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◆不定期日記ログ◆

CATEGORY 謎知識

■2009-01-19
目黒福造
 山手線には「目黒駅」があるが、「目白駅」もあることを最近知った。
 どちらも不動尊に由来するらしい。
 あまり東京まで出てくる機会がないので、いまさらだ。

 目黒は区の名前にもなっているが、目白はそうではない。
 目黒は「俺の目の黒いうちは好きにはさせん」とでも思っているのだろうか。
 そして目白はそんな態度を白い目で見ているのだろうか。
 今後の動向に注目したい。
 
■2008-11-22
ザ・ニューシップ
 藤枝市に「新舟」と書いて「ニューフネ」と読む地名がある。

 わかる、わかる…が…
 なんかこう、「騎士」と書いて「ナイト」と読むような…
 そんなもどかしさが感じられる地名だ。
 
■2008-07-31
バタフライカウンター
 非常に困ったことに、蝶は「一頭、二頭」と数えるのが正式らしい。

 なぜそうなのかは諸説あって、どれも納得がいかない。
 一番有力なのは、欧米では虫は基本的にheadで数えるという慣わしがあって、明治時代にそれがコレクターや学者の間に広まった説。
 もしくは、コレクターの間では、蝶の標本はアタマが取れてると価値がないので、headを重視するという説。
 いろいろあるがどうもしっくりこない。

 なので「猪も鹿も頭で数えるのだから蝶も頭で数えるべき」という「猪鹿蝶説」を支持することにした。
 俺がさっき編み出したばかりの新説である。
 ぜひ広めて欲しい。
 
■2008-07-14
青い鳥妄想群
 メーテルリンクの「青い鳥」の主人公といえば、チルチルとミチルの兄妹だ。
 チルチルはまあ児童文学的なネーミングで良いと思うが、
 ミチルという名前はあまりにも和風すぎないか。
 メーテルリンクは日本びいきのベルギー人だったのか?

 一つの仮説を立てた。
 「青い鳥」の原作はフランス語で書かれているらしい。
 実はミチルはミシェル(Michel)で、これを訳した日本人が「み…ミ、チル?」と発音してしまいそれが採用されてしまったのではないか?
 
 「じゃあチルチルの方は何だったんですかね」
 「えっと…チャーチル(Churchill)とか?」

 ここでまさかのイギリス人かよ。


 まじめに調べてみると、原作ではTyltylとMyltylになっている。
 ミルティルという語感は日本人にはなじまないだろうということで、訳者の堀口大学が変えたのだろう。
 我ながらいい仮説だと思ったのだが残念だ。
 
■2008-06-30
合体名称
 戦闘機で有名なロシアのミグ(MiG)。

 なんか可愛いその名前は、ミコヤーン(A・I・Mikoyan)氏とグレーヴィチ(M・I・Gurevich)氏によって開発されたので、二人の名前を合体してつけられたらしい。
 しかしグレーヴィチ氏のイニシャルだけでMIGの文字を完全にカバーしている。

 この絶妙な不公平感…
 ゴテンクスになったときのトランクスの気持ち、あるいはHALCALIのユカリの気持ちを、ミコヤーン氏はわかっている。
 
■2008-04-01
球技人間ボリバル
 エイプリルフールなので真正面から全力で嘘をつこうと思う。


 シモン・ボリバル
 南米大陸の国々のため尽力し、いくつかの国を独立に導いた革命家である。
 その名にちなんだボリビア共和国をはじめとして、南米では「解放者」として有名な彼だが、実はもうひとつ、世界中に影響を及ぼした、知られざる功績がある。

 少数での身軽な戦いを得意としたボリバルが、兵士の体力維持および結束力の上昇を狙って課した訓練とは、意外にも球技であった。
 その球技は、6人いれば簡単な設備でプレイできるため、兵士たちだけでなくその家族へと伝わり、女性や子どもの間で定番のスポーツとなった。

