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◆不定期日記ログ◆

CATEGORY ゲーム

■2010-11-03
オーガ
 9世紀ごろ行われた、マジャール人によるヨーロッパ侵攻は、当時のヨーロッパ人に大きな恐怖を与えたらしい。
 彼らはマジャール人を「オノグル」という部族連盟の名で呼んだ。
 これが恐ろしいイメージと共に広まり、なまって「オグル」になり、「オーガ(鬼)」の語源となった、という説がある。
 一方、「マジャール」の語源は「ムガール」にあるらしく、それはペルシアの言葉で「モンゴル」を意味する。

 つまり「オーガ」は「モンゴル」なのだ。

 となると『伝説のオウガバトル』は「伝説の蒙古襲来」。
 鎌倉時代の元寇のことを指すと見て間違いない。
 また『タクティクスオウガ』は「蒙古の戦法」。
 すなわち「火薬兵器や集団戦法を使用し、一騎打ち主体の日本の武士を苦しめた」である。


 こんな俺でも、PSPのタクティクスオウガ、買っていいんだろうか……
 
■2010-10-29
サイレントヒル
 映画『サイレントヒル』を観た。
 静岡に住む者としては外せない映画だ。


 のっけから、映画の雰囲気がゲームそのものでびっくりした。
 静岡在住でありながらゲームは「3」しかちゃんとプレイしてないんだが、原作の空気感の再現度がスゴイ。
 『バイオハザード』は、映画化にあたってミラジョヴォビッチ無双が前面に押し出されたが、こちらは丁寧に原作の雰囲気をなぞっている。

 ゲームの『サイレントヒル』は、『バイオ』と比較して、オカルト要素を強く押し出した点に特徴がある。
 登場する化け物には物理的・科学的な裏付けがなく、登場人物のトラウマが具現化したもの、みたいなことにされている。
 したがって「なんでもあり」であり、理不尽な視覚的いやがらせをこれでもかというほど繰り出すことができる。
 ウィルスが感染してゾンビに、というとパニック映画寄りだが、この設定はホラー映画にはうってつけだろう。

 視覚的のみならず、聴覚、すなわち音楽の雰囲気もそれっぽい。
 というかこれはAKIRA YAMAOKAのしわざなので仕方ない。
 使っている音源レベルでサイレントヒルである。
 映画までプロデュースするとは恐るべしAKIRA YAMAOKA!
 「流星ハニーの人」というイメージはそろそろ捨て去らねばなるまい。


 裏世界のエフェクトとか、救いのないシナリオとか、原作の空気感の再現度がハンパない映画であった。
 サイレントヒルの再現度が高いのか、再現度ヒルのサイレントが高いのかわからなくなるくらいの名作。 
 
■2010-10-14
ゼノギアスに関する長文
 アーカイブスで買ってきたゼノギアスをクリア。
 「裏FF7」とも呼ばれ、いまだに根強いファンをもつゲームである。
 なおモッコス様はゼノサーガなので全然別物。


 シナリオは緻密で複雑。
 発売が1998年2月なので、エヴァの影響を直撃で喰らっており、ロボットアニメの文法に思想哲学を織り込んだ切り口で、牧歌的な村から人類全体を巻き込む戦いまでを描く。
 とにかく設定が緻密なので、全編通して説明的セリフが多く、うかうかしてると最初のほうの伏線を忘れてしまうほどだ。
 正直、RPGにこれだけの設定をのっけられたのは驚嘆のほかない。

 JRPGの主成分であるキャラクターも、ベタすぎないバランスで揃っている。
 それぞれのキャラの設定・描写もこだわりが感じられ、少なくとも矢吹健太郎先生に「ナノマシンとは幼女を変形させるもの」という知識を植え付ける程度にはセンセーショナルだったと言えるだろう。
 それぞれの仲間との出会いから、パーティに正式加入するまでの話は、ワンピースさながらのていねいさでメインシナリオを脱線して描かれる。


 ただ、そんなシナリオとキャラが、システムとかみ合ってるかというと疑問が多い。
 主人公たちが乗るマシン(ギア)は、派手な空中戦を繰り広げるシーンがあるくせに、普段は貧弱なジャンプしかできず、アクションの苦手なプレイヤーを困らせる。
 飛べるんだろ!?飛べよ!
 また、おそらくジャイアントロボが大好きな人が設定したと思われるキャラがおり、彼女だけコクピットでなくギアの頭に乗って出撃するのだが、それがシナリオに関係するでもなく、何かパラメータに影響するわけでもなく、むしろそのまま平然と水中戦や高度空中戦をやってしまう現象が起きている。完全にムダ設定といえるだろう。


