指定されている状態と言える。
 順番に打牌とツモを繰り返し、目当ての具材がツモれたら、それをキッチンに伏せて置く。誰かの捨て牌を鳴くこともでき、これはキッチンに表向きに置く。そしてキッチンの6枠が指定の具材で埋まればアガりとなる。

 自力でツモった具材は隠匿できるが、鳴いた具材は公開されるため、配牌とツモ運によってはオンリーワンのキーカードとなる具材を鳴かないといけない事態が訪れる。たとえば「ぎょうざのかわ」を使う料理は「ぎょうざ」しかないため、これを鳴いた段階で待ちが完全にバレる。こうなると誰もニラを出してはくれない。かといって「ぎょうざのかわ」は山に一枚しかないので、捨てられたら鳴かないわけにはいかない。

 わかりやすい具材を鳴くと、アワレなことに「おやぁ中華麺を使うんですか……」「出ちゃいましたねえ」「いったい何ーメンを作るつもりなんでしょうねえ」みたいに煽り倒されることになる。うるせえ! 盛岡のレーメンか長野のローメンだよ!! いいから黙ってメンマを出せ!!
 そのうち開き直って「出来らあっ! パスタなしでナポリタンを作るって言ったんだよ! え! パスタなしでナポリタンを!?」とスーパー食いしん坊になるか、もしくは「エビを買い占めるなんて……汚いぞ笹寿司!」と将太の寿司ごっこをするはめになる。ただ麻雀と違って打牌→ツモの順なので、誰かがキーカードを抑えていてもアガる直前に必ず捨てられてくることになる。希望を捨ててはいけない。

 標準の『レシピ』だけだとメニューが8種類しかなくすぐ絞り込めてしまうため、『みんなのレシピ 人気料理編』も合わせて購入し、混ぜてプレイしている。
 これ、アガれなかった人は手元の6枚の具材で強引に指定の料理を作って料理対決に挑むというロールプレイをしたらすごい悲惨なことになると思う。オレのカレーの秘密……それはこのパイナップルなのさ!!
 
■2020-04-25 人間とハムスターの日々
 3月31日、我々は新しいハムスターをお迎えした。
 3代目が短命だったのでこれが4代目のハムスターとなる。
 やってきたのはパールホワイトのジャンガリアンで、マロンちゃんと名付けられた。

hamster

 4月8日、マロンちゃんは最初からあった木の巣箱を捨て、トイレで暮らすことを決意した。
 ここまではハムスターあるあるなので、「別にそれおもろないで」とあしらっていたが、かなり本格的にみっちりと床材を詰め込んで営巣を始めたので向こうも意地になっているものと思われた。
 尿はケージの隅でしているので、そこの床材をこまめに変えればよい。それだけの問題だ。そう思っていた。


 4月10日夜、さすがにそろそろ巣箱と化したトイレを掃除するべきと判断した我々は、トイレのケースを開け、中身を改めた。
hamster
 うっうわああああ!! なんだッ!? 「何か」おかしいッ! 増えてるッ! 増えてるぞこいつッ!! 「ハムスター」ってのは単為生殖する動物だったのかァ―――ッ!?? いや違う……「最初から」だ……こいつは最初から「妊娠」していたッ! そしておそらく昨日! 誰にも知られずに「出産」したんだ! そんなッ! できるわけがないッ!! そんな事がッ!!


 トイレハウスが崩壊したため、大慌てで木の巣箱に仔を移す母。
 しかし当然、狭い巣箱に一家が入り切るはずがない。我々は出産など想定していない。想定しているわけがない。
 急遽、段ボールで広めの巣箱をつくり設置するが、母はそれを無視して床材を掘り緊急のシェルターをつくるのであった。なんでそんなに産後の肥立ちがいいのよ!

 翌日すぐにペットショップに連絡したが、引き取ってもらうにしても当然離乳してからでないといけないため、我々は当面げっ歯類の子育てを支援しなければならなくなった。一晩にして人間よりもげっ歯類のほうが多い家になってしまい、何の準備もなく信頼関係も築いていない状態での壮絶な子育てが始まる。

