Oneside Flat Web

◆不定期日記ログ◆

LOG 2024-08

■2024-08-09
表現ナーフと平和の祈り
 風来のシレン6をやっていて突然気づいてしまった。
爆発の罠を踏んだ
 「地雷」がいつのまにか「爆発の罠」になっている……!!

 いつからだアンドレ! いつからだーっ!?
 現役でやっていた「GB2」「3」の時代はまだ地雷だったはず!
 どうもナンバリングでいうと「4」のあたりで変更が入ったようだ。

 名前が変わったところで、それは踏めば爆発する地雷には違いない。それでも、名前だけでも変えようということになったのだろう。世界には命がけで地雷除去に挑む人がいる。地雷で体を欠損した人がいる。
 そういえば満腹度が0%になったときのメッセージも「飢え死にしてしまう!」から「腹ペコで倒れてしまう!」に表現が軟らかくなっていた。世界では7億人を超える人々が飢餓に直面している。


 我々も安易に、自分の苦手な表現をさして「地雷」というのをやめた方がいいのかもしれない。「逆鱗」でいい。やや上からの目線になってしまうが、自分を龍にたとえてしまうほどの怒りがこめられている感じがいい。
 ファッションだって……地雷系女子と言われても魚雷ガールと地雷ダンディしか出てこないのでアレだが……なんかそれを対人地雷にたとえるのは良くないことのような気がする。
 だってさ、かつてはめちゃめちゃ攻めてる水着スタイルのことを核実験の爆発力にちなんで「ビキニ」って名付けたわけじゃん。今は無邪気にそんなネーミングできないでしょ。そういう時代になっちゃってるじゃん。

 ただそうなると「じゃあ令和最新の倫理観ではどこまでオッケーなんだよ」という思いが生まれてくる。オタクは安易にコミケに参戦しがちだし、戦利品を並べがちだ。これらも良心が咎めるようアップデートすべきなのだろうか。
 例えば「動員」を辞書で調べると「兵士の召集」が第一義で出てくるが、もはや集客数の意味で広く使われている。戦略とか司令塔とかも普通にビジネスやスポーツで使われている。これらと戦争で失われる命を結びつけるのはもう不可能なレベルで語彙に癒着している感がある。


 もうだめだ。いちばん良いのは全ての武力抗争が消滅し戦争が過去のものとなることだが、今のところは難しそうだ。こうなればもうミリタリーのほうに言葉をアップデートしてもらうしかない。
 仮に第三次世界大戦が始まっても、もう「軍資金」を「軍事費」の意味で使うことはないだろうし、軍隊編成の文脈で「軍団」と言われても我々はたけし軍団しか想起できないだろう。旅団とか師団に比べて軍団の切れ味の劣化は異常。ミリタリー側が用語を新しくしていってくれ。
 
■2024-08-17
ギターしようぜ!!
 先月、突然ワイフがアコースティックギターを入手したので、試しにギターを練習している。肩に小鳥を乗せてギターを弾く姿はあまりにも吟遊詩人であり、すべての自然が俺の味方をしている気分になる。

 昔、なんらかの活動でギターに触れたときには、とりあえずCの形だけ覚えたあと、おもむろにCを押さえて、

[C]のゆく道[C]は 果て[C]しなく 遠[?]
C

若者たち // ザ・ブロードサイド・フォー
 までを歌うことで「なんか弾けてる感」を出していた。
 それっきりギターには触れていない。

 そのくせなぜかギタースコアを所持している。
歌ってハモれるギター本
 なんでギター弾かないのにギタースコアを持っているかって? それは……お前たちが自分の胸に手をあてて考えてみろ。そして「そういうことは、まあ、よくあるよね」と納得しろ。俺の場合はハモりパートの音階を調べるために買ったのだ。お前たちが思い当たったアレやソレよりまっとうな理由だろう。
 

 現在、俺は隣人の存在しない恵まれた環境に居住しているので、楽器があるのなら弾かねば損という状況に置かれていることになる。
 弾かねば損なので弾くしかない。
 いいのかそんな消極的な理由で。ギターってのはもっとこう……これ一本で東京で生きていくぜ!! とか、陰キャならロックをやれ!! みたいな情熱をもって始めるものではないのか。

 それに……楽器に習熟するための訓練というのは……つらく、きびしい。幼年期にピアノを習っていたが身につかなかったことからもそれは明らか。
 それに、ギターにはFってヤツがあるんでしょう? 知ってるぞ、みんなFで諦めていくんだ。しかもFってコードはいろんな曲にホイホイ出てくるから避けては通れない門番みてえな奴なんだ。