 そう、ここまでひいき目に書いてきたけれど、
 ゼノギアスはシナリオに対してシステム面がまったくお粗末なのだ。

 ここからの長文は、主にゼノギアスをDisる流れになる。
 だが、このゲームの問題点は、そのまま今のJRPGにも引きずられているかもしれない。「RPGとは何か」に関わる問いなので、丁寧に、誠実にDisっていきたい。


■パラメータの価値とそのバランス
 最初に一番致命的に残念だった点を述べる。

 ゼノギアスの戦闘は「すばやさ」に応じた疑似アクティブタイムバトル制をとっている。(コマンド入力待ちのとき停止するのでリアルタイムではない)
 その「すばやさ」はキャラごとに固定されていて、基本的には変化しない。
 フェイが11、シタンが13、リコやマリアは7固定。
 たった6の差だけど、リコさんが1回動く間に、シタン先生はなんと3回動く。

 そうなると当然シタン先生の能力はリコさんの1/3であるべきだが、攻撃力はリコさん44に対してシタン先生41。
 「たかだかすばやさ6点」とでも思ったのか!?
 したがってすばやさが10以下のキャラはほぼ存在価値が無い。このカースト制度により、リコさんなどは公式いらない子認定されている。無責任な!

 肉弾戦メンバーはシタン13・エメラダ12・フェイ11でほぼ確定。
 ボス戦では命中支援のためにバルトを採用する手があったり、ギア戦になると主砲として魔改造したビリーさんを投入したりするが、8人もメンバーがいるのに、この選択肢の狭さは勿体ないことである。

 なお「魔改造したビリーさん」とは、他のパラメータを全部捨てて、魔力増幅アクセサリだけを装備し、魔力増幅装置だけを装備したギアに乗ることで、あっさり9999ダメージを連発できるようになったビリーさんのこと。
 こういう工夫の余地があるのは面白いが、やはり極端なバランスという印象は拭えない。


■ゼノギアスの戦闘
 戦闘をいかに楽しくするか、というのはRPGの要の1つだと思うが、ゼノギアスは、「攻撃」コマンドが弱・中・強のコンボになるのが特徴だ。基本的には強攻撃だけぶっぱなすのが一番効率がいいのだが、弱・中・強の組み合わせで覚える必殺技が、最終的に火力の要になる。

 したがって、ザコ戦では「弱中強」「弱弱弱強」などで技を覚えるポイントを稼ぎ、ボス戦ではその時点で使える一番強い技を連発して(消費は無い)戦う。

 問題はそのボス戦のありかたなのだ。
 だいたいいつも「HPが減ったら回復魔法、そうでないときは攻撃」の繰り返し。
 1人のときは仕方あるまい。だが3人になっても変わらないので困る。
 その上、MP回復の手段が潤沢なので、とにかく負ける要素が無い。
 しかもどうやら「強敵=HPが高い」と誤解しているらしく、長期戦をすることが強さの指標だと言わんばかりに、無駄にしぶとい奴が多い。素人がRPGツクールで陥りがちな罠にきっちりハマっているではないか!

 終盤になるとようやく技巧派の敵が現れ始める。「○ターン以内に倒すとレアアイテムを落とすボス」などは頭を使った。
 ……最終的に魔改造ビリーさんで撃ち殺すことで解決したが。


■こんな装備で大丈夫か?
 わりとどのRPGでもつまらないなと思うのが、新しい街に到達して新しいラインナップの装備が売られていたときに、
 「一番いいのを頼む」
 以外の選択肢がなく、しかもだいたいそれが所持金の範囲に収まってしまうことだ。

 ゼノギアスの場合、やはりキャラの装備もギアのチューンも、
 「一番いいのを頼む」
 で済んでしまうため、お金を貯めるとか使うとか、そういう感覚が無い。
 終盤になると、魔改造ビリーさんのような工夫の余地が出てくるが、それ以外は、どうしても装備の刷新は単純作業になりがちだ。

 一番いいのを買うと明らかに軍資金不足になるよう設定してあって、戦闘のバランス自体は二番目の装備を基準に取られてるようにすれば、詰まった人が装備を買って強引に突破する、という選択ができるな……と考えた。

