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◆不定期日記ログ◆

CATEGORY ゲーム

■2019-11-14
そうさ今こそアドベンチャー
 ニンテンドーの輪っかこと『リングフィットアドベンチャー』。完全に傍観をキメるつもりでいた手羽崎だったが、ガチ勢がTwitterで上げる語彙力豊富な悲鳴を聞くうちにいてもたってもいられなくなり、ついつい購入してしまうのであった……。
筋肉は一生の相棒
開幕パワーフレーズ
 というわけでリングフィットアドベンチャーをしています。俺は語彙力豊富な悲鳴に弱い。「リアルスタミナ制」「課金アイテム(プロテイン)」「MP(マッスルパワー)が足りなくて技が出せない」「この技を決めれば奴を倒せるが、俺の体はもう持たないかもしれない[link]」などなどバラエティ豊かな断末魔から、こいつがとことんヤバいゲームであることは明らかである。もはや体験しないという選択肢はない。


 そして俺は体験し、そのすごさを完全に理解した。
 すごさの例としてまずリングコンがすごいという点が挙げられる。こいつはレッグバンドと合わせて俺の動きを完璧に監視してくれる。
 完璧とはいささか言い過ぎたが、体重移動しか見てくれなかったWiiFitと比べれば無限大の運動パターンが実現でき、したがって課される拷問が多彩である。いやWiiFitもすごかったけどさ、とにかくJoy-Conがすごいんだよなコレ。センサーお化けかよ。

 そして2点めのすごさとして「アドベンチャーである」という点を挙げねばなるまい。リングフィットはアドベンチャーなので、シナリオがあり、ステージがあり、ボスがいる。
 WiiFitは「今日も運動しましたね」というハンコしか押してくれないが、リングフィットはシナリオという進捗がある。これは英断だと思う。シナリオがあるなら当然、エンディングを見なければ気が済まない。俺は俺とリングさんとドラゴの織りなす暑苦しい三角関係を見届けるため、毎日プレイしなければならないのだ。

 終わりがあるからプレイできる。「それってつまり、ラスボス倒したら筋トレも終わりってこと?」という疑問が体内から湧いてくるが、その答えはおそらくイエスだ。
 ただ、ガチ勢の分析によると、ラスボスを倒すまでのプレイ時間は40時間を超える。ゲームの仕様上、帰宅から娘氏を風呂に入れるまでのわずかな時間しかプレイできないため、軽く見積もってもクリアに3ヶ月はかかるという試算が出ている。何らかの成果を見出すには充分な時間だ。

 つまり俺は「ゲーム機で筋トレ」をしているのではなく、完全に「ゲーム」をしている。その操作方法がたまたま体に負荷を強いるだけだ。いま俺の体はボドボドだが、それは「ドラムマニアにハマって腕が筋肉痛になった」のとまったく同じ感覚である。

 ところで、RPGなんかをやってると、たいして意味もなさそうなお使いを頼まれて、たいして実入りも期待できないザコ戦が連続したりして、ただただボタン連打するだけのプレイにちょっとした虚無感を覚えることがある。
 このゲームでも当然そういったことはある。しかし、そんなときだけタイミングよく「これは筋トレになっているので無駄ではないしむしろ最高」という謎の意識が浮上し、その虚無感を追い払う。なんという都合のよさ。


#リングフィットアドベンチャー
 さて、これはゲームなので、邪悪なものとはターン制のフィットバトルで戦う。フィットバトルとはすなわち、お前の筋肉負荷から生み出される謎のエネルギーを敵にぶつけることだ。
 フィットスキル(筋トレ)は最終的には全60種目におよび、「赤(うで)」「黄(はら)」「青(あし)」「緑(ヨガ)」の4属性に分類される。敵には弱点属性が設定されていることが多いので、このうち任意の6種目をバランスよくセットしてステージに持ち込む。
#リングフィットアドベンチャー
 6種を属性のバランスよく、で聡明な読者諸兄は気付いたであろう。これはつまり、リングフィットアドベンチャーが実質ポケモンであることを示している。お前の体を構成する筋肉のうち6種類を選んで最強のパーティーを組め。
 中には「赤属性が弱点の敵が多く出る」などと予告されるステージもある。だからといって、赤属性のスキルばかりで挑むと、お前の上半身の筋肉は早々に崩壊することになる。ここがポケモンと違うところだ。他の筋肉を繰り出して回復させる必要がある。もういい戻れ大胸筋! そして行け! 大腿四頭筋!

「つよい筋肉 よわい筋肉 そんなの ひとの かって
 ほんとうに つよい トレーナーなら
 常に最大効率のスキルを出せるよう がんばるべき」

 う、うるせ―――!!
 お前もリングアローからのバンザイプッシュやってみろってんだよーッ!!


 なお、倒しきれなかった敵からの攻撃は「腹筋ガード」で受けることになり、これは完全に成功してもある程度の体力を削られる仕組みになっている。倒す順番や、回復アイテムを使うタイミングを誤ってHPがゼロになった場合……あまり考えたくないことだが……何事もなかったかのようにステージ選択マップに戻されるらしい。
 キャラクターの体力は回復しているが、プレイヤーの体力が回復するわけがない。てばさきはめのまえがまっくらになった! いや本当に冗談でなく真っ暗になると思う。絶対にノーコンティニューでクリアーしてやるぜ!!


 余談になるが、前述の「ラスボスを倒したら筋トレする理由がなくなる」という点は「DLCシナリオ」という形でカバーされるのではないかと期待している。もしくは他の任天堂IPと軽率にコラボしてほしい。リンクのボウガントレーニングとか。(リンクのボウガントレーニング……?)リングフィットの今後の発展をお祈りしたい。
 
■2019-10-30
スパイアをスレイしろ
 先月買ったSlay the Spireのラスボスを倒しました。

 ラスボスである「堕落の心臓」は本当に無類の強さで、初見でこんなもん越せんのかと思うレベルなんですが越せました。とはいえアセンション20とかで戦ってるガチ勢に比べれば全然いきあたりばったりなプレイです。そういう高難度ステージの情報をググッてここに来てしまった人は引き返してください。あるいは新参者の新鮮な感想を摂取して愉悦してください。

 まず未踏破者に向けて心臓がどれだけやばいかという話をしますが、2ターン目にいきなり60ダメージで殴ってきます。1ターン目の弱体デバフを解除できれば40で済みますが、そう都合よく解除手段があるわけではありません。直ちに対抗できる量のブロック値を積む必要があります。しかし脆弱化デバフがついてきてそれを妨げる仕組みです。
 最大HPが70~80程度のこのゲームにおいてこのダメージが無茶苦茶なのはわかると思いますが、その次のターンには怒涛の12連続攻撃が来てどのみち死ぬのでどうしようもありません。テーブルマウンテンの最上階で初めて魔蝕虫に殺されたときもここまでの絶望感はありませんでした。


