◆不定期日記ログ◆
CATEGORY ゲーム
- ■2021-10-20
- 稲作、即ち愛(ラブ)!
今私は『天穂のサクナヒメ』のサントラを聴いてマスクの中を鼻水でいっぱいにしているんですけど、今回はどうしてこんなことになってしまったのかをご説明していきたいと思います。
先日始めた『天穂のサクナヒメ』は無事ゲームクリアまで行きまして、それはつまり「ここから先は戻れないからセーブデータを分けろ」という表示を見て「次の米の収穫まで待ってくれ」という斬新な姿勢で止まっていた最終クエストを、一気に終わらせたということです。
そしてその最終クエストからエンディングに至る音楽が非常に滾るものだったため、私は後からサントラを聴いてこんな状態になってしまっているということです。ただ滾るだけではご理解いただけないと思いますので順を追って説明いたします。
まずゲーム音楽に対する姿勢として、私個人の問題が3つございます。
ではサクナヒメの話に戻します。
このゲームの根幹は農業であり、メインテーマが田植え歌となっています。序盤の田植えのときにアカペラで流れますがそれは一度きりで、あとは他の曲のメロディの一部にちょっと出てくるのが主になります。
サントラでこの『ヤナト田植唄』が終盤にも複数収録されていることを確認していた私は、上記の弱点を突かれることを覚悟し、ネタバレ防止策としてサントラの終盤を封印しました。フェアな戦いをしようゼ……そのときはその程度のことだと思っていました。
そしていよいよ最終クエストとなり『ヤナト田植唄・祭 ―まつり―』が披露されました。いや……でもこれアカペラ版に伴奏が付いた他は大きく変わんねえな……? このくらいなら余裕で耐えrサビがついとるーッ!! サビ!? Cメロ!? とにかくフル尺になっとる!
しかも追加されたサビがまた……すごい聴いたことある……! これもあっちこっちのメロディに紛れ込んでいたやつで、特に序盤のボス戦の、あの津軽三味線がバッキバキに決まってる曲の、後半部分にいきなりトライエースかってくらい強いストリングスのメロディがぶち込まれていた、アレだ……! アレがメインテーマのサビだったんだ……!
この瞬間に「断片的なメロディが結集」「歌詞があったことが判明」に加え「激しいボス曲のメロディがメインテーマに」という逆パターンの攻撃を合わせて、3つの弱点を全て同時に攻撃された形になり無事死亡しました。
あまりに鮮やかな太刀筋で、なぜ自分が致命傷を食らったのかわからず狼狽えるばかりでしたので、こうして後からサントラで分析している次第でございます。
作曲者である大嶋氏のサイトの楽曲解説を読んで答え合わせをしていたら、このメロディがメインテーマの田植え歌に合流することで「生活のすべてが田植えに直結している」ということをわからせる強力な仕掛けであったことを知り、もはやコメ農家に頭の上がらない状況にまで追い込まれています。
ラストダンジョンの『樹 ―いつき―』では、もはやこのメロディがサビであることを隠そうともせずドドーンとぶちこんできて、とうてい俺の涙腺が敵う相手ではなかった……ということを思い知らされるばかりです。
この曲も名曲であることは疑いようがないわけですが、曲単体での良さの他に「ゲームプレイ中に特定のメロディや楽器を何度も刷り込まれているからこそ醸し出せるエモさ」というのがゲーム曲には確かにあって、それはゲーム曲でしかできねえことなんだよなあということを再確認いたしました。
音楽のことばかり書きましたが、アクションもお話も最高で万人におすすめできるゲームです。年末に価格改定があるらしいので冬休みは稲作をするのも良いのではないでしょうか。私からは以上です。
先日始めた『天穂のサクナヒメ』は無事ゲームクリアまで行きまして、それはつまり「ここから先は戻れないからセーブデータを分けろ」という表示を見て「次の米の収穫まで待ってくれ」という斬新な姿勢で止まっていた最終クエストを、一気に終わらせたということです。
そしてその最終クエストからエンディングに至る音楽が非常に滾るものだったため、私は後からサントラを聴いてこんな状態になってしまっているということです。ただ滾るだけではご理解いただけないと思いますので順を追って説明いたします。
まずゲーム音楽に対する姿勢として、私個人の問題が3つございます。
- 「断片的にしか出てこなかったメインテーマが最終局面でドバっと出てくる」演出に弱い
ゲームに限らずこれを食らうと確定でクリティカルします。むしろこれに弱くない人いるの?
これの亜種として「ここまでのプレイでお馴染みになったメロディたちが最終局面でメドレー化して襲い掛かる」があり、MOTHER2などで猛威を振るいました。 - 「静かなメインテーマが牙を剥いてボス曲用のアレンジになる」演出に弱い
この性癖を植え付けたのは間違いなくルドラの秘宝なんですが、その話は今はやめときます。アレンジ具合によってはひとつめの弱点と複合して襲ってくることがあり、そうなると4倍弱点で受けることになり苦しい戦いを強いられます。 - 「おなじみの曲に歌詞があったことが明かされる」演出に弱い
スマブラSPの発売前の情報をリアルタイムで追っていた人は、「命の灯火」のPVでいきなり歌が入ったことで涙腺に致命傷を負ったことでしょう。いや違う、今はファイアーエムブレムのCMの話はしていないんだ。「熱唱!!ストリートファイターII」の話もしてない!
ではサクナヒメの話に戻します。
このゲームの根幹は農業であり、メインテーマが田植え歌となっています。序盤の田植えのときにアカペラで流れますがそれは一度きりで、あとは他の曲のメロディの一部にちょっと出てくるのが主になります。
サントラでこの『ヤナト田植唄』が終盤にも複数収録されていることを確認していた私は、上記の弱点を突かれることを覚悟し、ネタバレ防止策としてサントラの終盤を封印しました。フェアな戦いをしようゼ……そのときはその程度のことだと思っていました。
そしていよいよ最終クエストとなり『ヤナト田植唄・祭 ―まつり―』が披露されました。いや……でもこれアカペラ版に伴奏が付いた他は大きく変わんねえな……? このくらいなら余裕で耐えrサビがついとるーッ!! サビ!? Cメロ!? とにかくフル尺になっとる!
しかも追加されたサビがまた……すごい聴いたことある……! これもあっちこっちのメロディに紛れ込んでいたやつで、特に序盤のボス戦の、あの津軽三味線がバッキバキに決まってる曲の、後半部分にいきなりトライエースかってくらい強いストリングスのメロディがぶち込まれていた、アレだ……! アレがメインテーマのサビだったんだ……!
この瞬間に「断片的なメロディが結集」「歌詞があったことが判明」に加え「激しいボス曲のメロディがメインテーマに」という逆パターンの攻撃を合わせて、3つの弱点を全て同時に攻撃された形になり無事死亡しました。
あまりに鮮やかな太刀筋で、なぜ自分が致命傷を食らったのかわからず狼狽えるばかりでしたので、こうして後からサントラで分析している次第でございます。
作曲者である大嶋氏のサイトの楽曲解説を読んで答え合わせをしていたら、このメロディがメインテーマの田植え歌に合流することで「生活のすべてが田植えに直結している」ということをわからせる強力な仕掛けであったことを知り、もはやコメ農家に頭の上がらない状況にまで追い込まれています。
ラストダンジョンの『樹 ―いつき―』では、もはやこのメロディがサビであることを隠そうともせずドドーンとぶちこんできて、とうてい俺の涙腺が敵う相手ではなかった……ということを思い知らされるばかりです。
この曲も名曲であることは疑いようがないわけですが、曲単体での良さの他に「ゲームプレイ中に特定のメロディや楽器を何度も刷り込まれているからこそ醸し出せるエモさ」というのがゲーム曲には確かにあって、それはゲーム曲でしかできねえことなんだよなあということを再確認いたしました。
音楽のことばかり書きましたが、アクションもお話も最高で万人におすすめできるゲームです。年末に価格改定があるらしいので冬休みは稲作をするのも良いのではないでしょうか。私からは以上です。
- ■2021-09-12
- 稲作、即ち闘(バトル)!
秋……それは実りの季節……ということで、日本神話的スタイリッシュアクションDASH村シミュレーターこと『天穂 のサクナヒメ』を始めました。
このゲームについては去年「農林水産省が攻略Wiki」というパワーワードでバズバズのバズになったので、徹底的に農業をやるゲームだということはお前たちもご存知のことと思いますが、それだけなら『Farming Simulator』が日本で大ウケしてないとおかしいわけです。……エッ? ファーミングシミュレーターって家庭用だけでももう16作出てるの!? 大ウケしてるじゃないか。
なので今回はサクナヒメがどんなゲームか、未プレイ勢に説明します。ググればだいたい全部わかりますが、「ググれ」と言ったらお前たちはうっかりWikipediaとかを開いてしまい容赦なくネタバレを踏むでしょう。絶対に許さない。
このゲームは横スクロールアクションRPGです。「アクションRPG」と言ったときのRPGとは本来の意味を離れ「キャラが成長するよ」という程度の意味であることはご承知のことと思います。
そして本作の特徴として、キャラの成長はコメの収穫をもって行われるということが挙げられます。サクナ様は武神と豊穣神のハーフであるため、秋にコメを収穫するたびにその品質に応じて武力が上がります。すげえ設定を考えたな。
行動は1か月に1度に圧縮されているので、12回の昼夜をもってレベルが上がることになります。その間に稲作と狩り・採集・探索を同時進行していかねばなりません。
狩り・採集・探索はアクションパートです。弱・強攻撃とゲージ消費技があり、レバー入れで様々な攻撃に変化するので、スマブラに似た操作感覚があります。というか「構え中スーパーアーマー高威力打撃か……いわゆる下Bだな……」と脳がスマブラを軸に理解しています。スマブラをしていないタイプのお前たちは、見た目でもう難しそうな顔をしているかと思いますが、たとえ連打でもアクションがめちゃ爽快だという点は強調しておきましょう。
これに加えて「吹っ飛ばした敵を別の敵にぶつけて大ダメージ」と「羽衣のワイヤーアクション」の2点が他にない爽快感を醸し出しています。前者はふっ飛ばし力のある攻撃で雑魚を一網打尽にできますし、後者は空中で敵を殴っているときに適当に入れてもなんかスタイリッシュなコンボになって最高です。羽衣については習熟すれば相当えぐいことができそうで楽しみです。
とはいえこれはアクションRPGなので、勝てないレベルの敵(特に夜の敵)にはまったく勝てません。そういう時は秋を待ちます。そうです、お前たちお待ちかねの稲作の出番です。
稲作パートはまじで作業です。農作業なので作業なのは当たり前です。
最初は何の説明もないまま田植えを行います。俺は「水を入れてみよう! いいぞ! 次は苗を植えろ! そうだ! 次は肥料を作ってみろ!」とチュートリアってくるゲームばかりに慣れてしまい、いつしかこういう試行錯誤の荒野での生活を忘れていました。農林水産省を参照したい気持ちもわかる。だが俺は自分の中に眠る『農』を信じて戦うことにしました。
これは「田植えしたのに水が張られてないのは不自然では……?」という直感を信じて取水口を開けたものの、排水口の存在に気付かず満水にしてしまうサクナ様です。デジタルな発想をやめろ、心にアナログ庁を設立しろ。
肥料については2年目に作り方のインストラクションが出ましたが、どんな肥料を作るべきかは何もわからないので、根・葉・穂に対応する養分が尽きないように、かつ溢れないように入れています。とはいえ人糞以外の材料は狩りや採集で獲得しなければならないため、なかなか思うような施肥ができずにいます。
大量にある腐った食材をつっこんで、デメリットである虫害の発生を、採集した茶とかで抑えることでなんとかやっていく……茶の力を信じろ……。
その他にも収穫期に雨が続いてろくに乾かせなかったり、脱穀&精米に時間がかかりすぎて気づいたら徹夜していたりとトラブルは尽きませんでしたが、なんとか秋ごとにコメは収穫され、サクナ様は大幅にパワーアップしていきました。
アサシンクリードをすれば街角で登れそうな建物を探し、マインクラフトをやれば街角で建設できそうな建物を探してしまうタイプのお前たちは、この経験を受けて街角の田んぼの様子が気になってしまうこと請け合いです。……街角に田んぼが無ェ!? 都会マウントかテメッコラー!?
籾の選別、田おこし、田植え、草取り、稲刈り、稲架掛け、脱穀、精米と全てが地味な作業なので、お前は「毎年これやるのしんどいなー」って思うに違いありません。ですが大丈夫です。サバイバルの鉄則として、そのうちいろんな農技や農具を閃いて効率化されていきます。
でもこれ2周目に引き継がれなかったら2周目はやりたくねえなー。
サクナ様に同行する人間キャラクターの紹介をしておきましょう。
仲間たちは農業アドバイザーの田右衛門、鍛冶担当のきんた、織物担当のゆい、料理担当のミルテ、赤子で構成されています。まったく説明なくカタコト外国人が馴染んでいるので「あの外人さんは何なの!?」ってカブトボーグ1話以来のツッコミをしてしまいました。
食事の内容は翌日のパラメータに影響するので狩りと採集はまめにやりましょう。娘氏は「おやさいを育てればいいのにね」と言っていました。
あとこれに加えて、わんわんが撫でられ、にゃんにゃんも撫でられ、そのうえ抱っこまでできるとかという福利厚生っぷりです。
発売後のアプデで両方同時に抱っこできるようになったらしい。最高か??