 ボリバルの死後、それはヨーロッパへと伝わり、1924年のパリ五輪で異国の球技として華々しく紹介される。
 このころの南米各国では、この球技は創始者ボリバル(Bolivar)の名で呼ばれるようになっていたが、世界中で親しまれるうち、球(Ball)と結びついて「Volleyball」という呼称が定着したようである。
 1947年に協会が発足し、国際ルールが整備されたバレーボールは、1964年の東京五輪からオリンピック正式種目となり、今なお代表的な球技の座に輝き続けている。


 よし、これだけ嘘をついておけば今年度も安泰だな。
 
■2008-02-04
春が立つ
 立春である。
 毎年、天気予報で「暦の上では春ですが」というフレーズを聞く日である。

 しかしこの「暦の上」というのが納得いかない。
 2月が始まったばかりのこの時期に「春が立ったぁ!」と大騒ぎするハイジみたいな暦があるか!
 1年でもっとも寒く、新芽も凍てつくこの時期に「立て、立つんだ春ーっ!!」と丹下段平のようなことを叫ぶのはどんな暦だ!

 調べてみると、立春や春分などの「二十四節気」は、古代中国の華北地方で農耕用に編み出され、それが日本に伝わったらしい。
 なので正確に言うと「約二千年前の中国華北地方では春ですが」となる。
 なんという遠さ!
 「俺の母さんの友達の息子がラブサイケデリコの顔が出ないほうなんだぜ」っていう自慢くらい遠い!!

 だいたい季節の話なのに「節季」ではなく「節気」なのもどうかしている。
 Google先生に「もしかして: 二十四節気」ととがめられるのは俺が最後でいい。

 …ここまで書いて気がついたが、いま4月号の原稿を書いている俺も十分どうかしているので、この件はこれ以上ツッコまないことに決めた。
 
■2007-12-12
Vサインとは何者ぞ
 あなたは写真を撮られるときにVサインをするだろうか?
 子どもはする。ほぼ間違いなくする。授業中だろうが強行する。
 カメラに向けて勝利のポーズを取るならガッツポーズでもよかろうに、なぜか示し合わせたようにVサインをする。

 Vサインの起源に関しては諸説あるのでグーグル先生にでも聞いていただきたいが、日本で「写真に写るときはVサイン」がこれだけ流行したのは、1972年、カメラのCMで俳優の井上順がやったアドリブに端を発するらしい。

 干支が3巡するくらい過去の流行が、未だに子どもたちに受け継がれているとは驚かされる。
 一昨年はどこの小学校でも「フォー!」の声を聞いたが、去年はまったく聞かなかった。今年は「そんなの関係ねぇ!」がどこの小学校でも見られたが、来年は見ないだろう。
 そんな文化の消費社会たる日本で、これだけ根強く生き続けるVサイン。化け物のようだ。

 もし、カメラのCMの被写体が谷啓で、ポーズがガチョーンだったら、今頃日本人は皆ガチョーンで写真に写っていたのかもしれない。
 
■2007-11-06
アメーラトマト
 「アメーラ」というトマトの品種をご存知だろうか。
 糖度が高いのが特徴で、その品種名も静岡弁で「甘いだろ?」を意味する「甘ぇら」から来ている。

 なので、俺は「デラウェア」は名古屋の名産だと信じている。
 「すごい甘い」とか「すごい種がない」とか、そういう意味だと信じている。
 
■2007-08-11
調べもの
 テレビで昭和基地と中継がつながっていて、すごく気になった。
 南極点って時差いくつなんだ?

 地球一周360度で24時間。したがって経度15度につき時差1時間。
 しかし南極に近づけば近づくほど、経度15度の距離は短くなる。
 極点まで到達し、南極点をはさんで向かいあった二人は、至近距離にいながら12時間の時差を乗り越えていることになるのではないか。
 おそるべし南極!

 Wikipediaによると、ほぼ南極に位置するアムンゼン・スコット南極基地は、物資輸送の便宜上、連絡基地のあるニュージーランドの標準時を使っているらしい。
 適当だ!南極の時間!

 しかし同じページにさらに興味をひかれる記述が。
 「南極点においては9月の春分から3月の秋分まで6ヶ月間が昼、秋分から春分までの6ヶ月間が夜となる」
 考えてみればアタリマエだが、なんと恐ろしい世界か!

