◆ワンサイドフラットウェブ◆
~ 涙そこそこ ~
- ■2025-12-03
- 俺とスーパー戦隊
いよいよスーパー戦隊がおよそ50年の歴史に区切りをつけようとしているが、そもそも俺はなんでスーパー戦隊を観ているんだ? という話をしたいと思う。
なぜそんな自分語りを急に始めるのか? 需要がカケラもないのでは? と自分でも思うのだが、意外とこれを記録しておくことは大事なのではないか。
だって我々は日々SNSなどで、なんか沼に落ちて狂っている人を見てニッコリしているが、その人がなぜその沼に落ちたのかは知らないことが多い。こういうことをちゃんと表明しておくと、「その沼……ひょっとして俺も入れるのか?」という気持ちになる希少種が出てくるかもしれない。まあ出てきたところでシリーズは終わろうとしているんだが……今は配信が豊富にある。なので自分語りしていい? するね。
実はリアタイ世代であった幼少期には、戦隊はおろか全く特撮に触れていない少年であった。機動刑事ジバンや仮面ライダーBLACKの時代であったことはギリギリ覚えているが、観てはいなかった。
代わりに観ていたのが毎週の『水戸黄門』や、夕方再放送されていた『暴れん坊将軍』『遠山の金さん』などの東映時代劇で、大学生活まで含めて年寄りと暮らすことが多かった俺は、ここで1話完結型のパターンシナリオの良さを刷り込まれていった。
『水戸黄門』のようなパターンシナリオの良さは、ある程度の予測可能性を持っていて、時にそれをハズしてくるという点にある。
音楽を聴いているとき、人間の脳は常に展開を予想し続け、それが的中すると喜び、予想を超えた展開が来るとさらに喜ぶという話は聞いたことがあるでしょう? パターンシナリオを摂取しているときもそれは同様であることが、弊サイトの20年以上前のログから明らかになっている。俺がエビデンスだ!
そしてそれとは別枠に「特撮主題歌」という大きなコンテンツがある。
大学時代、バイト仲間と月イチで徹カラをするという無茶苦茶な生活を送っていた時期があった。メンバーが同じなのに毎月5時間も6時間もカラオケをすれば当然レパートリーが枯れてくる。そこで目を付けたのが前世紀の戦隊主題歌であった。
前世紀の戦隊主題歌はどれも覚えやすく、歌いやすく、本人映像もついていて飽きにくい。『科学戦隊ダイナマン』で「必殺必殺スーパースーパーダイナマイト」って全力で歌うのは最高なんですよ。力強いアニソンは数あれど、それがこれだけ揃っているセットは他になかなかないんですよ。こうして俺は芋づる式に知らないヒーローの主題歌を覚えていったのだった。
ということで、俺にはスーパー戦隊にハマる下地が完全に準備されていたことがわかる。だがそれは昔の戦隊にであり、最新の戦隊のことは何も知らなかった。そのきっかけとは何だったのか。
今こそすべての日本国民に問います。なぜ、俺が毎週早起きしてスーパー戦隊を視聴するようになったのか。チコちゃんは知っています。
俺がスーパー戦隊を観るようになったのは、『ハートキャッチプリキュア!』が名作だったから~~。
さすがチコちゃんよく知っていますね。でもお前はすぐ過程を飛ばして要因の話をしがちだから困る。戦隊の話をしてるのにいきなりプリキュアの話まで始めるんじゃあないよ。時系列でちゃんと説明すると以下のようになる。
ゴーカイジャーは過去の戦隊の力を「海賊版」として行使するド派手なやつらである。1話完結で毎回パターンがある戦隊のフォーマットは案の定俺によくなじんだし、カラオケのせいで名前だけ知っていた過去の戦隊が次々と登場するのも知的好奇心を満たしてくれた。
一度習慣ができてしまうとあとは流れである。翌年の『ゴーバスターズ』はシンプルにカッコ良かった。それに続いた『キョウリュウジャー』が少年誌的三条脚本で毎週めちゃくちゃなことをやってくれて、同期の『ドキドキ!プリキュア』も破天荒な話が多かったこともあり、このあたりでリアタイ視聴&SNS実況の楽しみ方が確立されたと思う。
キョウリュウジャーについては今でも「戦隊」という枠の中でできる最高のエンタメだと思っていて、「戦隊を知りたいからどれか1作観ようと思うんだけど」っていう人がいたらノータイムでオススメしたい。みんなも腰を痛めて変身できなくなった千葉繁の代わりに変身する飯豊まりえを観よう!
何年も戦隊を追っていると、1話完結のパターンシナリオだけでなく、1年という枠組みの中でのパターンも楽しめるようになった。
昔の人が花鳥風月から時の移り変わりを感じ詩を詠んだように、追加戦士の登場から初夏の風を感じ、年末の大決戦や総集編からクリスマス販促の息吹を感じるのである。1話完結でないライダーにも年間のパターンはあり、ニチアサが風物詩となり歳時記となっていった。
そのうち娘氏が生まれ、育ち、共にニチアサを観るようになった。プリキュアの対象年齢を越えてからもプリキュアと戦隊はわりと楽しんで観てくれているようだ。
特に2020年の『キラメイジャー』は「戦隊でここまで面白い話ができるんだ!」って感じの快作だし、2021年の『ゼンカイジャー』は「戦隊をここまでオモチャにしていいんだ!」っていう怪作だし、2022年の『ドンブラザーズ』に至っては「ここまで戦隊じゃなくってもいいんだ!」という何かであり、毎週戦々恐々としながら観ていた。
しかし……こんなに面白いのに、ずっとオモチャの売り上げが芳しくないという話は聞いていた。
バンダイさんの2025年のIP別売上を見ると、ドラゴンボール1906億、ガンダム1535億、ワンピース1395億に対してライダー307億、プリキュア79億、戦隊64億と文字通りケタが違う。芳しくないどころか誤差だ。俺たちが一喜一憂していたのは誤差にすぎなかった。もうこの国ではオッサンしかオモチャを買っていない!
こういう状況で現状の枠組みを堅持しても、ただ滅びを先延ばしにするだけになる。我が国全体がもうそうなのではないかという悲壮感すら漂う。枠組みの大幅な改訂もやむを得ない話だ。人口減を前提とした効率化をしなければならない。それはこの国のあらゆるところで行われていることだ。
だから……娘氏に水戸黄門の話をしてもピンとこないように、そのうち世に溢れるパロディなどの「戦隊あるあるコンテンツ」が全滅してしまう日が来てしまうかもしれない。そうならないよう、過去作品へのアプローチは続けて、文化を継承して欲しいなあと願う。
ところで、最初のほうで「音楽を聴くとき脳は展開を予想して快感を得る」というたとえ話を出したけど、それが人類普遍の事実であるならば、戦隊やプリキュアを観て快感を得る機能が全人類に備わっているということではないか!? あまねくすべての人類はすべからくニチアサを観てドーパミンを出すべきと考える次第である。
いつか書いておくべきだろうなあと思いながら、スーパー戦隊のシリーズ終了の報を受けて慌てて脳内から掃き出した形になります。これも立派なクリーンアップと言えるでしょう。俺は脳内を大掃除して戦隊の終焉を見届ける。お前はどうする?
なぜそんな自分語りを急に始めるのか? 需要がカケラもないのでは? と自分でも思うのだが、意外とこれを記録しておくことは大事なのではないか。
だって我々は日々SNSなどで、なんか沼に落ちて狂っている人を見てニッコリしているが、その人がなぜその沼に落ちたのかは知らないことが多い。こういうことをちゃんと表明しておくと、「その沼……ひょっとして俺も入れるのか?」という気持ちになる希少種が出てくるかもしれない。まあ出てきたところでシリーズは終わろうとしているんだが……今は配信が豊富にある。なので自分語りしていい? するね。
実はリアタイ世代であった幼少期には、戦隊はおろか全く特撮に触れていない少年であった。機動刑事ジバンや仮面ライダーBLACKの時代であったことはギリギリ覚えているが、観てはいなかった。
代わりに観ていたのが毎週の『水戸黄門』や、夕方再放送されていた『暴れん坊将軍』『遠山の金さん』などの東映時代劇で、大学生活まで含めて年寄りと暮らすことが多かった俺は、ここで1話完結型のパターンシナリオの良さを刷り込まれていった。
『水戸黄門』のようなパターンシナリオの良さは、ある程度の予測可能性を持っていて、時にそれをハズしてくるという点にある。