 JRPGって「レベル上げさえすれば誰でもクリアできるもの」と認識されてるけど、そこに「お金稼ぎをすれば」という要素を加えてもいいんじゃないかな。……まあどっちみち、それだけじゃPAR全盛になるだけだと思うけど。


■RPGとダンジョン
 「ゲーム」の定義から外れつつあるJRPGの中で、まだゲームらしい要素の1つに、「ダンジョンを進み、消耗していく中で、どのタイミングで補給に戻るか」という判断をせまられる、というものがあると思う。

 いまや安価なテントがあり、大抵のダンジョンにはセーブポイントがあり、ボスの前にもご丁寧に回復ゾーンがあるので、この要素は失われてしまった。
 ダンジョンが探索するものではなく、通過する一本道になってしまったのだから仕方ない。
 むろんゼノギアスもこのタイプのダンジョンがほとんどだ。

 だが「キスレブ下水道」だけは違った。
 MOTHER2のモグラ穴のように、広いダンジョンのあちこちでフラグをたてつつ、「いつ戻り、いつボスに挑むか」を常に判断する必要のあるダンジョンだった。
 この一番ゲームらしいダンジョンが、「リコさんの顔見せ」というシナリオ上ぜんぜん重要でないイベントであったのは皮肉なことである。


■固有名詞のバラバラ
 ゼノギアスには序盤から終盤まで次々と専門用語が出現する。
 ソラリスのアバルたちがゲブラーを使ってラムズを支配し、産まれたウェルスは『教会』のエトーンが処理してたりして、パルスのファルシのルシは危うくコクーンからパージされるところだったが、その辺はとにかくひたすら説明をしてくれるので何とかなった。

 どうでもいいけどストーン司教に憧れてエトーンになるのはおかしいだろ。
 そこはストーンになれよビリー!

 ……専門用語が多いのは別にいい。
 いわば固有名詞は全て専門用語であり、それは世界観の一部だ。

 気になって仕方ないのはその統一性である。
 主人公フェイ(中国語系)の乗るマシンがヴェルトール(ドイツ語系)なのは、話の流れを考えればまあいい。
 だがユーゲント(ドイツ語)出身のエレハイム(ドイツ語)さんの専用機がなぜヴィエルジェ(フランス語)なのかは説明が無い。
 シタン(日本)先生がヘイムダル(北欧)に乗ったのは偶然だがなぜか専用ギアもフェンリル(北欧)だった。
 その他、リカルド(スペイン)が乗るのはシューティア(ドイツ)、ビリー(英語)が乗るのはレンマーツォ(イタリアと見せかけて中国)……と来ると、もはや意図的にバラしてるとしか思えない。

 多国籍感・無国籍感を出す狙いなのかもしれない。
 それでもせめて、バルトのまわり(北欧しばり)みたいに、一人ひとりのまわりは統一感を持って固めてほしかった。


■DISC2という発明
 ヒントを得てない状態でパスワード解除装置を触ると、フェイが「なんだこりゃ?全然わかんないぜ」みたいなセリフを言うシーンがある。

 全然わかんないのはプレイヤーであり、わかんないから先に進めないのである。
 フェイに言われなくてもそんなことはわかってるのである。

 つまり、このイベントは、「俺がフェイを操作して、謎を解く」のではなく、「謎を解くフェイを、俺が操作する」イベントなのだ。
 JRPG全般に漂う傍観主義をよく表したセリフだと思った。

 ところがDISC2に入り、このゲームは驚くべき展開に入る。
 キャラクターのモノローグでシナリオを進める、という、有名な「サウンドノベル化」である。

「○○しようとした俺たちの前に××が立ちはだかった…」
 ↓
ボス戦
 ↓
「××は倒れた。
 俺たちは△△を守るため、□□へ向かった…」
 ↓
買い物+ダンジョン
 ↓
ボス戦
 ↓
「△△を手に入れた俺たちを待っていたのは☆☆だった…」
 ↓
合体変形ムービー
 ↓
ボス戦

 Wow!!テンポ速い!
 ワールドマップなんて要らんかったんや!