BGMも和風フュージョンっぽくまとめられていて素晴らしいです。しかしこの規模のゲームが同人ゲームサークルで製作されたというのがいまだに信じられません。マーベラス社の流通に乗っていることもありまったくインディーみがない。技術力があれば少人数の同人でもこんな偉業ができるんですね。すごい時代になったなあ。
このゲームについては去年「農林水産省が攻略Wiki」というパワーワードでバズバズのバズになったので、徹底的に農業をやるゲームだということはお前たちもご存知のことと思いますが、それだけなら『Farming Simulator』が日本で大ウケしてないとおかしいわけです。……エッ? ファーミングシミュレーターって家庭用だけでももう16作出てるの!? 大ウケしてるじゃないか。
なので今回はサクナヒメがどんなゲームか、未プレイ勢に説明します。ググればだいたい全部わかりますが、「ググれ」と言ったらお前たちはうっかりWikipediaとかを開いてしまい容赦なくネタバレを踏むでしょう。絶対に許さない。
このゲームは横スクロールアクションRPGです。「アクションRPG」と言ったときのRPGとは本来の意味を離れ「キャラが成長するよ」という程度の意味であることはご承知のことと思います。
そして本作の特徴として、キャラの成長はコメの収穫をもって行われるということが挙げられます。サクナ様は武神と豊穣神のハーフであるため、秋にコメを収穫するたびにその品質に応じて武力が上がります。すげえ設定を考えたな。
行動は1か月に1度に圧縮されているので、12回の昼夜をもってレベルが上がることになります。その間に稲作と狩り・採集・探索を同時進行していかねばなりません。
狩り・採集・探索はアクションパートです。弱・強攻撃とゲージ消費技があり、レバー入れで様々な攻撃に変化するので、スマブラに似た操作感覚があります。というか「構え中スーパーアーマー高威力打撃か……いわゆる下Bだな……」と脳がスマブラを軸に理解しています。スマブラをしていないタイプのお前たちは、見た目でもう難しそうな顔をしているかと思いますが、たとえ連打でもアクションがめちゃ爽快だという点は強調しておきましょう。
これに加えて「吹っ飛ばした敵を別の敵にぶつけて大ダメージ」と「羽衣のワイヤーアクション」の2点が他にない爽快感を醸し出しています。前者はふっ飛ばし力のある攻撃で雑魚を一網打尽にできますし、後者は空中で敵を殴っているときに適当に入れてもなんかスタイリッシュなコンボになって最高です。羽衣については習熟すれば相当えぐいことができそうで楽しみです。
とはいえこれはアクションRPGなので、勝てないレベルの敵(特に夜の敵)にはまったく勝てません。そういう時は秋を待ちます。そうです、お前たちお待ちかねの稲作の出番です。
稲作パートはまじで作業です。農作業なので作業なのは当たり前です。
最初は何の説明もないまま田植えを行います。俺は「水を入れてみよう! いいぞ! 次は苗を植えろ! そうだ! 次は肥料を作ってみろ!」とチュートリアってくるゲームばかりに慣れてしまい、いつしかこういう試行錯誤の荒野での生活を忘れていました。農林水産省を参照したい気持ちもわかる。だが俺は自分の中に眠る『農』を信じて戦うことにしました。
これは「田植えしたのに水が張られてないのは不自然では……?」という直感を信じて取水口を開けたものの、排水口の存在に気付かず満水にしてしまうサクナ様です。デジタルな発想をやめろ、心にアナログ庁を設立しろ。
肥料については2年目に作り方のインストラクションが出ましたが、どんな肥料を作るべきかは何もわからないので、根・葉・穂に対応する養分が尽きないように、かつ溢れないように入れています。とはいえ人糞以外の材料は狩りや採集で獲得しなければならないため、なかなか思うような施肥ができずにいます。
大量にある腐った食材をつっこんで、デメリットである虫害の発生を、採集した茶とかで抑えることでなんとかやっていく……茶の力を信じろ……。
その他にも収穫期に雨が続いてろくに乾かせなかったり、脱穀&精米に時間がかかりすぎて気づいたら徹夜していたりとトラブルは尽きませんでしたが、なんとか秋ごとにコメは収穫され、サクナ様は大幅にパワーアップしていきました。
アサシンクリードをすれば街角で登れそうな建物を探し、マインクラフトをやれば街角で建設できそうな建物を探してしまうタイプのお前たちは、この経験を受けて街角の田んぼの様子が気になってしまうこと請け合いです。……街角に田んぼが無ェ!? 都会マウントかテメッコラー!?
籾の選別、田おこし、田植え、草取り、稲刈り、稲架掛け、脱穀、精米と全てが地味な作業なので、お前は「毎年これやるのしんどいなー」って思うに違いありません。ですが大丈夫です。サバイバルの鉄則として、そのうちいろんな農技や農具を閃いて効率化されていきます。
でもこれ2周目に引き継がれなかったら2周目はやりたくねえなー。
サクナ様に同行する人間キャラクターの紹介をしておきましょう。
仲間たちは農業アドバイザーの田右衛門、鍛冶担当のきんた、織物担当のゆい、料理担当のミルテ、赤子で構成されています。まったく説明なくカタコト外国人が馴染んでいるので「あの外人さんは何なの!?」ってカブトボーグ1話以来のツッコミをしてしまいました。
食事の内容は翌日のパラメータに影響するので狩りと採集はまめにやりましょう。娘氏は「おやさいを育てればいいのにね」と言っていました。
あとこれに加えて、わんわんが撫でられ、にゃんにゃんも撫でられ、そのうえ抱っこまでできるとかという福利厚生っぷりです。
発売後のアプデで両方同時に抱っこできるようになったらしい。最高か??
BGMも和風フュージョンっぽくまとめられていて素晴らしいです。しかしこの規模のゲームが同人ゲームサークルで製作されたというのがいまだに信じられません。マーベラス社の流通に乗っていることもありまったくインディーみがない。技術力があれば少人数の同人でもこんな偉業ができるんですね。すごい時代になったなあ。
- ■2021-08-26
- 俺とガチャゲー
40歳になった。俺の年齢がついにさくらヒロシと並んでしまった。
去年は「39歳にもなって今更LINEを始めた話」をしたので、今年も新規になんかやった話をしようと思う。
どうしたことかこの1年、ずっと休まず『ロマンシング サガ リ・ユニバース』(以降ロマサガRS)をプレイしている。
今まで一切触ってこなかったジャンルである「ガチャを軸とした基本無料ゲーム」に、俺が1年もの間連続ログインしているというのは驚異的なことだ。いったいどういった魅力があってのことか!?
……特にない。そこにあるからやっている。
代わり映えのしない周回作業をオート戦闘で繰り返すことで、自分が好きなキャラを集めた部隊を育て美しい形に整えていく……そんなことが一種の快楽を生み出すのだということがわかった。
以前クッキークリッカーが流行ったことで、我々人類には「ただ数字が増えるだけでなんか楽しくなってしまう」という習性があることが完全に証明された。
周回してキャラのステータスが上がる……するとどうなる? より周回速度が上がり、次のキャラのステータスを上げやすくなる。そうして多くのキャラのステータスが高まるとどうなる? どんなステージが来ても高速周回できる姿勢が整う。育てるキャラがいなくなったら……? 次のガチャ更新を待つ。
こう書くとだいぶ虚無に見えるが、これが立派に快楽を生む仕組みなのだということをわからされてしまった。
美しいドット絵キャラたち。これをボイス付き美少女キャラに置き換えると数多くのガチャゲーを納得できるような気がする。
ただ明確に不満を表明しておくべき部分があって、肝心のシナリオが虚無である。
メインクエストはロマサガRSキャラの物語であって、原作キャラの設定を生かした展開はもう長いこと行われていない。
シーズンイベントや各作品にフォーカスしたイベントにもシナリオは付属していない。今年の正月が最後だったと思う。
原作付きソシャゲだとこういうことは珍しくないんだろうか? 作品クロスオーバーのキャラ会話とか需要あると思うんだけど。
したがって我々は「パーティにいるキャラの大半がなぜ仲間になったのか知らない」という状態でこのゲームを進めている。まあサガなんて原作からわりとそういうとこあるのでそれでいいのかもしれないが、アポロンとかオルロワージュとか「なんでこいつがパーティに加入するんだ?」っていうようなキャラに対してまったく説明がない。
そのため「理由もなく現れたナハトズィーガーを、なぜかガチャから出て仲間になったナハトズィーガーで、なぜか倒す」というような意味不明なイベントがずっと続いている。さすがにこれは異常な事態なんじゃないだろうか。
せっかく「ドット絵キャラが動いて掛け合いをする」というおじさんに刺さる形のシナリオ表現をしているのだから、イベントごとにそれを活かさないのはヤル気がないと思われても仕方ない。
そっちがそのつもりならこっちもこのつもりだ、ということで、俺は「原作でプレイアブルになっているキャラしか使わない」という方針で遊んでいる。本作が加入までのシナリオを語らない以上、原作で仲間になってないキャラは使わねえぞということである。
とは言うものの、スービエと海の主の娘のシナリオを読んでスービエ使いたくなったかというと全然ノーなので、やっぱ難しいんだろなという気持ちも両立している。
もちろん褒めるべき部分も多々あり、主に戦闘のBGMがくそかっこいいので周回が捗る、という点である。
サガスカイベントのときは特に、通常バトル曲が4種類もあることを利用してそれらをランダム再生することで周回時に飽きにくく、かつどれもこれもイントロでブチ上がる最高のBGMなので大変に捗った。捗るのはいいからサガスカをちゃんとクリアしろと言いたい。
ロマサガはもう初代ロマサガの頃から「バトルは過酷だがかっこいいBGMを流しとくので耐えてくれ」みたいなとこがあるので、こればかりは周回ゲーとめちゃめちゃ相性がよかったと認めざるを得ない。
極端な話「通勤途中に本を読みながらオート戦闘でサガのバトル曲を聴いているとキャラクターが育っていく斬新なサントラ」として継続している可能性すらある。ミュージックホールで解禁した音楽を周回中に流す機能、有償石で買えませんかね。
それゆえ、俺の中では「1年休まずログインするくらい遊んでいるけど、他人にはまったくオススメできない」という珍しい評価になっており、アンケートにも正直にそう書いている。
イベントにシナリオが付属し、ガチャに新規実装されてイベントバトルで成長率4倍になってるキャラクターが全員出てきて喋るくらいでないと、未プレイ勢におすすめできるゲーム体験にはならないと思う。
1年も遊べば感謝の課金のひとつでもしたい気持ちなんだが、プレイ方針のせいもあってか配布される無償石がうなるほど在庫してるし、有償石限定のものも「白薔薇姫に技一個ひらめかせるために5000円」とか異様な価格設定なのでまったく手が出ない。サガフロ本体より高いとかこの業界どうなってんの? もうちょっと幅広い課金へのこだわりを見せてくれ。
去年は「39歳にもなって今更LINEを始めた話」をしたので、今年も新規になんかやった話をしようと思う。
どうしたことかこの1年、ずっと休まず『ロマンシング サガ リ・ユニバース』(以降ロマサガRS)をプレイしている。
今まで一切触ってこなかったジャンルである「ガチャを軸とした基本無料ゲーム」に、俺が1年もの間連続ログインしているというのは驚異的なことだ。いったいどういった魅力があってのことか!?