 とはいえだ、いくら門番が手厳しくっても、何か楽しみようはあるはずだ。
 beatmania 2ndMIXだって初心者はhouseが越せないわけだけど、DJ BATTLEで回避すればRAVEとかもプレイできるわけじゃん? まあ最終的にhouseができないと楽しみがだいぶ制限されるわけだけど、houseを恐れてコインを入れないのはもったいないと思わない?
 しかも5鍵ビーマニと比べて、ギター所持者は3億倍くらいいるわけでしょ。インターネットには何らかの知見があるはず。
 そうして俺は次のwebサイトにたどり着いた。
 なるほどCではなくGを基本にせよというのは納得感がある。G→Em→C→Dの循環コードはよく使われるわりに押さえる難易度が低いのでコスパが良い。これだけでスタンド・バイ・ミーが歌えてしまうとのことだし、なにより循環コードを順番にやってるだけで「なんか弾けてる感」が出るので楽しい。

 ではこれだけでどこまで戦えるかコード譜をさらってみる。
 「G・Em・C・D以外のコードが出たら即終了メドレー」はどのくらい間を持たせることができるのか!?
 J-POPは全体的にコードの展開がせわしないイメージがある。できるだけ起伏が少なそうな曲を中心にさらっていった。そして目に留まったのがシンジ・タニムラであった。

[Em]つかみかけた [D]熱い[Em]腕を
ふりほ[G]どいて [D]君は出てゆ[Em]
わずか[D]に震える 白い[G]ガウンに君[Em]
年老[D]いた 悲しみを見[Em]
Em D G

チャンピオン // 谷村新司 U-Fret
 よく見るとCすら使っていない。サビまで来るとBだのF#だのというよくわからん奴が出てくるが、たった3つのコードで弾き語りの気分を味わえてしまうというのはコスパが良すぎるとしか言いようがない。切り替え頻度もJ-POPにしては緩やかで助かる。シンジ・タニムラを信じろ。

 これにCを加えて、コードの切り替えを素早く行う訓練を繰り返すと、なんとTHE虎舞竜の『ロード』がサビまで全部歌えてしまう。全部って第一章から第十三章まで!? そんなワケあるか常識で考えろ。
 だいたいストリートミュージシャンじゃねえんだから、一曲まるごと誰かに聴かせるシーンなんてないでしょ。自分が歌いたくてかつ弾けそうなパーツだけ探していけばいいんだよ。


 こうして練習してみるとEmは本当にコンボパーツとして有能なやつで、押さえるのがすごく楽なうえに頻出するので助かる。Em→Cの切り替えをしているだけで「どっかで聴いたなこれ」という感じが溢れてくる。
 たとえばEmをジャン……ジャン……とゆっくり鳴らしているだけで『シャドウのテーマ(FF6)』の口笛が出てくるし、逆に熱情的にデンデデッデデレデンデデッデデレとかき鳴らすと途端にヘエーエ エーエエエーな気分になってくる。

[Em]ヘェーラロロォールノォーノナーァオ[C]オォー
アノノアイノノォオオオォーヤ
[Am7]ラロラロラロリィラロロー[Bm7]ラロラロラロリィラロ
ヒィーィ[Em]ジヤロラルリーロロロー
Am7 Bm7

熱情の律動 // 伊藤賢治 chordwiki
 Bm7がまだ難易度高いが、Dに変えてごまかせば全然行けちゃうのである!! いや誰向けの情報だよこれ。


 総じて、触って半月でもう弾き語りの真似事のようなことができてしまうのは、ピアノでは考えられないハードルの低さであると感じている。たとえばAm→Dm→Eの3つだけ覚えて、これを激しくかき鳴らすことでテツ&トモを召喚できるというのは広く知られるべき情報であろう。

 コードを覚えるのは大変そうに見えたが、正直言ってきれいに押さえて鳴らすほうがはるかに大変なので、今のところ問題になっていない。
 むしろ「Bmが鳴らせるようになればアレも弾けちゃうな……」みたいな感じで沼がいくつも口を開けているため、コードを覚えるモチベーションは無限に供給されていく。でもまだCがきれいに鳴らないしぃ……G→Dの切り替えも早くできるようになりたいしぃ……
 
 そういう「できないことができるようになる」っていう達成感が、他の楽器に比べると序盤から細かく配置されている感がある。
 さらに言うと、今の俺から見て「どう考えても押せねえだろ!」というようなコードもゴロゴロしてるわけだけど、べつに押せないなら押せないで、最低限の弦だけ押さえて逃げる方法もある。音ゲーだって見逃しpoorをいくつか出してクリア安定を取ることあるしな。

 俺には「あの曲を通しで弾けるようになりたい!」というような具体的なモチベーションがないのが逆に良いのかもしれない。何もわからない。俺は雰囲気でギターを練習している。ギターって雰囲気で練習していいんだ!
 
