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◆不定期日記ログ◆

CATEGORY 妄想

■2019-06-15
SQUARE'S PREVIEW
 聖剣伝説3のリメイク! そしてロマンシングサガ3のリマスター! それに加えてファイナルファンタジー7リメイク(Disc1)の発売日が来年3月に決定! そのニュースはあっという間にタイムラインを埋め尽くした。

 そしておっさんたちはみな一様に同じことを考えた。
 「FF7が発売されるなら、当然トバルNo.1をリメイクした上で体験版をつけるべきでは??」
 まったくその通りである。だがもしFF7体験版がついたトバルNo.1リメイクが存在するのなら、今年の10月にはそれは発売されていなければならない。
 俺は速やかに関連する情報を調べた。

  • 95年9月 聖剣伝説3発売
  • 95年11月 ロマンシングサガ3発売
  • 96年8月 トバルNo.1発売
     (ファイナルファンタジー7体験版)
  • 97年1月 ファイナルファンタジー7発売
  • 97年6月 ファイナルファンタジータクティクス発売
     (サガフロンティア体験版)
  • 97年7月 サガフロンティア発売
  • 98年7月 ブレイヴフェンサー武蔵伝発売
     (ファイナルファンタジー8・エアガイツ体験版)
  • 98年12月 エアガイツ発売
  • 99年2月 ファイナルファンタジー8発売
  • 99年4月 サガフロンティア2発売
     (レーシングラグーン・聖剣伝説レジェンドオブマナ体験版)
  • 99年6月 レーシングラグーン発売
  • 99年7月 聖剣伝説レジェンドオブマナ発売
     (クロノクロス・フロントミッション3・デュープリズム体験版)
  • 99年9月 フロントミッション3発売
  • 99年10月 デュープリズム発売
  • 99年11月 クロノクロス発売

 体験版に関係するソフトだけを抽出してもこのありさま。このころのスクウェアの多産ぶりには驚かされるばかりだ。

 ここで俺の悲願である「聖剣LoMのリメイク」をゴールに設定し、逆算していく。
 聖剣LoMをリメイクするためには、サガフロ2のリメイクが発売されなければならない。
 サガフロ2リメイクが発売されるためには当然、サガフロリメイクが出ている必要がある。
 そしてサガフロをリメイクするためには、FFタクティクスのリメイクにつく体験版がカギとなる。

 しかしここで問題が発生した。なんと今俺がいる世界線ではFFタクティクスのリメイク版が2007年に出てしまっているらしい。ここをなんとかしないと俺は聖剣LoMリメイク時空にたどり着けないってわけだ。

 というわけでこれを読んでいる時間遡行者にお願いがある。すぐに2007年以前に飛んで、獅子戦争の発売を食い止めるか、サガフロのリメイク体験版つきで発売するようにスクエニ上層部に働きかけて欲しい。聖剣LoMのリメイクが出れば自動的にクロノクロス・フロントミッション3・デュープリズムのリメイク体験版が収録されてくるので、君にとっても悪い取引ではないはずだ。君だけが頼りだ。頼んだぞ。
 
■2019-04-01
みんなの笛
 最後にリコーダーを吹いたのはいつのことだっただろうか。
 

 現代日本に生まれ育った人で、リコーダーを吹いたことがないという人はまずいないだろう。古くから小学校の学習指導要領では、全ての子どもたちに等しく楽器演奏の経験を持たせるべく、器楽指導を導入している。

 第1学年及び第2学年で取り上げる身近な楽器は,様々な打楽器,オルガン,ハーモニカなどの中から学校や児童の実態を考慮して選択すること。
 第3学年及び第4学年で取り上げる旋律楽器は,既習の楽器を含めて,リコーダーや鍵盤楽器,和楽器などの中から児童や学校の実態を考慮して選択すること。

(小学校学習指導要領 第2章第6節 音楽)
 このようにリコーダーは名指しされている。もうひとつの代表楽器たる鍵盤ハーモニカが「オルガン・ハーモニカなど」と示されていることと比べると、これは破格の存在感ではないだろうか。

 考えてもみてほしい。義務教育は子どもたちがこれから生きていくために必要な能力を身につけ、資質を育てるためのものである。しかし我々は大人がリコーダーを演奏するところを見たことがない。栗コーダーカルテットのみなさんか、ジャガージュン市先生くらいしか吹いていないのではないか。そんなリコーダーがなぜ「たて笛」でなく名指しで学習指導要領に食い込んだのか。


 歴史をさかのぼろう。ヨーロッパでは古くからリコーダーのようなたて笛が使われていたが、それはまだフルートの一種と認識されており、リコーダーとは呼ばれていなかった。ヤマハ楽器の資料によると、このたて笛は15世紀後半から17世紀にかけて盛んに演奏され、18世紀半ばに「横向きのフルート」こと現在のフルートが隆盛すると表舞台から姿を消してしまったようだ。

