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◆不定期日記ログ◆

CATEGORY 音楽

■2017-04-09
ギンギラギンにさりげなく
 よく考えたら『スニーカーぶる~す』はぜんぜんブルースじゃないぞ……
 『ハイティーン・ブギ』にもブギウギ要素がまったくない……
 『ためいきロ・カ・ビ・リー』もロカビリーではなかった……
 『情熱☆熱風☽せれなーで』もセレナーデとは言い難い……

 俺はこのような偽装に30年以上気づかずに過ごしていたのか……
 こうなると『ミッドナイト・シャッフル』もシャッフルと見せかけて全然スウィングしてないっていうネタだったのかもしれない……マッチ恐るべし……
 
■2016-05-09
BRA★BRA FINAL FANTASY
 娘を預けて吹奏楽のコンサートに行ってきた。
 もちろん普通のコンサートでなくてこれ。

 BRA★BRA FINAL FANTASY BRASS de BRAVO

 何度も述べている通り、俺には「ゲーム音楽単体で泣ける」という不可解な性質がある。そこに目をつけたあんどう君がチケットを押さえてきた。なんということだ。このままではコンサートホールでガチ泣きする不審な男になってしまう。

 身の危険を感じた俺はすぐにCDを手に入れて予習を始めた!
 そして確信した!
 ダメだ……これダメなやつしかない……!
 ダンジョンメドレーとかいう地味~な奴にすら俺の涙腺が反応している……!
 もはや顔面鼻水まみれになる悲愴な覚悟を決めて俺は当日を迎えた。

 物販コーナーで限定版のCDを買ったあと、アンケートに記入する。なんでも「思い出の一曲」について書くと、コンサートの途中のMCでラジオのお葉書のように読まれるらしい。一曲なんて無理だろと思ったが、昔バイエルに載っていて初めて両手で弾けた「迷いの森」を書いておいた。

 開演後さっそく植松伸夫本人による前説が始まる。「題名のない音楽会」で見たノリのよさがそのままこの静岡の地で至近距離で拝めるとはすごいイベントに来てしまったぞ。ここより先は当日のセットリストに一部言及するので注意してほしい。セットリストは地域によって変わるらしいけれど。


 まずは予告されていたFFバトル2メドレーでスタート。FF4のボス戦闘曲、FF5のボス戦闘曲と続いて、いったん木管楽器のつなぎの部分が入ったあとFF6の三闘神戦が一気に展開してくるところが特に涙腺に来るわけだけど、こうして余裕を持って構えていられるのも予習してさんざん部屋の隅で感涙にむせびながら天井を見上げていたからで、そうでなければ一撃死まちがいなし。危ないところだったぜ(顎まで伝った涙を拭いながら)。

 星降る峡谷(FF7コスモキャニオン)は、静かな序盤を心地よく聞いていると終盤の急激な盛り上がりに涙腺が対応できず死ぬ。この曲で太鼓だけじゃなくてシンバルとか打ってくるの壮大すぎてずるい。なによりFF7の曲はプレイステーション登場時の郷愁と分かちがたいのでずるい。同じ理由でFF4もずるい。

 大部分が退場して、木管系の小編成で演奏されるFF1/2/3 フィールド・メドレーは同行したあんどう君の涙腺も破壊した。予習が足りないからだぜ(鼻に入りそうになった涙を拭いながら)。静かな展開ながら最後に1/2/3のメロディーが渾然一体となって脳にデルタアタックを仕掛けてくるので初見だと涙腺が即死するのである。

 「題名のない音楽会」で見たのでたぶん来るだろうなと思っていたのがFFモーグリのテーマで、これは観客が手拍子などのボディパーカッションで参加する演目。ティンパニ奏者のモーグリお兄さんによる破天荒なレクチャーが行われ、存分に手を叩き足を踏みならした。参加するタイミングになると植松さんや指揮者の栗田さんが笑顔で促してくるのが心地よい。

 ゴールドソーサーは全員リコーダーでの演奏。童心あふれる楽器で絢爛な曲を演奏するという変化球の編曲ながら、これがなぜか賛美歌のような謎の荘厳さを生むのである。「題名のない音楽会」でFFメインテーマをリコーダー演奏したときはオモチャ感あふれるクリアボディのリコーダーだったが、今回はちゃんとしたリコーダーだった。なおFFメインテーマはこのあと参加企画として演奏され、会場からもリコーダー所持者による演奏が加えられた。音量調整していたけどどうやってバランスとってんだすげえな。