音楽を聴いているとき、人間の脳は常に展開を予想し続け、それが的中すると喜び、予想を超えた展開が来るとさらに喜ぶという話は聞いたことがあるでしょう? パターンシナリオを摂取しているときもそれは同様であることが、弊サイトの20年以上前のログから明らかになっている。俺がエビデンスだ!
そしてそれとは別枠に「特撮主題歌」という大きなコンテンツがある。
大学時代、バイト仲間と月イチで徹カラをするという無茶苦茶な生活を送っていた時期があった。メンバーが同じなのに毎月5時間も6時間もカラオケをすれば当然レパートリーが枯れてくる。そこで目を付けたのが前世紀の戦隊主題歌であった。
前世紀の戦隊主題歌はどれも覚えやすく、歌いやすく、本人映像もついていて飽きにくい。『科学戦隊ダイナマン』で「必殺必殺スーパースーパーダイナマイト」って全力で歌うのは最高なんですよ。力強いアニソンは数あれど、それがこれだけ揃っているセットは他になかなかないんですよ。こうして俺は芋づる式に知らないヒーローの主題歌を覚えていったのだった。
ということで、俺にはスーパー戦隊にハマる下地が完全に準備されていたことがわかる。だがそれは昔の戦隊にであり、最新の戦隊のことは何も知らなかった。そのきっかけとは何だったのか。
今こそすべての日本国民に問います。なぜ、俺が毎週早起きしてスーパー戦隊を視聴するようになったのか。チコちゃんは知っています。
俺がスーパー戦隊を観るようになったのは、『ハートキャッチプリキュア!』が名作だったから~~。
さすがチコちゃんよく知っていますね。でもお前はすぐ過程を飛ばして要因の話をしがちだから困る。戦隊の話をしてるのにいきなりプリキュアの話まで始めるんじゃあないよ。時系列でちゃんと説明すると以下のようになる。
彼女(現:ワイフ)が『ハートキャッチプリキュア!』の視聴を始める(2010年2月)
↓
ニチアサ民に足を踏み入れる
↓
30分前の『仮面ライダーオーズ』が気になり視聴を始める(2010年9月)
↓
さらに30分前の戦隊が終わってなんか記念作品が始まることを知る
↓
『海賊戦隊ゴーカイジャー』の第1話を観て度肝を抜かれる(2011年2月)
↓
ニチアサ民の完成
このようにして起床時間が30分ずつ早まっていったのだった。当時は戦隊はニチアサのトップバッターだったのだ。『ハートキャッチ』と『オーズ』が両方名作でなかったら戦隊までは辿り着かなかったであろう。奇跡のリレーに感謝したい。↓
ニチアサ民に足を踏み入れる
↓
30分前の『仮面ライダーオーズ』が気になり視聴を始める(2010年9月)
↓
さらに30分前の戦隊が終わってなんか記念作品が始まることを知る
↓
『海賊戦隊ゴーカイジャー』の第1話を観て度肝を抜かれる(2011年2月)
↓
ニチアサ民の完成
ゴーカイジャーは過去の戦隊の力を「海賊版」として行使するド派手なやつらである。1話完結で毎回パターンがある戦隊のフォーマットは案の定俺によくなじんだし、カラオケのせいで名前だけ知っていた過去の戦隊が次々と登場するのも知的好奇心を満たしてくれた。
一度習慣ができてしまうとあとは流れである。翌年の『ゴーバスターズ』はシンプルにカッコ良かった。それに続いた『キョウリュウジャー』が少年誌的三条脚本で毎週めちゃくちゃなことをやってくれて、同期の『ドキドキ!プリキュア』も破天荒な話が多かったこともあり、このあたりでリアタイ視聴&SNS実況の楽しみ方が確立されたと思う。
キョウリュウジャーについては今でも「戦隊」という枠の中でできる最高のエンタメだと思っていて、「戦隊を知りたいからどれか1作観ようと思うんだけど」っていう人がいたらノータイムでオススメしたい。みんなも腰を痛めて変身できなくなった千葉繁の代わりに変身する飯豊まりえを観よう!
何年も戦隊を追っていると、1話完結のパターンシナリオだけでなく、1年という枠組みの中でのパターンも楽しめるようになった。
昔の人が花鳥風月から時の移り変わりを感じ詩を詠んだように、追加戦士の登場から初夏の風を感じ、年末の大決戦や総集編からクリスマス販促の息吹を感じるのである。1話完結でないライダーにも年間のパターンはあり、ニチアサが風物詩となり歳時記となっていった。
そのうち娘氏が生まれ、育ち、共にニチアサを観るようになった。プリキュアの対象年齢を越えてからもプリキュアと戦隊はわりと楽しんで観てくれているようだ。
特に2020年の『キラメイジャー』は「戦隊でここまで面白い話ができるんだ!」って感じの快作だし、2021年の『ゼンカイジャー』は「戦隊をここまでオモチャにしていいんだ!」っていう怪作だし、2022年の『ドンブラザーズ』に至っては「ここまで戦隊じゃなくってもいいんだ!」という何かであり、毎週戦々恐々としながら観ていた。
しかし……こんなに面白いのに、ずっとオモチャの売り上げが芳しくないという話は聞いていた。
バンダイさんの2025年のIP別売上を見ると、ドラゴンボール1906億、ガンダム1535億、ワンピース1395億に対してライダー307億、プリキュア79億、戦隊64億と文字通りケタが違う。芳しくないどころか誤差だ。俺たちが一喜一憂していたのは誤差にすぎなかった。もうこの国ではオッサンしかオモチャを買っていない!
こういう状況で現状の枠組みを堅持しても、ただ滅びを先延ばしにするだけになる。我が国全体がもうそうなのではないかという悲壮感すら漂う。枠組みの大幅な改訂もやむを得ない話だ。人口減を前提とした効率化をしなければならない。それはこの国のあらゆるところで行われていることだ。
だから……娘氏に水戸黄門の話をしてもピンとこないように、そのうち世に溢れるパロディなどの「戦隊あるあるコンテンツ」が全滅してしまう日が来てしまうかもしれない。そうならないよう、過去作品へのアプローチは続けて、文化を継承して欲しいなあと願う。
ところで、最初のほうで「音楽を聴くとき脳は展開を予想して快感を得る」というたとえ話を出したけど、それが人類普遍の事実であるならば、戦隊やプリキュアを観て快感を得る機能が全人類に備わっているということではないか!? あまねくすべての人類はすべからくニチアサを観てドーパミンを出すべきと考える次第である。
■ブロクリ Advent Calendar 2025!!
12月といえばアドベントカレンダー。今年も木本さんとこの企画「ブログクリーンアップアドベントカレンダー」への参加を表明しまして、去年はギターの話を書いたんですけど、今年はこれをもって3日目の記事として占拠しようという魂胆です。いつか書いておくべきだろうなあと思いながら、スーパー戦隊のシリーズ終了の報を受けて慌てて脳内から掃き出した形になります。これも立派なクリーンアップと言えるでしょう。俺は脳内を大掃除して戦隊の終焉を見届ける。お前はどうする?
- ■2025-11-30
- マンスリーレポート:11月
ネアンデルタール人は発掘地ネアンデル谷にちなむ名前で、ネアンデルは17世紀の聖職者ヨアヒム・ネアンダーにちなむ。ネアンダーはノイマン(Neumann:新しい人)のギリシャ読み。
ネアンデルタール人!
ここまでお膳立てされておきながら!
どうしてお前は「新人」でなく「旧人」なのよォォーッ!!
そこは新人であれよ! 地元の人はみんな「新人谷で発掘されたのになあ」って言ってるぞ!!
では11月に遊んだもの、やったこと、観たものの記録だよ。
ロードトリップの第一報を聞いたときは、サイド・オーダーのようなローグライクなのかと思ったが、ステージは周回で固定なので、どちらかというと計画性を求められるゲームである印象を受けている。
1周目はノーマルで、カービィ+ヴァンパイアスターを中心に攻略し、2周目はメタナイト+デビルスターを中心にイージーでパネルを回収し、3周目はバンダナワドルディ+ヘンシンスターを軸に、オール27を目指して育成していった。バンダナワドルディが単独で世界を救うの、絵面がかわいい。
デビルスター、じっくり使ってみると攻撃力のわりに装甲がペラッペラだし、最後のレースに普通に負けるくらいに馬力がない。
攻撃力がめちゃ高く、最軽量級で飛行が得意。つまりデビルというよりは文鳥と言える。