……特にない。そこにあるからやっている。
代わり映えのしない周回作業をオート戦闘で繰り返すことで、自分が好きなキャラを集めた部隊を育て美しい形に整えていく……そんなことが一種の快楽を生み出すのだということがわかった。
以前クッキークリッカーが流行ったことで、我々人類には「ただ数字が増えるだけでなんか楽しくなってしまう」という習性があることが完全に証明された。
周回してキャラのステータスが上がる……するとどうなる? より周回速度が上がり、次のキャラのステータスを上げやすくなる。そうして多くのキャラのステータスが高まるとどうなる? どんなステージが来ても高速周回できる姿勢が整う。育てるキャラがいなくなったら……? 次のガチャ更新を待つ。
こう書くとだいぶ虚無に見えるが、これが立派に快楽を生む仕組みなのだということをわからされてしまった。
美しいドット絵キャラたち。これをボイス付き美少女キャラに置き換えると数多くのガチャゲーを納得できるような気がする。
ただ明確に不満を表明しておくべき部分があって、肝心のシナリオが虚無である。
メインクエストはロマサガRSキャラの物語であって、原作キャラの設定を生かした展開はもう長いこと行われていない。
シーズンイベントや各作品にフォーカスしたイベントにもシナリオは付属していない。今年の正月が最後だったと思う。
原作付きソシャゲだとこういうことは珍しくないんだろうか? 作品クロスオーバーのキャラ会話とか需要あると思うんだけど。
したがって我々は「パーティにいるキャラの大半がなぜ仲間になったのか知らない」という状態でこのゲームを進めている。まあサガなんて原作からわりとそういうとこあるのでそれでいいのかもしれないが、アポロンとかオルロワージュとか「なんでこいつがパーティに加入するんだ?」っていうようなキャラに対してまったく説明がない。
そのため「理由もなく現れたナハトズィーガーを、なぜかガチャから出て仲間になったナハトズィーガーで、なぜか倒す」というような意味不明なイベントがずっと続いている。さすがにこれは異常な事態なんじゃないだろうか。
せっかく「ドット絵キャラが動いて掛け合いをする」というおじさんに刺さる形のシナリオ表現をしているのだから、イベントごとにそれを活かさないのはヤル気がないと思われても仕方ない。
そっちがそのつもりならこっちもこのつもりだ、ということで、俺は「原作でプレイアブルになっているキャラしか使わない」という方針で遊んでいる。本作が加入までのシナリオを語らない以上、原作で仲間になってないキャラは使わねえぞということである。
とは言うものの、スービエと海の主の娘のシナリオを読んでスービエ使いたくなったかというと全然ノーなので、やっぱ難しいんだろなという気持ちも両立している。
もちろん褒めるべき部分も多々あり、主に戦闘のBGMがくそかっこいいので周回が捗る、という点である。
サガスカイベントのときは特に、通常バトル曲が4種類もあることを利用してそれらをランダム再生することで周回時に飽きにくく、かつどれもこれもイントロでブチ上がる最高のBGMなので大変に捗った。捗るのはいいからサガスカをちゃんとクリアしろと言いたい。
ロマサガはもう初代ロマサガの頃から「バトルは過酷だがかっこいいBGMを流しとくので耐えてくれ」みたいなとこがあるので、こればかりは周回ゲーとめちゃめちゃ相性がよかったと認めざるを得ない。
極端な話「通勤途中に本を読みながらオート戦闘でサガのバトル曲を聴いているとキャラクターが育っていく斬新なサントラ」として継続している可能性すらある。ミュージックホールで解禁した音楽を周回中に流す機能、有償石で買えませんかね。
それゆえ、俺の中では「1年休まずログインするくらい遊んでいるけど、他人にはまったくオススメできない」という珍しい評価になっており、アンケートにも正直にそう書いている。
イベントにシナリオが付属し、ガチャに新規実装されてイベントバトルで成長率4倍になってるキャラクターが全員出てきて喋るくらいでないと、未プレイ勢におすすめできるゲーム体験にはならないと思う。
1年も遊べば感謝の課金のひとつでもしたい気持ちなんだが、プレイ方針のせいもあってか配布される無償石がうなるほど在庫してるし、有償石限定のものも「白薔薇姫に技一個ひらめかせるために5000円」とか異様な価格設定なのでまったく手が出ない。サガフロ本体より高いとかこの業界どうなってんの? もうちょっと幅広い課金へのこだわりを見せてくれ。
- ■2021-08-13
- 七歳児よ、牌を握れ
昨年は六歳児に「ゆくゆくは麻雀を覚えてもらいたい」という気持ちでカードゲーム『レシピ』で勝負を挑んだ我が家でしたが、この夏さらなる簡易麻雀ゲームに進むことにしました。
ということで今回は『すずめ雀』です。
将棋盤でプレイするのはお勧めしません 子どもとプレイする簡易麻雀ゲームといえば誰もがドンジャラを挙げることと思いますが、ドンジャラは基本的にキャラゲーです。ドラえもんにもクレしんにもそれほど思い入れがない我が家には、あのサイズのキャラゲーはちょっと厳しい。ポケモンのポンジャンならまだ理解度が高いとこなんですが。ていうかどうぶつの森のジャラポンとかあったのかよ。教えてよ。
とにかくドンジャラ系のやつは、作品への愛しだいで役がビシッと揃ったときにテンションの差が全然違いますからね。なんで仮面ライダーオーズをドンジャラにしてくれなかったんですかバンダイさん。あのメダルたちドンジャラにしてくれと言わんばかりの設定だったじゃないですか。みんな緑色の牌を9種集めて完全体ウヴァさんを名乗りたかったじゃないですか。だからドンジャラするにはこのレベルの作品愛がないと申し訳ないんですよね。(早口で)
話をすずめ雀に戻しましょう。ていうか毎回「すずめすずめ」で変換してるの変な気持ちですね。
数々の闘牌でならしたお前たちならば、公式のページを見ただけでだいたい理解できることと思いますが、この麻雀では索子の1~9と發と中の合計44枚の牌しか使いません。白はありません。「クソッ何も書いてねえ……ハズレだ!」ってなっちゃうので。
そのうえ手牌はたったの5枚。すなわちアガリの形は同牌3枚か連番3枚の2セットになります。
これが何を意味するかというと、いきなりクライマックスだということです。お前たちほどの豪運の持ち主であるならば、数回やれば天和も飛び出すことでしょう。
ただそれゆえに「5点縛り」があります。順子が1点、刻子が2点なので基礎の点数が2~4点、タンヤオで+1点、チャンタで+2点、ドラや赤牌(中を含む)で+1点です。これで合計5点以上の面子にしないとアガることは許されません。牌が11種しかなく、リーチもなく、ちゃんと自分の捨牌をロンするとフリテンを食らうルールゆえ、面前での苦しい読み合いが続きます。
この読み合いがまじで麻雀のそれで、麻雀未経験者でもイースーチー老師とリャンウーパー老師の教えを自然と叩き込まれることになるでしょう。
とはいえ俺自身もスジとかよくわかってないし、娘氏はわりとお気持ちで牌を捨てていくので、相手の捨牌を見て「索子の偏り……さては染めてやがるな」とつぶやくのが精一杯です。いや索子しかねえんだよ知ってるよ。
娘氏は『レシピ』によって、捨てられた牌で自分の役が完成できるときに何か叫んでビクトリーする流れが身についています。あとは自分がどの牌で待っているのかをちゃんと理解することですが、パパも麻雀やってて自分の待ちが何なのか見失いがちなのでもはや教えることは何もないわい。
その他、感激した点や気になった点を挙げていきます。
麻雀を知らない君も、すずめ雀で点棒という名のプライドを取ったり取られたりしよう!
ということで今回は『すずめ雀』です。
将棋盤でプレイするのはお勧めしません
とにかくドンジャラ系のやつは、作品への愛しだいで役がビシッと揃ったときにテンションの差が全然違いますからね。なんで仮面ライダーオーズをドンジャラにしてくれなかったんですかバンダイさん。あのメダルたちドンジャラにしてくれと言わんばかりの設定だったじゃないですか。みんな緑色の牌を9種集めて完全体ウヴァさんを名乗りたかったじゃないですか。だからドンジャラするにはこのレベルの作品愛がないと申し訳ないんですよね。(早口で)
話をすずめ雀に戻しましょう。ていうか毎回「すずめすずめ」で変換してるの変な気持ちですね。
数々の闘牌でならしたお前たちならば、公式のページを見ただけでだいたい理解できることと思いますが、この麻雀では索子の1~9と發と中の合計44枚の牌しか使いません。白はありません。「クソッ何も書いてねえ……ハズレだ!」ってなっちゃうので。
そのうえ手牌はたったの5枚。すなわちアガリの形は同牌3枚か連番3枚の2セットになります。
これが何を意味するかというと、いきなりクライマックスだということです。お前たちほどの豪運の持ち主であるならば、数回やれば天和も飛び出すことでしょう。
ただそれゆえに「5点縛り」があります。順子が1点、刻子が2点なので基礎の点数が2~4点、タンヤオで+1点、チャンタで+2点、ドラや赤牌(中を含む)で+1点です。これで合計5点以上の面子にしないとアガることは許されません。牌が11種しかなく、リーチもなく、ちゃんと自分の捨牌をロンするとフリテンを食らうルールゆえ、面前での苦しい読み合いが続きます。
この読み合いがまじで麻雀のそれで、麻雀未経験者でもイースーチー老師とリャンウーパー老師の教えを自然と叩き込まれることになるでしょう。
とはいえ俺自身もスジとかよくわかってないし、娘氏はわりとお気持ちで牌を捨てていくので、相手の捨牌を見て「索子の偏り……さては染めてやがるな」とつぶやくのが精一杯です。いや索子しかねえんだよ知ってるよ。
娘氏は『レシピ』によって、捨てられた牌で自分の役が完成できるときに何か叫んでビクトリーする流れが身についています。あとは自分がどの牌で待っているのかをちゃんと理解することですが、パパも麻雀やってて自分の待ちが何なのか見失いがちなのでもはや教えることは何もないわい。
その他、感激した点や気になった点を挙げていきます。
- プレイ人数が2~5人なのが素晴らしい。4人ピッタリ必要なのは時々困る。
- ちゃんと麻雀牌なのが良い。コロナ禍でもう物理牌は握れないかと思っていた。
- 牌が少ないので、ジャラジャラしたあと積まずにそのまま始められるのが良い。
(雰囲気づくりのため積んでも良い。七歳児には難しいが。) - 手牌が少なく赤牌が多い関係上、配牌で豪運を発揮できるかという要素が強い。
- ポンもないし緑一色以外に得点にも関わらない發さんが不憫。
- 七歳児が「何が描いてあるかわからない」という理由で7・8・9あたりを捨てがち。
- やっぱ「リーチ!」って言って点棒投げたい欲求はある。ローカルルールで対応可か。
麻雀を知らない君も、すずめ雀で点棒という名のプライドを取ったり取られたりしよう!
- ■2021-07-28
- ファンファーレと、深い悲しみ
オリンピック開会式の入場行進曲に、ファイナルファンタジーの「勝利のファンファーレ」が使われたのを聴いた俺は、天皇陛下を含む世界中の数億人の人々が同時にこれを聴いているという冗談みたいな現実に打ちのめされ前後不覚に陥った。
その後も次々と襲い掛かる名曲の数々になすすべもなく泣いたあと、ふと冷静になり、そして大変な思い違いをしていることに気付いた。
勝利のファンファーレ……? あれは勝利のファンファーレ……だったか?
俺はFF15をプレイしたときのことを思い出した。FF15はシームレスに戦闘が始まって終わるので、戦闘時に「勝利のファンファーレ」などといったものはない。このファンファーレは宿泊施設に泊まって経験値を清算するときに使われていた。つまり実質的に「レベルアップのファンファーレ」であった。
次にFF14の記憶を掘り起こした。ボスなどイベント戦闘が終わったときにこのファンファーレが使われるシーンはあったが、大部分の戦闘はシームレスなのでファンファーレは無い。むしろレベルアップのときにめちゃめちゃ派手なアレンジのこのファンファーレが鳴っていた。
嫌な予感がし、背筋に冷たいものを感じた。
YouTubeをザッピングし、FF13の戦闘を見る。戦闘終了画面はあるがファンファーレは鳴っていない。
次にFF12。戦闘がシームレスなので鳴らない。FF11も同様であった。
念のためFF用語辞典の【ファンファーレ】の項目に目を通したところで、嫌な予感が現実となり俺を襲った。
つまり……あの音楽が「勝利のファンファーレ」として使われていたナンバリングは10までで、俺たちはもう20年もありもしない勝利のファンファーレを聴いていたのだ。11以降にFFを始めた人にとっては、アレは「レベルアップの効果音」ないしは「イベント戦やミニゲームの終了の音楽」なのである。なんたる受け入れがたいジェネレーションギャップであろうか。
戦闘がシームレスになれば勝利のファンファーレは不要である。しかしFF15では、戦闘終了後に稀にプロンプト君がこのファンファーレを口ずさむことがあった。FF7リメイクではバレットが同じことをするらしい。もう若い子は誰もあれを「勝利のファンファーレ」だと思っていないのに。
今やあれを「勝利のファンファーレ」だと思っているのはプロンプト君のようなゲームオタクと、バレットのようなオッサンだけなのだ……スクエニ自らが公式にそういうメッセージを出していたのだ……。
……アレッ? つまりゲームオタクのオッサンである俺はあれを「勝利のファンファーレ」だと思い続けていて良いってコト? なーんだ良かった~~!!
その後も次々と襲い掛かる名曲の数々になすすべもなく泣いたあと、ふと冷静になり、そして大変な思い違いをしていることに気付いた。
勝利のファンファーレ……? あれは勝利のファンファーレ……だったか?
俺はFF15をプレイしたときのことを思い出した。FF15はシームレスに戦闘が始まって終わるので、戦闘時に「勝利のファンファーレ」などといったものはない。このファンファーレは宿泊施設に泊まって経験値を清算するときに使われていた。つまり実質的に「レベルアップのファンファーレ」であった。
次にFF14の記憶を掘り起こした。ボスなどイベント戦闘が終わったときにこのファンファーレが使われるシーンはあったが、大部分の戦闘はシームレスなのでファンファーレは無い。むしろレベルアップのときにめちゃめちゃ派手なアレンジのこのファンファーレが鳴っていた。
嫌な予感がし、背筋に冷たいものを感じた。
YouTubeをザッピングし、FF13の戦闘を見る。戦闘終了画面はあるがファンファーレは鳴っていない。
次にFF12。戦闘がシームレスなので鳴らない。FF11も同様であった。
念のためFF用語辞典の【ファンファーレ】の項目に目を通したところで、嫌な予感が現実となり俺を襲った。
つまり……あの音楽が「勝利のファンファーレ」として使われていたナンバリングは10までで、俺たちはもう20年もありもしない勝利のファンファーレを聴いていたのだ。11以降にFFを始めた人にとっては、アレは「レベルアップの効果音」ないしは「イベント戦やミニゲームの終了の音楽」なのである。なんたる受け入れがたいジェネレーションギャップであろうか。
戦闘がシームレスになれば勝利のファンファーレは不要である。しかしFF15では、戦闘終了後に稀にプロンプト君がこのファンファーレを口ずさむことがあった。FF7リメイクではバレットが同じことをするらしい。もう若い子は誰もあれを「勝利のファンファーレ」だと思っていないのに。
今やあれを「勝利のファンファーレ」だと思っているのはプロンプト君のようなゲームオタクと、バレットのようなオッサンだけなのだ……スクエニ自らが公式にそういうメッセージを出していたのだ……。
……アレッ? つまりゲームオタクのオッサンである俺はあれを「勝利のファンファーレ」だと思い続けていて良いってコト? なーんだ良かった~~!!
- ■2021-07-22
- 平和主義者の聖剣マナ
『聖剣伝説 Legend of Mana』のリマスターを黙々とプレイしていました。
俺はかつて原作をレベル1でクリアーしており、その記録が弊サイト内に残っています。時期については正確なことがわかりませんが、最終更新日が2002年だったのでそのくらいのことだと思います。
あれからインターネットは広くなり、ノーフューチャーモードをレベル1でクリアするほどの猛者もいると聞きました。RTAを走る人もいます。もはや多くの人にとって「やりこみ」は、自分でやらずとも、自分より極まった世界のだれかがやってくれるものとなりました。
そういう時代に2002年の気概を刻み込むべく、俺はリマスター版でもなにかしらの縛りを入れてプレイし、その悪戦苦闘のようすを記録しておこうと思ったのです。
そういうわけでリマスター版の新機能「エンカウントOFF」を利用したプレイ記録です。
……と思ったんですが想定より悪戦苦闘しませんでしたね。るったらー。
俺はかつて原作をレベル1でクリアーしており、その記録が弊サイト内に残っています。時期については正確なことがわかりませんが、最終更新日が2002年だったのでそのくらいのことだと思います。
あれからインターネットは広くなり、ノーフューチャーモードをレベル1でクリアするほどの猛者もいると聞きました。RTAを走る人もいます。もはや多くの人にとって「やりこみ」は、自分でやらずとも、自分より極まった世界のだれかがやってくれるものとなりました。
そういう時代に2002年の気概を刻み込むべく、俺はリマスター版でもなにかしらの縛りを入れてプレイし、その悪戦苦闘のようすを記録しておこうと思ったのです。
そういうわけでリマスター版の新機能「エンカウントOFF」を利用したプレイ記録です。
……と思ったんですが想定より悪戦苦闘しませんでしたね。るったらー。
- ■2021-07-03
- 懐かしき歌
『聖剣伝説 Legend of Mana』のリマスターを受け、俺はただちにファ・ディールへ向かい、やがてビクトリーしましたが、お前たちはまだビクトリーしていないのか?