 最初はディフェクトで挑んでいました。ディフェクトのフロストデッキはブロックが積みやすく、最初に第三層を踏破できたキャラだったので。しかしこれは早々に諦めました。ブロックが積まれる前に3ターンで死ぬからです。
 次にアイアンクラッドで挑みました。ディフェクトよりもブロック重視のデッキが組みやすそうだったからです。しかしこれも実を結びませんでした。俺自身に貧乏性のデバフがついているためどうしてもデッキが膨らみ、手札事故であっさり死ぬことを繰り返しました。

 結局、いちばん苦手意識を持っていたサイレントで倒しました。どうせデッキが膨らむのなら手札の回転が得意なクラスが良い。そして毒を与えて全力ガードしていればたいていの相手に勝ててしまうというわかりやすさも良かったです。
Slay the Spire
クリアデータ
 最終的に出来上がったデッキについて説明します。まずは主なレリックから。イベントマスでとったやつがほとんどで、エリート敵にはあまり手を出しませんでした。レリックは獲得時に効果を発揮するやつと、獲得後にパッシブスキルとして効果を発揮し続けるやつがあります。
  • 「戦化粧」(ランダムなスキルカード2枚をアップグレード)
    開幕ボーナスで手に入って、防御が防御+になった。悲しいが使えないわけではないのでいい。
  • 「ヘビヤモリの頭蓋骨(スネッコスカル)」(毒攻撃の深度+1)
    毒はメイン火力なので助かる。
  • 「ルーニックピラミッド」(ターン終了時に手札を捨てなくなる)
    第一層ボスで他に選択肢がなく、廃棄カードもないのにこれを手に入れてしまった。
  • 「教えの書」(戦闘開始時にランダムなパワーカード入手)
    イベントであまり期待せずに取ったら思いのほか役に立った。「フットワーク」が来ると非常に安定するし、「商売道具」が来るとピラミッドで詰まった手札が助かる。「用意周到」は何の意味もなかった。
  • 「毒の卵」(以降獲得する全てのスキルカードをアップグレード)
    これが第二層中盤で来てくれたのは僥倖だった。
  • 「呪いの鍵」(エナジー+1、宝箱から呪いが出る)
    第二層ボスレリック。宝箱を開けるまいと思ったがクセで開けてしまい「ゆがみ」が出た。
  • 「忍者の巻物」(戦闘開始時に「ナイフ」x3が手札に加わる)
    これが来た段階ですでに「騙し討ち」と、「瓶詰の炎」で天賦化した「無力化+」があったので開幕の手札が大渋滞。しかも別に初手でカード使いまくることになんのシナジーもない構成。
 次にピックしていったカード。方針としてはとにかくブロック値を積んで毒殺すること。あと手札を早めに回転させてドロー運を安定化させるべく、コストが軽かったり手札操作ができたりするものを選びたいなーと思って進めていきました。
  • 「直感+」「ディフレクト+」
    0コストでブロック値を積むためのカード。見つけ次第確保した。
  • 「かすみ(ブラー)」「ドッジロール」
    次ターンにブロック値を持ち越して防御を安定させるためのカード。かすみは2枚取った。
  • 「足払い+」「無力化+」
    脱力デバフで相手の攻撃力を削るためのカード。足払い(脱力3+14ブロック)は2コストと重いがエナジーが増えた終盤で重宝した。2コストで2倍の働きができるのならそれはつまり手札を圧縮していることになるのだ。
  • 「金切り声」「闇の足枷」
    1ターンだけ敵の筋力を下げて攻撃力を削るためのカード。特に多段攻撃を無効化できるので単純にブロック値を積むのとは別軸で活用できた。
  • 「フットワーク+」(敏捷性+3)
    全てのカードのブロック値が3上がるのでとにかく早めに引きたかった。
  • 「跳ねるフラスコ+」「有毒ガス」「毒の一刺し」「致死毒」
    ダメージソースたる毒を相手にぶちかますためのカード。「触媒(毒3倍)」を渇望したが叶わなかった。しかたないのでバウンドフラスコをアップグレード(敵ランダムに毒3×4回)した。
  • 「サバイバー」「準備万端(準備)+」「ダガースロー」「賭けの勘定(イカサマ)+」
    手札を捨てる効果のあるカード。一層ボスでルーニックピラミッドを取ってしまったため、慌てて増やした。イカサマ(手札をすべて捨て同じ枚数だけカードを引く)は融通が利かないが、とにかくデッキの回転が速くなるため2枚取った。
  • 「メッタ斬り+」(カードをプレイするたび敵全体に2ダメージ)
    便利だが、このカード自体が2コストで重いのでなかなか発動させる機会がなかった。結局、ときどき「教えの書」の効果でやってくるのを使えば十分だった。
  • 「まきびし+」(攻撃を受けるたびに反撃5)
    ぶっちゃけ心臓の12連続攻撃への嫌がらせのためだけに取った。
  • 「バースト+」(次に使うスキルカード2枚を2回繰り返す)
    出たので期待して取ったが、飛びぬけて強力なスキル(触媒とか)が手に入らなかったので地味だった。
 これらのデッキに加えて、心臓戦では温存していた「スピードポーション」と「古代のポーション」のコンボで敏捷性+5を付加しました。

 こうして書き出してみるとまじでなんであの理不尽な心臓を殺せたのかよくわかりません。ほぼノーダメージだったので敏捷性が効いたんだと思います。手札圧縮が苦手でいつもデッキが30枚以上になってしまうため、ルーニックピラミッドとイカサマで手札を制御しつつ安定してブロックを積むようにしたのが功を奏しました。

 2500円でこうまで遊べてしまうとは驚嘆のほかありません。人を選ぶゲームだとは思いますが選ばれた諸兄はぜひ頑張っていただきたい。私からは以上です。
 
■2019-10-28
五歳児とゲームした顛末
 ゲームといってもスマッシュブラザーズでなくてアナログゲームの話です。
 なぜか年度ごとにこのテーマで書いていることに気づいた。
 ことの発端である「三歳児×街コロ編」、その続報である「四歳児×ドブル編」とあわせてご覧ください。


 さて五歳児である娘氏の最近の特徴として、見てきたような嘘をつくようになったことが挙げられる。幼児は空想や願望と現実がごっちゃになりがちだ。それならば意図的に存分に嘘がつける環境を提供したらどうだろうか。つまりブラフゲームだ。今の娘氏の発達段階に合ったアナログゲームが見えてきた。

Kakerlakenpoker
 というわけで『ごきぶりポーカー』です。
 ちょうど『放課後さいころ倶楽部』がアニメ化されて、娘氏に懇切丁寧にインストラクションしてくれたため、ルール説明が非常にスムーズに済んだ。感謝しかない。知らない人は『さいころ倶楽部』を見るか先ほどのリンク先を参照せよ。

