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◆不定期日記ログ◆

■2010-11-22
盗撮は犯罪です
 映画『人のセックスを笑うな』を観た。
 2度目のラブシーンで笑ってしまった。
 すまん、そういう話じゃない。

 そういう話じゃないのに、なぜこのタイトルなのか?
 原作の小説を読めばわかるんだろうか。
 いずれにせよ、タイトル勝ちだと思う。

 この映画は、かなりの雰囲気映画だ。
 とにかくいい画を撮り続ける。雰囲気が美しければ人物の動きも追わない、表情も押さえない。セリフも人物が遠すぎて聞こえないことが多々ある。カメラさん仕事しろ。  
 映画館で観ていたら完全に寝ていただろう。

 だが、この映画がただの雰囲気映画で終わっていないのは、やはりこのタイトルの力なのだ。
 何度かあるラブシーンのピロートークがやけにリアルなのは、徹頭徹尾、カメラさんが「盗撮」にこだわっていたからに他ならない。
 セリフもBGMも動きもないまま、人物が座って思案しているだけのシーンが続いたりするのは、盗撮だからだ。この盗撮感が「人のセックス」というタイトルの力を借りて具体的に伝わってくる。
 カメラさんはいろんなものを犠牲にして、盗撮という仕事をしていたのだ。

 松山ケンイチ演じる主人公が「みるめ」という変わった名前だ。 
 「みるい」とは静岡弁で「やわらかい」を意味し、「みるめ」といえば摘採時期の茶の新芽のことだがおそらく関係ないだろう。恋敗れた蒼井優の「男をみるめが無かった」というオチに使う予定だったのだろうか?(ドヤァァァ)