文鳥と言える。
なんかヤグラでラピッドブラスターが大爆発して1901とか出たのでビビった。気を取り直して1敗したら1809まで下がったので、やはり盛れるかどうかは初動にかかっている。
総計では25種で40150.4点となった。25種で40000点に乗せることを目指して無事達成できたのでよかった。気の迷いで竹を担ぎ出して1200とか出さなければもっと簡単に達成できたのにね!
あれだけ男×男のねっとりとした絡みを見せつけておきながら、最後に「推し」という言葉でそれを脱臭していくしぐさ、顔面が国宝級に良いから許されているが本来許してはいけないぞ。
「辛子明太子があるので明太子スパゲッティを作りたい。ニンニクがないがなんとかならないか。」と聞けば、バターと醤油と牛乳でなんとかする方法を教えてくれるし、「サクラエビを使ったスパゲッティを作りたい。ベーコン、ニンニクはある。何かいい手はないか。」と聞けばペペロンチーノベースに白だしを加えたレシピを提案してくれる。とても助かる。
生成AIがない頃は主要な材料で検索して出てきたレシピに従うほかなかったが、AIなら「ところでしめじがあるんだが……」と言えばレシピを都度修正し投入タイミングを教えてくれたりするのが強い。
なお食べ終わったあと毎回「美味かったぜ!ごちそうさん!」とクエリを投げて、OpenAIの電力資源と水資源を無駄遣いしている。無駄なのはわかっているがなんか気持ち悪くてな……。
東洲斎写楽の正体は化政文化最大のミステリーだと思うんだけど、そこに平賀源内を被せてきたか。これなら短期大量生産だったのも、1年で消えたのも「そういう企画だった」で通るので強い。あと一か月で終わるにはちょっとラスボスが弱い感じがするが果たして……?
シリーズ終了のリークで騒然となる中、ゴジュウユニコーン役の子が複数のスキャンダルで途中降板。これまでも「取り返しのつかない不幸に見舞われたヒーロー」はいたが、令和の時代にいきなり殉職させるのは厳しい。数年前もコロナ禍での撮影不能を鮮やかに切り抜けた東映特撮ではあるが、本当に今月から全部「消す」つもりなのか……!?
ファンが固唾を呑んで見守る中、おそらく無茶苦茶なデスマーチによって可能な限り自然にフレームアウトさせた37話・38話が放送され、そして急遽招聘されたと思われる関智一が無双していった総集編の39話を経て、40話でもうオニシスターこと志田こはく様による代役撮り直しが実現したのであった。オープニングのダンスまで撮りなおすとは……これをおよそ50年にわたる歴史の厚みと言わずして何だというのか。
来年からは戦隊を「赤いヒーロー」として拡張し、赤いギャバン『超宇宙刑事ギャバンインフィニティ』が始まることも発表された。ということは、これまで戦隊やライダーにゲスト出演してきた過去の作品が虎視眈々とその座を狙っている可能性がある。超怪傑ズバットインフィニティとか、超人造人間キカイダーインフィニティとか、超世界忍者戦ジライヤインフィニティなどが考えられる。怖い。
ユニコーン交代騒動も一段落つき、来年のPROJECT R.E.D.も明らかになったということで、あとはこれらの情報をリークした奴をR.E.D.に染めて白子川沿いの橋桁に吊るせば一件落着だな。
ネアンデルタール人!
ここまでお膳立てされておきながら!
どうしてお前は「新人」でなく「旧人」なのよォォーッ!!
そこは新人であれよ! 地元の人はみんな「新人谷で発掘されたのになあ」って言ってるぞ!!
では11月に遊んだもの、やったこと、観たものの記録だよ。
■カービィのエアライダー
シナリオモードであるロードトリップを3周し、真エンディングに到達した。ロードトリップの第一報を聞いたときは、サイド・オーダーのようなローグライクなのかと思ったが、ステージは周回で固定なので、どちらかというと計画性を求められるゲームである印象を受けている。
1周目はノーマルで、カービィ+ヴァンパイアスターを中心に攻略し、2周目はメタナイト+デビルスターを中心にイージーでパネルを回収し、3周目はバンダナワドルディ+ヘンシンスターを軸に、オール27を目指して育成していった。バンダナワドルディが単独で世界を救うの、絵面がかわいい。
デビルスター、じっくり使ってみると攻撃力のわりに装甲がペラッペラだし、最後のレースに普通に負けるくらいに馬力がない。
攻撃力がめちゃ高く、最軽量級で飛行が得意。つまりデビルというよりは文鳥と言える。