 制作日程の都合とも容量の関係ともいわれたこのサウンドノベル化だが、俺はむしろ、すごく納得のいく流れだった。
 実にゼノギアスになじむシステムだと感じた。

 俺は、RPGのシナリオは
(1)「敵の家のボスを倒してくれ!」
(2) ボス撃破
(3)「ありがとう、北に次の村があるぞ」
 のエンドレスワルツだと認識している。

 たとえばMOTHER2の場合は「街の不良を倒してくれ」→「ありがとう、交通封鎖は解いておこう」→「さらわれた女の子を助けてくれ」→「ありがとう、ライブハウスのバンドに会いたまえ」という風に事が進む。

 ところがゼノギアスは違う。
 村→森→砂漠の街まではいいとして、「先生を追って砂漠へ」→「謎の男に遭遇(ボス戦)」→「さわぎを聞きつけた兵士に捕まる」→「連行中にさらに賊に襲われる(ボス戦)」→「落とし穴に落ちて鍾乳洞へ」とのっけから強制移動・一方通行の連続である。
 自分の意志で戻る事はできないし、戻れてもたいして意味はない。

 つまり、いきなり敵の家に放り込まれるのだ。
 それが済むとまた次の敵の家に放り込まれるのだ。

 DISC1の段階から、ゼノギアスはすでにサウンドノベルだった。
 「俺がフェイを操作して、謎を解く」のではなく、「謎を解くフェイを、俺が操作する」ゲームなら、そのほうが都合が良い。
 パーティ編成の自由度も低く、装備更新も作業的であるなら、これで足りる。
 どうせ一本道のダンジョンなら、別に操作しなくていいじゃあないか。
 サウンドノベル化はごく自然なことで、もっとはやくこれを実施していれば序盤のペースも加速できただろうに、と思った。

 あとは序盤の伏線の量がすごいので、しおりと巻き戻しが搭載されるとありがたい。
 これで新ジャンル「ノベライズRPG」の完成である。

 なお、シナリオがサウンドノベル状態になっても、巨大ロボ登場イベントや敵のロボ合体シーンはムービー付きで表現するあたり、スタッフが「何をつくりたかったのか」が凄い伝わってきて胸熱になる。
 惜しむらくは、スタッフたちがRPGをつくるノウハウしか持たなかったことだ。


■3行でまとめろよ
 ゼノギアスは「ロボットもの」の名作だが、ゲームとしては完成しなかった。
 当時は「RPGで何でも表現できるようになった」と錯覚していたが、
 しょせんRPGではゲーム以外のモノは作れないのだ。
 
■2010-09-24
サイレントヒル
 地下道を歩いていたら、扉の向こうからギョリギョリギョリと『サイレントヒル』のノイズみたいな音がした。
 ここは静岡なので笑い事ではない。
 次にここを通るときには鉄パイプを用意しておかねばなるまい。
 
■2010-07-30
なぜ地属性は衰退したか
 古今東西、いろいろなファンタジーに属性が登場するが、その中でも飛び抜けて不人気なのが地属性である。
 いったいこれはどうしたことだ。

 地属性だけに地味だというのか!
 地面を割るとか十分ハデではないか!?
 母なる大地なのになぜ男臭いイメージしかないのか!?
 空中の敵に効かないとか誰が言い出したんだ!?
 雷が海中の敵に効く世界だぞ!がんばれよ地属性!


 原始、4属性といえばパラケルススの言う「火・水・土・空気」の4元素のことであった。
 ここにはしっかりと地属性が刻まれている。
 だが「ペルソナ」や「ルドラ」を見よ!
 4属性が「炎・氷・風・雷」になってしまっているじゃあないか!
 3属性を考えると真っ先に「炎・氷・雷」が出てくる。
 これはもう間違いなくFFの仕業であろう。

 いったいなぜここに雷属性が割り込んできたのか。 
 そもそも雷は炎や冷気と並べておくべきではない、もっと優位の属性ではないか?
 ギリシャ神話のゼウス、北欧神話のトールなど、神話でも雷を操る神は主神ないしはかなり重要な位置にいる。
 日本にも、雷を操る神といえば「天神」菅原道真がいる。八幡・伊勢に続く神社数を誇るゴッドである。
 ドラクエ3のように、雷属性は選ばれた勇者のみが扱えるものであるべきなのだ。

 FFでも海外版の「ミスティッククエスト」では、基本の黒魔法がクエイク・ブリザド・ファイア・エアロの4種となっており、サンダーはより上位の魔法に位置づけられている。
 クリスタルが火水風土なのだから当然といえば当然といえよう。

 FFが気軽に「サンダー」とか言い出さなければ、雷の優位性は保たれ、したがって地属性が競合の末はじき出されることもなかったのである。


 しかしなぜ土がはじき出されなければならなかったのか。
 「火⇔水」「土⇔風」の対立はわかりやすく、雷がこれを崩すスキはないように思える。

 風と雷が肩を並べた例を考えてみると、まっさきに「風神・雷神」が頭に浮かぶ。
 雷神は前述の天神とつながるが、風神はどんな神なのかよくわからない。二つ合わせて天候を示している、とも言えるが、それでも並列ではあるまい。
 風と雷を並べてしまったのは「風神雷神図屏風」の俵屋宗達のせいなのかもしれない。
 そしてそのせいで、4属性から地属性がはじき出されたのだ。
 
 つまりFFと俵屋宗達のせいだったんだよ!
 なんだってー!