 前半戦最後はハンターチャンスで、これはFF9の曲が「時忘れの迷宮」のサントラにアレンジで入っていたのをよく聴いていたので感慨深さがある。問題はFF9も時忘れの迷宮もどちらも1ミリもプレイしていないのでこの涙が何を根拠に流れてくるのかがわからないことだ。


 休憩を挟んで後半戦はMCもなしに突然のビッグブリッヂの死闘から始まる。これについてはもう原曲からして緩急のつけどころがハッキリしていてずるい。特にこの編曲では最後にグッと沈んでグッと持ち上げてからまたタメを入れて、ティンパニが「デン!ドデン!デデドン!」って打ち鳴らされるところが涙腺に大ダメージ来るんだけど、そういえばこの人さっきモーグリお兄さんやってたなと思ったらなんとか正気を保てた。

 開演前に書いたアンケートは、そのうち5つほどが読まれたわけだけど、この間BGMとしてハープの人がソロでエアリスのテーマとかバラムガーデンとかを爪弾いていてめちゃくちゃ贅沢だった。「思い出の一曲」は別にFF関係でなくても読まれるのね。普通にクラシックの曲を挙げてる人もいた。そして突如読まれる「あんどう」さんのアンケート。思い出の一曲はFFメインテーマ。なんだこれ……植松伸夫本人の口からあんどう君とお父様との思い出が読まれているぞ……ハープの生演奏をバックに……どういうことだよ……ここがヴァルハラかよ……。

 失神しそうになってたらいつのまにか演奏者が減っていたので、これは予告されてた魔導士ケフカが来るぞと防御態勢を固めていたら、そのままザナルカンドにてFragments of Memoriesと少人数アンサンブル3連戦が来た。ジャジーなアレンジの効いたケフカの後に、ゲームでは一切心を動かされなかったくせに「題名のない音楽会」でガチ泣きしたザナルカンドで、弱った涙腺にFF8のウィンヒルが来るのがたまらない。特にウィンヒルは油断していた。FF8はラグナの物語。

 もはや髪型しか覚えていないレベルのシーモアバトルも、生演奏となると金管木管の各パートが押し合いへし合いしてくるような編曲のせいでかなり攻撃力が高い。そしてプログラム最後が片翼の天使。グワーッ!CDにない!!だが「題名のない音楽会」でやった曲だしたぶん来るだろと思っていたので何とか耐えた!「セフィロス!」の部分の叩きつけるかのような迫力には参ったが、会場にセットされた鐘はこの「カーン…」のためだけにあったんだと思うとちょっとじわじわ笑えてきた。


 アンコールは、楽器持ち込み可の参加企画であるマンボdeチョコボであることはわかっていたので、じっくりみんなで拍手をしていたところ、指揮者の栗田さんがヒョコッと戻ってきてタクトを振り上げた。おい待てこのイントロはThe Man with the Machine Gunだ!不意打ちでこれはずるい。CD聞いて10秒で涙腺のことを諦めた曲はほかにない。しかもこれ生演奏だとドラムの迫力がすごい。もうスネアひっぱたきまくりですごい。すごいよこれ(語彙も死亡)。

 最後の最後のマンボdeチョコボは、観客の吹奏楽部ガチ勢からマラカス部隊までが舞台に上がってえらいことになる。
bbff2
壇上に上がる参加者
 すげえ人数なのがおわかりいただけるだろうか。シエナのメンバーの隙間にもみっちり。このマンボdeチョコボだけは写真撮影可で、SNS等に掲載することも可、というか推奨されていた。聴くだけでなく演奏する楽しさも知ってほしい、広めたいというブレない姿勢を感じる。

 ところで会場で鼻をすする音がたまに聞こえたので「やい~~!俺以上に泣いてる奴がいるぞ!見てやろう!」とチラ見したらあからさまに花粉症の人だった。あ……そうですよね……花粉症……アレルギー……まさかこの意味不明な涙と鼻水はアレルギー反応……?


