Oneside Flat Web

◆不定期日記ログ◆

■2023-02-03
ワンサイドフラットの滅亡と新生
 2月になり突然、http://one.cside.to/flat/ が応答しなくなった。

 前兆がなかったわけではなかった。2年くらい前にサーバーの障害でアクセスができなくなったとき、シーサイドネットのサポート対応がほぼ機能していない、という噂は聞いていた。

 だが……俺はシーサイドネットのこの「cside.to」というサブドメインをいたく気に入って、2002年より20年にわたってこのアドレスに情報を蓄積し続けてきた。
 ドメインを持たぬ者がサーバーを引っ越せば、この20年に受けてきたリンクをすべてリンク切れにすることになる。

 あまりにも重い。検索順位なんかはもうスパッとリセットされて構わないが、ここまでリンクしてくれた人たちとのつながりを切る決断は重い……そう思っているうちにサーバーは障害から回復したので、そのとき俺は現状を維持してしまったのだ。

 しかし今回の障害はなかなか回復しなかった。
 ダメ元でメールを送ってみたものの、噂通り反応はなかった。
 なにより悲しかったのは、この障害についての情報がまったくなかったことだ。cside.toには他にもダウンしているサイトはあるのに、誰も……誰一人としてTwitterでそのことを問題にしていない。もうcside.toのサーバーの安否を気にしているのは、この世界で俺だけだった。
 シーサイドネット、もうとっくにお前は死んでいたんだな……。


 悲しんでばかりはいられない。
 さしあたって引っ越し先を検討しなければならない。再建だ!

 とはいえ、今、WordPressなどのブログシステムも使わずに、温かみのある自作htmlでホームページを公開する人間は極めて稀である。したがって、ほとんどのレンタルサーバーは俺にはオーバースペックになる。
 スペックを絞ればサーバーのレンタル費用はかなり落ちる。
 そしてその浮いた費用で、俺は次の20年のために、自分のドメインを持つことを決めた。サーバーを引っ越しても変わらない自分の住所を持つ決意。あまりにも遅い決意だった。


 俺はさっそくレンタルサーバーとドメイン取得がセットになっているサービスを洗い出した。有名どころだとさくらインターネットとかロリポップとかがやっている。
 ドメインは申請費よりもランニングコストになる更新料のほうが大事だが、それはケースによってだいぶ違うということが分かった。せっかくなので.directとか.plusとか変なドメインを使ってみたかったけど、どれを見ても.comとか.netが一番安い。理由は謎だ。

 そして、価格を比較検討しているところで「スタードメインでドメインを取ると無料でサーバーが付いてくる」という情報が舞い込み、それが決定打となった。

 onesideflat.netの誕生である。

 ドットコムはなんか恥ずかしいのと、元々商用(commercial)のためのドメインであるという歴史的経緯から避けた。俺はドットネットで行く!
 てゆうか、今なら年額1500円ちょいで独自ドメインとホームページのスペースが手に入っちゃうんだな。みんな作れよ個人サイト。


 さらに……どうせ過去のURLを捨てるのなら、これを機にSSL化をし、httpをhttpsにするべきだ。弊サイトで通信を暗号化するメリットは何もないが、ブラウザに「安全ではありません」というクソ警告を出されたままでいるのは気分が良くない。
 幸い、スターサーバーは無料SSL証明書であるLet's Encryptに対応しており、面倒な手続きをしなくてもワンボタンで適用できる。

 https://onesideflat.net/の誕生である。

 ひとまず最低限のコンテンツを移行した。様子を見ながら動的コンテンツとリンク切れの修復をしていこうと思う。
 リンクページの修正をお願いしますっていうセリフを20年ぶりに言ってみたいけど、いまやリンクページを持つ人が存在しない。Googleさんに知らせる以外に手はない。

 あとは……ここまでリンクをくれた人たちにお知らせしたいので、せめて契約終了日までにシーサイドネットが復活してくれるといいんだけど、ひょっとしたらダメかもしれない。弁護士を雇ってまで返金手続きをしようとも思わない。20年も付き合ってきたしな。