 それから150年もの時が過ぎた19世紀末のイギリスで、古楽器の研究をしていた音楽教師アーノルド・ドルメッチが、このたて笛を現代に蘇らせた。理由はもちろん音を出すことの容易さに教育用としての価値を見いだしたからであり、このときまさにリコーダーは「Recorder」、記録するもの、旋律を生徒に覚えさせるものという名前で呼ばれるようになったのである。


 我々日本人はなぜかリポートとレポートを区別して使うので、リコーダーもレコーダーとしての意味合いを失って日本語に取り入れられた。そもそもが教育用の名前だったのだから、戦後まもないころから学習指導要領で名指しされているのも納得である。そう……オレは『納得』したいだけだ。真面目にググッて「名称の由来について確かなことはわかっていない」と知った風なことをいわれて納得いくか……? オレはぜーんぜん納得いかねえ……『納得』は全てに優先するぜッ! でないとオレは『前』へ進めねえッ! 『どこへ』も! 『未来』への道も! 探す事は出来ねえッ!! だから4月1日を利用してでっちあげた! MS社がエイプリルフールを禁止しようが関係ねえッ! これが俺の『納得』だァ―――ッ!
 
■2018-09-27
逆襲のインファント・フォーミュラ
 夏以降「液体ミルク」という不思議な言葉がニュースにのぼるようになった。これは粉末でない乳児用の調整乳を指す言葉だが、説明するまでもなくミルクは液体である。これは「魚類マグロ」と言っているようなもので何か無駄な迫力を感じる。

 だがここでうろたえてはいけない。我々は「肉眼」という言葉を使う。眼は広義の肉であり魚類マグロと大差ない。だがカメラや望遠鏡などの登場で、我々の眼は「肉眼」となった。こういった言葉をレトロニムという。


 「液体ミルク」も粉ミルクの存在により生まれたレトロニムなのだろうか? 俺は少し違うと思っている。携帯電話の普及で固定電話というレトロニムが生まれたが、液体ミルクはレトロではない。新たに登場した概念のほうである。

 そもそも我々が、乳児用調製粉乳のことを「粉ミルク」と称したのが大きな過ちだったのだ。
 粉末状のミルクには他にも脱脂粉乳やスキムミルクがある。彼らの存在を蔑ろにして、乳児用の粉乳のみに「粉ミルク」という呼称を与えたその軽率さと、海外に液状の乳児用ミルクがあり、その黒船がいつ我が国に来るかもわからないのに泰平の惰眠を貪っていた失策の代償として、我々は「液体ミルク」という謎の単語を使わなければならなくなったのだ。これは贖罪の言葉なのだ。


 しかし……贖罪というのなら、まず脱脂粉乳たちに納得のいく説明をするのが先だろう。まがりなりにも理由をつけ、筋を通さなければならない。

 かくなる上は、開き直って「粉ミルクの『コナ』はもはやその意味を失っていた」ということにするしかない。
 ほかに粉乳と呼ばれるものがあり、粉末とも限らないものを「粉ミルク」と称してしまったのだから、それ以外に解釈の道はあるまい。粉乳のうち、乳児用に調整されたものを我々は「KONAミルク」と呼んだのだ。
 これなら我々は脱脂粉乳やスキムミルクを蔑ろにしたわけではなく、かつ、海外に液状のものがあることも承知していたということにできる。コナミのキャラグッズを扱うお店が「こなみるく」という名前だったことを思い出したがそんなことはどうでもいい。

 欠点としては、我々が漢字の意味も知らない凡愚ということになってしまう点が挙げられるが、まあ言語にはそういう側面がありがちだ。「御」の字のことを忘れ「おみ足」とか言ってしまうのだ。だから仕方のないことなのだ。

 この主張に従えば、「液体ミルク」は「液体粉ミルク」と呼ぶのが筋であろう。我々は「コナ」の意味を熟慮しなかったのだから仕方がない。その罪を受け入れ、甘んじて罰を受けなければならない。「液体粉ミルク」と呼ぶことが真の贖罪である。


 おそらく、昆虫界におけるこのような贖罪のプロセスとして「トゲナシトゲトゲ」が生まれたのではないか。もし将来、この液体粉ミルクが保存性を高めるために粉末状に進化したとき……そこに乳製品界の「トゲアリトゲナシトゲトゲ」が誕生するのだ。
 人類は等しく愚かであり、神はそれをお許しになる。がんばってやっていきましょう。
 
■2018-04-23
ブッダは箸を使わない
 葬式で、故人の枕元に山盛りの飯があり、それに故人の箸がぶっ刺さっているのを見て、俺は素直に「縁起がわりいな」と思った。
 いやいや葬式なので縁起が悪くていいんだよ! と思いなおしたが本当にそれでいいのか。斎場では縁起にマイナス1がかかるのか。たとえ葬儀でも縁起は良いに越したことはないのではないか。あらゆる困難が科学で解決するこの平成の終わり、俺は縁起という概念そのものに対しての疑問を呈していた。


 食事のときに茶碗の飯に箸を立てるのがマナー違反なのは、この葬式のスタイルを想起させて縁起が悪いからとされている。
 じゃあなんで葬式で箸を立てるのかというと、これは「あの世とこの世の架け橋」を示しているのだそうだ。ハシだけに。……ウソくせえ!!
 いやいや違う、これは「神事のときに場を清める榊」を示しているのである。……じゃあ榊を立てろ!!