■2024-08-26
43歳になるということ
 43歳になったので、ロールモデルを探すべく、43歳のキャラクターについて調べてみた。


 まずはるろうに剣心の師匠こと比古清十郎が43歳である。36歳のときに「少年誌で36歳っつーと親とか師匠とかになるよな」と悟っているのでいまさらである。あの人43歳であんなに襟を立ててるんだぁ……
 なお『頭文字D』の藤原文太も43歳のようだ。「主人公より強いけど現場に出てこないキャラ」としてのポジションを求められているような気がする。無理だ!!

 ジョジョ7部のファニー・ヴァレンタイン大統領も43歳の設定である。
 大統領が来ちゃったよ……ていうかヴァレンタイン大統領、43歳でアメリカ大統領としてすごい支持率を誇ってるんだ?? すげえな……調べてみるとニューディール政策のローズベルト大統領が就任時42歳、J・F・ケネディ大統領が就任時43歳らしい。40代の前半で大統領になる人はめずらしい。ここんとこずっと高齢者が大統領をつとめているのでよけいそんな気がする。
 ……ていうか我が国だって小泉進次郎が43歳でしたね!? うわあそっか、もし自民党総裁選に勝って内閣総理大臣になったら……いややっぱヴァレンタイン大統領がすごすぎるな。冬のナマズのようにおとなしくなるしかない。

 そしてハッピーバースデーといえばこの人、仮面ライダーオーズの鴻上会長がなんと43歳の設定である。
 エエーッ43歳!? ウソでしょ!? なんで43歳で鴻上ファウンデーションの会長やれてんの!?
 鴻上ファウンデーションがどんな業務をしているのかわかんないけど、仮に家族経営の財閥みたいな企業でも43歳なら現場でブイブイ言ってないとダメじゃない!? 会長室でバースデーケーキ作ってる場合ではなくない!?


 38歳以降、該当者が減りほとんどやっていなかったこの試みだが、久しぶりにやってみたら「作中最強格」だの「大統領」だの「会長」だのとんでもねえ奴らが勢ぞろいしてしまった。おまえら43歳をなんだと思っているんだ。
 
■2024-08-31
月記AUGUST
 クソ暑いから外になんて出られないぜって言ってるうちに8月も瞬く間に過ぎてしまった。そういえば「時をかける少女」以降キッチリ3年ごとに公開されていた細田守監督作品がこの夏は無かったんだな。え!「おおかみこども」が12年前!??
 では8月にやったこと、読んだもの、遊んだもの、観たものの記録だよ。

■アコースティックギター

 すぐ飽きるかと思ったのに意外と飽きていない。左手の指先は3日で硬質化し、タイピングに多少の影響がある。今シャーロック・ホームズに会ったら一言目に「あなたは最近ギターを始めましたね」って看破されるだろう。
 G・Em・C・D に加え、A・Am・Dm・E あたりの頻出簡単コードを押さえられるようになり(きれいに鳴らせるとは言っていない)、頻出難関コードであるFをFmaj7で誤魔化す方法を知ったため、一気に触れる曲が広がった。
 40年間聴いてきた曲たちがすべて課題曲候補として立ち上がってくるのは沼が深い。ひたすら弾いてコードの切り替えを早くするのだ。

■自由研究サポートAI

 娘氏が自由研究のテーマを決めかねていたので、「作文を手伝うAI家庭教師プロンプト」を改造して、自由研究のテーマを提案するプロンプトを作り、Claudeさんと娘氏を対話させた。

 AIはまず娘氏がどのようなことに興味があるかを聞き、その興味の対象を具体化し、そこから考えられる研究内容を挙げていった。娘氏が無理そうだと言えば次々と新しいテーマを出し、そこから選ぶ形でまた具体的な研究内容を提示してくれる。こうして娘氏の自由研究のテーマは「水と油が混ざらない様子を観察する」に決まった。
Claude AI
 最終的にタイトル候補まで挙げてくれてよかった。やはり対話型AIは調べものよりアイデア出しに向いているな。