 対象年齢は8歳以上と書いてある。しかし全員が初心者である卓においては娘氏はなんの不自由もなくプレイすることができた。強いて言えば、娘氏には手札を伏せて扱うことがまだちょっと難しいため、ご両親はタイミングよく目を背ける必要があった。


 序盤は何も判断材料がないので、ひたすら善良な正直者あるいは狡猾な嘘つきのキャラをアピールしつつ、淡々と運ゲーの2択をこなしていくだけである。
 しかしこれが終盤になって害虫リーチがかかりだすと状況が一変する。絶対に出せないカード。信じるしかない嘘。悪徳と野心、頽廃と混沌とをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、惑星メルキアのゴモラが顕現するのである。

 こういう状況において、完全にお気持ちだけで突き出される娘氏のカードは恐ろしい。熟練者ならば場に出ているカードと自分の安牌を総合していなすこともできようが、おそらく俺が熟練者になるころには娘氏のほうが習熟しているであろうことは想像に難くない。
 こうして俺は娘氏が突き出した危険牌をまんまと喰らい、特殊ルール「害虫害獣が8種揃ったら負け」によって敗北したのだった。

娘氏「パパチャンはむしむし地獄におちた。」
ぼく「うわ~~むしむし地獄だ~~」
娘氏「むしむし地獄の真ん中にはお祈りする場所があって、そこでお祈りをしないと出られない。」
ぼく「設定が細かいな」


 娘氏にとって「嘘をついてもいい」ということに加え、毎回嘘か本当かのクイズ大会になるというのが非常にテンションが上がるらしい。幼児はクイズ大会が大好きだな。
 
■2019-10-25
ポケモンがローマ字を拡張する日
 来月発売となるポケモンの最新作に、「ウッウ」なるポケモンが登場するという。

 まず鵜のポケモンを「ウッウ」と命名する力業がすごい。そのうえ魚を射出する特性「うのミサイル」もネーミングセンスが抜群で、ただのパワープレイでないことを思い知らされる。
 だが俺はそれよりなによりこのネーミングにひっかかるところがあった。
 先生! この「ウッウ」ってローマ字でどう書くんですか。


 俺は小学校で訓令式ローマ字を習った日、ただちに「では母音の前に促音が来る場合はどうするのか」という疑問にとりつかれた。
 結局、結論としては「日本語にはそのような言葉がないので大丈夫」ということで、本当にそうなのか、将来にわたって「ない」ことを保証することはできないのではないか、とたいそう不満だったのを覚えている。

 実際、日本語においては母音のア行だけでなく、子音のナ行、ハ行、マ行、ラ行、ワ行の前にも促音は来ない、ということになっていた。
 だが「ゴッホ」や「アッラー」など外来語の出現によってその原則は次々に崩れている。将来にわたって「ない」ことを保証することはだれにもできない。その波がついに聖域である母音に到達したというわけだ。

アシマリ
娘氏のシール帳にみられるポケモンのローマ字表記

 さあ、ゲームフリークがパンドラの箱を開けてしまった。来年の小学生の語彙には「ウッウ」がある。しかもこれは純然たる国産の単語だ。我々は急いで、ローマ字で「母音の前に促音が来る言葉」を表記する方法を決めなければならない。
 さしあたり、ア行のウとワ行(ワヰウヱヲ)のウが同じ文字であることを利用して「UWWU」という表記を考えたが、発音上ふさわしいかどうかは怪しいところだ。
 (……なぜア行のウとワ行のウが同じ文字なんだぜ? 調べてみると江戸時代後期に「于」みたいな字が作られたらしいがすぐ廃れたようだ。)


 それはそれとして、このような形で「うのみ」の語源が子どもたちに伝わるのはとてもよいことだと思う。この調子で「めじろおしポケモン」とかも出してほしい。絶対カワイイぞ。
 
■2019-10-02
R.I.P. Wii U
 長らくテレビに繋がっていたWii Uを撤去した。
 2014年の秋に買ったものなので5年使ったことになる。

 理由はAmazonのプライムビデオが観られなくなったからだ。テレビでプライムビデオを観るデバイスとしては悪くない使い勝手だった。ワイフはただちにFireTVを購入し、Wii Uのかわりにテレビにつないだ。こうしてWii Uはようやく現役を退き、撤去されることに決まったのであった。

 無駄に多い配線を取り外しながら俺は、Wii Uというプロダクトも好きにはなれなかったなと思った。
 しかしWii Uで遊んだゲームが面白かったのは確かで、いい思い出もたくさんある。
 たとえばテレビのリモコンをなくしがちな俺にとってクソでかいゲームパッドがリモコン代わりになるのがすごく助かったとかね……いやそういうのじゃなくてちゃんとゲーム機としての思い出もあるって言ってるんだよ。


 購入した目的はまずスマブラだった……がこれはいまやSwitchで完全にカバーできているな。そういえば手元でスーファミができるのも意外と良かった……がこれもSwitchがだいぶ充実してきた。あとは期待の新星スプラトゥーン……はもちろん今Switchでプレイしている。マインクラフトと出会ったのもWii UだがSwitchなら他機種クロスマルチすらできる……あとはワイフが買ってきたヨッシー……もSwitchでやったな。そういえばマリオカートもゼルダもSwitchでできるな? アレッもはやWii Uを懐かしむ要素が何もないじゃあないか!!
 残ったのはピクミンだけだ。Switchでピクミンの新作が出ることを祈りWii Uへのはなむけの言葉にかえさせていただきます。


 あっちなみにこのとき2枚になったスプラトゥーンのディスクですが、2枚目も無事死亡してました☆
 
■2019-09-23
どこかの海の変な島
 Switch版『ゼルダの伝説 夢をみる島』をクリアしました。
 これね、無理ないペースでも三連休でクリアできちゃうんですよ。元がゲームボーイだし。追加要素のパネルダンジョンに寄り道しても10時間かからない感じでした。

 とはいえ俺は「次に何をするべきか」がだいたいうっすら記憶に残っているので、そのへんのヒントを探りつつだともうちょっとボリュームがあるように感じるかもしれません。ていうか記憶があいまいすぎて、リチャード王子に会う前に黄金のはっぱが5枚揃って「なぜ俺はこれを集めているのか……?」って途方にくれたよね。
 これをやる前にSwitchオンラインのスーファミで『神々のトライフォース』をクリアしておいたんだけど、そっちも10時間かからないくらいでクリアできているので、ゲームボーイのあの狭い画面でよくぞ神トラと同等のボリュームを生み出したものだなって感じがします。ゲームボーイでどこでもゼルダ~♪ とうたうだけのことはあった。