■おまけ

 ここまで「雷が地属性のポジションを奪った」という例を扱ってきた。
 だが実際は、パラケルススの4属性や中国の五行思想(木火土金水)を尊重して、地属性を残しつつ、この中に雷を入れこもうという試みも結構みうけられる。

 では雷はどの属性に入っているのか?

 「聖剣伝説2」では、風の精霊ジンがサンダーボルトを使う。
 「ロマサガ3」では水の術(玄武術)リストの中にサンダークラップが含まれている。
 「天上天下」では、土の氣を操る奴が、地電流と称して電撃技を使っていた。

 稲妻は、気体中の分子が電子をはじき出され、プラズマ化することで光っている。
 プラズマは固体・液体・気体とのいずれとも異なる第4の状態であり、これをパラケルススの4元素と対応させようと言い出したのはクルックスという人だった。
 理科の実験で使ったクルックス管を編み出した人である。
 いわく、土=固体、水=液体、空気=気体、そして火がプラズマである。

 実際、ものが燃えるときに出ている炎もアレはプラズマなので、化学的に分類すれば雷は火属性であってしかるべきであろう。

■2017-10-19追記

 そもそもなんでFF1ではファイアとサンダーがレベル1で、ブリザドがレベル2なんだよ!普通サンダーを上位にしないか!? という疑問をぶら下げていたところ、「ウィザードリィが元ネタでは」という情報をいただいた。過去日記を放流するとこういうことが起きるので大変ありがたい。
 確かにウィザードリィにはハリト(火の玉)、モリト(電撃)があり、それより上位の魔法としてダルト(冷気)がある。属性相性はないのでただのフレーバーだが、さらっとサンダーがファイアと肩を並べたのはここに源流があったとみて間違いなかろう。
 ただ、電気が利用されていないファンタジー世界になぜ電撃という概念があるのか、落雷レベルになるとそれはもう魔法ではなく神の所業ではないか、という疑問はそのまま残る。ここで「ゲームのせつめいしょ」を確認してみると、モリトは「火花を呼び起こす」としか書いてない。おそらく原語ではsparkと書かれていたと推測するが、これがどこかで電撃と解釈され、それが雷魔法が誕生した理由ではないか、というのを現段階の結論としておこう。
 
■2010-05-25
かもしびと
 さまようよろい、メタルスライム、ベビーサタン、くさったしたい。
 がいこつけんし、アニマルゾンビ、ミイラおとこ、くさったしたい。

 「くさったしたい」というネーミングは、ひどすぎないか?

 あまりにもそのまますぎるじゃないか。
 「さまようよろい」なんかもそのままだが、これは鎧が彷徨ってる部分にすでに驚きがあるから納得できる。
 「うごくせきぞう」も、石像が動くからすごいのだ。
 そこにきて「くさったしたい」はどうだ。普通なら「動いている」「生きている」ことに驚くはずではないか。なのに「腐る」という死体にとってどうにもできない部分を抽出したこのネーミング。もはやコレ悪口だろ。

 いくら魔物とはいえ、元は誰かの遺体だぞ。
 もうちょっとこう、敬意というか、畏敬の念を払えよ。
 妻がいたかもしれぬ、子がいたかもしれぬスミスさんに対して「くさったしたい」呼ばわりは酷いだろ。
 死人にムチ打つような真似はよすんだ!グリンガム的な意味で!