 実はこれは、故人に飯をお供えするにあたって箸が必要だけど、なにしろ葬儀に至るまでいろんな人が枕元をバタバタするのでそのたびに箸がコロコロ転がってしまい、それをうっとおしく思った人が箸をぶっ刺したのが始まりなのではないか。
 そのときそいつが、あたかも宗教的な裏付けがあるかのような理屈をこねずに「このほうが合理的だから」で通していれば、我々は食事中に箸をぶっ刺すことに忌避感を持っていなかったかもしれない。なにしろブッダは箸を使わないのだから、葬式のときの箸のスタイルに注文を付けるはずがないのだ。


 「箸渡し」にも似たようなものを感じる。箸渡しがマナー違反とされるのは「箸と箸で食べ物を渡すのは、火葬の後で骨を拾う動作に似ているので縁起が悪い」という理由だが、これは火葬の骨拾いに箸を使う仏教サイドに問題があるのではないか。葬式より食事のほうが圧倒的に機会が多いのだから、葬式のほうが配慮するのが本来ではないのか。何度も言うがブッダは箸を使わない。
 その上で、それはそれとして箸渡しは気持ち悪いので素直に「てめえの唾液の付いた箸で食べ物をこっちに寄越すな」と言うべきなのだ。誰が言い出したか知らないが、こんな単純なことに仏教勢力の後ろ盾を使ったりしているから信長がキレて焼き討ちとかをすることになる。たぶんブッダも「目の前の食卓の問題くらい自分で何とかしてくれ」って言うと思う。ブッダのことよく知らないけど。
 
■2018-04-21
クラーク博士と小野妹子
 歴史に詳しくない人でも、クラーク博士の名前は知っているだろう。
 札幌農学校で教鞭をとり、ボーイズにアンビシャスするよう求めた人である。その功績は疑いようもない。
 しかし……明治時代に日本人を導いたお雇い外国人は他にも大勢いる。きっとクラーク博士と同等の貢献をした人もたくさんいたはずだ。でもほとんど教科書には載っていない。載っていても覚えていない。辛うじて覚えていてもフェノロサなのかフェロノサなのかわからない。

 クラーク博士のもつこの圧倒的知名度は、「去り際にカッコイイことを言った」という一点で生まれたものではないだろうか。当然それを記憶したボーイズたちが立派に出世したという要素も必要ではあるが、名台詞には一気にキャラを立たせる力があるものだ。


 さて、同じように学校で学んだ日本史の記憶が流れ去っていっても、教科書に乗っていた小野妹子の名前を忘れる者はいないだろう。
 これも不思議な話で、教科書に載っている事実だけ見ると小野妹子は「聖徳太子の書いたヤベェ手紙を持って中国の激ヤバ暗君に凸したブッこみ鉄砲玉」であり、それなら聖徳太子(厩戸皇子)のほうだけ教科書に載せとけばよくね? みたいな感覚でいる。いやまあ命がけの偉業であることは疑わないけど、中大兄とか中臣鎌足とかと同じレベルで扱っていいのかどうか、これがわからない。

 そんな小野妹子が他の歴史人物に対して頭一つ抜き出ているのが「名前が可愛い」という点であり、小学6年生に対する引っ掛かりのよさゆえに、今でも彼は教科書に載り続けているのではないだろうか。そんなわけあるか。やっぱほんとは美少女だったからに決まってる。美少女だったなら仕方ない。
 
■2018-04-11
人の情弱を笑うな
 クルマのメンテナンスはほぼ全て、買ったディーラーに任せている。
 とはいえバッテリー交換は近くのガソリンスタンドでやったし、ワイパーの交換は個人でやった。ディーラーに任せるより割安だからだ。
 だから、何もかもディーラーまかせにしていると、そのうち「タイヤ交換ごときでディーラーを使うのは情弱の極みwwwネットで買って持ち込み修理がコスパ最強じゃんwww」みたいな煽られかたをするのは避けられない。情報弱者はカネを余計に取られるというのが経済の宿命だからだ。