 ゲームボーイの狭い画面、と言ったけれど、今作ではフィールドは全部スクロールで地続きになったんです。それでよけいに、この島ってこんなに狭かったのか、って思った次第です。ウクク草原とか、どこが草原だ? ってくらい狭い。たかだか8×10枚のマップチップを256画面並べただけのコホリント島がこんなに広く見えていたんだな。
 まあよくあるよね、通ってた小学校が投票所になったから久しぶりに行ってみたらすごい狭く感じたみたいなこと。ああいうやつです。

#夢をみる島 #NintendoSwitch
 そしてチルトシフトでミニチュアのように彩られた世界がまたいい。俺はChristopher Behrさんっていう人が作ったMOTHER2の壁紙が大好きなんですけど、これで実際にゲームがあそべちまうというならそれはとんでもない話です。思い出深い作品を丁寧にジオラマにしてくださった。まずそれだけで感謝しかない。

 なにより音楽が素晴らしい。永松亮さんについては『神トラ2』であの名曲『闇の世界』を弦楽器アレンジした人というだけで信頼感がカンストしています。今回の名曲の数々も小規模アンサンブルで可愛くまとめられていて、無限に聴いていられます。というかもう最初の「満月のバイオリン」を獲得した段階で軽く泣いてたよね。
 特に名曲と名高い『タルタル山脈』は最初に足を踏み入れたときに正座で1ループ聴いていました。さらにマリンと一緒に行くとちょっと可愛いアレンジに変わるという芸の細かさ。マリンを連れてタルタル山脈まで行く必然性はどこにもないのにです。そのうえ終盤でもう一段階アレンジが入ります。何回泣かせるつもりか。フリーザ様なのか。サントラ早くしろ。

 事前情報として公式blogで、「金管楽器をメインに据えたらいつものゼルダっぽくなってしまったので木管楽器にした」というようなことが書かれており、それを踏まえるとエンディング曲のアレンジが26年の歳月を俺の涙腺に叩きつけてくるという恐ろしい仕上がり。俺はもはやなすすべもなく涙腺崩壊太郎と化し、娘氏が心配してティッシュを持ってきてくれるほどだったと言います。


 お話についてはほぼテキストがそのまま生きているので、俺がいまさらどうこう言うことはありません。原作クリア済みの人は俺が昔読んで感激したこの考察を読んでください。「映画や小説にはできないゲームならではのシナリオ」の偉大なお手本だと思います。そういえば『勇者のくせになまいきだ:3D』でも同じようなことを言われたのを思い出しました。あちらのようにメタ発言を使用していないのがさすがのワザマエと言えましょう。
 システムについては、GB版からのプレイヤーである俺はその便利さにうち震えましたが、実際ブレスオブザワイルドから入った未経験者にはどうなんでしょう。盾が専用ボタンになったため盾の出番が増えてるのは良いと思いました。


 新要素のパネルダンジョンはとりあえずLV3をいくつか残してクリアしました。これは要するに「ダンペイのお題を満たしつつ、いかに攻略がらくちんなダンジョンを作るか」というタイムアタックのゲーム……だと思いました。自信はありませんが。
 たぶん全部のダンジョンのパネルが解放されてからが本番のエンドコンテンツなのでしょう。このゲームなら需要はあるはずです。エンディングを迎えたくないという需要が……。

#夢をみる島 #NintendoSwitch
 そういうわけで、俺にしては珍しく時間対費用のコスパがよくないゲームでしたが、ここまで涙腺をグチャグチャにされるのならコスパがどうとか言ってる場合ではありません。全人類は夢をみる島をやるべきです。
 ……ただ、俺自身「オリジナルGB版にスクロールバグがなかったらあれほど周回プレイしたか」というとちょっと自信はありません。さすがにスクロールバグはシステム上難しいと思いますが、フラグ管理をボコボコにできるバグとかアップデートで追加してくれませんかね。「バグをアップデートで追加!」とか意味がわかりませんが。現場からは以上です。
 
■2019-09-02
なつやすみのゲーム日記
 この夏、『ヨッシークラフトワールド』をクリアした。
 これはウールワールドに続きワイフが買ってきたやつで、俺はこれによって、アイランド→ストーリー→ウール→クラフトと据え置き機のアクションヨッシーを全て履修していることになった。あとロードハンティングもクリアしたことある。俺はヨッシーだいすきクラブか??
 ところで、知り合いで俺だけしかクリアしてないようなマイナーゲーのヨッシーストーリーが、いつまでもスマブラにおけるヨッシーのテーマ然としてるのおかしくない??
 ……と書こうと思ったらヨッスト85万本も出てた。全然マイナーじゃなかった。

 そういえばヨッシーストーリーのときも背景は工作っぽかった。クラフトワールドはそこへの再挑戦のように思える。
 その賑やかな背景の中には『ウォーリーを探せ』的というか『ミッケ!』的というか、探す対象が隠されることもあり、コントローラーを持っていない幼児も楽しめる。
クラフトワールド
 だがもちろん娘氏はコントローラーを持ちたがるので、2Pモード&はねヨッシー(ふんばりジャンプの滞空時間が無限)で参加してもらっている。
 「おんぶ」という機能があり、これをやると移動係とタマゴ投げ係を分担できる。時には精密なタマゴ投げを要求されるシーンもあるが、まあ多少フラワーが取れなくても先に進むための数は余裕で揃うので問題はない。序盤のステージであれば5歳児でもクリアは可能だった。
 はねヨッシーは片方だけに適用することはできない。したがって俺もはねヨッシーでのプレイになったが、終盤には「はねヨッシーでないとこれ取れなくない?」みたいな状況も出てくるので、アクション難易度は決して低くないと思う。
クラフトワールド
 あと幼児のガチャへの食い付きは異常。ステージで拾ったコインはこれに費やされ、出てきた工作アーマーに「きがえる」ことでライフが増える。が、もともとライフは豊富なのでオマケ要素といえよう。


 そして娘氏は最近、夜に「パパチャンいらない。一人でねる」と宣言することが多くなったので、夜のゲーム時間が増えた。なのでSwitch版の『Slay the Spire』をダウンロードしてきた。
スレイザスパイア
 デッキ構築型カードゲーム×ローグライクというジャンルは、ちょっと前にandroidでDeckDeDungeonというゲームを嗜んだのでだいたい解っている。解ってない人はブラウザ版もあるのでやってみれば解る。解ってからが本番なのがローグライクって奴だが。
 スレイザスパイアも携帯機向けだと思っていたので、Switch版はベストマッチだと思う。