文鳥と言える。
■Splatoon3
今シーズンのブキチPは以下のようになった。
総計では25種で40150.4点となった。25種で40000点に乗せることを目指して無事達成できたのでよかった。気の迷いで竹を担ぎ出して1200とか出さなければもっと簡単に達成できたのにね!
■ババンババンバンバンパイア
吉沢亮を摂取するためアマプラで観ました。展開が早くて無駄がねえ嵐のような話だった。特に前半の、人物相関図の矢印が高速で組み上がっていくかのような流れは笑ってしまった。たぶん原作5巻くらいを圧縮再構成してるんだろうな。あれだけ男×男のねっとりとした絡みを見せつけておきながら、最後に「推し」という言葉でそれを脱臭していくしぐさ、顔面が国宝級に良いから許されているが本来許してはいけないぞ。
■生成AI
ChatGTPくんを使役して、冷蔵庫の余り物から昼飯のネタを生成してもらっている。「辛子明太子があるので明太子スパゲッティを作りたい。ニンニクがないがなんとかならないか。」と聞けば、バターと醤油と牛乳でなんとかする方法を教えてくれるし、「サクラエビを使ったスパゲッティを作りたい。ベーコン、ニンニクはある。何かいい手はないか。」と聞けばペペロンチーノベースに白だしを加えたレシピを提案してくれる。とても助かる。
生成AIがない頃は主要な材料で検索して出てきたレシピに従うほかなかったが、AIなら「ところでしめじがあるんだが……」と言えばレシピを都度修正し投入タイミングを教えてくれたりするのが強い。
なお食べ終わったあと毎回「美味かったぜ!ごちそうさん!」とクエリを投げて、OpenAIの電力資源と水資源を無駄遣いしている。無駄なのはわかっているがなんか気持ち悪くてな……。
■大河べらぼう
終盤に向けてやっぱり田沼殿と源内さんの無念を晴らしに行きたいな~~でも生存説を採るのはちょっとアクロバットすぎるな~~そうだ! という流れで堂々再登場する原田泰造ッ! まさか原田泰造が亡き田沼意次の遺志を継ぐ者になるとは……毎週ナニコレ珍百景まで観て大河リアタイしなくってごめんね原田委員長……でも続けて観てたらきっと頭がバグったと思うから……。東洲斎写楽の正体は化政文化最大のミステリーだと思うんだけど、そこに平賀源内を被せてきたか。これなら短期大量生産だったのも、1年で消えたのも「そういう企画だった」で通るので強い。あと一か月で終わるにはちょっとラスボスが弱い感じがするが果たして……?
■ニチアサ百景
今月はスーパー戦隊50年の歴史でもかなりの激動の月であったと言って良いだろう。シリーズ終了のリークで騒然となる中、ゴジュウユニコーン役の子が複数のスキャンダルで途中降板。これまでも「取り返しのつかない不幸に見舞われたヒーロー」はいたが、令和の時代にいきなり殉職させるのは厳しい。数年前もコロナ禍での撮影不能を鮮やかに切り抜けた東映特撮ではあるが、本当に今月から全部「消す」つもりなのか……!?
ファンが固唾を呑んで見守る中、おそらく無茶苦茶なデスマーチによって可能な限り自然にフレームアウトさせた37話・38話が放送され、そして急遽招聘されたと思われる関智一が無双していった総集編の39話を経て、40話でもうオニシスターこと志田こはく様による代役撮り直しが実現したのであった。オープニングのダンスまで撮りなおすとは……これをおよそ50年にわたる歴史の厚みと言わずして何だというのか。
来年からは戦隊を「赤いヒーロー」として拡張し、赤いギャバン『超宇宙刑事ギャバンインフィニティ』が始まることも発表された。ということは、これまで戦隊やライダーにゲスト出演してきた過去の作品が虎視眈々とその座を狙っている可能性がある。超怪傑ズバットインフィニティとか、超人造人間キカイダーインフィニティとか、超世界忍者戦ジライヤインフィニティなどが考えられる。怖い。
ユニコーン交代騒動も一段落つき、来年のPROJECT R.E.D.も明らかになったということで、あとはこれらの情報をリークした奴をR.E.D.に染めて白子川沿いの橋桁に吊るせば一件落着だな。
- ■2025-11-22
- ダービィの奇妙なエアライダー
カービィのッ! エアライダーッ!
『カービィのエアライダー』はシンプル操作で走って戦うライドアクションゲームッ!
「フフフ まずマシンを選んで下さい」
「ウィングスター」
「同じく」
ウィング・スタァァッ!!
地上ではにぶいが 空中では
優れた飛行性能で 宙を舞う
「次はコースを選ぶ」
「フラリア」
フラリア!
スタート後2つのカーブを抜けるとヘアピンカーブ!
最後の直線前には「加速レール」がある!
「加速レール」に乗ることができれば最大170キロまで加速可能になる!
「用意はいいですか?」
「22年前のネタを掘り返してないでさっさとやればいい!」
ズズズズ……
「!?」
「自分で飼っている鳥の姿をマシンにインプットできます」
「なんじゃとッ!!」
「これはピピチャン」