そういうことをこれから書いていきます。
本作ではなんかアニメ画風のオープニングというかトレイラーが追加されており、なぜ画風が異なるのか訝しんでいたところ、どうやら「アニメ化の企画が先に動いており、そこからリマスターへ進展した」というドすげえ動きがあるらしく驚きました。企画者すごすぎない? 「キミのイメージが力になる。キミの言葉が世界になる。信じるだけでいい。」って詩人のポキールが言ってたけど本当だったんだぁ……。
描き直された背景とドット絵のキャラクターの組み合わせは最初こそ違和感がありますが、聖剣LoMのドット絵がちくちく動くさまはもはや文化財ですので、ここを変更しないという判断は間違っていないでしょう。
さて、以前サガフロのリマスターをプレイしたとき、俺はお前たちに「サガフロリマスター? 普通のリマでしょ……」という堕落した姿勢をやめろと忠告しました。
その上で今回の聖剣LoMですが、おおっぴらにいうと普通のリマです。いや最初のポストを置いた段階でもう涙でベッチョベチョになってる男が言っても説得力がありませんが、これは俺が異常なだけで、リマスター自体は普通です。
具体的に申し上げると、
しかし、だからといって、このリマスターの価値がいささかも損なわれることはないということを強調しておきます。
なぜならばサガフロリマスターが行わなかった「音楽のリマスター」が完璧になされており、背景美術の描き直しと合わせて5000兆点をたたき出しているからで、加点方式で評価すれば神ゲーであることが間違いないからです。エンタメに対して減点方式で評価する姿勢をやめろ。人の愚かさばかり見る、君の生き様に光明はあったかい?
なので原作のサントラを持っている人はリマスター版のサントラを買いましょう。特に良く聴く「心のある場所」「ホームタウンドミナ」「旅人たちの道」「彩りの大地」「海へ」「風歌う、その旅路」あたりはまっすぐな原曲拡張で素晴らしい。「Pain the Universe」はもっとドラムをバキバキにしてても誰も文句言わないと思うヨ!
とりあえずほとんどのイベントをそこそこに、俺はちゃちゃっとマナの聖域を出してビクトリーしました。そしてエンディングの「Nostalgic Song」→「Song of MANA」を聴きながら、これがアニメの最終回エピローグで流れることを想像してあらかじめ泣いています。虚無から涙を生み出すな。涙を流せない珠魅の気持ちを考えたことがあるのか?
そういうことをこれから書いていきます。
本作ではなんかアニメ画風のオープニングというかトレイラーが追加されており、なぜ画風が異なるのか訝しんでいたところ、どうやら「アニメ化の企画が先に動いており、そこからリマスターへ進展した」というドすげえ動きがあるらしく驚きました。企画者すごすぎない? 「キミのイメージが力になる。キミの言葉が世界になる。信じるだけでいい。」って詩人のポキールが言ってたけど本当だったんだぁ……。
描き直された背景とドット絵のキャラクターの組み合わせは最初こそ違和感がありますが、聖剣LoMのドット絵がちくちく動くさまはもはや文化財ですので、ここを変更しないという判断は間違っていないでしょう。
さて、以前サガフロのリマスターをプレイしたとき、俺はお前たちに「サガフロリマスター? 普通のリマでしょ……」という堕落した姿勢をやめろと忠告しました。
その上で今回の聖剣LoMですが、おおっぴらにいうと普通のリマです。いや最初のポストを置いた段階でもう涙でベッチョベチョになってる男が言っても説得力がありませんが、これは俺が異常なだけで、リマスター自体は普通です。
具体的に申し上げると、
- サガフロのような追加シナリオはない。サガフロの場合は追加というより復刻の意味合いが強いのでちょっと事情は違うが。ただ、レーシングラグーンがリマスターされたあとアプデで追加されると信じていた「ポルポタ最速伝説」が普通に実装されており笑った。
- 「イベント発生の条件を満たしたランドにアイコンが出る」とか「楽器作成のときに事前にどんな魔法が宿るか表示する」みたいな、遊びやすくするような追加要素はない。「ダナエを探してくれ」と言われただけでノーヒントなのに無意識にキルマ湖に向かえる強者には関係ないが。
- アクションなので仕方ないが、ゲームをテンポアップさせるような追加要素は「エンカウントON・OFF」しかない。「どこでもセーブ」はあるものの、ソフトリセットが実装されていないので、特定のバトルをリセマラするような狂人(くるんちゅ)には大したメリットはない。
- 「リング・りんぐ・ランド」のセーブデータをコピーすることで希少な素材を無限入手するインチキ技は、ポケステが内蔵されたため当然不可能になった。これについては無限ジャンクなどのバグを再現実装したサガフロリマスターチームがどうかしている。
- ペットのエサで性格が「冷静」「優柔不断」にならないという不具合がそのまま生きている、というか、図鑑にそもそもその2つの性格が載っていない。
- 他のメモリーカードの主人公を召喚する仕様が再現されているが、Switchでは別アカウントのセーブデータは参照できないので、使いどころはほぼない。
しかし、だからといって、このリマスターの価値がいささかも損なわれることはないということを強調しておきます。
なぜならばサガフロリマスターが行わなかった「音楽のリマスター」が完璧になされており、背景美術の描き直しと合わせて5000兆点をたたき出しているからで、加点方式で評価すれば神ゲーであることが間違いないからです。エンタメに対して減点方式で評価する姿勢をやめろ。人の愚かさばかり見る、君の生き様に光明はあったかい?
なので原作のサントラを持っている人はリマスター版のサントラを買いましょう。特に良く聴く「心のある場所」「ホームタウンドミナ」「旅人たちの道」「彩りの大地」「海へ」「風歌う、その旅路」あたりはまっすぐな原曲拡張で素晴らしい。「Pain the Universe」はもっとドラムをバキバキにしてても誰も文句言わないと思うヨ!
とりあえずほとんどのイベントをそこそこに、俺はちゃちゃっとマナの聖域を出してビクトリーしました。そしてエンディングの「Nostalgic Song」→「Song of MANA」を聴きながら、これがアニメの最終回エピローグで流れることを想像してあらかじめ泣いています。虚無から涙を生み出すな。涙を流せない珠魅の気持ちを考えたことがあるのか?
- ■2021-06-22
- そうだ、資格を取ろう
業務上の秘密に抵触する可能性があるのでぼかしておくが、まれに発生するあるタイプの仕事に対して有効であるということで、資格試験というやつに挑むことになった。
突然だがファミコン版ファイナルファンタジー3のあかまどうしの話をしたい。
赤魔道士という職業は、剣も持ててレベル3までの白魔法・黒魔法を使える万能戦士で、最序盤では無類の便利さを誇る。しかし浮遊大陸から旅立つころにはそれぞれのスペシャリストに押され、とっととほかの職に転じて二度と顧みられることはない。
小学生だった俺はこの事例から「器用貧乏」という言葉を理解した。しかし今ならそれが浅はかだったとわかる。確かに赤魔道士は光の戦士としては半端だが、実際に光の戦士として戦うのは世界でたったの4人であり、その外には無数の一般人の暮らしがあるのだ。
あの世界の赤魔道士というのは、魔法の研究職である黒魔道士と、治癒・浄化の実務を行う白魔道士という2つの集団をコーディネートする職業なのではないだろうか。
大きな国家がこの2つの集団を大規模に運用するようなプロジェクトが立ち上がったとき、企画・折衝・提案を行うために、両方の魔道士のことをよく知る職業が必要になったのではないか。
そして、そういう職業は我々の世界にも多々あるのではないだろうか。レベル8の技能を使いこなすスペシャリストになれずとも、レベル3までの複数の技能を同時に活用できればそれはオンリーワンの技能となり得るのである。
今回俺が受験した資格試験はまさにそういう類いのもので、レベル3までの白魔法と黒魔法が両方要求される。白魔法は業務で、黒魔法は趣味である程度カバーできていたので挑戦することになった。
とはいえ、業務上ケアルの原理は知っていても唱えたことはないし、ブライナとか存在すら知らなかった魔法も多々ある。
同様に、趣味で黒魔法を唱えまくっているとはいえ、どういう原理でサンダーが実装されているのかとかは全く知らなかったので、だいぶ勉強をすることになった。
いま「勉強をすることになった」と言ったがまったくこれも難儀した。社会人になってからというもの勉強というものを怠っていたと言わざるを得ない。強いて勉めると書いて勉強……何か物悲しいわね……。
マイナーな資格のため、講座や参考書などというものはなく、過去問をひたすら掘るしか方法がない。目についた専門用語を片っ端から調べてノートにまとめつつ、「自力で新しい分野の勉強をする方法」を身につけさせるのが高等教育の力なのだなと実感するなどした。
決して合格率の高くない試験なので、果たして俺の実力が合格点に達したかはわからない。だがやれるだけのことはやった。検定結果が送られてきてもここでは触れないので、あとはそうっとしておいて欲しい。
突然だがファミコン版ファイナルファンタジー3のあかまどうしの話をしたい。
赤魔道士という職業は、剣も持ててレベル3までの白魔法・黒魔法を使える万能戦士で、最序盤では無類の便利さを誇る。しかし浮遊大陸から旅立つころにはそれぞれのスペシャリストに押され、とっととほかの職に転じて二度と顧みられることはない。
小学生だった俺はこの事例から「器用貧乏」という言葉を理解した。しかし今ならそれが浅はかだったとわかる。確かに赤魔道士は光の戦士としては半端だが、実際に光の戦士として戦うのは世界でたったの4人であり、その外には無数の一般人の暮らしがあるのだ。
あの世界の赤魔道士というのは、魔法の研究職である黒魔道士と、治癒・浄化の実務を行う白魔道士という2つの集団をコーディネートする職業なのではないだろうか。
大きな国家がこの2つの集団を大規模に運用するようなプロジェクトが立ち上がったとき、企画・折衝・提案を行うために、両方の魔道士のことをよく知る職業が必要になったのではないか。
そして、そういう職業は我々の世界にも多々あるのではないだろうか。レベル8の技能を使いこなすスペシャリストになれずとも、レベル3までの複数の技能を同時に活用できればそれはオンリーワンの技能となり得るのである。
今回俺が受験した資格試験はまさにそういう類いのもので、レベル3までの白魔法と黒魔法が両方要求される。白魔法は業務で、黒魔法は趣味である程度カバーできていたので挑戦することになった。
とはいえ、業務上ケアルの原理は知っていても唱えたことはないし、ブライナとか存在すら知らなかった魔法も多々ある。
同様に、趣味で黒魔法を唱えまくっているとはいえ、どういう原理でサンダーが実装されているのかとかは全く知らなかったので、だいぶ勉強をすることになった。
いま「勉強をすることになった」と言ったがまったくこれも難儀した。社会人になってからというもの勉強というものを怠っていたと言わざるを得ない。強いて勉めると書いて勉強……何か物悲しいわね……。
マイナーな資格のため、講座や参考書などというものはなく、過去問をひたすら掘るしか方法がない。目についた専門用語を片っ端から調べてノートにまとめつつ、「自力で新しい分野の勉強をする方法」を身につけさせるのが高等教育の力なのだなと実感するなどした。
決して合格率の高くない試験なので、果たして俺の実力が合格点に達したかはわからない。だがやれるだけのことはやった。検定結果が送られてきてもここでは触れないので、あとはそうっとしておいて欲しい。
- ■2021-05-31
- 7歳児がゲームする顛末
ゴールデンウィークをステイホームするために「街コロ通」を買った。
前作「街コロ」を買ったとき娘氏は3歳児であった。当然3歳児の集中力はゲームセットまで続かず、最近まで勝利条件のランドマークを4つから3つに減らしてプレイしていた。そんな状態なので拡張を入れたりする余地はまったくなかった。
それで今回の「街コロ通」である。これは我が家における前作の不満点をだいたい一掃してくれた。
とにかく「幼児が飽きてしまう終盤のダレが減った」「準備と片づけにかかる時間が減った」という点が大きい。
物件の供給がランダムになったことでやや運ゲー要素が高まったものの、7歳児にとっては歓迎すべき調整のようだ。目についた赤い物件を買いあさって、ご両親のクソダイス運に賭けてコインを奪い取るプレイスタイルがお気に入りらしい。外道か?
一方デジタルのほうでは、「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めてS」を始めた。
娘氏はビルダーズをドラクエだと思っているので、ここらでちゃんと原作があることを知らしめなければならない。
しかし果たして小学一年生にドラクエはプレイできるのだろうか。ハラハラしながらチラ見していたが、「たたかいはにがてだから」といって敵シンボルをガン無視し、ホイミも覚えずにデルカダール城に突入しようとしていたので、さっそく修行(レベル上げ)の大事さを教えなければいけなくなった。あと生まれて初めて「武器や防具は装備しないと効果がないぞ」ってリアルで言った。
ぼく「3Dモードは迷うからやめたほうがいい」
娘氏「好きなようにやりたい」
ぼく「好きなようにやっていいけど迷って助けを求めてこないでくれよな」
娘氏「……ひっこんでな」
まあ、ポリゴンネイティヴの7歳児には3Dモードのほうが受け入れやすいのだろう。2Dのほうが迷わないというのはオッサンの先入観なのかもしれない。仕方ないのでマップと自分の向きをちゃんと見ることを教えた。
ベロニカとセーニャが仲間になるところまでは順調だったが、なにしろ装備更新を怠りがちなので、要所要所のボスで全滅している。たびたび戦力を確認してやらねばなるまい。
現在は船を手にいれ、カジノでマジスロに興じ、グロッタの町に到着したところのようだ。カミュがシルビアのおっさんを自然に女扱いするので、娘氏はシルビアのおっさんのことを女だと信じて疑わない。優しい世界であった。
前作「街コロ」を買ったとき娘氏は3歳児であった。当然3歳児の集中力はゲームセットまで続かず、最近まで勝利条件のランドマークを4つから3つに減らしてプレイしていた。そんな状態なので拡張を入れたりする余地はまったくなかった。
それで今回の「街コロ通」である。これは我が家における前作の不満点をだいたい一掃してくれた。
- 拡張ルールであったランダムサプライが標準となり、カードを並べる手間とスペースが大幅に削減された。
- ランドマークもランダムサプライとなり、これまた配る手間と並べる手間が削減された。
- 初期物件もランダムサプライから選択するようになり、配る手間と(略)
- ランドマークの多くに全体の収入が上がる効果があり、後半のゲームスピードが上がった。
- サイコロを1つ振るか2つ振るかは完全に個人の意思になった。
とにかく「幼児が飽きてしまう終盤のダレが減った」「準備と片づけにかかる時間が減った」という点が大きい。
物件の供給がランダムになったことでやや運ゲー要素が高まったものの、7歳児にとっては歓迎すべき調整のようだ。目についた赤い物件を買いあさって、ご両親のクソダイス運に賭けてコインを奪い取るプレイスタイルがお気に入りらしい。外道か?