 ローグライクの常として、勝ちパターンを完成させてつよつよムーブを押し付けて進むのが最高に気持ちいい。それはつまり勝ちパターンを身につけていない初心者にとってはつらい旅となることを示している。そしてデッキ構築型カードゲームの常として、おおよそ勝ちパターンはデッキ内のカード同士の相乗効果によって決まる。これもカードの種類を知らない初心者には過酷なメキシコの砂漠と言える。
 これがおそらく無料ゲームだったら投げていただろう。有料だからこそ序盤のつまづきを超えてお値段以上の楽しさを実感できる。まあ序盤は死にながらアンロック要素を解放していけばいいのでモチベーションはあるんだけど。

 基本の51フロアは何度か踏破できるようになった。レアカードやレアレリックはアクの強い奴らばかりで、それらのうちのどれかはわりと序盤のうちにポロッとやってきたりするので、それに合ったカードをピックしてデッキを作っていくのが勝ちパターンへの道となる。逆にそれがなくて漫然と死ぬこともある。このあたりのバランスが本当にローグライクしていて良い。

 製作者インタビューによるとまだまだアップデートの余地はあるらしい。今月末には『夢をみる島』が来てしまうので忙しくなりそうだ。
 
■2019-08-07
ベルサイユの記憶
 今年4月に起こったノートルダム大聖堂の火災はとても悲しいものだった。
 そのときUBIソフトは寄付金を出し、パリを舞台にしたアサシンクリードを無料公開した。
 我々はそのゲームをあえて買うことで間接寄付を行った。
 ……間接寄付って間接キッスみたいだな。
ノートルダム
 というわけでじわじわ進めていた『アサシンクリードユニティ』をクリアしました。


 アサシンクリードシリーズはエツィオさんの奴のあとバエクさんの奴をやって、このアルノさんの奴に逆流してきたわけなんだけど、時間が空いてるのでそれでもって違和感を感じるようなことは特になかった。

 最初はとにかく革命期パリをお散歩できるという点に惹かれてプレイを始めた。あのオスカル様やアンドレの暮らした革命期パリをこの目で見られる……と思ったら、パリ散策が可能になる直前にバスティーユ襲撃に巻き込まれて泣いた。これ1789年7月14日じゃん……オスカル様死んでるわそのへんで……! フ…ランス……ばんざ…い…!

ワイフ「どっちみちオスカル様はいないんじゃ……」
ぼく「いるんだよ俺の宇宙には」

 その後すぐに自由行動できるようになったので、メインミッションを放置して存分にパリ観光を行った。市内で絡んでくる赤い人々はなぜか殺害しても咎められない。殺害していい理由を聞いていないので釈然としない顔で、だが鮮やかに、通りすがりに顔面を刺しつつ観光を続けていった。
広場
 オスカル様は故人だが、オスカル様の見た暮らし、特にロザリーにショコラを要求してしまうくだりの庶民のみすぼらしい暮らしが鮮やかに表現されている。革命期パリ、うすぎたない。そのうえ2分に1回くらいの割合で犯罪に遭遇する。
 あととにかく人が多い。PS4が火を噴かんばかりにファンを回すくらい人が多い。別にイベントシーンでないのに人の波。そりゃパンも足りなくなるわと思う。これだけ人がいれば人ごみに紛れて暗殺に及ぶシチュエーションも多く、今までプレイした中でいちばんソーシャルステルスのコンセプトが発揮されているなと感じた。


 パリ中に点在する「コンパニオンミッション」というのが序盤に破格の報酬を出してくれるので、観光がてらまずはそれを潰していった。
 これを受諾すると何の説明もなく殺害対象が近隣にPOPするので、それを刺すだけという簡単なお仕事である。いったいこいつは誰で、俺はなぜこいつの命を奪わなければならなかったのかは一切説明されない。調べてみるとアプリ連動の仕掛けがあったらしいが、今となっては「カネのためだけに知らない相手を殺す」というプリミティヴな殺し屋となっている。

 そんなロールプレイを最初にしてしまったため、俺はメインミッションを進めていく間もずっと「俺はなんでこいつを殺すんだっけ……」と思いながらテンプル騎士団を殺害していった。だがこれは俺のせいだけではなく、実際アルノ君はけっこうスナック感覚で敵を殺すところがある。
 泥酔して酒場でハデな喧嘩をして追い出されても、アンドレのように「星がきれいだ このまま朝までおまえを抱いて歩くぞ」みたいなロマンチックなことにはならず、普通に酒場の倉庫に忍び込んで赤い人を数人殺害してワインを盗むようなやつだ。赤い人たちはたぶん革命期パリでは赤いというだけで命の価値がなかったんだろう。

 結局最後まで「俺はなんでこいつを殺すんだっけ……」感は抜けなかった。その点バエクさんは復讐リストにババーンってキルマークつけていくのでわかりやすかった。ラスボスについては攻略法もよくわからず、煙幕と回復薬を連打しながら殴りかかるという無様なアサシネートをしてしまった。

ルイ16世
 総合的には、発売されたばかりのときの悪評からは信じられないくらい立派なアサシンクリードになっていたと思う。
 とはいえ革命期のパリというだけでかなりの加点が入っていることは否めない。たんなるモブだがルイ16世の首を落としている以上こいつがシャルル=アンリ・サンソンなんだな、みたいな勝手な思い入れが次々出てくる。
 そのうえ「パリなのにエッフェル塔がないんですかッ!?」みたいな層にもちゃんとオマケを用意してある贅沢仕様だ。今回もいい旅行をさせてもらった。
 
■2019-06-15
SQUARE'S PREVIEW
 聖剣伝説3のリメイク! そしてロマンシングサガ3のリマスター! それに加えてファイナルファンタジー7リメイク(Disc1)の発売日が来年3月に決定! そのニュースはあっという間にタイムラインを埋め尽くした。

 そしておっさんたちはみな一様に同じことを考えた。
 「FF7が発売されるなら、当然トバルNo.1をリメイクした上で体験版をつけるべきでは??」
 まったくその通りである。だがもしFF7体験版がついたトバルNo.1リメイクが存在するのなら、今年の10月にはそれは発売されていなければならない。
 俺は速やかに関連する情報を調べた。

  • 95年9月 聖剣伝説3発売
  • 95年11月 ロマンシングサガ3発売
  • 96年8月 トバルNo.1発売
     (ファイナルファンタジー7体験版)
  • 97年1月 ファイナルファンタジー7発売
  • 97年6月 ファイナルファンタジータクティクス発売
     (サガフロンティア体験版)
  • 97年7月 サガフロンティア発売
  • 98年7月 ブレイヴフェンサー武蔵伝発売
     (ファイナルファンタジー8・エアガイツ体験版)
  • 98年12月 エアガイツ発売
  • 99年2月 ファイナルファンタジー8発売
  • 99年4月 サガフロンティア2発売
     (レーシングラグーン・聖剣伝説レジェンドオブマナ体験版)
  • 99年6月 レーシングラグーン発売
  • 99年7月 聖剣伝説レジェンドオブマナ発売
     (クロノクロス・フロントミッション3・デュープリズム体験版)
  • 99年9月 フロントミッション3発売
  • 99年10月 デュープリズム発売
  • 99年11月 クロノクロス発売