■ぷよぷよテトリス2

 娘氏の成長はハヤイ。もうお互い中辛でガチンコしても勝敗は五分になった。ただテトリスとぷよぷよが交互に切り替わる「スワップ」ルールだとなぜか勝てる。そもそもテトリスとぷよぷよを切り替えながらやるルールが無法だと思うが勝てるならよい。
#nintendoswitch
 ぷよテトには「ミックス」というさらに世紀末なルールがあり、こちらはテトリミノもぷよも両方降ってくる真のカオスとなっている。こうなるともうどっちが有利とかそういうレベルではない。これをゲームとしてギリギリ成立するルールに仕上げた人、天才か狂人だと思う。

■風来のシレン6

 いわゆる「もっと不思議」である「とぐろ島の神髄」に挑戦し始めた。かなり早い段階からマゼルンが出て殴り殺されたりしたが、今作では最初から印がついている「神器」が稀に手に入るので、それと合わせて冒険ごとに多彩な装備を作ることができる。合成の壺しかなかった時代とは大違いだ。
 しかし昔から思っていたんだけど99フロアは長い。何も考えずに走れるダンジョンだって一日に30フロア行くかどうかで、食料と相談しながら慎重に進む「真髄」では一日に5フロアが精一杯だ。
 ただ、昔なら冒険を中断すると「何が識別済みで何が命名済みか」を完全に忘れ去ってしまい死んだものだが、今は名付け識別帳に記録されているので、その点はとても助かる。じわじわやるぜ。……エエーッDLCでさらにダンジョンが追加されるんですかァーッ!?

■The JOJOLands

 小動物に厳しいことに定評のあるジョジョだけど小鳥が助かってよかったです。
 ここにきて「不条理」というキーワードが出てきたので、テーマである「仕組みメカニズム」と合わせてどういう奴がラスボスとして立ちはだかるのか楽しみだ。

■天穂のサクナヒメ

 第6話で米が収穫されたのを見た娘氏が、珍しく白米を大量に食べるようになった。さすが農水省推薦アニメやで。でも今スーパーには米がないんでしょう? 農水省はちゃんと正しい情報を発信して!
 第7話ではいきなりゲームの原曲が使用されて気を失っていたら3年経ってた。構成がダイナミックだな。激しい曲はアニメでは使いにくいかと思うが、次の戦いで「魁 ―かしら―」が流れたりしないだろうか。泣いてしまう。

■ニチアサ百景

 仮面ライダーガッチャードが最終回を迎えた。いい最終回だった。
 「セイバー」と脚本陣が重なっているので最初は警戒していた。こちらも主人公が「具体案は特に出さないけど理想はあるぜ!」という言動を繰り返すんだけど、セイバーと違ってこっちはまわりのキャラが常に「脳天気」「お気楽ボーイ」というリアクションを返してくれるので安心して観ていられた。
 最初は人間よりケミーを優先するような主人公の言動に違和感を覚えたが、ケミーが実質ポケモンであることと、市民の治安が驚くほど悪いということがわかってからは素直に飲み込めるようになった。そりゃ常にポケモンを犯罪に利用しようとするやつが徘徊してる世界ならそうなるわな。
 この犯罪係数の高すぎる市民たちがいる限り、理想のケミー共存の社会を作りあげるのは無理ではないかと思っていたが、ラスボスをやっつけるついでに破天荒な方向でそれを実現したのには驚いた。あの市民たちを啓蒙するより平行世界を錬成したほうが早いぜ!

 「初の女性2号ライダー」ということが話題になったが、女性2号というよりはダブル1号だったように思う。「2号ライダーの定義」みたいな話になってしまうのは避けたいが、やはり主義主張の対立で殴り合ったスパナ君のほうが2号っぽい。優等生ちゃんは最初こそ「掟の遵守」みたいな形でお宝ちゃんと対立したわけだけど、ライダーになってからは足並みが揃っているからね。
 最終的に「錬金術といえば金、金といえば安定して変化しない」という流れで、黄金を崇拝するグリオン(および保守的で無能な錬金連合)が、変革する若者たちとの対比になっていたのは上手かった。最初「錬金術」と言っておきながら史実の錬金術とはまったく異なる術だったのがわかりにくいと思っていたけど、錬金術の常識を壊す話だったんならむしろわかりやすい。いい最終回だった。

 プリキュアでは急に敵幹部が生えてきて、完全にいつもの感じになった。
 街が破壊されてプリキュアが曇ると気持ちが年末になってしまう。まだ9月……いや9月なんてもう年末みてえなもんか。あとは仕事に追われているうちにハロウィンがあってクリスマスがあって今年も終わりだ。よいお年を!!