 だがほっといてくれと言いたい。
 情報弱者はカネを余計に取られるが、それは何も無駄ではないし愚かでもない。俺はそもそも「情報を集めて精査し、自己決定する」という決断コストを省略するために! あえて! 情弱をやっているのだ!
 ワイパーはともかくタイヤは安全性に直結する。それを自力で選び、業者を決定するのにどれだけの決断力を消費することか。そう、決断力は固定パラメータではなく消費するポイントなのである。ここを勘違いしてはいけない。

 男の仕事の8割は決断だとおやっさんも言っていた。そんな大切な、限られた決断コストを、たいして興味もない、そのくせ絶対必要なものに持っていかれるのは馬鹿げている。アップルコンピューターの黒シャツ男を見ろ。常に黒シャツ&ジーンズでいることで服装の決断コストを無くし、死ぬまでに世界的プロダクトをいくつも作った。
 決断力を無駄に消費したおまえは、他の大切な決断を先延ばしにして、Youtubeなどをザッピングして無為に日々を過ごし……そして何も生み出さずに一生を終える……The end of life……。決断力をカネで節約できるならばするべきなのだ。コスパとか言い出すやつはたいていこの決断コストを考慮していない。


 そして最近、この「たいして興味もない、そのくせ絶対必要なもの」の中に「通信料」が入ってきた。
 昔の俺は違った。あらゆる手を使い一月のスマッホ代金を2000円台に抑えることに夢中だった。ガラケー時代よりも安く仕上がった明細を見て、笑みのこぼれる口元を「うそっ……私の通信料、安すぎ……!?」と片手で隠し愉悦に浸っていた。

 だがいつからかその情熱は冷めきってしまった。簡単に言うと失望したのだ。スマッホの月額は高くなる一方で、MVNOとかいうよくわからん連中が春先のタケノコのように生え、格安SIMカードとかいうよくわからんものをバラまいた。インターネットは「徹底比較!」「今いちばんお得なのはこれだ!」と情報の渦となり、その洪水で俺の興味はきれいさっぱり押し流されたのだ。

 確かにこいつらのうちどれかを使えば、今よりもいくらか通信料は安くなるのだろう。だが仮にいま意思決定したとして、1年後は? 5年後は? その都度「いちばんお得なもの」の情報を収集しつづけるのか? たいして興味もないものに?
 だれか信頼できる人の判断に乗るのもいいだろう。しかしそのおすすめが、自分に十分に適用されるかを判断できるのは自分しかいない。
 そうして決断力を摩耗させたおまえは、他の大切な決断を先延ばしにして、ツイッタアーなどをして無為に日々を過ごし……決断力1500の決断民族サイヤ人に「決断力たったの5か……ゴミめ……」と言われ恐慌状態に陥り発砲し……そして……死ぬ。決断力1500ともなると決断的カラテで銃弾を跳ね返すことくらい造作もないのだ。


 だから他人の情弱ぶりを笑ってはいけない。情報弱者から多くカネを巻き上げるシステムは一見邪悪だが、これを完全に排除すると「民事で弁護士頼むやつは情弱www本人訴訟がコスパ最強www」とか煽られて六法全書を買うはめになる。
 
 そのうち、全知全能のAI様が我々の決断コストを肩代わりしてくれる日が来るだろう。エストニアでは無敵のマイナンバー制度によって税理士・会計士の仕事が虫の息だという。これが進めば情報弱者からカネを得るシステムなど容易く排除されるに違いない。なので俺もお前も情強になる必要はない。胸を張って生きてゆけばよい。
 
■2018-04-01
インバネスコートと日英関係
 インバネスコートといえば何を思い浮かべるだろうか。やはりシャーロック・ホームズの印象が強いだろうか。和装と合わせて明治の書生さんをイメージする人もいるかもしれない。いずれにせよ現代ではコスプレ感漂うコートである。
 さてこのインバネスコート、主にスコットランドで使われていた外套なのだが、もともとスコットランドではただのマントと呼ばれていた。このような名前になった背景には、実は明治初期のイギリスと日本の意外な繋がりが隠されている。


 当時の日本は殖産工業のスローガンのもと盛んに列強の文化や技術を取り入れていた。特に土木・治水の分野においてはそれが顕著で、海外の技術者を呼んでは「こんなん川やない!滝や!」とキレられたとか、そういう話に事欠かない。(諸説あり。農水省資料参照。)

 そして明治政府は、東京の上下水道の整備のため、イギリスからウィリアム・K・バートンという技術者を招聘した。バートンはスコットランドの出身で、ハイランド地方にあるネス湖およびネス川の流域で水道技師をしていた手腕を買われたのである。このバートンが愛用していたのがまさにこのインバネスコートであった。

 余談になるが、バートンとシャーロック・ホームズの生みの親であるコナン・ドイルは幼少期からの知り合いであり、その親交はバートンが訪日してからも続いたらしい。ホームズがインバネスコートを着ているのはこの友人のイメージがあったからという説もある。