 体験版に関係するソフトだけを抽出してもこのありさま。このころのスクウェアの多産ぶりには驚かされるばかりだ。

 ここで俺の悲願である「聖剣LoMのリメイク」をゴールに設定し、逆算していく。
 聖剣LoMをリメイクするためには、サガフロ2のリメイクが発売されなければならない。
 サガフロ2リメイクが発売されるためには当然、サガフロリメイクが出ている必要がある。
 そしてサガフロをリメイクするためには、FFタクティクスのリメイクにつく体験版がカギとなる。

 しかしここで問題が発生した。なんと今俺がいる世界線ではFFタクティクスのリメイク版が2007年に出てしまっているらしい。ここをなんとかしないと俺は聖剣LoMリメイク時空にたどり着けないってわけだ。

 というわけでこれを読んでいる時間遡行者にお願いがある。すぐに2007年以前に飛んで、獅子戦争の発売を食い止めるか、サガフロのリメイク体験版つきで発売するようにスクエニ上層部に働きかけて欲しい。聖剣LoMのリメイクが出れば自動的にクロノクロス・フロントミッション3・デュープリズムのリメイク体験版が収録されてくるので、君にとっても悪い取引ではないはずだ。君だけが頼りだ。頼んだぞ。
 
■2019-05-04
モッコロ村の女王
 『とびだせ どうぶつの森』のモッコロ村の時間が動き始めた。

 5年の歳月がたっていた。あのときカモミの去った村を封印したてばさき村長は、大型アプデのときに再開しそこね、娘氏が5歳になろうという時期になってついに「幼い娘を連れて村を訪ねる」というエピローグとして完璧な形で復帰を果たしたのである。

 今さらアプデを適用した関係で村は清掃されており、ほぼ昔のままの光景を保っていた。ただ貯金の利息が99999ベルついた等の手紙でポストが爆発寸前だったということと、村民がすでに鬼籍に入った友人の名前を昨日のことのように話すことが、5年の歳月の重みを俺に理解させた。
 俺は早々に娘氏のキャラを作成し、プレイの主導権を譲った。俺がこの村にできることはもうあまり多くない。

モッコロ駅前
5歳に成ったあたしを置いて村長は消えた
最近コテージに来てたカモミと暮らすのだろう

 娘氏はポケットキャンプをさわったときと同様、まず自キャラのおしゃれに夢中になった。しかしこの村ではおしゃれをするのにも時間とお金がかかる。
 とりあえず、てばさき村長が村を豊かにするために大量に植林したおいしいリンゴを売って、現金を手に入れることだけ教えておいた。次世代に産業を残せたのであれば村長として本望だった。

モッコロ特産品
5歳に成ったあたしが売るのはリンゴだけで
住居を欲した時に全てを失うだろう

 ポケ森と違って漢字に逐一ルビが振られているので、その点は5歳児にもやさしい。メニューがタッチ操作可能なのもわかりやすいようだ。NEW3DSLLは幼児の手にはちょっと大きいが。
 こうして娘氏は、就寝前の身支度をはやく終わらせたときに、少しだけモッコロ村での生活をするようになった。ようやく南の島に行けるようになったので多少は捗るだろう。かっぺいの歌を真面目に聴ききったうえ「帰りも歌ってくれるの?」と言うピュアさが眩しかった。

自宅
今夜からは此の村で 娘のあたしが 村長~~

 村人だけどな。
 
■2019-04-21
ぐにゃぐにゃ人間の夢
 Nintendo Switch版『ヒューマン フォール フラット』をクリアーしました。

 これはリトアニア産のインディーゲームで、ゲームの様子を見て娘氏もすぐに「ぐにゃぐにゃ人間のゲーム」と理解するくらい見た目がキャッチーなのがポイント。
 このぐにゃぐにゃ人間をぐにゃぐにゃ操作して、物理エンジンに従うオブジェクトを掴んで動かしてゴールに向かうのが目的となる。

Human: Fall Flat
 つまりやってることはゼルダBotWの祠と同じなんだけど、ぐにゃぐにゃ人間ってやつはぐにゃぐにゃなので、とにかく操作がままならない。こいつマジで俺かっていうくらい腕力がない(ただし握力は無限にある)。具体的には写真のこの丸太の上にこの板を乗せるだけでも「俺ならこうしないと乗せられない」っていう手順をふまないといけないのがもどかしい。ある意味没入感がすごい。

Human: Fall Flat
 一応オフライン・オンラインのマルチプレイもできる。ただJoy-Con片方での視点変更はかなり難しいので、コントローラーは必須であろう。なにしろ視点変更が操作に食い込んでいて、右トリガーと右スティックに同時に触れられない娘氏は詰んだ。写真は必死に解法を探すパパチャンと、「手が首にひっかかってとれないよーたすけてー」と救援依頼をする娘氏。

 ノーヒントでクリアーしたかったんだけど、残念ながら最後から3番目の仕掛けがどうしてもわからず攻略を見た。どうやら俺は偶然その前の仕掛けを2~3個ショートカットしてしまったらしく、わからないのも仕方ないかなって納得した。このへんの挙動もゼルダBotWに似ている。

 これVRゲー向きなんじゃないかと思ったんだけど、ぐにゃぐにゃ人間ってやつはぐにゃぐにゃなので、仮にそうだったら間違いなく酔うな。
 
■2018-12-08
スマブラSPと俺
 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』が発売になった。
 お祭りなので当然参加するが、実のところ前作よりはちょっと引いた目で見ていた。史上最大規模なのは確かだが、『マリオカート8 デラックス』とか『ドンキーコング トロピカルフリーズ』みたいな、Wii Uで出たやつの完全版をSwitchで出す流れの一部だと理解していた。
 俺はWii U版のDLCファイターを一切触っていないので、「前作のDLCキャラが全部入っていて新キャラのイカも使える」という点で完全にマリオカート8だと言える。あっちもたいがいニンテンドウオールスターになってるし。


 そして膨大な事前情報に触れながら発売日を迎えた俺は、ソフトを立ち上げて真っ先にオプションを開いた!

