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◆不定期日記ログ◆

■2011-09-26
カリグラフィのオリベッティ
 ちょっとホントに、タイプライターが生まれた理由がわからない。

 僕らにとってタイプライターは、洋館や警察署でゾンビに襲われたときに、捜査状況を記録するためのものにすぎない。
 「レオン」「03」「写真暗室」ッターン!
 ……それ以外で、欧米人がタイプライターを使っている場面が想像できないのだ。
 なおレオン様はそれから6年後、シカゴタイプライターという名前のマシンガンをぶっ放しまくることになるが、それはまた別の話。

 どうして、あんなすさまじくメカニカルなモノを組み上げなければならないほど、アレを必要としたのか?
 いったいどんな利点があったというのだ。


 「速く文書が書けること」か?
 たしかに26文字しかないアルファベット使用者なら、使い始めてすぐに、手書きよりも速い筆記ができるようになるだろう。
 しかし、タイプライターはすぐに「打鍵が速すぎてヘッドが絡まる」という問題にぶつかったはずだ。
 現在のキーボードにも使用されているQWERTY配列は、打鍵速度を抑えるように考案されたものだとする説がある。
 「カーボン紙を挟めば同じ文書が2枚つくれる」というのは利点かもしれないが、それは手書きでも一緒だろう。
 つまり「速さ」は主なメリットではなかった、と考えられる。

 となると、残る利点は「綺麗な字」
 もしくは「誰でも同じ筆跡になること」

 そんなにも「綺麗な筆跡」が必要とされたんだろうか?
 タイプライターを買うくらいなら日ペンの美子ちゃんにでもお金を払ったほうが効率的だったのでは?
 いったいどんな人が……


 ふと、机上にある読めない上司の指示メモを見て、ああ、こういう立場の人たちに必要とされたのか、とちょっと思った。