 ただドラゴンクエストモンスターズシリーズの交配システムなんかを見ると、くさったしたいは誰かの屍ではなく「そういう魔物」として扱われているようだ。
 それはそれで、「犬の睾丸に似てるからイヌノフグリと名付けよう」みたいなデリカシーの無さを感じる。
 腐ってるのが常体で有益なら、それは「腐敗」ではなく「はっ酵」と呼ぶべきだ。
 はっ酵した死人……

 よろしい。ではいまから「くさったしたい」は「醸死人かもしびと」じゃ!
 さあ、ゆくがよい。
 
■2010-04-26
勇者のくせに
 PSP Goを買った時についてきた「勇者のくせになまいきだ。」が面白かったので、最新作をダウンロードしてきて先日クリアをなしとげた。

 簡単にいうとダンジョンを掘って魔物を出して、やってきた勇者を倒していくリアルタイムストラテジー。

 
『大地讃頌』

はっきり言うと、この唄のテーマはありふれたテーマ──『大地を褒めること』です


母なる『大地』のふところにッ!我等人の子の『喜び』はあるッ!
『大地』を愛せよッ!『愛=理解』!!
『大地』に生きる人の子等ッ(人の子等ッ)!
その立つTSUTYYYYYYYYYYYYY!!に『感謝』せよォーーーーッ!

(朗読)「愛して『土』を手に入れることは最上である
愛してその『土』を失うことはその次によい」

母なる『大地』を‥‥静かな『大地』を‥‥!
『大地』を褒めよッ!讃えよッ!『土』をッ!僕は敬意を表するッ!
『恩寵』の豊かな‥‥豊かな『大地』ッ!
大地大地大地大地大地大地大地大地大地大地大地大地大地大地大地大地大地!!
『讃え』よッ!『讃え』よ、『土』をォォーーーーッ!(ドグシャアァ)

母なる『大地』を‥‥平和な『大地』をッ!!
『讃え』よ!『褒め』よッ!『土』!褒めずにはいられないッ!
『讃え』よ!『土』をォォーーーーッ!

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

母なる大地を AH────────

 母 な る 大 地 を  AH────────!!

(バァ――――z____ン)


 思わず関係ないコピペを貼ってしまうくらい、このゲームでは土が大切だ。
 魔物は養分の含まれる土を崩すと生まれる。
 そして死んだ/殺された魔物は、養分を周りの土に還す。
 死んだ勇者も養分になる。

 あまりダンジョンを広々と掘ると養分の受け皿がなくなるし、かといって掘らないと魔物が出せない。
 勇者や魔物には動きにそれなりにクセがあるので、どんな形にダンジョンを掘るかで、最終的にできる魔王軍の戦力が変わってくる。
 最適解はほとんど無いので試行錯誤の連続だ。

 そして驚くべきことに、ステージは6~8ステージ×3エリアしかない。
 1-1から3-8まで、侵入してくるパーティを退ければ終了なのだ。
 低価格ソフトにせよ、すごいボリュームの少なさ……に見えた。

 が、数々の試行錯誤と運がないと、8ステージを抜くのは難しい。
 ゲームオーバーが日常茶飯事である。
 個人的な感覚としては、テーブルマウンテンが3つあるような感じだ。

 シナリオ中に魔王の繰り出す激しいメタ発言と、ゲーム内のほぼすべての固有名詞に仕込まれたパロネタが、この厳しいゲームを「ユルさ」でコーティングしている。
 とくにパロネタは徹底しており、一作目の最初からすでに「STAGE1 ぼくに このてを よごせというのか」であるのでけしからん。各方面に謝っておいた方がいいレベル。


 もし興味を持ってくれたPSP使いがいたら、無料体験版がけっこー遊べるので、ダウンロードしてみてほしい。
 なんでわざわざこんな日記を書いたかというと、いつか出会ったときに協力対戦モードをやってみたいからなのだ。
 
■2010-02-27
空間図形
 ちょっとドラクエ3の世界を思い描いていただきたい。

 ドラクエ3に限ったことではないが、RPGのワールドマップは四角いことが多い。
 そして、その四角の上下左右の縁は、それぞれ逆側につながってループしている。
 いったいこの世界は、どういう立体になっているんだろう?

  • 正方形のマップを用意する
  • 半分に折ってのり付けする
  • それを筒状に巻いて完成

トーラス
できたァーッ!!

 上下の縁と左右の縁をそれぞれ合わせれば良いのだから簡単だ。
 これだと地面がペラペラだが、実際はもうちょっと厚みがあるんだろう。
 地図にある程度の誤差があるのは当然だ。
 断面が細長ーい楕円形の、巨大なドーナツ、って感じだろうか?