 バートンは水道工事計画の一環で、水源である千葉県の印旛沼の開拓にあたった。このとき比較調査のため、故郷のネス湖と印旛沼を何度か往復することとなった。当時は飛行機がないのでたいへんな時間がかかったと思われる。
 調査に同行した弟子たちはいつしか、この往復のことをインバ・ネスと呼ぶようになり、これがインバネスコート(Inbhir-Nis Cort)の語源となったのである。まあ明治期の東京っ子はただ「印旛」とだけ呼んでいたようだが。


 以上がインバネスコートの語源にまつわる日本とイギリスの驚くべき関係を俺がエイプリルフール向けに捏造したデマである。しかし今年については8割がた事実を述べており、強引なこじつけのためにウソを盛らなければもう1割くらい真実をかさ増しすることができた。こういうデマを破る場合、たとえば「バートンが印旛沼に行った事実はない」というのを検証するのは、悪魔の証明めいて大変な手間がかかる。しかしひとまず結論がでたらめであればそれはただのでたらめに過ぎない。インターネットに生きる我々はそれを肝に命じて生きていきましょう。
 
■2017-09-05
マルチ農法
 畑にかぶせるマルチというビニールがある。
 畝を黒いビニールで覆っている畑を見たことがあるだろうか。あれがマルチだ。主に地温を調節したり水分を保持したりする目的で使われる。

 しかしこのマルチとかいう奴、名前が気になる。
 いったいマルチな何なのか。マルチシートという名前で売られていることもあるので、これはなんか「スーパー」とか「定期」とか「ケータイ」と同じで肝心の「それが何なのか」の部分を略しちゃったやつのにおいがする。
 しかも言うほどマルチな活躍をしていないのでは? 確かに複数の目的で使われるが、別に万能というわけでもなく、使用方法も「畝を覆う」のみじゃねーの。これが「災害時には寝袋の保温目的でも使えます!」とかだったらマルチを名乗ってもいいのかもしれないけどさ。

 ……と、ひとしきり不満をぶち撒けていたが、どうやら畑の畝を何かで覆うことを「マルチング(Mulching) 」というらしくMultiは何一つ関係なかった。すまない完全に言いがかりだった。浅学菲才を心より恥じる。
 
■2017-05-01
セーブもしますか?
 あまりにもアウトドア適性が無さすぎて、ワイフに「テント買った」と言われて「セーブポイントもないのに!?」としか返せなかった。


 そのあと当然「コテージは!?」って聞いたわけだけど、テントの上位種がコテージって、初代ファイナルファンタジーのスタッフは何の薬物をキメてたんだろうか。気になったので調べてみたら、TRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』に魔法のコテージが登場していたのがそもそもの元ネタという情報を得た。それで最近のFFでは登場していないのか。FF15で高速で丸太を組み上げて荒野にコテージを建てるイケメンたちを見てみたかった。

 しかしいろいろ調べてみると、ねぶくろもテントも登場していないのにコテージだけ堂々と存在するSaGa2の異常さがあらためて理解できよう。文脈なしでこういうものをブチこんでくるのがSaGaの魅力なのだ。
 当時コテージというものを知らない俺に「コテージは もっていったほうがいい やどやと おなじこうかだよ」と親切丁寧に謎の知識を吹き込んでくれたSaGa2の功績は忘れない。


 あ、買った小型テントについては今後、娘氏の運動会などのイベントに持ち出される予定であり、セーブやHP回復の用途には使われないようです。
 
■2017-04-27
誰かプリザーブドフラワーを和訳してくれ
 そりゃあ誰だって最初に「プリザーブドフラワー」の名前を見たときは「ブリザードフラワー」だと思うわ。


 我々日本人はこのような複雑な横文字を正確に写し取る能力に欠けている。そのうえ、我々の語彙の中にはもともと「フリーズドライ」という冷凍乾燥技術の名前が強力にインプットされており、なんかブリザード的な技で生花を乾燥させるんでしょ? みたいな説得力がある。エターナルフォースブリザードフラワー。相手は死ぬ。さらに言えば「ファイアフラワー」というアイテムが世界的ゲームに存在しているのも要因のひとつと言っていいだろう。これについては気の利いた和訳を用意できなかった花卉業界の敗北だと思う。

 なので別に嘲笑する意図はないことを最初に述べておく。「プリザーブドフラワー」のこと「ブリザードフラワー」って言う人を笑うと、「テレポーテーション」のことを「テレポーション」って言ってた牡羊座のムウを敵に回すことになるので命が危ない。

 そういうことなのでリンクは張らないが、Twitterのタイムラインを見ていたら「ブリザードフラワー」という表記が3回も出てくる会話文がリツイートされてきたのを見た。3回も出てくるのでタイプミスや予測変換の暴発ではなかろう。二人の会話なので、表記ベースでなく音声ベースでブリザードしていることになる。
 当該ツイートは3000回近くリツイートされており、これは間違いなく誤りを指摘するクソリプが付いているはず、と思ってリプライ欄を見たが何もなく勝手に不安になった。

 まさか……プリザーブドフラワーのことブリザードフラワーって言うのは……ネタとしてじゃなくて普通にもう許容の域に入っているのでは?
 Googleで検索しても「もしかして:」すら出ないで自然にプリザーブドフラワーの情報が出てくる。なぜか変換できない「ふいんき」がいつしか変換できてしまうようになったように、花卉業界の失策がそのまま日本語に刻まれてしまったのか?


