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◆不定期日記ログ◆

■2022-09-02
AIで遊ぼう!
 AIを使役して絵を描かせるのがすごい流行っているので、Stable Diffusionさんを使役していろいろ絵を描かせて遊んでいる。
 
 これ、個人創作者にとっては強力な武器になりそうな気がする。すでにニンジャスレイヤー公式が小説の挿絵をAIに書かせているし、TRPGのキャラクターイメージを生成したりとか、カードゲームを自作して、カードのフレーバーテキストからイラストを生成してもらったりとか、そういうちょっとした場面ですごく便利に使えそうだ。

 たとえば……「16世紀の提督の肖像画」とか「古典的な歴史画、オアシスの戦い」みたいなワードをDeepLさんに英訳してもらって、Stable Diffusionさんに渡すことで、こんな画像が手に入る。
Half-length portrait of Admiral of 16th century

 これを利用して、こういう感じのロマサガ2の攻略本をつくったらどうだろう?
バレンヌ帝国史
[新しい社会 バレンヌ帝国史]
 俺が最強の攻略本だと勝手に思っている『マザー2 ひみつのたからばこ』では、ゲーム中に出てくるアイテムや町の風景を、すごい頑張って合成写真で実現していた。今やそれが個人の手でできる。それっぽい絵が描ける人を探さなくても良いし、合成素材になりそうな写真を撮影しなくても良い。その手間で生成ボタンを何度も押すだけだ。


 しかし、これでイラストレーターの仕事がなくなるかというと、そんなことはないだろう。
 たとえば俺は、俺が20年以上このサイトに蓄積している俺の文章をAIに学習させて、俺の死後もこのサイトが無限に更新されていくようにしたいと考えることがある。AIによる自然な文章の生成は、イラストの生成より技術的に易しい。
 しかし、そうして生成された自然なだけの文章を、誰が読みに来るだろうか? 俺の脳内に生まれた「これを文章にしておこう!」という最初の着想が、つまり模倣でなく創造が、AIにできるようになるものだろうか? それはまだまだ先のことだろうと思う。

 イラストも「これを描きたい」という着想があり、その熱意を見る側にぶつけるような仕事が必要とされる限り、AIに完全にお任せにすることはできないはずだ。
 だって「ロマンシングサガ2のバレンヌ帝国の歴史を学ぶための教科書」なんていう気の狂ったオーダーをこなせるのは、同様に気の狂った人間だけでしょう? AIはその狂気をサポートするためのツールだ。そういうものなんだと思う。


 文章生成AIとしては、すでにネット上には俺の書いたものを含めた文をAIが切り貼りして、意味のない自然なだけの文章を大量に生成したページ(アクセスすると詐欺ポップアップが出る)が存在している。イラストを描くAIも、まずはそのような邪悪な人間によって邪悪な使われ方をするのだろう。倫理の問題をなんとかしなければならない。この分野もそういうステージまで来たのだ。