「そしてこれは概念と化したウメチャン」

ババーン!!
「敗北を認めるんじゃあない! 花京院!!」

……という勢いで『カービィのエアライダー』を遊び倒している。
最初はナメていた。かつて俺がエアライドの移植に期待していたのは「娘氏も遊べるワンボタンのかんたんレース」という点であって、『マリオカート』が十分簡単になった今はもう役目を終えたのだと。
だが違った。『エアライド』を令和の時代に遊び倒させるための施策を山盛りにしてコイツは帰ってきた。
Directにおける「こりゃあ『マリオカート』でよいですね」というパワーワードが汎用的に使われているが、『エアライダー』をプレイしていると逆にさまざまなところで「むしろマリオカートはそれでいいのか?」と問いかけたくなる。
スピードメーターが常に表示されていて、減速ポイントがわかる。タイムアタックはあくまで自己満足で、ワールドレコードは表示しない。ステッカーをマシンに貼りまくって、ガレージに飾れる。オンラインでゴールしたあと、後続を待たずに次のレースにエントリーできる。ゲームの方向性の違いを考慮してもマリオカートに搭載してほしかったものがたくさんお出しされてくる。
特に「攻撃を受けて減速」よりも「攻撃を当てて加速」のほうが重視されるバランスにまた触れられてとても懐かしい。マリオカートは首位を走っていると防御のことばかり考えるが、エアライドはその辺にいる罪のないワドルディを攻撃して加速することが大事なのだ。なぜ無実のワドルディがその辺にいるんだ。
ただ……まあ、攻撃を当てて加速!を互いに繰り返していく関係でゲームスピードがとんでもなく早く、もはやかんたんレースゲームではないことも事実。
それでも娘氏はコントローラーを握り時々パパに勝利している。そんな……俺は22年前からこのゲームをやっているのに……いや22年ぶりというのが正確だが……。
マシンのクセがめちゃめちゃに強いゲームなので、この情報化社会でオンライン環境がどのようにバランスしていくのか、そもそもバランスできるのか心配だが、まあDLCも予定されてないって話なのでマイペースに遊んでくれってコトなのだろう。冒頭のオレマシンも含め、そのためのおびただしい量の材料が含まれている。
ところでこのゲーム、ダウンロード版7980円・パッケージ版8980円で値段が1000円違う。最近こういうのアリなんだ。
桜井DがDirectで「前作比10倍以上の工数になった」って言ってたけど、前作が5800円なのに今作が58000円にならないのはゲーム業界のスゴイところだね。
『カービィのエアライダー』はシンプル操作で走って戦うライドアクションゲームッ!

「ウィングスター」
「同じく」
ウィング・スタァァッ!!
地上ではにぶいが 空中では
優れた飛行性能で 宙を舞う
「次はコースを選ぶ」
「フラリア」
フラリア!
スタート後2つのカーブを抜けるとヘアピンカーブ!
最後の直線前には「加速レール」がある!
「加速レール」に乗ることができれば最大170キロまで加速可能になる!
「用意はいいですか?」
「22年前のネタを掘り返してないでさっさとやればいい!」
ズズズズ……
「!?」
「自分で飼っている鳥の姿をマシンにインプットできます」
「なんじゃとッ!!」
「これはピピチャン」

「そしてこれは概念と化したウメチャン」

ババーン!!
「敗北を認めるんじゃあない! 花京院!!」

……という勢いで『カービィのエアライダー』を遊び倒している。
最初はナメていた。かつて俺がエアライドの移植に期待していたのは「娘氏も遊べるワンボタンのかんたんレース」という点であって、『マリオカート』が十分簡単になった今はもう役目を終えたのだと。
だが違った。『エアライド』を令和の時代に遊び倒させるための施策を山盛りにしてコイツは帰ってきた。
Directにおける「こりゃあ『マリオカート』でよいですね」というパワーワードが汎用的に使われているが、『エアライダー』をプレイしていると逆にさまざまなところで「むしろマリオカートはそれでいいのか?」と問いかけたくなる。
スピードメーターが常に表示されていて、減速ポイントがわかる。タイムアタックはあくまで自己満足で、ワールドレコードは表示しない。ステッカーをマシンに貼りまくって、ガレージに飾れる。オンラインでゴールしたあと、後続を待たずに次のレースにエントリーできる。ゲームの方向性の違いを考慮してもマリオカートに搭載してほしかったものがたくさんお出しされてくる。
特に「攻撃を受けて減速」よりも「攻撃を当てて加速」のほうが重視されるバランスにまた触れられてとても懐かしい。マリオカートは首位を走っていると防御のことばかり考えるが、エアライドはその辺にいる罪のないワドルディを攻撃して加速することが大事なのだ。なぜ無実のワドルディがその辺にいるんだ。
ただ……まあ、攻撃を当てて加速!を互いに繰り返していく関係でゲームスピードがとんでもなく早く、もはやかんたんレースゲームではないことも事実。
それでも娘氏はコントローラーを握り時々パパに勝利している。そんな……俺は22年前からこのゲームをやっているのに……いや22年ぶりというのが正確だが……。
マシンのクセがめちゃめちゃに強いゲームなので、この情報化社会でオンライン環境がどのようにバランスしていくのか、そもそもバランスできるのか心配だが、まあDLCも予定されてないって話なのでマイペースに遊んでくれってコトなのだろう。冒頭のオレマシンも含め、そのためのおびただしい量の材料が含まれている。
ところでこのゲーム、ダウンロード版7980円・パッケージ版8980円で値段が1000円違う。最近こういうのアリなんだ。
桜井DがDirectで「前作比10倍以上の工数になった」って言ってたけど、前作が5800円なのに今作が58000円にならないのはゲーム業界のスゴイところだね。
- ■2025-11-15
- フロンティアの果て
サガフロンティア2をクリアした。ものすごいお話だった。
(始めたときの話はこちら。)