 まて……落ち着け……当該ツイートは「跡部景吾」のプリザーブドフラワーについての会話だった……。
 跡部様といえば氷の世界……「俺たちはブリザード」という歌もある……まさか 跡部様クラスタではブリザードフラワーという愛称で通っているのでは……そうだ……そうに決まっている……!

 ……と自分の中で決着を見たブリザード問題だったが、後日、該当ツイートの主のホームを見たら普通に指摘が入ったらしく訂正していた。チクショー! せっかく決着してたのによォ~~!


 ところでブリザードという極地限定の気象現象を一般の語彙にねじ込んだのは、やっぱり松任谷由実なんですかね。それともファイナルファンタジー?
 
■2016-12-20
逃げ恥:世界トーナメント編
「読んでないけど『逃げ恥』の原作はいいタイミングで畳んだみたいだよね」

「ドラマ完走して全巻買おうって人にはうってつけかも」

「ダラダラ続いて『世界契約結婚トーナメント編から先はクソ』とか言われても嫌だしね」

「世界トーナメント……」

「事実婚の世界最先端!フランスからピエール夫妻の登場だッ!!とか」

「前回チャンピオンだ」

「ピエール夫妻を一撃で……あのブラジル人夫婦何者だ!?とか」

「ライバルポジの人だ」

「そして一夫多妻制で14人の契約結婚相手を伴うアブドーラ氏が登場」

「ラスボスが石油王……」

「何もかも少年漫画の文脈で考えるくせをやめたい」

「そこまでいくと逆に読みたい」
 
■2016-08-11
もしメロスが小学生だったら
  妹のけっこん式に出たこと

 夏休みに、まちにまった妹のけっこん式がありました。*1
 けっこん式の前に、ぼくは、シラクスの町で買い物をしました。すごくしずかだったので、ぼくは
「へんだな。」*2
と思いました。おじいさんがいたので、
「どうして、しずかなんですか。」
としつ問したら、おじいさんは、
「王様は、人を殺します。」
と言いました。
 ぼくは、
「あきれた王だ。生かして置けぬ。」
と思って、ゆう気を出しておしろへ行って、王様に注意しました。セリヌンさん*3もいっしょに言ってくれました。ぼくは、妹のけっこん式があるので、と中だったけど、家に帰りました。*4
 けっこん式はすごく楽しかったです。でも、セリヌンさんのところにもどらないといけないので、早めにねました。
 おしろへもどるときに大へんだったことのひとつ目*5は、川の流れがすごい急になっていて、どろ水で、橋もなくなっていました。*6ぼくは、
「とても、わたれないな。」
と思いました。でも、ぼくの愛と誠の偉大な力を神々が照覧してくれたので、わたれました。泳ぎきれたときは、すごくうれしかったです。*7
 ふたつ目は、山ぞくです。大ぜいでかかってきたので、こわかったけど、山ぞくは走るのがおそかったので、にげきりました。
 みっつ目は、暑かったことです。ぼくは、泳いだり走ったりしたので、つかれてしまって、
「やんぬるかな。」
と思いました。
 そして、夜になりました。やくそくの時間には間に合わなかった*8けれど、思い出にのこるけっこん式になりました。*9

 *1 いろんな行事を待ちに待ちがち
 *2 セリフで改行して行数を稼ぎがち
 *3 説明なしで新キャラが登場しがち
 *4 事情が込み入ると超展開になりがち
 *5 順序を示す言葉を使うよう指導されがち
 *6 長い文を書くと主述がねじれがち
 *7 万能ワード「すごくうれしかったです」
 *8 サラッと大変なことを書きがち
 *9 待ちに待った行事は思い出にのこりがち
 
■2016-04-18
ばいきんまんという悪役の話
 ばいきんまんさんについては、いろいろと考えされられることがある。

 俺も一児の親となったので、もはや日本幼児の必修科目と化した『それいけ!アンパンマン』は避けては通れない道だ。
 アンパンマンの世界は非常に歴史が長く奥深いので、Huluのアンパンマンチャンネルを一通り視聴した程度では入り口にも立てぬことは明らかだが、それでもばいきんまんさんについてはいろいろ考えさせられることがある。
 
 まず彼のマニピュレータに対する熱いこだわりを見逃すことはできない。
 アンパンマン世界の機械の成り立ちは「SLの赤ちゃん」の存在をはじめとして謎が多いため、我々の感覚をそのまま適用することはできないが、少なくともばいきんまんさんは自分のUFOをDIYしており、その点でかなりの機械工学力を感じさせる。