一方デジタルのほうでは、「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めてS」を始めた。
娘氏はビルダーズをドラクエだと思っているので、ここらでちゃんと原作があることを知らしめなければならない。
しかし果たして小学一年生にドラクエはプレイできるのだろうか。ハラハラしながらチラ見していたが、「たたかいはにがてだから」といって敵シンボルをガン無視し、ホイミも覚えずにデルカダール城に突入しようとしていたので、さっそく修行(レベル上げ)の大事さを教えなければいけなくなった。あと生まれて初めて「武器や防具は装備しないと効果がないぞ」ってリアルで言った。
ぼく「3Dモードは迷うからやめたほうがいい」
娘氏「好きなようにやりたい」
ぼく「好きなようにやっていいけど迷って助けを求めてこないでくれよな」
娘氏「……ひっこんでな」
まあ、ポリゴンネイティヴの7歳児には3Dモードのほうが受け入れやすいのだろう。2Dのほうが迷わないというのはオッサンの先入観なのかもしれない。仕方ないのでマップと自分の向きをちゃんと見ることを教えた。
ベロニカとセーニャが仲間になるところまでは順調だったが、なにしろ装備更新を怠りがちなので、要所要所のボスで全滅している。たびたび戦力を確認してやらねばなるまい。
現在は船を手にいれ、カジノでマジスロに興じ、グロッタの町に到着したところのようだ。カミュがシルビアのおっさんを自然に女扱いするので、娘氏はシルビアのおっさんのことを女だと信じて疑わない。優しい世界であった。
- ■2021-05-09
- 走馬灯のごとく……
サガフロンティアのリマスター!
それはもはやリマスターの枠に収まるものではなかった!
俺は過去、当たり前のようにサガフロのエンディングを21回見ており、そのうえ今回のリマスターでそれに14回を追加して平気な顔をしています。このエントリは、かつて『裏解体真書』を買うほどサガフロっていて、かつ「サガフロリマスター? 普通のリマでしょ……」とナメた態度をとっているそこのお前に向けて書かれています。カクゴしろ。
発売直前に公式サイトを見ていた俺は、衝撃的な情報を得ました。
[New Game+] いわゆる強くてニューゲームで、「既にプレイしたセーブデータがある場合、そのデータからアイテムやクレジット、パラメータ、技などを引き継いで最初からプレイできます。」とのこと。
これはつまり、主人公の攻略順が効率に大きく影響してくるということでもあります。いかに楽して14周するか、それを考えるゲームになるわけです。
追加要素のヒューズ編は最後に回すとして、俺が実際に攻略した順にインプレッションを書いていくので、まだプレイしていないお前たちはこれを見て脳内で攻略順を組み立ててください。
リマスター版の新機能として、戦闘回数を加算せずに撤退することができるため、めちゃめちゃ育成するパートと、一切育成せずにラスボスまで突っ走るパートをはっきり分けた方が効率が良いのです。
そしてお前たちもよくご存じの通り、リュート編は明らかに後者です。
さしあたりリュートを術士として鍛えつつ、今後のために誰でも仲間に加えやすいゲン・エミリア・T260・コットンを育てていきます。
まず俺は流れるような動きでシンロウ→スクラップと進みました。ジャンク屋で当面の資金を得るときにダメ元でハイペリオンのカラ売りをしてみたところ、なんと「無限ジャンクのバグが生きている」という事実が明らかになりました。
俺はなかば確信しつつネルソンとクーロンを往復しました。そして「金売却バグが生きており、あまつさえ『転売屋』のトロフィーが出る」という狂気的事実を確認しました。
念のためトロフィーを確認したところ、追加で「開発2部で~」というトロフィーを目撃した俺は、全面的にこのリマスター班を信用することにしました。信頼できるプロの仕事とは何か……お前たちはそういったことをこのリマスターから感じることができるでしょう。
リュート編はノープランでモンド基地に殴り込んだあと、たまたまゲンさんが「神速三段突き」、T260が「多段斬り」を現地調達できたので何とかクリアできました。ツモ運がいい。
そういうわけでこの周回は育成パートです。ゲンさんとエミリアを引率役にしつつ、生科研でルージュ・クーン・メサルティムを育てていきました。
「勇気の間」の針山で足を踏み外すたびに退却不可のエンカウントがありめちゃくちゃウザいので、この周回を育成のターンにしてしまったほうがいいのかもしれません。
周囲が育ってきたらエミリアは体術にスイッチし、コスチュームチェンジを駆使してDSCを覚えさせました。ラスボスは耐性があれば余裕です。エミリア編は全体的に「モデル出身の女優さんの初主演映画(ほぼ監督の趣味で撮られたもの)」みたいな味わいがあって良いですね。
アセルス編では月下美人とブリューナクが手に入るので、いつものゲンさんとエミリアを担当に据えてダッシュで終わらせました。さしあたり人間エンドでクリアです。
メカ軍団と言えば、ここまでの引き継ぎでオクトパスボードが4枚在庫しているという異常事態になっています。そのうえハイペリオンとスプリガンスーツが入荷されました。期待が高まります。
こうなれば「多段多段多段(ここで一息ついて)多段ランページ」の5連携で負ける要素はありません。本当にこれはメカ主人公のための最高のシナリオで、「Last Battle -T260G-」→「少年の日の想い出」の連携が俺の涙腺に抜群に突き刺さります。
各シナリオでスタメンだったキャラが必ず仲間になるとは限らないし、毎回毎回メサルティムを迎えにいくのとかが面倒なので、すぐ会いに行けるキャラかIRPOメンバーを事前に鍛えておくと楽になります。その他レッドやアセルスも簡単に仲間にできます。
お話の内容は……ネタバレになるので言及しませんが……もはやサガフロのファンディスクといって差し支えないレベルのファンサービスに溢れています。ブルーはあのあとどうしたのか? レンはなぜああなったのか? ゲンさんは何を考えていたのか? 想像するしかなかった部分に次々と優しい答えがお出しされてきます。ありがとう……20年前にこのゲームをやっていて本当に良かった……。
以下ヒューズ編の感想です。↓
あっという間の14周でした。お前たちならもっと簡単に周回する方法を思いつくでしょう。または、スタメンを一人も被らせずに7周して、35人が育ちきったデータを引き継いで悦に入るのもいいでしょう。レンを鍛えるために早々にヒューズ編に手を付けていくのもアリだと思います。サガフロは自由です。
最後にサントラ即泣きおじさんとしての情報です。
サガフロの隠れた人気曲でありオーケストラやアコースティックなど様々なアレンジが施されているにもかかわらず本編で一切使用されていないという集団幻覚めいた曲といえば「アセルスのテーマ」ですが、このリマスターで晴れて使用されました。おめでとう!!
あと「正調・ヨークランド節」「運命 -さだめ-」も無事使用されました。良かったね!!
代わりにサントラの隠しトラックが正式に「クーンのテーマ」という名前になり、新たな未使用曲の登場に頭を抱えています。現地からは以上です。
それはもはやリマスターの枠に収まるものではなかった!
俺は過去、当たり前のようにサガフロのエンディングを21回見ており、そのうえ今回のリマスターでそれに14回を追加して平気な顔をしています。このエントリは、かつて『裏解体真書』を買うほどサガフロっていて、かつ「サガフロリマスター? 普通のリマでしょ……」とナメた態度をとっているそこのお前に向けて書かれています。カクゴしろ。
発売直前に公式サイトを見ていた俺は、衝撃的な情報を得ました。
[New Game+]
これはつまり、主人公の攻略順が効率に大きく影響してくるということでもあります。いかに楽して14周するか、それを考えるゲームになるわけです。
追加要素のヒューズ編は最後に回すとして、俺が実際に攻略した順にインプレッションを書いていくので、まだプレイしていないお前たちはこれを見て脳内で攻略順を組み立ててください。
■[1周目]リュート編
俺はまず、サガフロの基幹である「術資質イベント」をおさらいしようと自由度の高いリュート編から始めましたが、これは間違いだったとわかりました。リマスター版の新機能として、戦闘回数を加算せずに撤退することができるため、めちゃめちゃ育成するパートと、一切育成せずにラスボスまで突っ走るパートをはっきり分けた方が効率が良いのです。
そしてお前たちもよくご存じの通り、リュート編は明らかに後者です。
さしあたりリュートを術士として鍛えつつ、今後のために誰でも仲間に加えやすいゲン・エミリア・T260・コットンを育てていきます。
まず俺は流れるような動きでシンロウ→スクラップと進みました。ジャンク屋で当面の資金を得るときにダメ元でハイペリオンのカラ売りをしてみたところ、なんと「無限ジャンクのバグが生きている」という事実が明らかになりました。
俺はなかば確信しつつネルソンとクーロンを往復しました。そして「金売却バグが生きており、あまつさえ『転売屋』のトロフィーが出る」という狂気的事実を確認しました。
念のためトロフィーを確認したところ、追加で「開発2部で~」というトロフィーを目撃した俺は、全面的にこのリマスター班を信用することにしました。信頼できるプロの仕事とは何か……お前たちはそういったことをこのリマスターから感じることができるでしょう。
リュート編はノープランでモンド基地に殴り込んだあと、たまたまゲンさんが「神速三段突き」、T260が「多段斬り」を現地調達できたので何とかクリアできました。ツモ運がいい。
■[2周目]ブルー編
ブルー編は最初にやるのがおすすめです。LPを惜しみなく支払って幻魔等を買いまくり、そのままルージュになることでチャラにします。そのうえこの後の周回でルージュが仲間になったときすげえ量の術を所持しているという寸法です。あとで確認したところ、ステータス引継ぎをしたブルーのLPは7に戻ってましたし、すげえ量の術も所持してました。よかったなブルー。そういうわけでこの周回は育成パートです。ゲンさんとエミリアを引率役にしつつ、生科研でルージュ・クーン・メサルティムを育てていきました。
■[3周目]クーン編
ブルー編の最後でクーンが「石化凝視」をツモったので、マリーチ目指してクーン編を始めました……が、敵レベルを上げるのが面倒になり、最強ルージュをはじめ、育ってるメンバーで一気に駆け抜けました。「勇気の間」の針山で足を踏み外すたびに退却不可のエンカウントがありめちゃくちゃウザいので、この周回を育成のターンにしてしまったほうがいいのかもしれません。
■[4周目]エミリア編
ここまでの周回で鍛えたエミリアを引率役として、アニー・ライザ・アセルス・白薔薇を育てていきます。アセルスは人間として育てます。アニーとライザはこのあと使う予定はないのですが、他に育てる奴がいないのでついでに強化しました。周囲が育ってきたらエミリアは体術にスイッチし、コスチュームチェンジを駆使してDSCを覚えさせました。ラスボスは耐性があれば余裕です。エミリア編は全体的に「モデル出身の女優さんの初主演映画(ほぼ監督の趣味で撮られたもの)」みたいな味わいがあって良いですね。
■[5周目]アセルス編
序盤のボス戦に備えてあらかじめアセルス・白薔薇・メサルティムを強化して挑みましたが、いきなり知らない方法でのファシナトゥール脱出が提示されて驚きました。ゾズマ加入後のイベントもすべて復元されています。お前にもこの気持ちがわかるでしょうか。今まで裏解体真書や没テキスト解析でしか見ることのなかった展開が実際にプレイできてしまっているのです。アセルス編では月下美人とブリューナクが手に入るので、いつものゲンさんとエミリアを担当に据えてダッシュで終わらせました。さしあたり人間エンドでクリアです。
■[6周目]レッド編
レッドは初登場なので育成パートです。レッド編ではヒューズが早めに仲間にできるため、工作車とBJのメカ軍団を引率役にして、ヒューズ・ドールと共にディスペアに籠ります。ヒーロー技は忘れがちですが、最低でもアル・フェニックスを覚えておかないとみんなががっかりするでしょう。メカ軍団と言えば、ここまでの引き継ぎでオクトパスボードが4枚在庫しているという異常事態になっています。そのうえハイペリオンとスプリガンスーツが入荷されました。期待が高まります。
■[7周目]T260G編
引き継ぎ装備を使えばメカはすぐに最強になるので高速で駆け抜けたいところですが、有用なプログラムは戦闘で得なければなりません。T260Gと工作車はともかく新参の3機はプログラム欄が空っぽです。でもまあこのシナリオはメカ系の敵とよくエンカウントするので、なんとかラスボスまでに「剣闘マスタリー&多段斬り」ないしは「猛虎プログラム」をツモることができました。こうなれば「多段多段多段(ここで一息ついて)多段ランページ」の5連携で負ける要素はありません。本当にこれはメカ主人公のための最高のシナリオで、「Last Battle -T260G-」→「少年の日の想い出」の連携が俺の涙腺に抜群に突き刺さります。
■[8~14周目]ヒューズ編
実際にやるまでよく理解していなかったのですが、ヒューズ編は「ヒューズ・ブルー編」「ヒューズ・クーン編」などに細かく分かれており、それぞれのシナリオは「イベント→自由行動→ラスボス」の短いものになっています。事実上引き継ぎ前提のつくりなのでヒューズを鍛えておいた俺は安心しました。各シナリオでスタメンだったキャラが必ず仲間になるとは限らないし、毎回毎回メサルティムを迎えにいくのとかが面倒なので、すぐ会いに行けるキャラかIRPOメンバーを事前に鍛えておくと楽になります。その他レッドやアセルスも簡単に仲間にできます。
お話の内容は……ネタバレになるので言及しませんが……もはやサガフロのファンディスクといって差し支えないレベルのファンサービスに溢れています。ブルーはあのあとどうしたのか? レンはなぜああなったのか? ゲンさんは何を考えていたのか? 想像するしかなかった部分に次々と優しい答えがお出しされてきます。ありがとう……20年前にこのゲームをやっていて本当に良かった……。
以下ヒューズ編の感想です。↓
ヒューズ編のレッドルートで、シュウザー戦後にあるイベントシーンが良かったです。シュウザーを倒したあとレッドは男泣きしたとは思うのですが、これをレッド編の追加シーンとして入れてしまうと「主人公は俺なので泣いたかどうかは俺の気持ちに任せてほしい」となってしまうところ、ヒューズ編であれば「レッドが泣いているのを俺が目撃した」というだけの話になります。短いシーンですが本編のフォローとして素晴らしいワザマエです。
リュートルートでは淡泊すぎる本編の補足だけでなく、まさかのゲンさんの掘り下げがあり驚きました。本編では剣のカードを手に入れるだけの間柄にも関わらず、ゲンさんを止められるのはリュートしかいねえよなっていう幻覚を見てしまっています。
アセルスルートも脚本のワザマエが光っていました。設定が緻密に固められたアセルス編にヒューズを殴りこませると裏解体みたいなギャグになっちゃうところを、ヒューズ個人の話に落とし込むことで回避しています。本当に原作を大事にしてくれているなあという感謝の気持ちでいっぱいです。
リュートルートでは淡泊すぎる本編の補足だけでなく、まさかのゲンさんの掘り下げがあり驚きました。本編では剣のカードを手に入れるだけの間柄にも関わらず、ゲンさんを止められるのはリュートしかいねえよなっていう幻覚を見てしまっています。
アセルスルートも脚本のワザマエが光っていました。設定が緻密に固められたアセルス編にヒューズを殴りこませると裏解体みたいなギャグになっちゃうところを、ヒューズ個人の話に落とし込むことで回避しています。本当に原作を大事にしてくれているなあという感謝の気持ちでいっぱいです。
最後にサントラ即泣きおじさんとしての情報です。
サガフロの隠れた人気曲でありオーケストラやアコースティックなど様々なアレンジが施されているにもかかわらず本編で一切使用されていないという集団幻覚めいた曲といえば「アセルスのテーマ」ですが、このリマスターで晴れて使用されました。おめでとう!!
