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◆不定期日記ログ◆

LOG 2010-12

■2010-12-01
本日のつぶやき
 複雑にこんがらがった押し入れの奥にある冬物が出せない。
 秩序のない俺の部屋にドロップキックしたい。
 
■2010-12-04
イムジン河
「次のプリキュアさんは、『スイートプリキュア』らしいよ」

「スイート?」

「Suite、『調和』だって」

「主人公の名前が『南』と『北』でテーマが『調和』とか時事ネタすぎますよね」

「このタイミングでね」
 
■2010-12-13
電化→家電
 電化製品、という言葉を我々はアタリマエのように使うけど、よく考えたらおかしい。
 電「化」だぞ、「電気にしました」ってことじゃあないか。

 手元の広辞苑で「電化」を調べると「熱・光・動力などを、電力を用いてまかなうようにしたもの」とある。
 つまり、電気洗濯機や電気冷蔵庫など、もともと人力や氷でがんばっていたものを電気で動くようにしたものが「電化製品」なのであって、テレビやクーラーなど、もともと電気で動かすしかないものを「電化製品」というのはおかしいではないか。


 電化製品という言葉が使われはじめたのは、戦後、これらが「三種の神器」と呼ばれ羨望の的になったころだろう。
 三種の神器はテレビ・冷蔵庫・洗濯機である。すでにテレビが「電化」ではない。
 だがwikipediaによると、三種の神器は最初、テレビの代わりに電気釜が入っていたらしい。これは立派な電化製品である。
 電化製品という言葉は、生まれた直後に死語となっていたのだ。


 では、あれらを総称して何と言えばいいのか。
 最近は「家電」という言葉のほうがメジャーになっている感があるが、これも「家庭用電化製品」の略……
 ……ではなかった。
 広辞苑が言うには「家庭用電気器具」の略らしい。
 なので「家電」はセーフである。

 電化製品たちが電化する前の姿を知らない我々にとって、電化製品と呼べるのはもはやIHクッキングヒーターくらいだ。
 そろそろ「電化製品」を完全終了し、「家電」に移行するという意識を持つべきときであろう。
 
■2010-12-16
天の道を往き総てを司る男
 水嶋ヒロ先生の『KAGEROU』をちょっと見せてもらった。
 なんでも初日に43万部を売り上げたとは聞いていたが、実際見て、泣けた。
 これほど泣ける小説は初めてだ。
 
 本文中になにか貼り付いてると思ったら、
 それは誤植部分をカバーする訂正シールだった。 
 編集者として最も見たくないモノである。

 訂正シール貼りのエース(褒め言葉ではない)の異名をもつ俺でも、
 2万冊に訂正シールを貼る仕事をしたときは相当凹んだ。
 それが43万冊積んであると思ったら相当泣ける。 
 43万……やっとベジータを退けたところにフリーザクラスかよ……

 えっと、他のページについては読んでないのでよくわかりません。


 しかしこの売り上げ、日本中で相当な額のお金が動いたことになる。
 初日の動きだから、話題だけでもこれだけのお金を動かせるのだ。
 まぎれもないスターである。

 「大きくなったら仮面ライダーになりたい」っていう子、今でも結構いるみたいだけれど、水嶋ヒロ先生を見てると意味合いが随分変わってくるな。
 
■2010-12-23
間違い間違えて生きるのさ
 ととのう → ととのえる

 文法的には「自動詞→他動詞」の変換だが、細かいことはいい。
 他にもこういう変換ができる言葉はたくさんある。

 かなう → かなえる

 したがう → したがえる

 まちがう → まちがえる

 ……なんか「まちがえる」だけおかしくないか?
 「整う」のと「整える」のとでは、主語が違う。
 「叶う」と「叶える」なども、同じ理由で、使える文脈が違う。
 だが「間違う」だけは「間違える」と入れ替えることができる。


 一部の動詞は、そのまま名詞化することができる。
 「考える」とは、「考え」を出している状態だ。
 「構える」とは、「構え」の姿勢をとっている状態だ。

 ならば「間違える」とは、「間違え」を犯した状態であるべきなのに、
 実際は「間違え」ではなく「間違い」が使われる。
 これだと元の動詞が「待ちガイル」になってしまいかねない。


 なぜ「間違う」「間違える」だけ、こんな不思議な扱いなのか。
 俺たちはひょっとして、間違えるという言葉の使い方を、どっかで間違えて生きてきたんじゃないだろうか? 
 「間違った日本語」という場合は「間違えた日本語」とは言わないので、このあたりに本来の使い分けの名残があるような気がする。

 個人的には「さまよう人」と「さまよえる人」の関係であってほしい。
 全ての間違える人々よ……われ言葉を間違えり。
 その間違えし言葉を改めるのだ。
 
■2010-12-24
鬼スマイル
 「来年のことを言うと鬼が笑う」という言葉が不思議だ。
 笑われる相手として、なぜ恐ろしいオーガを設定したのか?
 笑いそうにない怖いやつが笑った!という趣旨ではなかろう。
 鬼を出すなら「来年のことを言うと鬼が猛る」くらいでないとそぐわない。

 しかし「猛る」では、元の「嘲笑される悔しさ」が足りない。
 「来年のことを言うと鬼が理不尽にキレる」にすれば、
 もっと凶暴性も出るし、よいと思う。

 いっそ「来年のことを言うと鬼がライコネン(F1レーサー)の話をしてくる」とかだとウザさ100倍で効果的だ。
 意外とモータースポーツに詳しいのだ、鬼は。


 ここまできて「鬼のほうを変えればいいのでは」と思い当たったが、
 「来年のことを言うと日本人形が笑う」とか超こわいのでやめた。