サウンドテスト
サウンドテスト

 ご理解いただけないと思いますが俺はこの画面を開いたまま1分くらい涙を流していました。一応説明するとこの画面で流れているのはスプラトゥーンの代表的BGMで、この曲の次の曲に至ってはアレンジ版ですらない原曲でありサントラで死ぬほど聴いてる曲です。それをスマブラ上で聴いて泣いています。現場からは以上です。

 このあとロックマンフォルダや悪魔城フォルダの潤沢なアレンジ曲によって俺はパジャマの胸元に染みを作るほど泣きました。悪魔城シリーズは一作もやってないのに泣きました。俺はどこへ向かっているんだ。


 ゲーム自体は思っていたとおりスマブラforのデラックス版で、あまりスペシャルなものがないのでスマブラDXって感じなんだけどそれは2001年にすでに発売されていましたァーッ!
 「灯火の星」はいままでのアドベンチャーモード……と見せかけてイベント戦の集合体で、これによりファイターとして参加していないキャラのネタも潤沢に拾えるようになっているのはクレバーなアイディアだと思った。

灯火の星
ジェフのスピリット
 ジェフの魂をネスではなくイカに憑依させる行為、メガネが本体という感じがして良い。
 
■2018-12-06
いまさらオブザワイルド
 ニンテンドースイッチ版『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をクリアした。
 16年前(!)の12月に風のタクトをクリアし、11年前(!)の12月にトワイライトプリンセスをクリアして以来の3Dゼルダである。トワプリをクリアしたときに「時のオカリナの進化形であり新鮮味はあまりない」という感想を記しているが、今作は完全に時オカの呪縛から脱却したなという印象をバリバリ受けた。なので、時オカ以来3Dゼルダをやってないおっさんは絶対にやったほうがいい。まあそんな人はとっくにクリアしてますよね。知ってた。

 なので何を書いてもみんな1年以上前に誰かが言及しているであろうことは間違いないが、そんなことは俺の知ったことではない。なにしろオープンワールドなので誰一人として俺のリンクと同じ冒険はしていない。
 「オープンワールドって言ったってメインクエストを追う流れはだいたいみんな一緒なんでしょ~?」とかいう奴は完全にこのゲームをナメていると言える。確かに「始まりの台地」はほぼ一緒だが、それが済むともうメインクエストのいちばん上に「ガノン討伐」が置いてある。しかもハッタリではなくまっすぐハイラル城へガノン討伐に向かうことができる。

 これが実にうまいな、と思った点で、実際ガノン討伐に向かうことはできるが、大抵のプレイヤーは始まりの台地で朽ちたガーディアンの殺人ビームを食らって心的外傷を追っている。そこに「ハイラル城周辺にはあれの新鮮なやつがごろごろいる」という追加情報があり、これは当面ハイラル城には近寄らんことにしよ! と他のメインクエストを追うことになるのだ。それは自由意志なのだ。
 実際俺のリンクがハイラル城周辺に足を踏み入れたのは、各所の祠で小型ガーディアンのビームを浴び続け、盾でのジャストディフェンスのタイミングを掴んでからだった。心的外傷を乗り越えるには修行がいるのだ。人によってはそれは強力な武器だったり、堅牢な服だったりするのだろう。

 この自由意志によるゆるーい誘導が実に巧みで、これによってFar CryやFalloutのような突き放されたような自由とは一味ちがう感覚を産み出している。
 それでいて自由度は損なわれておらず、その結果どうしても不足するシナリオの分量は、大半を回想シーンとして世界中にばらまくことでカバーする。無駄がない。このシナリオ、全盛期のスクウェアがゲーム化したらゼルダ姫との出会いから世界崩壊まででDISC3枚くらい使うでしょ。それをたった12枚の写真で、しかも獲得任意で済ませるワザマエ。これによってエンディングのゼルダ姫の「覚えていますか?」に対し「いやー良く知らねェーッス」というリアクションをとる自由すらある! いいのか!


 今作のガノン様は人格すらなくほぼただの災害に徹していて逆に好感が持てる。そしてご存知「これまで断片的にしか使われてこなかったメインテーマがラストバトルでドカーッと流れるやつ大好き侍」こと俺は完全に敗北しました(6か月ぶり今年2回目)。
 
■2018-09-10
四歳児とゲームした顛末
 またしても機運が高まっている。ボードゲームによる子育て……ボ育ての機運が。
 前回の『街コロ』も申し分なかったが、なにぶんプレイ時間が伸びるとすぐに集中力がどっかいくので、いまだにフルセットでプレイできていない。

 もうちょっと1プレイが短いものがいいだろう。言語能力も伸びてきたことだし、試しに『キャット&チョコレート』をプレイするところを見せてみた。
 うちにあるのは絵が怖い「幽霊屋敷編」と絵が可愛い「日常編」なのでまあ当然日常編のほうがウケがいい。一応「どっちやってみたい?」と聞いたところ「かわいいほうはいいんだけど、こわいほうはぜんぜんこわいのでいやです。」と断言した。

 というわけで「日常編」を実際に触らせてみた。

キャット&チョコレート
「子犬が車にはねられそう!」
ぼく「カードを1枚使っていぬを助けて!」
娘氏「タカがきて、みぎひだりを見てって教えてくれた」
ぼく「ハイ! かわいいので正解!!」

 もう文章ができれば正解くらいの勢いなのでプレイできているとは言い難いが、もともとその場のノリが重視されるゲームなのでいいだろ別に……。



 次に出てきたのがワイフの買ってきた『ドブル』で、こいつの対象年齢は6歳以上だけどルール自体は4歳でも簡単に理解できる。
ドブル
 遊び方はいろいろあるが、どれも「2枚のカードに共通して描かれているマークを探す」というのが基本ムーヴとなる。画像の例では娘氏は「かわったメダル」と答えていた。わからないマークでもとりあえず答える姿勢が大事なのだ。
 全55枚のカードにはそれぞれ8つのマークが描かれており、どの2枚をとっても1つだけ共通したマークがある。さてこの条件で重複なく55枚のカードを作るにはマークは最低何種類必要でしょうか、という数学の問題が頭に浮かんだがスマートな解法が見つからなかった。

「じゃあ最初のゲームをやってみようか」
「えー……『ゲームNo.1:タワーリングインフェルノ』。」
「いきなり物騒な名前だなオイ」

 反射神経の勝負になるので四歳児にはハンデがあるが、驚くべき速さで習熟しており、少しの練習で大人と渡りあえる観察力を身に着けるであろう。



 それらに加えて定番のUNOを教えている。まずは数字とワイルドのみでプレイして「同じ色か数字を出す」ことを理解させることから始めた。娘氏はカードを上手に持てないためポロポロと手札が見えてしまうがまあ仕方ない。
 「最後の一枚になったらウノと宣言する」というのはスッと覚えたようで、ちゃんと「ウノ!」と叫んで丸見えの手札を掲げる。掲げるな。むずかしい接待プレイを求められている。

 そしてえらそうに教えておきながら俺自身がウノと言い忘れてペナルティを食らった。娘氏は腹を抱えて笑い転げていた。5分くらい笑い転げていた。そうかそうか。初めてのウノ忘れ野郎の味はそんなにうまいか。覚えてろよ。
 