あと「正調・ヨークランド節」「運命 -さだめ-」も無事使用されました。良かったね!!
代わりにサントラの隠しトラックが正式に「クーンのテーマ」という名前になり、新たな未使用曲の登場に頭を抱えています。現地からは以上です。
- ■2021-04-04
- 家族みんなでポン!
これから2000文字くらいかけて、「パネルでポンで6歳児に勝てない」という話をします。
まじで勝てないんですよ娘氏に。まず「パネルでポンって何だ?」って人います? いちから説明しないとだめか? じゃあ説明しときますけど『パネルでポン』は1995年にスーパーファミコンで発売されて以降、いろんなところでリメイクされてる任天堂の隠れた名作です。いや全然隠れてねえよ。他の名作が目立ちすぎてるだけだよ。
ゲームのジャンルとしてはぷよぷよみたいな対戦アクションパズルになると思うんですが、パネルが落ちてくるのではなくてせりあがってくることが特徴です。プレイヤーができるのは「左右のパネルを入れ替える」ことしかなく、これを駆使して3つ以上色をマッチさせて消していき、パネルが天井につかないよう生き延びます。
娘氏がこれに夢中になった理由としては、まずキャラクターがカワイイで、やるべきことが単純明快ということだと思います。また、ぷよぷよみたいな落ちゲーだと「おじゃまぷよで連鎖が台無しになって何もできないまま憤死」というパターンがありますが、パネポンはおじゃまパネルのバーが上から落ちてきても、下からせりあがってくるパネルの流れには影響ありませんので、実力差があっても比較的自分のペースで進められるというのがメリットです。
それで、そんなゲームでなぜ6歳児を相手に全身全霊をかけてプレイし、無様に敗北してジゴクめいた断末魔をあげているのかという話なんですが、まず当然パパのほうにはハンデが課せられています。娘氏はLV1、俺はLV7からのスタートです。これはパネルが上がる速度を示しています。正直に申し上げると上限のLV10では即死するのでLV7に落ち着きました。
現在の俺の実力で、LV7スタートだと、活動限界はおよそ120秒といったところです。それを越えたあたりからパネルを消す速度がせり上がる速度に追いつかなくなり、やがて惨たらしい死を迎えます。
娘氏側のパネルの上昇速度は極めて軽微なため、120秒とちょっとの間に全力で娘氏を攻撃しておじゃまパネルを積み上げる以外に勝つ方法はありません。
ですが困ったことに、娘氏はおじゃまパネルを解凍する方法を速やかに身に付けました。おじゃまパネルのバーに隣接するパネルを消せば、おじゃまパネルはまとめて通常パネルに変化します。
パパが大量に送り込んだおじゃまパネルの層は一瞬で溶かされ、そして山のように積みあがった通常パネルから偶然連鎖が発生、それは大量のおじゃまパネルを生み、今度は反対に雪崩のようにパパのフィールドに流れ込みます。
デスフロムアバブ。確実な死です。
僕は……あの人に勝ちたい。しかしこれ以上ハンデを下げたくない。どうすれば現在のハンデのまま圧倒的な勝利を収め、父親としての威厳を保つことができるのでしょうか? 助けてインターネット! アッ! 公式サイトが生きているぞ!!
いやお前これよく生きてたな!??
こういうのを残してくれていることには感謝しかありません。これでオジャマまわりの仕様を学習だぜ!
4つ消し以上で発生するおじゃまパネルは全て、隣接していれば一撃で解凍される……なるほど……つまり俺が必死に送り込んでいたおじゃまの層は、実際にはまったく層ではなく、ただ偶然連鎖のエサを与えていただけに過ぎなかったということです。なんたる残酷な事実。
3連鎖以上で発生するおじゃまパネルには厚みがあり、それは一撃では1行ぶんしか解凍されないため、こちらが本当の「層」というべき攻撃であると言えるでしょう。
しかし3連鎖……それを連続で仕込めるほどプレイに習熟してはいません。絶望がパパを包みましたが、しかし、そこにはまだ希望のかけらが残されていました。
娘氏が偶然連鎖できるのなら俺にだってできるはず。そうですカウンターです。
まず、娘氏にいつものように偶然連鎖のエサを与えます。娘氏の偶然連鎖が来るのを待ち構え、来たら即座に解凍しまくってこちらも偶然連鎖が発生するのを祈ります。3連鎖が出たら一気呵成に4つ消し・5つ消しを送り続け、解凍されきる前に圧殺する……これに賭けるしかありません。いくぞ!
無慈悲! やっぱり娘氏には勝てなかったよ……。
この作戦の悲しいところは、互いに連鎖がお祈り状態なので、大きな動きがないまま120秒が経過し俺に限界が訪れて死ぬ可能性が高いということです。パネポンでは連鎖は組んで用意するよりは連鎖中に後からガンガン付けていく(アクティブ連鎖)のが基本なので、できれば3連鎖くらいはアドリブで作り出せるようになりたいですね。
まじで勝てないんですよ娘氏に。まず「パネルでポンって何だ?」って人います? いちから説明しないとだめか? じゃあ説明しときますけど『パネルでポン』は1995年にスーパーファミコンで発売されて以降、いろんなところでリメイクされてる任天堂の隠れた名作です。いや全然隠れてねえよ。他の名作が目立ちすぎてるだけだよ。
ゲームのジャンルとしてはぷよぷよみたいな対戦アクションパズルになると思うんですが、パネルが落ちてくるのではなくてせりあがってくることが特徴です。プレイヤーができるのは「左右のパネルを入れ替える」ことしかなく、これを駆使して3つ以上色をマッチさせて消していき、パネルが天井につかないよう生き延びます。
娘氏がこれに夢中になった理由としては、まずキャラクターがカワイイで、やるべきことが単純明快ということだと思います。また、ぷよぷよみたいな落ちゲーだと「おじゃまぷよで連鎖が台無しになって何もできないまま憤死」というパターンがありますが、パネポンはおじゃまパネルのバーが上から落ちてきても、下からせりあがってくるパネルの流れには影響ありませんので、実力差があっても比較的自分のペースで進められるというのがメリットです。
それで、そんなゲームでなぜ6歳児を相手に全身全霊をかけてプレイし、無様に敗北してジゴクめいた断末魔をあげているのかという話なんですが、まず当然パパのほうにはハンデが課せられています。娘氏はLV1、俺はLV7からのスタートです。これはパネルが上がる速度を示しています。正直に申し上げると上限のLV10では即死するのでLV7に落ち着きました。
現在の俺の実力で、LV7スタートだと、活動限界はおよそ120秒といったところです。それを越えたあたりからパネルを消す速度がせり上がる速度に追いつかなくなり、やがて惨たらしい死を迎えます。
娘氏側のパネルの上昇速度は極めて軽微なため、120秒とちょっとの間に全力で娘氏を攻撃しておじゃまパネルを積み上げる以外に勝つ方法はありません。
ですが困ったことに、娘氏はおじゃまパネルを解凍する方法を速やかに身に付けました。おじゃまパネルのバーに隣接するパネルを消せば、おじゃまパネルはまとめて通常パネルに変化します。
パパが大量に送り込んだおじゃまパネルの層は一瞬で溶かされ、そして山のように積みあがった通常パネルから偶然連鎖が発生、それは大量のおじゃまパネルを生み、今度は反対に雪崩のようにパパのフィールドに流れ込みます。
デスフロムアバブ。確実な死です。
僕は……あの人に勝ちたい。しかしこれ以上ハンデを下げたくない。どうすれば現在のハンデのまま圧倒的な勝利を収め、父親としての威厳を保つことができるのでしょうか? 助けてインターネット! アッ! 公式サイトが生きているぞ!!
いやお前これよく生きてたな!??
こういうのを残してくれていることには感謝しかありません。これでオジャマまわりの仕様を学習だぜ!
4つ消し以上で発生するおじゃまパネルは全て、隣接していれば一撃で解凍される……なるほど……つまり俺が必死に送り込んでいたおじゃまの層は、実際にはまったく層ではなく、ただ偶然連鎖のエサを与えていただけに過ぎなかったということです。なんたる残酷な事実。
3連鎖以上で発生するおじゃまパネルには厚みがあり、それは一撃では1行ぶんしか解凍されないため、こちらが本当の「層」というべき攻撃であると言えるでしょう。
しかし3連鎖……それを連続で仕込めるほどプレイに習熟してはいません。絶望がパパを包みましたが、しかし、そこにはまだ希望のかけらが残されていました。
娘氏が偶然連鎖できるのなら俺にだってできるはず。そうですカウンターです。
まず、娘氏にいつものように偶然連鎖のエサを与えます。娘氏の偶然連鎖が来るのを待ち構え、来たら即座に解凍しまくってこちらも偶然連鎖が発生するのを祈ります。3連鎖が出たら一気呵成に4つ消し・5つ消しを送り続け、解凍されきる前に圧殺する……これに賭けるしかありません。いくぞ!
無慈悲!
この作戦の悲しいところは、互いに連鎖がお祈り状態なので、大きな動きがないまま120秒が経過し俺に限界が訪れて死ぬ可能性が高いということです。パネポンでは連鎖は組んで用意するよりは連鎖中に後からガンガン付けていく(アクティブ連鎖)のが基本なので、できれば3連鎖くらいはアドリブで作り出せるようになりたいですね。
- ■2021-03-13
- デトロイトビカムヒューマン
FF15と平行して、2038年のデトロイトに行っていました。
Detroit: Become Human
これは機械と人間の共存を描いた『仮面ライダーゼロワン』の放送時にその名前を聞いてちょっと気になっていたゲームで、このたびワイフが廉価版を買ってきたので内容もよく知らずに手を出してしまったのでした。
どんなお話なのかPVの範囲で説明すると、人工知能搭載人型ロボ「アンドロイド」が様々な仕事をサポートする新時代に、にわかにシンギュラリティして仕様にないことを行う「変異体」が現れ始め、そういった変異体の犯罪に対して、AIテクノロジー企業に作られた若き刑事アンドロイドが、人々の安全を守るため、今飛び立つ! というところからスタートします。
操作できる主人公は3人で、全員がアンドロイドであることが最大の特徴です。アンドロイドなのでクエスト目標とかをARでそのへんの景色に投影できてしまうんだ。便利。
章や各チェックポイントに戻ってやり直す機能はありますが、公式はやり直しを推奨していません。とはいえ、たとえ主人公が死んでもお話が進んでしまうので、そういう事態のときはさすがにやり直したほうが良いと思います(復活できるコナーを除く)。
クリアしたあとワイフと結末について話した際に、同じゲームをしたはずなのに「なんでそいつ生きてんの!?」「逆に何で死んでんの!?」みたいにまったく話が合わなくて笑いました。俺が再序盤で死なせたキャラに最終話にポッと出番があったらしいとかマジかよ。
AIが真の意味で人工知能となり、権利を主張し始めたら……という話は『ゼロワン』でも描かれましたし、それを黒人の奴隷解放運動と重ね合わせる形は『Fallout4』でやったのでなじみ深くてよかったです。
ゲームとしては上記のマルチシナリオを軸としたアドベンチャーです。そしてそれは旧世代のテキストと選択肢を軸としたものと異なり、ほぼ海外ドラマなグラフィックの中で、行動と選択肢によって進んでいきます。そのためアドベンチャーゲームに必須な「バックログ」とか「次の選択肢までスキップ」とかが存在しません。このへんも公式がやり直しを推奨していない理由ではないかと思います。
そしてアンドロイドである主人公たちに我々が感情移入するため、「行動と選択肢」は大量のQTEによって行われます。QTEのオバケみたいなゲームです。まあ入力を待ってくれるQuickでないものがほとんどではありますが、待ってくれないやつほど成否が重要な分岐につながりがちなので気が抜けません。
QTEで要求されるものは各ボタンのみならず右スティックやタッチパッド、ジャイロまで多彩であり、難易度の高いものはメチャ高いです。苦手な人は素直に簡易モードに切り替えましょう。無茶な格闘戦でも負けなくなります。
しかしこのマシマシに盛られたQTEで主人公に感情移入していると、思わぬ不都合が生じます。主人公同士が顔を合わせる機会が何度かあるからです。
たとえば、逃亡するカーラを逮捕しようとするコナーがいて、この両者を交互に操作するような事態になったら、プレイヤーはどっちに感情移入すればいいのでしょう。混乱した俺はそのうち「この役はこういう受け答えをしたほうが視聴者のウケがいいだろう」という、監督ないしは脚本の立場で選択肢を選ぶようになりました。
最終的にカーラは凍りつく河で悲劇的なラストシーンを迎えましたが、観客が「泣ける!」と言ってくれそうなのでこれはこれで良しとしています。
余談ですが俺はカーラ編の序盤で「L1」と「R1」のQTEを間違えたせいで人間でないことを見破られ、逃走の末ハイウェイに追い詰められて轢殺されました。デトロイトでは左右の区別がつかない者は人間扱いされないのです。左右盲だって生きている! 左右盲を差別するな! 左右盲に権利を! 左右盲に自由と平等を!