 南極…伊達に極めてはいないということを認めざるを得ない。
 
■2007-02-19
株と夢
 株式会社の「株」ってなんで株っていうんだ?
 という謎を探ってみたお話。

 よーするにアメリカでは切り株も株式会社のアレもStockというので、株式会社のアレを日本語訳するときにそのまま「株」としたと。
 おおざっぱにまとめると、それだけのお話のようだ。
 ちなみに在庫もStockというようで、「ストックしておく」みたいな言い方も、入ってくる時期が違ったら「株にしておく」になった可能性も否定できなくてややこしい。

 ところで僕は以前から「将来の夢」「寝て見る夢」の両方がなんで「夢」という同じ言葉で表されているのか疑問に思っていたが、どうやらこの株の話を踏まえると輪郭が見えてきた。

 ひょっとして、昔は「夢」には「寝て見る夢」の意味しかなかったのが、「dream」という単語が入ってきたときに、「dream」に「将来の夢」みたいな使い方があったもんだから、「夢」にもその意味を追加したのではないか?
 調べてもウラが取れなかったので残念ながら妄想だが、なかなか説得力のある妄想だと思う。

 もともと日本では「夢の如し」とか「夢のまた夢」とか、夢はたよりなくはかないものだという使い方が多いではないか。
 人の夢と書いて儚い。アグリアス・オークスだって知っている。
 対してdreamは、調べてみると喜びだとか音楽だとか、そういう楽しいイメージの語源をもっているらしい。

 このへんの日本人のネガティヴさ、アタイ好きだよ。
 
■2007-02-07
漢字わるい
 チクショウ!チクショウ!統一しろ!

 まずはこの「錆」っていう漢字を見るんだ。
 次に国語辞典か漢字字典で「さび」を引くんだ。
 右っ側の「青」の下の月みたいな部分が「円」になってるんだよ。
 環境によっては表示できないかもしれないけど「靑」な。

 でも変換しよーとするとさっきみたいに「青」のほうしか出ねぇんだよ!
 「燗」(閒・間)とか、こういう字は他にもけっこうあるっぽい。※追記:MS明朝やMSゴシックの字体はいつのまにか変わったようです
字体の違い
おわかり頂けるだろうか
 これはよーするに、もともと「あお」の下の「円」だった部分が、旧字体から標準の字体に変わるにあたって「月みたいなもの」に直されたんだよね。
 でも、「さび」は常用漢字じゃないので放置されたと。
 チクショウ、漢字なんてパーツの集まりなんだから全部の「青」に適用しとけよ!
 フォント作るひとが直してどうすんだよ!

 そもそも、この直し方が最悪だ。
 「円」の部分を「月みたいなもの」にしたところで画数減ってねえよ!
 むしろ線をひっぱる距離はわずかに増えてるよ!
 「円」に統一すりゃよかったんじゃねえか!
 だいたい「月みたいなもの」ってこれ何だ!?
 どうせ語源がわからなくなるなら「月」でいいだろ!はらえよ左端!
 そんなところで「月」との差別化をはかるなよ!どんなプライドだ!



 18世紀の中国では、時の皇帝が「康熙字典」っていうものを作って、泣きたくなるくらい足並みが揃っていない漢字5万字弱をカテゴライズした。この字典は今でも全ての漢字字典に影響を与えている。
 それに比べれば、JIS規格の漢字をまとめて統一を取りなおすくらいなんてことない作業のように思えるが、いかんせん康熙帝レベルの権力がないっぽいので残念だ。
 
■2007-02-01
でこぼこ
 凹凸という漢字を見ると、漢字ってのは象形文字なんだなあということを思い出さざるを得ない。
 こういう象形文字に囲まれて生活しているから、日本人はケータイの絵文字だってどんどん増やしちゃうんだ。
 (という主張をするには中国など他の象形文字文化の国の人々のケータイ事情を調査すべきだが、中国人のケータイメールなんてどうやって打ってるのかすら想像できないので断念しておく。)

 ところでこの凹や凸、ちゃんと正しい書き順が定められている。
 掲載したところでなんの豆知識にもならないというか、そもそも手書きをすること自体が極端に少ないと思われるので掲載はしないが、とにかく決まった書き順がある。
 仕事で話題になって、練習したから覚えた。
凸凹凸
練習のあと
 おかしい…真面目に仕事をした痕跡のはずなのに、テトリスで遊んでいるようにしか見えない。

 ううっ!これはッ!