■11日(生後2日)
  • 改めてトイレに床材を押し込み巣をつくる
  • 5匹いたはずの仔が4匹になっている ダメだったか
  • たんぱく質は多めに与えるべき
■12日(生後3日)
  • トイレが狭すぎたか段ボールハウスのほうに改めて引っ越す 最初からそうしろ
  • もはや誰もマロンちゃんと呼んでいない それは圧倒的に「母」であった
■13日(生後4日)
  • 遠くで窓を拭いているかのような小さく高い「キュッキュッ」って音がよく聞こえるので何かと思ったら増えたハムスターだった回
  • 母を餌で釣ると飛び出してくるがその際授乳中の仔が腹にくっついてズルーッとまろび出てくるのでウケる
hamster
■14日(生後5日)
  • あまり環境を変えないほうがいいかと思ったがもう使ってないようなのでトイレを取り出し掃除
  • 砂を入れていつも尿をしているあたりに設置する
  • 猛烈な勢いで砂浴びをしていた やはり我慢していたのか ところでそこはトイレです
  • 環境が変わるというのは動物にとって半端ないストレス
  • 人間もそう しょせん人間もちょっと賢いと思ってるだけの哺乳類にすぎない 人類は愚か
■15日(生後6日)
  • 水を飲む量が目に見えて増えた
  • 30分に1回くらいトイレに砂浴びしに出てくる
  • そのつど仔4匹が転がり出てきてウケる
■16日(生後7日)
  • 仔がだいぶ遠くまで引きずりだされたあとそのまま母が巣に帰ったりする
  • 手を出さないほうがいいとは思うけどついスプーンで掬って巣の前まで運んでしまう
  • しっかりしてくれげっ歯類
  • トイレをトイレとして認識したようだがそれはそれとして砂浴びはする
  • まめにトイレの砂を変えるしかない
■17日(生後8日)
  • 朝、巣箱の隣に床材をあつめて穴を掘りそこに引っ越しているのが確認される
  • 仔が3匹しか見当たらないので巣箱の中の床材をかきまわして捜索したところ案の定1匹埋もれていた
  • しっかりしてくれげっ歯類
  • 仔は母に引きずり出されても短距離なら自力で巣に這い戻るのでガッツがある
■18日(生後9日)
  • 昼になぜか巣箱に再引っ越し 覗きすぎたか
  • とはいえ様子を見ないわけにはいかない すまんな
  • にぼしをかじる母の真似をして隣でにぼしをかじる仔
  • なぜ我々は小さきものが飯を食べていると満足するのか
hamster
■19日(生後10日)
  • 巣箱の天井を開け、ふやかしたペレットを投下 集まって食べる仔ら
  • その後ふやけたペレットを持って母が外に顔を出す 没収するな
  • 哺乳類永遠の課題:授乳中ひま
  • 母が何かとトイレに食べ物を持ち込んで食べる トイレは母の最後の聖域
  • 母がトイレに籠もっている間に仔らが巣箱から這い出てきて入口付近の餌を齧っていた
■20日(生後11日)
  • 朝なぜか巣箱から巣箱の隣に引っ越し
  • すまんな 信頼関係を築く前にこんな状況になっててすまんな
  • 仔らは床材に埋もれているが、うっかり母に引きずり出されてもオートで群れに這い戻るのですごい
  • にんじんスティックを投下 集まって食べる仔ら
  • その後母が巣穴に突入しにんじんスティックを咥えて出てきた 没収するな
■21日(生後12日)
  • 巣箱に引っ越し もういいや好きなようにしてくれ
  • 母がオヤツに夢中になっている隙に仔らが巣箱から這い出てきて結構な距離を探索していた
  • オヤツで母を釣って軍手を装着した手に乗せて撫でる
  • 最初に出産があってそこから関係性を深めていくとか斬新すぎるラブコメだな
  • ブロッコリーのゆでたのを投下
  • なぜ我々は小さきものが飯を食べていると満足するのか
■22日(生後13日)
  • 巣箱から巣箱の隣に引っ越し 趣味なのか
  • 毛並みがわかる程度に毛が伸びてきた
  • 巣穴にちらばる母の食べこぼし?を仔らが極小の手で持って食べている
  • ワイフ決死の観察によりオス2メス2っぽい
■23日(生後14日)
  • 巣箱に引っ越し 今日も平常運転
  • 母が巣箱から顔を出して眠りこけている隙に仔らが横から這い出てきて結構な距離を探索していた
  • 仔がジャイアンみたいに耳を引っ張られて回収されていくのウケる
  • 仔らの動きはもうかなりハムスターと言える
hamster
■24日(生後15日)
  • 巣箱から巣箱の隣に引っ越し
  • 今度は母が巣穴を掘って満足しているところに仔らが勝手に移動していったらしい
  • これは……親離れを促しているのか?
  • 母子が離れているところに別々にキャベツを投下
  • 仔が回し車で歩いているのが目撃される なんなのその本能?
  • こいつら何行くらいのコードで実装されてんのやろ
■25日(生後16日)
  • そろそろ慣れてきたようなので大掃除を決断
  • 古い床材をほぼ一掃し大きめの木の巣箱に差し替え
  • 母がおやつを回収しにきたら仔が一匹出てきて頬袋にいくつかしまって帰っていった
  • もはや母はいちいち仔を巣に回収したりしない


 本日ひと回り大きい衣装ケースを2つ調達したので、ゆくゆくはこれにオス2とメス2に分けて飼育していく予定。ただハムスターは同じ血をわけた兄弟であっても最強を求めて闘いあう種族だと聞く。ケンカするタイプだった場合はさらに間仕切りを入れねばならない。
 というかそもそもオスメスの分配をミスった場合、また命が増えてしまうことになる。ペットショップですらミスったようなのでこれは素人判断では厳しいかもしれない。有識者の判断を仰がなければ……。

 翌月に続く。