サガフロンティア2は「歴史」を描ききったものすごいお話ではあるんだけど、ゲームとして成立しているかというと素直にうなずくことができない。
最序盤のハンの遺跡で6時間レベル上げして、以降のゲームバランスを自分の手で崩壊させておいて何を言うのか、という見方をすると大変申し訳ないんだが、これはそうせざるを得ない理由がある。
というのもこのRPG、補給ができない状況が多すぎるのだ。小さなシナリオをひとつひとつ選んで進めていくんだけど、宿屋や道具屋や倉庫のないマップが多い。
そのくせ武器は消耗するし、LPブレイクも飛んでくる。(LPは宿屋で回復可能)
そして一度クリアしたシナリオはリプレイできない。なので稼ぎ地点をスルーしたら任意でそこに戻ることはもうできない。
となれば、サガシリーズでボスが倒せなくて詰んだことのある人が、「じゃあ最初の稼ぎ地点で有用な技と術ぜんぶ閃いとこう」ってなるのは当然の流れであろう。勝利回数で敵が強くなるシステムもないし、3倍速で稼げるし。
なので、このゲームにサガめいた「強敵とギリギリの戦いをして偶然の閃きで勝利」みたいなロマンシングを期待するのは厳しい。最初のダンジョンで鍛えた能力を次々に継承し、最初のダンジョンで覚えた術で立ちはだかる奴を全部焼き殺せ。
システムについてはだいたい述べたので、ここから魅力的なキャラについて書き散らしながら、細かいところに言及していこうと思う。ロマサガRS以上のネタバレはしていないが、完全に事前情報のないままプレイしたい人はブラウザバックすべきだろう。長くなるのでたたむ。
サガフロ1のリマスターが「ファンディスク」だとすれば、サガフロ2のリマスターは「完全版」と言えるだろう。システム周りだけでなく、シナリオ上でも原作にはあまりにも欠けた情報が多すぎる。
その欠けた情報が『アルティマニア』『パーフェクトワークス』といった書籍で補完され、今回のリマスターに取り入れられた。これらが微妙に差異があるのもなんだか本物の歴史っぽくてよい。
俺たちが見たサガフロンティア2の物語は、「これはフィニー王家の公式記録」「ヴァンアーブルの『鋼志伝』にある記述」「これは後世の創作」みたいな感じで作られているのだ。たぶん「或る英雄の最期」は後世の創作だね。あの世界には義経チンギスハン説と同じレベルで、ギュス様海賊団説があるはず。
(始めたときの話はこちら。)

サガフロンティア2は「歴史」を描ききったものすごいお話ではあるんだけど、ゲームとして成立しているかというと素直にうなずくことができない。
最序盤のハンの遺跡で6時間レベル上げして、以降のゲームバランスを自分の手で崩壊させておいて何を言うのか、という見方をすると大変申し訳ないんだが、これはそうせざるを得ない理由がある。
というのもこのRPG、補給ができない状況が多すぎるのだ。小さなシナリオをひとつひとつ選んで進めていくんだけど、宿屋や道具屋や倉庫のないマップが多い。
そのくせ武器は消耗するし、LPブレイクも飛んでくる。(LPは宿屋で回復可能)
そして一度クリアしたシナリオはリプレイできない。なので稼ぎ地点をスルーしたら任意でそこに戻ることはもうできない。
となれば、サガシリーズでボスが倒せなくて詰んだことのある人が、「じゃあ最初の稼ぎ地点で有用な技と術ぜんぶ閃いとこう」ってなるのは当然の流れであろう。勝利回数で敵が強くなるシステムもないし、3倍速で稼げるし。
なので、このゲームにサガめいた「強敵とギリギリの戦いをして偶然の閃きで勝利」みたいなロマンシングを期待するのは厳しい。最初のダンジョンで鍛えた能力を次々に継承し、最初のダンジョンで覚えた術で立ちはだかる奴を全部焼き殺せ。
システムについてはだいたい述べたので、ここから魅力的なキャラについて書き散らしながら、細かいところに言及していこうと思う。ロマサガRS以上のネタバレはしていないが、完全に事前情報のないままプレイしたい人はブラウザバックすべきだろう。長くなるのでたたむ。
・ギュスターヴ13世
「フィニー王国を追放された術不能者、鋼鉄兵を組織して無双します~今さら降伏してももう遅い~」を地で行くオモテの歴史の主人公……なんだが、実のところRPG的に操作できるのは最初のわずかな期間だけであった。あとはコンバットが少々あるくらいで、ギュスターヴ編は彼の人生をダイジェストで追っていく形となる。
まあその鋼鉄兵無双は、後世の悪名高き「サウスマウンドトップの戦い」においてこちらに返ってくるわけだが……100年もシナリオを追うと、こういう人々の価値観の変化みたいなものが透けて見えてきて、歴史を見ている感じがするんだよな。ギュス様はその時代の変化の起点にいる人物なので、やはり主人公の筆頭というべき存在なのだろう。
・ケルヴィン
ギュス様の隣でずっと「やれやれ」って言ってるイメージのある男。ギュス様の死後すらやれやれって言ってそうなところがある。
というかこいつがギュス様の妹と結婚する話、原作にはないってマでござるか? それがわからないとギュス様の死後の話がぜんぜん意味わかんなくなるじゃん? わかっててもなるのに。
ギュスターヴ編のキャラは戦闘・育成する機会が少ないので印象が弱い。樹氷の腕輪は貰っていくね……。
・シルマール先生
この人まじでどこにでも現れるし登場人物全員から尊敬されているので便利すぎる。98歳でも平然と各地を旅してるし、シルマール先生の業績はどこまでが史実なのか歴史家が困っているのではないか。
・ヨハン
暗殺組織によって体に呪いを埋め込まれており、組織に従わなければやがて死ぬが、死の運命を受け入れて組織を脱走した暗殺者――というめちゃくちゃ濃い設定のキャラクターなのに、原作では仲間になった次の回で死ぬとか正気なのか。普通のサガなら主人公の一角だろ。
登場回で「キメ顔で立ってると寄ってくる無限湧き暗殺者稼ぎ」ができるため、今作では都合の良い能力継承元として活躍する。3時間くらいかけてめちゃめちゃ剣術を鍛えたんだ。
ヨハンとの出会いはギュス様の貴重な「術不能者の長所」が見えるシーンなので大切。その他ではケルヴィンの求婚を覗き見するシーンくらいしか活用されてないんだよな。なんでないんだよ。
・デーヴィド
サウスマウンドトップの戦いのプレイヤー。まじであのコンバットは酷い話で、SRPGだとすると育成要素が一切なく、シミュレーションだとすると運ゲーすぎる。攻略見ても5回やり直したわ。

3ターンでこの形にできなければリセット。 ギュスターヴ編最後の主人公なのに育成の機会がないためあまり印象がない。まあ仮に育成の機会があったとしたら、サウスマウンドトップの戦いは丙子椒林剣もったコイツが残像剣で全部なぎたおして終了するので仕方がない。
今気付いたけど、サガフロ2のお話を十全にゲームとして成立させるのなら無双アクションとしてリメイクするしかないのではないか。コーエーテクモ! サンダイル無双をつくれ!
・ウィル・ナイツ
ウラの歴史の主人公。親の死の真相を探るうちに「エッグ」という呪物を知り、ナイツ家3代にわたるエッグ所持者との戦いに身を投じていく。つまりジョナサン・ジョースターであると考えるとウィル編の話はスッと理解できる。
なんか敬語キャラだし、エッグとともに海の底に消えたら本当にジョジョだったんだけど、その役目は後進に譲りましょうね……。
ラストダンジョンでの活躍は「本当に86さいなのか!?」って感じなのでジョジョリオン要素もあるんだ。