 「これだと筒の中に陽が当たらなくね?」という疑問も当然ある。
 が、ドラクエ3では南北の位置にかかわらず、昼夜の時間が一緒だ。
 このような立体で、それを実現するには、太陽は筒の内側になければいけない。
 筒の内側が昼で、外側が夜になる。

 そしてこの立体は自転しているわけではなく、キャタピラのようにじわじわと地表が動いて、外側になったり内側になったりしているのだ。
 うわっ……キモい……。
 俺、この世界、守りたくない……!
 
■2010-02-17
ひみつのたからばこ
 JRPGという、ゲームとしてはちょっと歪んだジャンルにふさわしいのは、いったいどんなシナリオだろうか?

 RPGに凝ったシナリオをのっけようとすると、どうにも邪魔くさい。
 場合によってはゲームの阻害にしかならんこともある。
 「コイツはシナリオ上ここで離脱するので、ここまで育てた人はご愁傷様」
 みたいな状況、みんな覚えがあることだろう。
 いくらテーマが「命」だからってここでコイツを殺すなよ!

 制作者が何らかのテーマを発信したい場合、小説や映画のほうがよっぽど向いている。
 どうしてもゲームにしたいならノベルゲーにすればよい。
 間に迷宮だとか戦闘だとかを挟んだら、テーマを語る上で邪魔でしかない。



 ここでふと、一冊の攻略本を思い出した。
 ご存じの人はいるだろうか、MOTHER2の『ひみつのたからばこ』を。

 この攻略本は、最初から最後まで、「冒険から帰ってきた僕のネスが、僕に語った冒険談」という形式の小説になっている。
 MAPはネスの手書きという設定だし、お店や敵の情報も小説の欄外に書かれている。
 こういう本が出るということ自体が素晴らしい。

 ここに、JRPGのシナリオのあるべき姿の1つが見えてきた。
 RPGは「自ら操作して進める」という点で、小説や映画と大きく異なる。

 小説や映画では、出逢い、戦い、傷付き、成長するのは主人公であり、主人公は、作中でその成長を言葉や行動で示さなければならない。
 だがゲームの場合は、必ずしもそうではない。
 励まされても、感謝されても、ネスはノーリアクションでよい。その励ましを受けるのは、これから十字キーを前に入れるプレイヤー自身であればよく、その感謝を受けるのは、時間を割いて多くの戦闘をこなしたプレイヤー自身であればよい。

 極端な話、「あの時のお前の言葉に勇気を貰ったんだ」と主人公が喋るのはナンセンスで、クリア後にプレイヤーが「あのセリフはテンションあがったなー」と思うのが本来なのだ。
 これは難しいことだ。エンタ芸人がテロップなしで人を笑わせるくらい難しい。
 だが全員が全員、同じシーンで同じ感想を抱く必要はない。
 むしろバラバラであってよい。

 クリア後に、それぞれ違う「ひみつのたからばこ」が書けるようなシナリオこそ、RPGのシナリオが力を入れていくべき方向だろう。
 そこを忘れてしまっては、映画には一生かなわない不遇なエンターテイメントになる。



 以前まったく無自覚に書いた、サガみそプレイ日記
 必要条件でも十分条件でもないが、フリーシナリオは一つの根本的手段かもしれない。
 たとえばサガフロ裏解体新書のヒューズ捜査日記は、あれにマップなどの情報をくっつけたら立派に「ひみつのたからばこ」ができよう。

 ……誰でもwikiから攻略情報を引き出せるこの時代、「ひみつのたからばこ」みたいな攻略本を同人で作る奴、いないのかな?
 世界樹とか、けっこー合いそうな気がするけど。
 
■2009-09-17
秘宝を求めて
 SaGa2がリメイクされた。

 原作を小学生のころからプレイし倒している以上、やらないわけにはいかない。
 久しぶりにRPGをプレイする好機だ。
 残念ながらせんせいは村一番の美人ではないようだが。

 意外にもテンポよくできていて、サクサク進める。
 俺がマップを暗記していることを差し引いても進行が早い。
 サガみそよりもおおらかなシンボルエンカウントは、ランダムエンカウントだった原作よりも快適かもしれない。バトルのテンポもかなり気を使っている印象。

 とりあえず、変身テーブルが一部さしかえになっていて参った。
 そりゃそうだ、モンスタークリアの英知がそう簡単に生きちゃ困る。
 逆に言えば、そのほかのセオリーはだいたい通用する。
 追加イベントをすべて無視すれば、ほぼ原作どおりの時間でクリアできるかもしれない。イベントの追加を、無視して差し支えなさそうな程度に抑えたのは英断だったと思う。