 なかでも彼が好んで使うのが巨大な手袋を模したマニピュレータである。こいつは意のままに動かせるだけでなく、ものをかすめ取るとか、人質を潰さないように掴むなど、繊細な動きも可能な代物だ。
 そしてばいきんまんさんはこのハイテックなUFOから繰り出されるハイテックなマニピュレータを操り、それにハンマーを握らせてローテクに殴る。いきなり石器時代のテックを持ち出してくるあたり「何がなんでもマニピュレータは使いたい」という彼のこだわりが、手段と目的を完全に逆転させてしまった感がある。
 このテックの落差については「マニピュレータはそのへんに自生している機械生命体で、いくらでも収穫できる」という可能性に考え至ることで、自分の中で一応の着地を見た。


 そんな高度な科学力を持つばいきんまんさんだが、なぜか食料事情が常に困窮している。多くのストーリーの起点は、ばいきんまんさんかドキンさんが食料を求めて悪さを始めるときだ。
 これだけの科学力を持ちながら、食料事情を改善するための何か……たとえば冷凍庫とかの類を開発せずに、ただ空腹に悩まされているというのは不自然ではないだろうか。バイキン城ではまれにドキンさんとかがケーキ等を食べていることはあるが、その他の日常的な食料をどこかに保存している様子はない。基本的に彼らにとって食事というのは「そのつど奪ってくるもの」なのだ。またしても石器時代か。

 これは完全に想像になるが、「本人またはかびるんるん等の影響で、食料を長期保存できない」という環境に置かれており、それは技術力でどうこうできるレベルではないとすれば一応の説明はつく。つくが、なんと過酷な運命か。
 アンパンマンに対抗するためにやってきたこの星では、彼は常に食料を求めてネズミめいて駆け回っていなければ死ぬのである。パン工場側がバイキン城に食料を安定供給するセーフティネットを提供すれば争いは解決しそうだが、「なんのために生まれてなにをして生きるのか」を「アンパンマンの撃破」に設定してしまったばいきんまんさんがそのような施しを受けるはずがない。


 このような非常にシビアな環境にあると仮定すると、悪役として一味違う魅力が生まれてくる。「飢え」に裏打ちされた闘争心はとても説得力があるからだ。

Dioは違う!あいつは馬術も地位も食べ物さえも奪い取って生きて来た
Dioは生まれた時から運命までも『奪い取って』来た人間!
Dioは『飢えた者』!君は『受け継いだ者』!
どっちが「良い」とか「悪い」とか言ってるんじゃあない!
その差がこの大陸レースというきれい事がいっさい通用しない追いつめられた最後の一瞬に出る!
その差は君の勝利を奪い君を喰いつぶすぞッ!

――ジョニィ・ジョースター『STEEL BALL RUN(7)』
 やられ役でありながらも一定の幼児の支持を得られている理由は、この飢えた闘争心によるものなのかもしれない(明後日の方向を見つめながら)。
 
■2016-04-09
『いないいないばあっ!』SF説
 Eテレの『いないいないばあっ!』はSFではないだろうか。
 突然そんなことを考えた。

 子育てクラスタでない人に説明すると、『いないいないばあっ!』は『おかあさんといっしょ』のさらに低年齢層版だと思って頂いて差し支えない。
 うたのおねえさんや体操のおにいさんの代わりに、着ぐるみのわんわん(中身はチョーさん)、小学生のゆきちゃん、そして操り人形のうーたんが登場していろいろやる番組である(2016年現在)。

 で、この「うーたん」は妖精のアカチャンである。
 公式には現在記述がないが、Wikipediaによると1歳8ヶ月(人間の精神年齢では5歳程度)とのこと。
 そしてうーたんには、人形劇や歌の中で随時登場する15人の仲間がいる。お腹の虫のぐーたん、どう見ても便器のベンキー、目つきがいやらしい毛布のモウフー、あからさまに歯ブラシのハミガキマンなどである。詳しくは解説しているサイトをご覧頂きたい。

 このように過剰とも思われる人数の仲間を引き連れた妖精のアカチャンであるうーたんだが、作中にご両親の影がまったくない。
 これだけお世話をしてくれる仲間がいるということは、妖精界ではさぞかし高貴な家の生まれなのではないかと思うのだが、ご両親やご実家についてはまったくふれられていない。
 いったいうーたんとは……仲間とは……。

