Oneside Flat Web

◆不定期日記ログ◆

■2014-06-29
6月のあいりさん
 あいりさんは泣きながらミルクを飲む。大人になって社会に出たら、泣きながら飲むしかない時だって出てくるんだから、せめて今くらいは笑って飲めばいいのに、と思う。
 ひょっとしたらすでに「消化が一番しんどい」という親の形質を受け継いでいるのかもしれない。だとしたら全力全開で2000%俺の子どもだ!


 生後二ヶ月となったあいりさんだが、まだいまいち表情アイコンの使い方がわかっていないようだ。
 突発的に笑顔になることもあるが、前後の脈絡はなく、リアクションとして使っているわけではない。
 はやく表情アイコンを適切に使用したロールが見たい。

 あいりさんは基本的には無表情で、ご機嫌なときにはひたすら手足を屈伸している。
 前世がプランクトンか何かで、その意識がまだ残っているのではないか、というくらいストイックに動かしている。
 たぶんプランクトン的には「なんなんだこのヒトの体って奴はどうやって動かせばいいんだファック!浮力はどこいった!浮力があれば重力なんて『あー』糞!ファック!また変な声出しちまった!そもそもこのファッキン肺呼吸とかいう奴が意味不明なんだよ!」みたいに荒れているのだろう。それくらい激しい動かし方だった。

 仰向けにして放っておくと、キックの力だけでズリズリと頭の方向へ移動し、安らぎフートンからはみだして後頭部を床にぶつけて泣く。
 我々にできることは、あいりさんのスタート地点をできるだけ後ろの方にすることだけである。


 移動を渇望するあいりさんは、抱いて移動することで泣きやむ。
 5分くらい部屋の中をうろうろしていればそのうち寝る。

 たとえ昼寝をしすぎて、夜になっても目が輝いていて「キラキラしてるじゃねえか!(闇の皇帝)」っていう状態だったとしても、抱えて移動していればそのうち寝る。
 ただし移動をやめてフートンに寝かせると、前述のキック移動を始めるため、そのうちフートンから落ちて泣く。
 あいりさんは完全に寝るまで移動を渇望し続けるのだ。
 前世はプランクトンとかではなく、泳ぎ続けなければ死んでしまうマグロか何かだったのかもしれない。