 …新手のスタンド使いかァーッ!!(今度は本当に遊んでます)
 
■2007-01-25
言文一致
 ほっぺたの「頬」を「ほお」と読むか「ほほ」と読むか?
 最初はそんな疑問から始まった。

 コイツは、かつて「あはれ」と書いて「あわれ」と読んでいたような時代に、同じように「ほほ」と書いて「ほお」と読んでいたらしい。なので「ほお」が正統なんだと思う。
 それが、言文一致の流れの中でなぜか見落とされ、そのまま「ほほ」と読んでしまう流派が、いつのまにか市民権を獲得したのだ、たぶん。
 だからといってスピッツの名曲をいまさら「冷たいほお」と言うわけにはいかないので統一はしない。

 似たような言葉に「かたわら」がある。
 「かたはら」という表記が、発音に従って「かたわら」に直されたのだろうが、「かたはらいたし」だけは「片腹」という当て字の陰に見落とされた。
 本来は「はたから見ていてアイタタタ」という意味なので、「かたわらいたし」と読んでいたのだろう。
 こうなるともう、かたはらいたしかゆし状態である。

 宮沢賢治が童話で描いた理想郷は「イーハトーヴ」と呼ばれているが、たぶんこれも同様だ。
 ベースモデルが「岩手」であるということを踏まえると、きっと発音は「イーワトーヴ」であったのだろう。宮沢賢治が喋ってるところを見たことがないので自信はないが。

 歴史的仮名遣いとはちょっと違うが、「ウォッカ」も見逃せない。
 本来の発音に近いのは「ウォツカ」(あるいはウォトカ)らしいが、大文字小文字に頓着がなかった時代は「ウオツカ」と書かれていたのだろう。なにしろ「キヤノン」や「キユーピー」などで社名を登録してしまう時代である。
 それが、小文字を意識するにあたって過剰に反応し、「ウォッカ」と修正してしまったものと思われる。
 他には「カムチャッカ」なんかも同様の仕打ちを受けている。

 ここまで考察が及んだところで、
 「希有と書いて『けう』と読ませるのも似たような仕組みではないか?本当は『きゆう』でいいのでは?」
 と思いついたのだが、「けう」を「きゆう」と発音するのは、かなり希有な例ではないかと思いなおして棄却した。
 
■2007-01-12
自己解決
「中華料理の『餃子』ってよォ~…

 『チャオズ』って読みはわかる…スゲーよくわかる。
 中華料理は普通『チンジャオロースー』とか『バンバンジー』とか中国語読みで読むからな…

 だが『ギョウザ』ってのはどういう事だああ~っ!?
 『餃』はいいとして日本語で『子』を『ザ』って読むかっつーのよーッ!

 ナメやがってこの言葉超イラつくぜぇ~ッ!!
 『ギョウザ』ってぜんぜん日本語読みじゃねーじゃあねーか!
 読めるもんなら読んでみやがれってんだ!
 チクショーッどういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!
 『ギョウザ』って何語だッ!ナメやがってクソッ!クソッ!」


 歴史があり国土も広い中国では、時代と地域によって途方もない数の方言が存在する。日本に餃子を伝えたのは、『餃子』を『ギャオズ』と発音する地域・時代の人であったという説が有力である。『チャオズ』が『ギャオズ』となって伝わり『ギョウザ』として定着したというのは妥当な説明であろう。


「知ってんだよオオォォッ!!
 国語の教師か、うう…うう…うおお、おっ、おっ、オメーはよォォォォ!!」
 
■2006-09-13
腋あいあい
 「和気あいあい」は「和気藹々」と書き、
 「藹」という字は「もや」と同義なんだそうだ。

 和気もやもや…
 なごやかだった空気がとたんに釈然としない感じになった。

 ワキもやもや、にするとさらに悪臭も漂い始めた感じになった。