 ひょっとしてうーたんの「15人の仲間」というのは、アカチャンのお世話をするための育児ロボットを暗示しているのではないだろうか。
 たとえばモウフーなどは「おねむになったらとんでくる みんなのともだちモウフーだよ」と歌っており、オートマティックな行動原理を感じさせる。
 「うーたんと仲間たち」のありかたは、ねんねや食事・排泄などのリズム、お着替えやお片付けといったしつけ、はんぶんこや順番といった社会性などといったものを、育児ロボットにより自動的にアカチャンにインストールするようになった近未来を描いているのかもしれない。
 その世界ではおそらく、育児に関わる作業はすべてAIとロボットに管理され、お父さんとお母さんはわんわんとゆきちゃんという姿を借りて、ときどきアカチャンといっしょに遊ぶだけの存在となるのだろう。

 15人の仲間については、この「施設」にアカチャンを預けるときに、

「モウフー、ベンキー、ハミガキマン、チャップン、ティーちゃんの5体は衛生管理上、必須プランとなっております」
「お子様の月齢ですと、ベンキーにはオマルンが付属します」
「ぐーたんはオプションですが、外された場合は『はんぶんこ』と『じゅんばんばん』はご両親に躾けていただくことになります」
「お片付けを支援するバコンはいかがでしょうか」
「バケッパとパッパは最近人気の“お友達”です。遊びの幅が広がります。ゴットンも男の子に大変人気があり……」

 ……みたいな営業トークによって、うーたんのご両親によって契約されたものと想像できる。
 これが託児施設の不足から労働力がスポイルされている現代日本にとってのユートピアなのか、それともディストピアなのかは今の俺には判断がつかないが、近年のAIやロボットの進化のめざましさをみると、あながち空想の世界と断ずることはできないのではなかろうか(明後日の方向を見つめながら)。
 
■2016-04-01
明太子のひみつ
 タラコと明太子の違いは何か。
 スケトウダラの卵を塩漬けにしたのがタラコであり、それにさらに唐辛子等を用いて味付けをしたのが辛子明太子である。
 つまりただの明太子はタラコと同じものだ。
 それなのにタラコのことを明太子と呼ばない地域の人が、「辛子明太子」を略して「明太子」と呼び始めたせいで、タラコと明太子が違うものだという印象をもつ人が出てきてしまったのだ。
 いままさにこの地球上でも、杏仁豆腐を杏仁と略したりWikipediaをwikiと略したりする愚行がまかり通っており、人類は今後もこの類のミステイクをくり返していくのだと思うと暗澹たる気持ちである。

 話を戻そう。
 ではなぜタラコのことを「明太子」とも呼ぶようになったのか。
 それを明らかにするには歴史を室町時代までさかのぼらなければならない。

 室町幕府三代将軍である足利義満が、中国との勘合貿易で利益を上げたことは、教科書にも記されている通りである。
 当時中国を支配していた明の三代皇帝・永楽帝は、ヨーロッパの大航海時代に先んじて鄭和の大船団をアフリカにまで派遣するなど、海上交易に熱心な皇帝であった。

 この時代の東シナ海は、倭寇と呼ばれる武装商船団が跳梁跋扈する大海賊時代であったため、永楽帝は足利義満に貿易の利益を与えるかわりに、倭寇を取り締まらせたとされている。
 この貿易によって、明は日本から銅や刀剣などを輸入したが、もう一つ、永楽帝が強く求めたのが、博多や朝鮮半島各地から送られてくるスケトウダラの卵の塩漬け――タラコであった。

 そうまでしてスケトウダラの卵を求めたのは、病弱な皇太子(後の洪熙帝)のためであったと考えられている。当時は滋養強壮のための希少な食材だったのであろう。ただ現代の栄養学から見ると、これでコレステロールを摂りすぎたのが洪熙帝が即位後わずか1年で崩御した理由だったのではないかという説もある。
 いずれにせよ、こうしてスケトウダラの卵は、東シナ海沿岸部で「明の太子」の名前で呼ばれるようになったのであった。これが「タラコ=明太子」となったいきさつを四月一日に間に合うように熱心に俺が捏造したものである。すなわち上記は全部ウソであり、全部ウソというのもまたウソである。ネット上の情報を疑う心を新たにする日としたい。
 
■2016-02-25
親指消耗
 唐突だが、なんでN64のアレは「アナログスティック」じゃなく「3Dスティック」だったんだろうか。

 入力されるものは二次元極まりないのに「3Dスティック」。
 ちなみに公式の読み方は「サンディスティック」なのでこれだけでも覚えて帰ってください。

 当時コントローラーに使うスティックといえばジョイスティックだったはず。それとの違いを明確にするネーミングが「3D」だったのだろうか。
 根元のセンサー部が曲面だったりしたのかな。
 あるいはX・Y軸に加えて傾きで重さをつけて3軸……?いやその場合なおさら「アナログスティック」と呼んだはず。
 やはり3Dゲームを遊ぶためのモノであることを強調するべくこのような名前をつけたのか?

 「……という議論を経て、俺の結論は、『ダディフィンガーへの・ダメージが・でかい』で3D、ということに落ち着いたんだが」

 「ダディフィンガーて」