 さしあたって安心したのは、
 「カイもいっしょとは つごうがいいし、ネ★」
 にしか見えなかったライノサウルスのセリフが、ちゃんと
 「都合がいい 死ね!」
 と書かれていたことでした。
 
■2009-01-15
秘宝伝説ふたたび
 SaGa2。
 ゲームボーイ屈指の名作であり、シリーズ最強の一角をになう名作である。
 それがDSで、ポリゴンで、フルリメイクされるらしい。
 テンポのよさとマップの視認性を死守してくれれば名作になりそうだが、よく考えたら大変なことに気が付いた。

 旅立ちのときだけ同行してくれる、「せんせい」というキャラがいた。
 せんせいはスライム族である。
 だが、そのグラフィックは、SaGa1の「むらいちばんのびじん」を使いまわしていた。

 そもそも「むらいちばんのびじん」がスライムだったSaGa1が凄すぎるという話は置いておいて…
 これがポリゴンキャラにリメイクされたら?

 まさか村一番の美人教師が我々に同行するのか!?
 村一番の美人教師に「今の呼吸を忘れるな!」とか褒められるのか!?
 あげく村一番の美人教師が「とかす」を…ええーっどういう状況!?

 これは期待せざるを得ない。
 リメイク商法に神が降りる瞬間がやってくるぞ!
 
■2009-01-10
バキキ
 「キューバ危機」をカタカナで表記してみると、キューバキキ!
 危機というにはあまりにも交通事故っぽい。

 ぜんぜん関係ないけど、新年シレン占い2009のUPが遅れたのは、あまりにモチベーションの低いプレイになったためテキストに起こすのがめんどくさかったからです。
 
■2008-06-22
続・風来のシレン3
 風来のシレンですが、ようやくシナリオモードを終えました。

 シナリオモードっつーのは、身もふたも無い言い方をすると、全200フロア近くあるテーブルマウンテンを、要所要所にある地下水脈の村で体勢を整えたり稼ぎを行ったりして、セーブしながら少しずつ少しずつ踏破していくモードなのです。
 最後のほうは即死の危険性のあるモンスターがゴロゴロしていて相当な緊張感でした。
 ていうかこの期に及んで、なぜゲイズを強化するか。

 無事シナリオを終えたので、次は千年前にタイムスリップして、各種「もっと不思議」のほうに潜ろうと思います。
 当然レベルは1から、アイテムも持ち込みナシの未識別。
 ようやくシレンらしくなってきた。

 ところで千年前の世界でおなじみのどうたぬきを拾ったんですけど、
 同田貫源馬って平安時代より前の人だったんだ!?
 というのが今作のシナリオの一番のビックリポイントです。
 
■2008-06-21
風来のシレン3
 今月はだいたい『風来のシレン3 ~からくり屋敷の眠り姫~』で遊んでいます。
 レベル継続!とかよくわかんないこと言ってるなあと思ったら、要するにシナリオモード搭載ってことなんですねわかります。

 そんでそのシナリオをどんどん進めてるんですけどね。
 ○○ってキャラが死んだんですよ、2章くらい前に。
 で、続きやるかと思って、冒険の書をみたら、


  風来のてばさきまる
  第23章 からくり屋敷の秘宝 生きていた○○



 なんて酷いサブタイトル。
 こんなに酷いのは「第136話 決着の時!!マスターアジア暁に死す!!」以来だ。
 
■2008-06-01
実家の状況
 実家では、「もじぴったん」のことを「ヤスヨさん」と呼んでいる。
 わけを話すと長くなるが、そう呼んでいる。
 ちなみに「ヤスヨさん」とはお隣の奥さんの名前だ。

 また、祖母は新聞のクロスワードを解くためのチートツールとして「もじぴったんDS」のワードサーチを大活用している。
 そういう訓練を施した。
 
■2008-04-04
もじぴったんWii
 なんかWiiポイントがミニストップで買えるようになっていたので、「もじぴったんWii」を買ってきた。

 こ、こいつ、1000円のくせに…!
 wifi全国対戦が熱すぎるじゃねえか!

 どこの誰とも知らぬ奴を相手に…
 がんばって「う」「ん」「こ」を揃える、手に汗握る戦いよ!!

 あえて「う」「ん」を作って相手を誘い、「うんこ」を作られたら華麗に「運行」にして大人ぶる、というシチュエーションもたまらないものがある。
 こんな事ばかりしているから勝てないんだということも重々承知の上だ。