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◆不定期日記ログ◆

■2010-12-13
電化→家電
 電化製品、という言葉を我々はアタリマエのように使うけど、よく考えたらおかしい。
 電「化」だぞ、「電気にしました」ってことじゃあないか。

 手元の広辞苑で「電化」を調べると「熱・光・動力などを、電力を用いてまかなうようにしたもの」とある。
 つまり、電気洗濯機や電気冷蔵庫など、もともと人力や氷でがんばっていたものを電気で動くようにしたものが「電化製品」なのであって、テレビやクーラーなど、もともと電気で動かすしかないものを「電化製品」というのはおかしいではないか。


 電化製品という言葉が使われはじめたのは、戦後、これらが「三種の神器」と呼ばれ羨望の的になったころだろう。
 三種の神器はテレビ・冷蔵庫・洗濯機である。すでにテレビが「電化」ではない。
 だがwikipediaによると、三種の神器は最初、テレビの代わりに電気釜が入っていたらしい。これは立派な電化製品である。
 電化製品という言葉は、生まれた直後に死語となっていたのだ。


 では、あれらを総称して何と言えばいいのか。
 最近は「家電」という言葉のほうがメジャーになっている感があるが、これも「家庭用電化製品」の略……
 ……ではなかった。
 広辞苑が言うには「家庭用電気器具」の略らしい。
 なので「家電」はセーフである。

 電化製品たちが電化する前の姿を知らない我々にとって、電化製品と呼べるのはもはやIHクッキングヒーターくらいだ。
 そろそろ「電化製品」を完全終了し、「家電」に移行するという意識を持つべきときであろう。