 ゲーム音楽のコンサートは世界的に増えているようで(参考記事)、崇高なるクラシック愛好家の間では苦言も出ているようだけど、今まさに一般の民衆にオーケストラの新曲を提供しているのはベートーヴェンやモーツァルトでなくゲームや映画なわけで、その点において異端でもなければ低俗なものであるはずがないのである。もっともっとこういう音楽に触れる機会が増えて欲しいと願う。
 
■2015-12-10
イギリスかぶれ
「『ひつじのショーン』の主題歌歌ってるのコレ、石井竜也なんだよ」

「石井竜也って米米CLUBの?」

「そう」

「やっぱイギリスのアニメってことで、米米CLUBの『米』の部分がユニオンジャックに見えるから選ばれたのかな」

「イギリス人強引だなー」
 
■2015-11-22
ゲーム音楽史の音楽会
 『題名のない音楽会』が「ゲーム音楽史の音楽会」と称してゲームミュージックを演奏する回だった。

 何度か述べている通り、俺には「ゲーム音楽単体で泣ける」という不可解な性質がある。ゲームの名シーンを思い出して泣いているわけではなく、本当に音楽単体で泣くので気持ち悪い。気持ち悪いが涙が出てくるので仕方ない。当然のごとくこの回でも落涙した。

 終わったころワイフが起きてきて「たぶん泣いてるだろうから居間に入りづらかった」と述べた。さすがに俺の性質を理解している。

「最後のファイナルファンタジーとかゼルダとか絶対泣いてると思った」

「正確に言うとその前のパズドラから既に泣いてた」

「パズドラやったことないのに……」

 その後娘と三人で録画をもう一回見たがやはり泣いた。気持ち悪いが涙が出てくるので仕方ない。
 
■2015-03-22
痛快ブギウギ通り
 『おかあさんといっしょ』を観ていたら、「ボログツブギ」が流れてきて一瞬で幼い日に引き戻された。
 けっこう我々の時代から脈々と歌われている曲は多いようだ。
 しかしブギとはまたシブい。
 
 「我々の世代ならともかく今の子どもにブギウギは古すぎるのでは……」

 「私たちの世代もちょっとブギウギって感じじゃなかったと思う」

 「いや、そんなことはないだろう。俺だって子どもの頃は子守歌に『おっかあ……ブギを聴かせてくれヨ……ブギウギをヨ……』ってせがんだもんだぜ」

 「いやな子どもだな」

 「でもみんなブギーな胸騒ぎがしたら超ベリベリ最高ヒッピハッピシェイクだっただろ?」

 「それは一理ある」

 結論としては「別に古くはなく、ブギのリズムには普遍性がある」ということになった。
 決して東京ブギウギやスモーキン・ブギばかりがブギではないのだ。
 
■2012-07-08
ゲッワイエンターフ……
 最近カラオケで困る「フェードアウトで終わる曲」ってあんまり無いな、昔はけっこうあったのに……と思って記憶を手繰ったんだけど、単にこの手法を小室さんがよく使ってたってだけなのかもしれない。
 
■2011-06-20
グラディエーター
 映画『グラディエーター』を観た。
 もちろんコロッセオの予習で。
 ところでコロッセオって殺っせ(以下セッコ略)


 ふと思ったんだけど、こういう時代モノの映画って、
 重厚なオーケストラのサントラがつきものだ。

 俺の知る唯一の例外が『ロック・ユー!(A Knight's Tale)』で、
 中世馬術試合にQUEENの楽曲がてんこ盛りという、
 異様にアグレッシヴな快作映画であった。

 だがよく考えてみると、オーケストラが生まれたのはバロック期。
 『グラディエーター』の時代から1000年以上も先の話だ。

 だから、この剣闘士の出撃シーンに、
 重厚なオーケストラがしっくりくるのは明らかにおかしいはずなのだ。
 古代ローマ人が観たらQUEENと大差ないだろう。

 そういう意味では『ブレイブハート』のジグは素晴らしかった。
 いったい俺たちはどこで洗脳されたのだろうか。
 
■2011-01-13
サガ3時空の覇者
 「サガ3」のリメイク版が発売されて、
 店頭でトレーラームービーを観てた、というか聴いてたんだけど、
 音楽が当然のようにラスボス戦だった。

  シリューは電撃ムチでソールをこうげき
  ソール「もっと!もっとダメージを与えるのだ!」

  シリューは電撃ムチでソールをこうげき
  ソール「もっと!もっとだー!グヘッ……いかん、意識が……」

 みたいな風景が脳内によみがえってきた。
 ちょっ……やめてよネタバレ!