くどいようだが本当に86さいか!? 石の将魔を削岩撃で削り倒すときに石化耐性を忘れて一回リセットしたのは内緒だ。
・コーデリア
キャラデザが素晴らしくソシャゲで重宝されている子。正史では死ぬっぽいがそんな選択肢は選べなかった。「どうして私を選んでくれないの?」じゃあないんですよ。任務の内容から言ってどう考えてもタイラーさんが適任でしょ。
最初の稼ぎ地点であるハンの遺跡でひたすらデュエルし続け、弓槍拳のだいたいの有用技を全部ひとりで開発していった功労者。
・タイラーさん
見るからに「モヒカン+斧」という世紀末スタイルなのに、ウィルパーティで一番の常識人なので困る。モヒカン+斧でこんなにいい人なことあるんだ。
しかし斧という武器種、ゴールデンアクスのレアドロップを無視する程度には使用者が少ない。どっちかというと育成の過程で育ってしまった火・石・樹の術レベルを継承するのに役立った。
・ナルセスさん
サガシリーズ随一の皮肉屋。口を開けば皮肉しか言わないが、自分の年齢の半分しかないウィルにめっちゃ親切にしてくるツンデレお兄さん。

エッグだけに……な。 ウィルが北方に向かうとき「引退する」って言っときながら追ってきて合流してくれた上に、最後に「実はな、私は寒いのが苦手なんだ」と言ってイチョウの散るなか去っていくのは完璧すぎるぞ。
・ラベール
お前「ラベール」って本名じゃなかったのかよ! ラベール(ザ・ビューティー)を通称にできるやつ、凄腕女スパイくらいしかいなくないか!?
キャライメージ的に「妖精王のリラ」を使って音弓無双するべきだったんだけど、妖精王のリラが取れることに気付くのが遅れたため、それはレイモンが使うことになった。
・リッチ・ナイツ
ロマサガRSで概要は知っていたが、お前、それはどう見ても「孕ませた彼女を実家に送還したまま顔も出さずに失踪」という形だぞ。なんて男だ。
でもまあ父の顔を知らないジニーちゃんがあれだけ慕ってるんだから、ジニーちゃんはよほど良い話を聞かされて育ったんだろう。
槍に適性があるの、やっぱコーデリアの血が入ってないですか?
・エレノア
若い男ばかりを護衛として雇って連れまわすセクシー術士。リッチとのベタな男女腐れ縁、いいよね……。
登場回で粘れば「魂の歌」を習得できる。ロマサガRSで慣れているから周回は苦ではないが、リセマラはあまりやりたくない。幸い10回くらいのリトライで習得できたので良かった。
・ジニー・ナイツ
キャラデザが素晴らしくソシャゲで重宝されているが、公式絵とドットで髪の色が違うため髪色が安定しない子。

ドット絵もかわいい 美女の噂に鼻の下を伸ばすロベルト(27)に対する「これだよ。男って、どうしてこうかな?」があまりにも河津節すぎる。
ジニーちゃんは誰と結婚したんだろう。最初にパーティ組んだ槍使いと結婚するのがナイツ家の運命ならプルミエールと結ばれたのかな??
・ロベルト
ラスダン前のメンバー深掘りシナリオで一人だけ深掘りされなかったのがじわる。特に因縁はないのである! とはいえ絵に描いたような相棒ポジションなのでこいつがいないと話が進まない。
LPが高いせいで弓使いなのに壁役に抜擢される珍しい人。ナルセスさんの魂を継承して頑張ってもらった。なんかいつもガッツポーズしてない?
・プルミエール
ラストバトル前の「お義母さま、父上、力を!」が意外だった。あんな家庭環境で家出して、それでも敬意は持ってるんだな。
コーデリアの魂を継承してひたすら脳削りしてもらった。
・ミーティア
シルマール先生がヴァンアーブル先生につないだ心を巨大な石斧に乗せて物理で殴る!! この子もリマスター前はほぼ深堀りされてないうえ育成パートもなかったってマジかよ。
タイラーさんの魂を継承して樹の将魔をマキ割りトルネードしてもらった。物理!!
・グスタフ
説明もなくファイアブランドめいた剣を持って仲間になるやばい奴。サガフロ2はダイジェストなのでこういうのは事前に説明しないのだ。
ファイアブランド持ってるってことは継承の儀を受けたフィニー王家の者で、名前からしてギュス様の血筋であることはわかるでしょう? あとは聞かないでね? という姿勢、令和では逆に新鮮かも。そんなことより髪型がやばい。目立ちたくないんじゃないのかよ。こいつがナイツ家の物語に介入することでギュスターヴ編とウィル編がひとつになっていくギミックだったんだな。
このために鍛えたヨハンの魂を継承して、マルチウェイを閃き、すべてを粉砕した。

ヨハン「私が殺します☆」 デーヴィドとの追加シナリオの戦闘曲が過剰にカッコ良くて震えてしまった。髪型がやばくなる前はこんなに情熱的な男だったのだな……。
「フィニー王国を追放された術不能者、鋼鉄兵を組織して無双します~今さら降伏してももう遅い~」を地で行くオモテの歴史の主人公……なんだが、実のところRPG的に操作できるのは最初のわずかな期間だけであった。あとはコンバットが少々あるくらいで、ギュスターヴ編は彼の人生をダイジェストで追っていく形となる。
まあその鋼鉄兵無双は、後世の悪名高き「サウスマウンドトップの戦い」においてこちらに返ってくるわけだが……100年もシナリオを追うと、こういう人々の価値観の変化みたいなものが透けて見えてきて、歴史を見ている感じがするんだよな。ギュス様はその時代の変化の起点にいる人物なので、やはり主人公の筆頭というべき存在なのだろう。
・ケルヴィン
ギュス様の隣でずっと「やれやれ」って言ってるイメージのある男。ギュス様の死後すらやれやれって言ってそうなところがある。
というかこいつがギュス様の妹と結婚する話、原作にはないってマでござるか? それがわからないとギュス様の死後の話がぜんぜん意味わかんなくなるじゃん? わかっててもなるのに。
ギュスターヴ編のキャラは戦闘・育成する機会が少ないので印象が弱い。樹氷の腕輪は貰っていくね……。
・シルマール先生
この人まじでどこにでも現れるし登場人物全員から尊敬されているので便利すぎる。98歳でも平然と各地を旅してるし、シルマール先生の業績はどこまでが史実なのか歴史家が困っているのではないか。
・ヨハン
暗殺組織によって体に呪いを埋め込まれており、組織に従わなければやがて死ぬが、死の運命を受け入れて組織を脱走した暗殺者――というめちゃくちゃ濃い設定のキャラクターなのに、原作では仲間になった次の回で死ぬとか正気なのか。普通のサガなら主人公の一角だろ。
登場回で「キメ顔で立ってると寄ってくる無限湧き暗殺者稼ぎ」ができるため、今作では都合の良い能力継承元として活躍する。3時間くらいかけてめちゃめちゃ剣術を鍛えたんだ。
ヨハンとの出会いはギュス様の貴重な「術不能者の長所」が見えるシーンなので大切。その他ではケルヴィンの求婚を覗き見するシーンくらいしか活用されてないんだよな。なんでないんだよ。
・デーヴィド
サウスマウンドトップの戦いのプレイヤー。まじであのコンバットは酷い話で、SRPGだとすると育成要素が一切なく、シミュレーションだとすると運ゲーすぎる。攻略見ても5回やり直したわ。

