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◆不定期日記ログ◆

■2012-02-07
戦闘力と接頭辞
 ドラゴンボールを代表する名ゼリフの中に、

 「戦闘力たったの5か……ゴミめ」

 というのがある。
 これは地球にやってきたフリーザ軍の末端戦闘員ラディッツさんの言葉で、ラディッツさん自身の戦闘力は1,500である。
 また、フリーザ軍の主力戦士の皆さんは、おおむね20,000前後から120,000の戦闘力を持っていらっしゃる。フリーザさんに至っては530,000もある。
 地球で大魔王と恐れられたピッコロさんですら戦闘力322だったのだから、地球など取るに足らない惑星だと思われるのは当然だ。


 ……戦闘力322?
 ちょっと待って欲しい。なんで1刻みなんだ?
 お前らのスカウター、精度が高すぎないか?
 インスタント戦力であるサイバイマンですら1,200なのに、なぜそんな細かい数字がいるんだ!?

 1刻みで500,000以上まで測れるとしたら、500kgまで測れる重量計で一円玉を測るような状態。とんでもねえ精度だ。
 真面目にこんな精度を実装しているわけがないので、強敵探知用と要人探索用に感度を切り替えられるようになっているんだろう。
 たとえば電流計みたいに、ケタ数を切り替えられるとか、そういう仕組みなのかもしれない。
 戦闘力の急上昇を感知すると爆発するのは、たぶんここの自動切り替えが機械的に上手くいっていないのだと見た。戦闘力を上下できる種族は珍しいらしいし。


 それ以前の問題として、そもそも単位(仮にBP)が裸なのがおかしい。
 戦闘力1BPが何を基準にしているのか知らないけれど、フリーザ軍の中ではみんな1000単位で使っているじゃないか。
 速やかに単位にSI接頭辞をくっつけて、「サイバイマンは1.2キロBP」とかにすべきではないのか。
 これを採用するとベジータさんがスーパーサイヤ人になった段階で、戦闘力は100メガショック!になる。なかなか悪くない響きだ。
 ……まあ、そのくらいの量になっちゃうことがわかってるんなら、デシベルみたいに対数を使った単位にしとけって話だけど。


 無粋な考え方だけど、少年誌なんだし「530キロBP」より「530,000」って言った方が迫力が伝わる、という判断でわざわざ大きな数字をやりとりしているのだろう。タウリンだって1,000ミリグラムだ。
 そういえば去年、シーベルトのミリとマイクロを取り違える話題があった。
 少年誌レベルで生きている我々に安全性を伝えたいのであれば、シーベルトはミリやマイクロでなく無印のまま出せばよいだろう。