 しかし公式サイトで聴ける音楽のアレンジが予想以上に良い。
 笹井さんの楽曲は「ルドラ」みたいにハードになってるし、かなりロックよりにイトケンの手が入っていて、GFDMのイトケン曲みたいだ。
 03とか21のルドラっぽさがたまらん。本当はこういう曲だったんだなあ!
 そして22のドラムがどえらいことになってる。もはや手が付けられない。

 ……じゃ、CDだけでも買ってくるか!!(ゲームはやるヒマありません)
 
■2010-11-18
本日のつぶやき
 借りて取り込んだはいいがタグを付け忘れて7年もの間Track1とかになっていた洋楽のアルバムがあって手がかりもなく放置していたところ余所で偶然知った曲がアルバムの9曲目らしくまさかと思いTrack9を聞いたら一致して他の曲名も埋まったときの感じ、アリアハン城の宝箱部屋に入れたときの爽快感に超似てた。
 
■2010-06-01
スーパーハッピー
 最近、わりと断片的にテレビを観る。

 そんな断片的なテレビ視聴の中で、たまたま二日連続でm.c.A.T.がらみのネタを見ていたため、今朝の「SATC」(セクサナシリ)の特集を「mcAT特集」と聞き間違えてしまったのは当然のことだと言えよう。

 女子が固まって「mcATのファッションに憧れる!」「mcATのメンバーになりたい!」とか言ってるから、日本はまだまだ捨てたもんじゃないな、とか誤解してしまった。 
 
■2009-02-23
世代の差を乗り越えて
「やべー雨降ってるよ……どうしよう、
 都会では自殺する若者が増えているっていうのに……」

「傘がないのか」

 反応早ぇなチクショウ!
 
■2008-10-16
HIGH PRESSURE
 カラダを 夏にシテ
 カゲキに さあ行こう
 夏を制する者だけが
 恋を制する 毛沢東 決めちゃって
 
■2008-04-10
サッサナリマサ
 佐々成政さっさなりまさという武将の名前を見るたびに、
 近藤房之助のソウルフルなシャウトで再生されたあげく、
 「おどるポンポコリン」のサビがピーヒャラピーヒャラと流れ出すから困る。
 
■2008-01-29
イ短審問
 440Hz(ラの音)は、人間がいちばん聞きやすい周波数らしい。
 だから、時報も、音叉も、ラの音を出す。
 コードの文字もラがAだ。
 日本音名もラ・シ・ドが「イ・ロ・ハ」だ。

 じゃあ「ラ」が始まりなんじゃあねーか!!
 なんで「ドレミ」で始まってんだよ!!
 ラに譲れよ!!

 …というわだかまりを母者にぶつけたら、

「10月が8番目の月(October)なんだから、
 3番目からスタートするのは別におかしくない」

 と、微妙に関係があるのかないのかわからないたとえで返された。
 悔しいが引き下がるしかない。
 
■2007-11-07
ポップスタイトル
 ふと戯れに、自分がもっともラジオを聴いていた時代(2001年)のヒットチャートのリストを見てみる。
 すると、脳内で即座に再生できる曲とそうでない曲に、大きな開きがあることがわかった。

 KinKi Kidsの『ボクの背中には羽根がある』、MISIAの『Everything』なんかはすぐに再生できるが、CHEMISTRYの『You Go Your Way』やELTの『fragile』はなかなか出てこない。
 絶対聞いたことある(ていうかアルバム借りた)し聞けば即座に思い出すハズなのに。

 同じアーティストの、同じ年代の曲なのに、その脳内存在感の差が圧倒的なのに驚く。
 B'zの『ultra soul』は出てくるのに『GOLD』は出てこない。
 矢井田瞳の『Look Back Again』は出てくるのに『Over The Distance』は出てこない。
 宇多田ヒカルの『Can You Keep A Secret?』は出てくるのに『FINAL DISTANCE』は出てこない。

 以上の主観から「歌謡曲が長く愛されるためには、歌いだしかサビの印象的な言葉をタイトルに使うべき」という一般化をしても、あながち強弁ではないと思うのだがいかがだろう。
 さかのぼってみると「勝手にしやがれ」「ロビンソン」などの例外は多くあるので必要条件とは言い難いが、覚えやすいことにデメリットはないはずだ。

 浜崎あゆみの『M』が『Maria』だったらありがたかったし、福山雅治の『HEAVEN』が『情熱の花』だったらありがたかったし、T.M.Revolutionの『WHITE BREATH』が『僕の考えた、かっこいい絞首刑』だったらありがたかった。ゴメン最後のは嘘だ。


「…というようなことを考えたんだが。」

「じゃあ『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』が最強ですね」

 お前それ、そこしか歌うとこねぇよ!!
 
■2007-10-22
過剰な同一視
 突然だが、俺のマイミュージックフォルダには、
 「WANDSD OF DEEN」
 というフォルダがある。

 錆びついたマシンガンでDANDAN君だけを奪い去りたい。