■2018-08-15
サガスカーレットグレイス
「それじゃあサガスカを売ってるお店を……探すか……」
「もうサガスカを見つけたの!? ……流石か……」

ウルピナ様
 というわけでSwitchで発売された「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」をプレイしています。
 ウルピナ様がようやくアイキャッチまで行ったので現時点での感想をまとめておきたいと思います。まさか主要イベント終了ごとにアイキャッチが出るとは思わなかった。その演出はサガフロ直撃世代に効く。


マップ
 このRPGをプレイするにあたって、我々はまずフィールドマップのみでお話が進んでいくという尖ったシステムを受け入れなければならない。このRPGには街のマップもダンジョンのマップもなく、街のアイコンに行けば街の機能にアクセスでき、洞窟のアイコンに行けばイベントが起きたり敵と戦ったりできる。
 
 よく考えたらもともとサガに街やダンジョンのマップは不要だったのではないか。
 どうせ町の人が全員「ノルマがきつくて」としか言わないのなら、一枚立ち絵を用意しておけば済む話。これを全員違う声のフルボイスで実装したミンサガが狂っているのだ。
 ダンジョンについても同様で、ロマサガなんかはどうしても「稼ぎ地点以外の敵をどれだけかわすか」みたいな心理になりがちであり、それならばエンカウントは完全にプレイヤーの裁量に委ねたほうが合理的である。
 合理的ではあるが、これまでそれができなかったのは、我々プレイヤー側の側に「RPGとはこういうもの」という固定観念が強固に植え付けられていた、という側面が大きいのではないだろうか。スマホンのRPGが台頭し、その固定観念が緩んだ今だからこそできた合理化であろう。

 そういうわけでこのゲームにはほぼ会話シーンとボス戦しかない。敵はEASYやHARDの難易度予告がされているが、EASYだからといってボタン連打で勝てるような相手は出てこない。ほぼボス戦しかない。


 そしてその肝心の戦闘について。術や技のポイントはミンサガゆずりのBP制だが、今作はパーティ全員でBPリソースを共有しているのが特徴。BPが5あったとして、全員でBP1の基本技を撃つか、ひとりがBP5の大技を撃って他は防御するか、そういったことをターンごとに考える必要がある。
 このシステムの素晴らしいところは、戦闘不能者が出てパーティの人数が減るとBP消費の大きい大技が連打できるようになることで、ジリ貧になることがない。ただしそれは敵パーティも同様なので最後まで相手の手札をきちんと考えないといけない。逆に敵がウジャーっと出てきてウッてなっても、行動してくるのは1~2体だったりするので対策を打ちやすいのも利点。


 戦闘の結果成長するのはHPと武器の熟練度、術や技の熟練度であり、愛がアップ!したりはしない。HPは戦闘終了ごとに全快し、術や技のポイントはBP制なので消耗しない。戦闘不能になったキャラのLPが消耗するのみである。「死ぬこと以外はかすり傷」という言葉をかみしめる。
 死闘を繰り返してLPの減ったキャラクターは、何戦か戦闘メンバーから外して休ませる必要がある。したがって交代要員も重要。サガではできるだけ早めに最終メンバーを固定したほうが有利という傾向があるが、そこに入れ替え必須のシステムを加えたのが新鮮な感覚。そのわりには装備をたびたび付け替えさせることに対してフォローがない(最強装備コマンドの仕事が雑)のは残念。


 ウルピナ様のシナリオは、ここまで「今はこちらに行っている場合ではない」とか「○○していないのに先に進むわけにはいかない」みたいなことが頻発しており、まったくサガを感じなかった。だがおそらくこれはレッド編みたいなタイプのシナリオだと予測される。アイキャッチが出てひと段落したので、ここからの自由行動に期待したい。
 マップは広大だけど、なにしろ地図とアイコンしかないし、デザインも地図を模していて多様性に乏しいので、どうしても世界を冒険している感が薄れる。このシステムでサガフロをリメイクしてくれたら相性最高だと思う。是非やってほしい。
 
■2018-07-20
サントラ即泣きおじさんと前作主人公
 ゲーム音楽単体で泣く習性があるサントラ即泣きおじさんこと俺ですが、このたびその理由をかろうじて言語化できる例にあたりましたので順を追ってご説明します。
 
 今回ご紹介するサントラは『SPLATOON2 ORIGINAL SOUNDTRACK -Octotune-』で、その名の通り『スプラトゥーン2』のDLCのサントラです。以下イカをやってない人にもわかるようにお話しします。


 イカのDLCである「オクト・エキスパンション」は、イカのメインコンテンツであるネット対戦とは直接関係ない、ソロプレイ用のステージクリア型アクションになっています。それにはちょっとしたシナリオが付随していて、DLCでないほうのソロプレイコンテンツには登場しなかったキャラクターの背景が主に語られるという触れ込みでした。

 そしてPVの段階で、これに「3号(前作マイキャラの通称)」が登場することが予告されていました。前作主人公が続編に出ることについて、我々はいろいろな例を知っています。そしてその扱いが極めて難しいことも。
 しかも3号は、作中でなにも喋らず、ただひたすらプレイヤーのアバターとして存在するタイプの主人公です。言うなれば俺本人なのです。これを続編に登場させるのはかなりの困難を伴うことがご理解頂けると思います。

 そして俺は3号の登場シーンまでゲームを進めました。それは会話もない一瞬の登場でした。しかし俺は全て納得することができました。なぜなら、そのとき流れたのが前作の代表的BGMである「Splattack!(Youtube)」だったからです。


 スプラトゥーンのバトルBGMには「実際にイカの若者たちの間で流行っているバンドの曲」という設定があります。Splattack! は前作の代表曲でしたが、「2」では2年たって流行が変わったということで続投はしていません。イカはなにしろ享楽的なので、2年もすればヒット曲などあっという間に忘れ去ってしまうのでしょうか。俺はなんだか勿体ない気持ちでいました。

 しかしそれはここで Splattack! を使うためだったとわかりました。
 俺はそのわずかな時間で3号の人生を見ました。あんな享楽的なイカだった前作の俺が、真面目に警備隊みたいな活動をしてて、ストリートの流行とか知らないで、今でも2年前に聴いてた曲を聴いてるっていう、俺の手を離れてからの3号がどう生きてきたのかが一瞬で理解できました。
 俺が流行の音楽を追わなくなったのはいつだったでしょう。その前後で俺の人生には何があったのでしょう。3号は享楽的に生きるのをやめ、イカ社会のための戦いを始めていたのです。


 これが俺が『Octotune』の Splattack! を聴いて涙を溢れさせた顛末です。これについては珍しく、順を追って説明すれば比較的共感を得られる案件だったのではないかと思っています。
 他のたいていの案件は「アレルギー反応……?」としか言いようがないくらい意味不明なので、せっかくなので書き記しておこうと思いました。