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◆不定期日記ログ◆

RELATION #059e

■2009-06-19
すべてがF
 駅のホームってアレ……
 プラットフォーム(Platform)だから「フォーム」と書くべきだよな……


 「ヴァ」が「バ」になる例とか、「トゥ」が「ツ」になる例とかはよく見るが、「フォ」が「ホ」になるのは珍しいのではないだろうか。
 日本人にとって「ファ行」の発音は容易だったのだろうか。他に「F」の音が「ハ行」になっている単語というと、もはや「コーヒー」くらいしか思いつかない。
 なにゆえ「フォーム」を「ホーム」にしてしまったのか?
 フォークとホークの違いがわからないのでは、おちおちダイエーで買い物できない。

 ふと、歴史の教科書に載っている、ある文献のことを思い出した。
 戦国時代に出版された、キリシタン版『平家物語』である。

 ローマ字っぽく綴られたその本文の中には、「NIFON(日本)」とか「FEIQENO MONOGATARI(平家の物語)」とかいう記述を見ることができる。
 宣教師の耳を信用すると、かつては「ハ行」が「ファ行」の発音になっていたらしい。
 つまり「ホーム」と書いて「フォーム」と読んでいた可能性は十分ある。
 戦国時代にプラットホームがあった可能性は限りなく低いが。

 しかしこうなると、別の恐ろしい事実が見えてくる。
 戦国時代に「ハ行」が「ファ行」だったとすると、あの猛将・本多忠勝は「ふぉんだふぇいふぁちろう」と名乗っていたことになるではないか。


 フォン・ダ・フェイファチロー [Fond de Pfeifer-Thirault](1548~1610年 フランス)


 ぜんっぜん猛将っぷりが伝わってこない。
 
■2011-10-17
すべてがFになる その2
 近いうち、ケータイ売場にはスマートフォンらくらくホンしか無くなるんじゃないだろうか……。
 そんなことをドコモショップで考えた。

 もしそんな時代が来たら大変なことになる。
 「スマートフォン」と「らくらくホン」が並ぶのだ。
 すなわち「Phone」を「フォン」と書くか「ホン」と書くかの戦争である。

 以前の日記で「フォ」が「ホ」になる例はあまり見ない、と書いたけど、思いっきりこの問題がぶつかっていたんだな。
 イタリアに行ったときに気づいたけど、「フォ」を「Pho」と書く米英人もたいがいだな。なまじ「ho」が含まれていることが一時「ホン」に主導権を奪われる元凶となったのに違いない。 これはなんとしてでも「フォン」派を推し立てて戦わねばなるまい。


 相手がらくらくホンなだけに世代間戦争になると思われるが、若い人の間でもスマートフォンを略して「スマホ」というのが定着しつつあるので油断はできない。
 一部「スマフォ」という表記を見かけるようになったので、今後はこれを使用することで一致団結をはかりたい。


 話は変わるけれど、スマートフォンの話をしているのに「アイフォーン」という表記をする奴は一体何なんだ。
 調べてみると「アイホン株式会社」との関係でこうなったらしいが、「ホン」と「フォン」は同一で「フォーン」は別、という理屈もよくわからない。これから「ホン」世代と戦おうというときに余計な統一事項を増やさないで頂きたい。