Detroit: Become Human
これは機械と人間の共存を描いた『仮面ライダーゼロワン』の放送時にその名前を聞いてちょっと気になっていたゲームで、このたびワイフが廉価版を買ってきたので内容もよく知らずに手を出してしまったのでした。
どんなお話なのかPVの範囲で説明すると、人工知能搭載人型ロボ「アンドロイド」が様々な仕事をサポートする新時代に、にわかにシンギュラリティして仕様にないことを行う「変異体」が現れ始め、そういった変異体の犯罪に対して、AIテクノロジー企業に作られた若き刑事アンドロイドが、人々の安全を守るため、今飛び立つ! というところからスタートします。
操作できる主人公は3人で、全員がアンドロイドであることが最大の特徴です。アンドロイドなのでクエスト目標とかをARでそのへんの景色に投影できてしまうんだ。便利。
- コナー:アンドロイド犯罪を捜査するためのアンドロイド。公務に就いているため死んでもバックアップから復活する。アンドロイド嫌いの不良警部補ハンクと濃厚なバディ関係を築いていく。冷徹に任務をこなす機械でいくか、シンギュラリティするかは選択次第。
- マーカス:老画家の介護をしていたアンドロイド。全てを失いシンギュラッたのち、アンドロイドの人権を求める運動を開始する。平和的デモの指導者となるか、滅亡迅雷netのようなテロリストになるかは選択次第。
- カーラ:家政婦アンドロイド。父親に虐待される娘アリスを想うあまりシンギュラリティに達し、アリスとともに家を出て逃避行を始める。選択次第であっさり死んで終わりになるので注意が必要。さすがに子どもは撃たれないでしょと思ったら普通に撃たれて死んだときは真顔になったよね。
章や各チェックポイントに戻ってやり直す機能はありますが、公式はやり直しを推奨していません。とはいえ、たとえ主人公が死んでもお話が進んでしまうので、そういう事態のときはさすがにやり直したほうが良いと思います(復活できるコナーを除く)。
クリアしたあとワイフと結末について話した際に、同じゲームをしたはずなのに「なんでそいつ生きてんの!?」「逆に何で死んでんの!?」みたいにまったく話が合わなくて笑いました。俺が再序盤で死なせたキャラに最終話にポッと出番があったらしいとかマジかよ。
AIが真の意味で人工知能となり、権利を主張し始めたら……という話は『ゼロワン』でも描かれましたし、それを黒人の奴隷解放運動と重ね合わせる形は『Fallout4』でやったのでなじみ深くてよかったです。
ゲームとしては上記のマルチシナリオを軸としたアドベンチャーです。そしてそれは旧世代のテキストと選択肢を軸としたものと異なり、ほぼ海外ドラマなグラフィックの中で、行動と選択肢によって進んでいきます。そのためアドベンチャーゲームに必須な「バックログ」とか「次の選択肢までスキップ」とかが存在しません。このへんも公式がやり直しを推奨していない理由ではないかと思います。
そしてアンドロイドである主人公たちに我々が感情移入するため、「行動と選択肢」は大量のQTEによって行われます。QTEのオバケみたいなゲームです。まあ入力を待ってくれるQuickでないものがほとんどではありますが、待ってくれないやつほど成否が重要な分岐につながりがちなので気が抜けません。
QTEで要求されるものは各ボタンのみならず右スティックやタッチパッド、ジャイロまで多彩であり、難易度の高いものはメチャ高いです。苦手な人は素直に簡易モードに切り替えましょう。無茶な格闘戦でも負けなくなります。
しかしこのマシマシに盛られたQTEで主人公に感情移入していると、思わぬ不都合が生じます。主人公同士が顔を合わせる機会が何度かあるからです。
たとえば、逃亡するカーラを逮捕しようとするコナーがいて、この両者を交互に操作するような事態になったら、プレイヤーはどっちに感情移入すればいいのでしょう。混乱した俺はそのうち「この役はこういう受け答えをしたほうが視聴者のウケがいいだろう」という、監督ないしは脚本の立場で選択肢を選ぶようになりました。
最終的にカーラは凍りつく河で悲劇的なラストシーンを迎えましたが、観客が「泣ける!」と言ってくれそうなのでこれはこれで良しとしています。
余談ですが俺はカーラ編の序盤で「L1」と「R1」のQTEを間違えたせいで人間でないことを見破られ、逃走の末ハイウェイに追い詰められて轢殺されました。デトロイトでは左右の区別がつかない者は人間扱いされないのです。左右盲だって生きている! 左右盲を差別するな! 左右盲に権利を! 左右盲に自由と平等を!
- ■2021-03-06
- ファイナルファンタジー15
ここんとこめちゃめちゃ長文を書いていたので、全4回に分けて放出していこうと思います。
関係ないけど、仮面ライダーエグゼイドにおいて「なぜ宝生永夢が適合手術を受けずにエグゼイドに変身できたのか」というのは序盤の結構重大な謎なんですけど、それが明かされるシーンの役者さんの怪演および過剰な演出によってネタとして広まってしまい、未視聴者でもその理由を知っているというのはけっこう酷い事故だと思うんですよね。
全然関係ないけどそんなことを思いながらプレイしました。
関係ないけど、仮面ライダーエグゼイドにおいて「なぜ宝生永夢が適合手術を受けずにエグゼイドに変身できたのか」というのは序盤の結構重大な謎なんですけど、それが明かされるシーンの役者さんの怪演および過剰な演出によってネタとして広まってしまい、未視聴者でもその理由を知っているというのはけっこう酷い事故だと思うんですよね。
全然関係ないけどそんなことを思いながらプレイしました。
- ■2021-02-19
- 祝聖剣LoMリマスターッ!
『聖剣伝説 Legend of Mana』HDリマスター版発売決定! そのニュースは嵐のようなすさまじい勢いでタイムラインを埋め尽くした!
聖剣LoMがリマスターされるって、まったくしんじられないはなしだけど、どうやらほんとらしい。リマスターは、いろんなところがきれいになったり、ならかったりするらしい。うわー。
俺はこのときとかこのときとか、とにかく90年代末のスクウェアゲーがリメイク・リマスターされるたびに聖剣LoMを渇望してきた。じつは同じくらい『ルドラの秘宝』も渇望しているが、こちらは仲間をほとんど見かけないので趨勢を見極めかねているところだ。
そしてまさか、先のエントリにて解説したように、サガフロンティア2のリマスターを待たずしてレジェンドオブマナリマスターがある世界線にたどり着けるとは思わなかった。
ただし聖剣LoMにはサガフロ2のセーブデータと連動したコラボイベントが存在するため、サガフロ2のリマスターがどうなっているのかは多少気になるところである。同様に「ポルポタ最速伝説」を再現するためにはレーシングラグーンのリマスターが発売されている必要がある。この世界線ではどうなっているのだろうか。
これまでHDリマスターものには手を出してこなかったが、聖剣LoMの場合美術の解像度が上がることにたいへんな意義がある。音楽のアレンジも信頼できる。というかPVで紹介された「彩りの大地」のアレンジ版を聴いてオーケストラコンサートのことを思い出し、通勤中にオーケストラ音源[Spotify]を聴いたらまんまと公共の場で涙を出してしまった。今の季節なら「花粉症、大変そう……」と思われるだけで特に不審ではないので事なきを得た。絶対に負けない!!
気になっているのは二人プレイの仕様で、公式サイトの画面写真に2Pコントロールの設定があるため、操作することはできるようだ。しかし原作には「メモリーカード上の他のセーブデータの主人公を召喚して仲間に加える」という機能があり(これはきっと今ならオンラインマルチになっていたんだろう)、これが可能かどうかはわからない。娘氏と遊びたいので詳細を待ちたい。
欲を言えば、娘氏がプレイするのにフリガナがつけられると嬉しい。膨大なテキストがあるので困難なのだとは思うけれど、宝石泥棒編とか難しい漢字が多いので……と思っていたら脳内に「滅びし煌めきの都市」が流れ出して、またしても公共の場で涙を出してしまった。花粉症という設定でノーダメージである。絶対に負けない!!
聖剣LoMがリマスターされるって、まったくしんじられないはなしだけど、どうやらほんとらしい。リマスターは、いろんなところがきれいになったり、ならかったりするらしい。うわー。
俺はこのときとかこのときとか、とにかく90年代末のスクウェアゲーがリメイク・リマスターされるたびに聖剣LoMを渇望してきた。じつは同じくらい『ルドラの秘宝』も渇望しているが、こちらは仲間をほとんど見かけないので趨勢を見極めかねているところだ。
そしてまさか、先のエントリにて解説したように、サガフロンティア2のリマスターを待たずしてレジェンドオブマナリマスターがある世界線にたどり着けるとは思わなかった。
ただし聖剣LoMにはサガフロ2のセーブデータと連動したコラボイベントが存在するため、サガフロ2のリマスターがどうなっているのかは多少気になるところである。同様に「ポルポタ最速伝説」を再現するためにはレーシングラグーンのリマスターが発売されている必要がある。この世界線ではどうなっているのだろうか。
これまでHDリマスターものには手を出してこなかったが、聖剣LoMの場合美術の解像度が上がることにたいへんな意義がある。音楽のアレンジも信頼できる。というかPVで紹介された「彩りの大地」のアレンジ版を聴いてオーケストラコンサートのことを思い出し、通勤中にオーケストラ音源[Spotify]を聴いたらまんまと公共の場で涙を出してしまった。今の季節なら「花粉症、大変そう……」と思われるだけで特に不審ではないので事なきを得た。絶対に負けない!!
気になっているのは二人プレイの仕様で、公式サイトの画面写真に2Pコントロールの設定があるため、操作することはできるようだ。しかし原作には「メモリーカード上の他のセーブデータの主人公を召喚して仲間に加える」という機能があり(これはきっと今ならオンラインマルチになっていたんだろう)、これが可能かどうかはわからない。娘氏と遊びたいので詳細を待ちたい。
欲を言えば、娘氏がプレイするのにフリガナがつけられると嬉しい。膨大なテキストがあるので困難なのだとは思うけれど、宝石泥棒編とか難しい漢字が多いので……と思っていたら脳内に「滅びし煌めきの都市」が流れ出して、またしても公共の場で涙を出してしまった。花粉症という設定でノーダメージである。絶対に負けない!!
