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◆不定期日記ログ◆

■2016-10-23
リングガールのぼうけん
 義妹の結婚式に出席してきた。
 娘氏も精一杯おめかしして初めての結婚式に出席した。ややねむたげなのか、今日は朝からお目々がガッツリ一重まぶただった。娘氏の作画監督、重要な回に仕事をしない。


 会場は我々のときと同じ場所で実家のような安心感がある。しかし子連れで結婚式に出るのは初めてなので、その点は大変な不安がある。しかもチャペルでリングガールをやって欲しいんだってェー!?つまり娘氏はご両親の手を離れひとりで賛美歌の響き渡る教会の中央をリングピローを持って歩き、見知らぬガイジンさん(牧師)にそれを渡さなければならない。無理では?

 そんな思いでリハーサルが始まった。牧師さんは我々のときと同じミスタークリスだった。どう考えても娘氏が一人で入場するのは不可能と判断した我々は、最初に牧師さんがリングピローを持った娘の手を引いて入場する、というプランに切り替えた。
 あとはちゃんとリングピローを運んで、渡すべきときにクリスに渡せるかが問題だった。クリスに「どうじょー」って渡す練習が無事できたので褒め称えていたら、今度は式場のお姉さんや新婦父にまで「どうじょー」ってしはじめて収拾がつかなくなった。無理では?

 そうしているうちに賛美歌が流れ始めてしまった。頼むぞアイチャン……ちゃんとクリスにくっついていけよ……「かーたんは?かーたんはー?おかあたやーん!!」とか言うなよ……頼むぞ……!まさか娘をもってわずか2年半で、バージンロードに娘を送り出す父親の心境を体感するはめになるとは思わなかった。俺が参列者席に戻るにはぐるりと回り込む必要があるため、背中を見送っただけで結果は見ていない。が、結果としてはうまくいったようだ。サンキュークリス!!アイチャンもがんばった!!


 ブーケトスなどのイベントが終わったあと、ゲストはエントランスロビーへと通される。我々はこのロビーの上の方にある小窓が新郎新婦控え室に繋がっていて、上からゲストの様子を垣間見ることができることを知っている。なので真っ先に奥に進み、小窓がゆっくり開いたのを見上げてちぎれるくらい手を振った。小学生か。

 宴が始まってから乾杯までは、娘氏に騒いでもらってはこまる。挨拶から乾杯までの間をごまかすべく、例のPSP Goに入れたアンパンマンで注意をひいて静かにしてもらった。こんな素晴らしいハードのサポートを打ち切るメーカーがあるらしい。歓談が始まってしまえば料理も来るし何も心配ない……と思いきや、新婦お色直し退場の付き添いにワイフが指名された。突然母親が退場してしまったことを理解した娘氏は、たちまち顔を歪めて泣き出した。退場寸前までご機嫌でごはん食べてたじゃないですかアナター!


 すっかり忘れていたが、式の後半には「リングガールのお礼」と称して高砂前に呼び出され、娘氏がプレゼントを受け取るイベントがあるのだった。大丈夫か、こちらにはリハーサルなんてないんだぞ、おいちょっとカメラ止めてくれ、みたいな事態になっては大変だ。空気を読まねばならない。……が、まあ自分に対してなんかプレゼントが差し出されている、という状況はうっすら理解したらしく、娘氏は無事プレゼントの包みをゲットしたのであった。よかった。ご両親は胸をなで下ろした。その直後、娘氏は新郎に包みを「どうじょー」ってして走り去った。ちがーう!!今はちがーーーう!!

とけい
 ちなみにプレゼントの中身はとけいでした。とけい好きすぎかよ。よかったな。


 数日前から娘氏がおなかをこわしていて体調が心配だったものの、なんとか滞りなくお仕事を完遂したうえ、うまいもんをおなかいっぱい食べるバイタリティも見せてくれて一安心した。今日我が娘は初めて他人の期待に応える仕事をしたのだ。いっぱい食っていいぞ。フルーツもいいぞ。