3ターンでこの形にできなければリセット。
今気付いたけど、サガフロ2のお話を十全にゲームとして成立させるのなら無双アクションとしてリメイクするしかないのではないか。コーエーテクモ! サンダイル無双をつくれ!
・ウィル・ナイツ
ウラの歴史の主人公。親の死の真相を探るうちに「エッグ」という呪物を知り、ナイツ家3代にわたるエッグ所持者との戦いに身を投じていく。つまりジョナサン・ジョースターであると考えるとウィル編の話はスッと理解できる。
なんか敬語キャラだし、エッグとともに海の底に消えたら本当にジョジョだったんだけど、その役目は後進に譲りましょうね……。
ラストダンジョンでの活躍は「本当に86さいなのか!?」って感じなのでジョジョリオン要素もあるんだ。

くどいようだが本当に86さいか!?
・コーデリア
キャラデザが素晴らしくソシャゲで重宝されている子。正史では死ぬっぽいがそんな選択肢は選べなかった。「どうして私を選んでくれないの?」じゃあないんですよ。任務の内容から言ってどう考えてもタイラーさんが適任でしょ。
最初の稼ぎ地点であるハンの遺跡でひたすらデュエルし続け、弓槍拳のだいたいの有用技を全部ひとりで開発していった功労者。
・タイラーさん
見るからに「モヒカン+斧」という世紀末スタイルなのに、ウィルパーティで一番の常識人なので困る。モヒカン+斧でこんなにいい人なことあるんだ。
しかし斧という武器種、ゴールデンアクスのレアドロップを無視する程度には使用者が少ない。どっちかというと育成の過程で育ってしまった火・石・樹の術レベルを継承するのに役立った。
・ナルセスさん
サガシリーズ随一の皮肉屋。口を開けば皮肉しか言わないが、自分の年齢の半分しかないウィルにめっちゃ親切にしてくるツンデレお兄さん。

エッグだけに……な。
・ラベール
お前「ラベール」って本名じゃなかったのかよ! ラベール(ザ・ビューティー)を通称にできるやつ、凄腕女スパイくらいしかいなくないか!?
キャライメージ的に「妖精王のリラ」を使って音弓無双するべきだったんだけど、妖精王のリラが取れることに気付くのが遅れたため、それはレイモンが使うことになった。
・リッチ・ナイツ
ロマサガRSで概要は知っていたが、お前、それはどう見ても「孕ませた彼女を実家に送還したまま顔も出さずに失踪」という形だぞ。なんて男だ。
でもまあ父の顔を知らないジニーちゃんがあれだけ慕ってるんだから、ジニーちゃんはよほど良い話を聞かされて育ったんだろう。
槍に適性があるの、やっぱコーデリアの血が入ってないですか?
・エレノア
若い男ばかりを護衛として雇って連れまわすセクシー術士。リッチとのベタな男女腐れ縁、いいよね……。
登場回で粘れば「魂の歌」を習得できる。ロマサガRSで慣れているから周回は苦ではないが、リセマラはあまりやりたくない。幸い10回くらいのリトライで習得できたので良かった。
・ジニー・ナイツ
キャラデザが素晴らしくソシャゲで重宝されているが、公式絵とドットで髪の色が違うため髪色が安定しない子。

ドット絵もかわいい
ジニーちゃんは誰と結婚したんだろう。最初にパーティ組んだ槍使いと結婚するのがナイツ家の運命ならプルミエールと結ばれたのかな??
・ロベルト
ラスダン前のメンバー深掘りシナリオで一人だけ深掘りされなかったのがじわる。特に因縁はないのである! とはいえ絵に描いたような相棒ポジションなのでこいつがいないと話が進まない。
LPが高いせいで弓使いなのに壁役に抜擢される珍しい人。ナルセスさんの魂を継承して頑張ってもらった。なんかいつもガッツポーズしてない?
・プルミエール
ラストバトル前の「お義母さま、父上、力を!」が意外だった。あんな家庭環境で家出して、それでも敬意は持ってるんだな。
コーデリアの魂を継承してひたすら脳削りしてもらった。
・ミーティア
シルマール先生がヴァンアーブル先生につないだ心を巨大な石斧に乗せて物理で殴る!! この子もリマスター前はほぼ深堀りされてないうえ育成パートもなかったってマジかよ。
タイラーさんの魂を継承して樹の将魔をマキ割りトルネードしてもらった。物理!!
・グスタフ
説明もなくファイアブランドめいた剣を持って仲間になるやばい奴。サガフロ2はダイジェストなのでこういうのは事前に説明しないのだ。
ファイアブランド持ってるってことは継承の儀を受けたフィニー王家の者で、名前からしてギュス様の血筋であることはわかるでしょう? あとは聞かないでね? という姿勢、令和では逆に新鮮かも。そんなことより髪型がやばい。目立ちたくないんじゃないのかよ。こいつがナイツ家の物語に介入することでギュスターヴ編とウィル編がひとつになっていくギミックだったんだな。
このために鍛えたヨハンの魂を継承して、マルチウェイを閃き、すべてを粉砕した。

ヨハン「私が殺します☆」
サガフロ1のリマスターが「ファンディスク」だとすれば、サガフロ2のリマスターは「完全版」と言えるだろう。システム周りだけでなく、シナリオ上でも原作にはあまりにも欠けた情報が多すぎる。
その欠けた情報が『アルティマニア』『パーフェクトワークス』といった書籍で補完され、今回のリマスターに取り入れられた。これらが微妙に差異があるのもなんだか本物の歴史っぽくてよい。
俺たちが見たサガフロンティア2の物語は、「これはフィニー王家の公式記録」「ヴァンアーブルの『鋼志伝』にある記述」「これは後世の創作」みたいな感じで作られているのだ。たぶん「或る英雄の最期」は後世の創作だね。あの世界には義経チンギスハン説と同じレベルで、ギュス様海賊団説があるはず。