- ■2020-12-26
- テラリアをしていないお前たちへ
12月のはじめ、俺は新しい大地に降り立ちました。
テラリアという大地です。
テラリアはマインクラフト同様、10年近い歴史のあるサンドボックスゲームですので、もはや遊び尽くしてしまったよという諸兄もいるでしょう。しかしあえてこのタイミングでPS4版を始めてみました。
これは開始直後に何をしたらいいかわからず、とりあえずウンチを建ててしまった俺の様子です。
チュートリアルモードがあったのですが、俺ははるか昔に3DSの体験版でそれをやったような覚えがあったので無視しました。今思えば素直にやっておくべきだったと思います。そこで俺は、お前たち未プレイ勢に向けて「何をするべきか」を偉そうに講釈していこうと思っています。
新規キャラクターと新しい世界を作ったお前たちがこの世界で最初にやるべきことは決まっています。キーコンフィグです。俺は基本的には公式のお出ししてくる最強のボタンレイアウトに自分を慣らしていく構えですが、これについてはいきなり「ジャンプがL2」とかいう2Dアクションゲームの歴史を冒涜するようなセットになっていて公式の正気を疑いました。いかなるアップデートの経緯があったとしても許されない所業です。素直に×か□あたりに変更しましょう。
これだけでなく全体的なUIがマウス操作を前提としたままの無法地帯なので、公式の言うことは無視して、お前自身で最強のボタンレイアウトを探っていきましょう。とはいえ現時点ではどの機能をよく使うのか予想がつかず面倒な作業になります。乗り越えて行きましょう。
自由に動けるようになったら探険の準備を始めます。
まずスタート地点周辺の木を斧で伐採しセーフハウスを作ります。木材なしでは地下の探索はままならないのはマインクラフトと同じです。「ワークベンチ」を作って設置することでたいていのものが作れるようになることも共通しています。
ぶっちゃけ「作業台はそばに置くだけでよく、マインクラフトのようにチェックする必要はない」ということに気づくまで無駄な時間を過ごしました。このソフトには珍しく紙の説明書がついているのですが、画面写真のUIが現在のものとは似ても似つかない形なので使い物になりません。紙の悲しさです。お前たちはチュートリアルはしっかりやりましょう。
探険にそなえてお前が用意すべきものを紹介します。
そんな蛮勇を見せつけつつお前が探すべきものを紹介します。
まず宝箱です。
見つけ次第カラにして、そのあとツルハシで箱も持って帰りましょう。箱はアイテムの貯蔵に使います。中身としてうれしいのは武器やアクセサリーです。俺は早々に宝箱からマジックブーメランを獲得しビクトリーしました。まほうのかがみ(スタート地点にワープ)もとても便利ですので早く見つかることを祈りましょう。
そして鉱石です。
特に銅鉱石と鉄鉱石が比較的多く目にするものだと思います。(環境によってはスズ・鉛だったりするようです。)ある程度採れたら、かまどと金床を作って木と石の文明から卒業し、金属の装備を作りましょう。まずは銅シリーズの防具を揃えるとよいでしょう。防御力はたったの6ですが、感覚的にはドラクエ序盤の6点くらいの恩恵があります。
鉄はまずツルハシにするといいと思います。この過酷なゲームにおいて採掘速度は効率に直結します。斧とハンマーは後回しでいいです。武器の更新は宝箱ドロップ運と相談しましょう。
以上の探索は主にスタート地点である草原の地下で行います。隣に砂漠や雪原があるかもしれませんが、それらの地下で出会う敵に銅の装備で挑むのは困難です。死を覚悟してから行きましょう。
このくらいまでプレイすれば、お前はミニマルに繰り返される採掘とお宝獲得と死のサイクルによってすっかりやめどきがなくなってしまっていると思います。そうでない人は……割と人を選ぶタイプのゲームだと思うので、選ばれなかったからといって落胆することはありません。娘氏も「難易度ピースフルがないから……」といって拒否しました。お前は森で、私はタタラ場で暮らそう。ともに生きよう。
選ばれたタイプのお前は、このあとは金の道具・金の装備を作ることを目指してさらなる奥地へと足を踏み出しましょう。防御力が10を超えたあたりから、草原以外の地下に潜ってもそこそこ生還できるようになります。フックショットやら二段ジャンプやらで機動力も上がるでしょう。NPCが住む家を整備するのもよいでしょう。
そうしているうちに、ある夜、突然過剰にカッコイイBGMが鳴り響き、最初のボス「クトゥルフのめだま」が襲来します。来るな!!
こいつについては全然ダメージが入らないのでまだまだ勝てない奴だと思っていたのですが、こっちも全然ダメージが入っていないのでただ異常に固いというだけでした。一晩中攻撃し続けて、あと少しというところで朝が訪れて戦闘が終了し、苦労が水泡に帰したときには「逃げるな卑怯者!!」と竈門少年みたいなことを叫んでしまいました。
これは突然のコズミックホラーの襲来にドン引きしつつ娘氏が描いたファンアートです。
こいつを討伐すれば、新しいNPCがやってきて次の冒険につながるアイテムを販売してくれます。ここからはこうして、ボスの討伐と新アイテムの入手を繰り返して冒険が進捗していくというわけです。
どんなゲームかご理解いただけたでしょうか。10年前にすでにご理解の方が多いと思いますが以上で説明を終わります。ありがとうございました。
テラリアという大地です。
テラリアはマインクラフト同様、10年近い歴史のあるサンドボックスゲームですので、もはや遊び尽くしてしまったよという諸兄もいるでしょう。しかしあえてこのタイミングでPS4版を始めてみました。
これは開始直後に何をしたらいいかわからず、とりあえずウンチを建ててしまった俺の様子です。
チュートリアルモードがあったのですが、俺ははるか昔に3DSの体験版でそれをやったような覚えがあったので無視しました。今思えば素直にやっておくべきだったと思います。そこで俺は、お前たち未プレイ勢に向けて「何をするべきか」を偉そうに講釈していこうと思っています。
新規キャラクターと新しい世界を作ったお前たちがこの世界で最初にやるべきことは決まっています。キーコンフィグです。俺は基本的には公式のお出ししてくる最強のボタンレイアウトに自分を慣らしていく構えですが、これについてはいきなり「ジャンプがL2」とかいう2Dアクションゲームの歴史を冒涜するようなセットになっていて公式の正気を疑いました。いかなるアップデートの経緯があったとしても許されない所業です。素直に×か□あたりに変更しましょう。
これだけでなく全体的なUIがマウス操作を前提としたままの無法地帯なので、公式の言うことは無視して、お前自身で最強のボタンレイアウトを探っていきましょう。とはいえ現時点ではどの機能をよく使うのか予想がつかず面倒な作業になります。乗り越えて行きましょう。
自由に動けるようになったら探険の準備を始めます。
まずスタート地点周辺の木を斧で伐採しセーフハウスを作ります。木材なしでは地下の探索はままならないのはマインクラフトと同じです。「ワークベンチ」を作って設置することでたいていのものが作れるようになることも共通しています。
ぶっちゃけ「作業台はそばに置くだけでよく、マインクラフトのようにチェックする必要はない」ということに気づくまで無駄な時間を過ごしました。このソフトには珍しく紙の説明書がついているのですが、画面写真のUIが現在のものとは似ても似つかない形なので使い物になりません。紙の悲しさです。お前たちはチュートリアルはしっかりやりましょう。
探険にそなえてお前が用意すべきものを紹介します。
- ぼくとう
木刀に威力はほとんどありませんが、お前はこの時点ですでに初期装備ショートソードの攻撃範囲に……そのあまりの殺意のなさに……辟易しているはずです。変えましょう。なお俺はスタート地点のすぐ隣に砂漠があり、そこで得たサボテンで剣を作って優勝しました。こういう選択肢もあります。 - たいまつ
お前は木を伐採しているときにスライムに襲われたと思います。そして斧でそのまま撲殺したかもしれません。たいまつは木とスライムのジェルから作ります。(スライムはどこでも襲ってくるので見かけたら積極的に倒しましょう。)明るさがいまいち頼りないのでありったけ作りましょう。 - 木の足場
すり抜けることが可能な板を設置できます。昇降についてはそのうちロープのほうが便利なシーンが増えますが、まずはこれで坑道を整備していきましょう。
そんな蛮勇を見せつけつつお前が探すべきものを紹介します。
まず宝箱です。
見つけ次第カラにして、そのあとツルハシで箱も持って帰りましょう。箱はアイテムの貯蔵に使います。中身としてうれしいのは武器やアクセサリーです。俺は早々に宝箱からマジックブーメランを獲得しビクトリーしました。まほうのかがみ(スタート地点にワープ)もとても便利ですので早く見つかることを祈りましょう。
そして鉱石です。
特に銅鉱石と鉄鉱石が比較的多く目にするものだと思います。(環境によってはスズ・鉛だったりするようです。)ある程度採れたら、かまどと金床を作って木と石の文明から卒業し、金属の装備を作りましょう。まずは銅シリーズの防具を揃えるとよいでしょう。防御力はたったの6ですが、感覚的にはドラクエ序盤の6点くらいの恩恵があります。
鉄はまずツルハシにするといいと思います。この過酷なゲームにおいて採掘速度は効率に直結します。斧とハンマーは後回しでいいです。武器の更新は宝箱ドロップ運と相談しましょう。
以上の探索は主にスタート地点である草原の地下で行います。隣に砂漠や雪原があるかもしれませんが、それらの地下で出会う敵に銅の装備で挑むのは困難です。死を覚悟してから行きましょう。
このくらいまでプレイすれば、お前はミニマルに繰り返される採掘とお宝獲得と死のサイクルによってすっかりやめどきがなくなってしまっていると思います。そうでない人は……割と人を選ぶタイプのゲームだと思うので、選ばれなかったからといって落胆することはありません。娘氏も「難易度ピースフルがないから……」といって拒否しました。お前は森で、私はタタラ場で暮らそう。ともに生きよう。
選ばれたタイプのお前は、このあとは金の道具・金の装備を作ることを目指してさらなる奥地へと足を踏み出しましょう。防御力が10を超えたあたりから、草原以外の地下に潜ってもそこそこ生還できるようになります。フックショットやら二段ジャンプやらで機動力も上がるでしょう。NPCが住む家を整備するのもよいでしょう。
そうしているうちに、ある夜、突然過剰にカッコイイBGMが鳴り響き、最初のボス「クトゥルフのめだま」が襲来します。来るな!!
こいつについては全然ダメージが入らないのでまだまだ勝てない奴だと思っていたのですが、こっちも全然ダメージが入っていないのでただ異常に固いというだけでした。一晩中攻撃し続けて、あと少しというところで朝が訪れて戦闘が終了し、苦労が水泡に帰したときには「逃げるな卑怯者!!」と竈門少年みたいなことを叫んでしまいました。
これは突然のコズミックホラーの襲来にドン引きしつつ娘氏が描いたファンアートです。
こいつを討伐すれば、新しいNPCがやってきて次の冒険につながるアイテムを販売してくれます。ここからはこうして、ボスの討伐と新アイテムの入手を繰り返して冒険が進捗していくというわけです。
どんなゲームかご理解いただけたでしょうか。10年前にすでにご理解の方が多いと思いますが以上で説明を終わります。ありがとうございました。
- ■2020-12-19
- MOTHERのことば
一大事でござるぜアミーゴ!
大ニュースでござるぜセニョールセニョリータ!
果報者のアミーゴにビッグなお届け物でござるぜ!
てばさきは「MOTHERのことば。」を手に入れた。
この夏に「MOTHERのテキストを全部ぶっこんだ本が出る」とアナウンスされ、校正チームが公募されたときに俺は迷わず手をあげた。結果的に風のように永田さんから丁寧なお祈りメールが来て校正することは叶わなかったが、とにかくこの分厚い本を俺は最速で注文し、そして手に入れたのであった。
この本、とにかく信じられない量のテキストが掲載されている。ゲーム中の誤字もそのまま掲載されている。ポーキーの「メイドのみやげ」が誤字ってたなんてこと知ってました? 俺は今知りました。
そしてエンディングのスタッフロールの文字だけ見て泣いています。文字列からエンディング曲「グッドフレンズ・バッドフレンズ」が再生されているからです。ついに流れていない曲で泣くようになってしまった。
こういうプロダクトが成立してしまうのがMOTHERのすごさなんだよな。あんまり 重要じゃない セリフも 細かくフォロー しているところが あのゲームの いいところらしいねぇ。
ただ、「本とかいいから現行機でMOTHERを遊べるようにしてくれ、俺はゲームを愛してるんだ」という意識もある。自分のことながら「えっ 君たちって 資本主義の 最終イメージを 想像することさえも しないで 生きてるわけ!?」と煽りたくなってしまうが、実際、全てのテキストが本という形で記録されたのは大きな意義がある。
要するに、仮にニンテンドースイッチでMOTHER全作が遊べるようになったとしても、20年もしたら起動できなくなっちまっている可能性があるわけだ。その点、本であれば国会図書館に収蔵され、君が代が千代に八千代に続く限り参照することができる。図書館に 行くと 勉強になるわぁ!「マザー2」のこととかも いっろいろ わかっちゃった! ……そういうことだ。
あと、本になったことで正確な引用が可能となる。どういうことかというと、
しかしこれ、特にどせいさんパートのあたりが「校閲されていない糸井重里」って感じでとてもいいです。コピーライターとしての上澄みでなく言葉がそのまま流れ出ているような。ずっと読んでいると あたまがぼんよよよんに なる。ならない。なるない。マニマニは マニマニに いつも すべての マニマニの マニマニが マニ すべて ママ マニマニ
大ニュースでござるぜセニョールセニョリータ!
果報者のアミーゴにビッグなお届け物でござるぜ!
てばさきは「MOTHERのことば。」を手に入れた。
この夏に「MOTHERのテキストを全部ぶっこんだ本が出る」とアナウンスされ、校正チームが公募されたときに俺は迷わず手をあげた。結果的に風のように永田さんから丁寧なお祈りメールが来て校正することは叶わなかったが、とにかくこの分厚い本を俺は最速で注文し、そして手に入れたのであった。
この本、とにかく信じられない量のテキストが掲載されている。ゲーム中の誤字もそのまま掲載されている。ポーキーの「メイドのみやげ」が誤字ってたなんてこと知ってました? 俺は今知りました。
そしてエンディングのスタッフロールの文字だけ見て泣いています。文字列からエンディング曲「グッドフレンズ・バッドフレンズ」が再生されているからです。ついに流れていない曲で泣くようになってしまった。
こういうプロダクトが成立してしまうのがMOTHERのすごさなんだよな。あんまり 重要じゃない セリフも 細かくフォロー しているところが あのゲームの いいところらしいねぇ。
ただ、「本とかいいから現行機でMOTHERを遊べるようにしてくれ、俺はゲームを愛してるんだ」という意識もある。自分のことながら「えっ 君たちって 資本主義の 最終イメージを 想像することさえも しないで 生きてるわけ!?」と煽りたくなってしまうが、実際、全てのテキストが本という形で記録されたのは大きな意義がある。
要するに、仮にニンテンドースイッチでMOTHER全作が遊べるようになったとしても、20年もしたら起動できなくなっちまっている可能性があるわけだ。その点、本であれば国会図書館に収蔵され、君が代が千代に八千代に続く限り参照することができる。図書館に 行くと 勉強になるわぁ!「マザー2」のこととかも いっろいろ わかっちゃった! ……そういうことだ。
あと、本になったことで正確な引用が可能となる。どういうことかというと、
ゆきどまりには アイテムをおく。
じゆうかってに もちさるべし。
‥ブリック・ロード- 「MOTHERのことば。2」糸井重里 P285より
しかしこれ、特にどせいさんパートのあたりが「校閲されていない糸井重里」って感じでとてもいいです。コピーライターとしての上澄みでなく言葉がそのまま流れ出ているような。ずっと読んでいると あたまがぼんよよよんに なる。ならない。なるない。マニマニは マニマニに いつも すべての マニマニの マニマニが マニ すべて ママ マニマニ