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◆不定期日記ログ◆

■2010-02-08
テンパリング
 昨日ラジオできいて初めて知ったんだけど、チョコレートを溶かしてカカオバターの成分を安定させる作業のことを「テンパリング」と言うらしい。

 テンパりんぐ……
 あまりにも余裕がなく聞こえる。
 検索するとたくさんネタがひっかかるので、みんな同じように思ったんだろう。
 この作業は、その名の通りわりとテンパっちゃうものらしく、
 こうなってくると「テンパる」と「テンパリング」はもう偶然の一致とは思えない。


 考えてみると、「テンパる」は「聴牌テンパイした」、つまりあと一歩で麻雀の役が完成するという状態だ。
 つまり「フフン、俺の手は高いぜ、振り込め愚民ども」という状態であってしかるべきだが、実際の用法は「まだ慌てるようなあわわあわわわ……」である。
 少なくとも俺はテンパイしたときにそうなるので仕方がない。
 日本人は基本的に麻雀初心者なのだろうか。

 ひょっとして、「煮詰まる」も同じことなのではなかろうか。
 これも本来、煮詰めるという料理の工程がまさに済み、完成間近だという状態だ。
 しかし実際は、会議などが袋小路に入り込んでこれ以上やってもダメだ、というときに誤用されている。
 煮込み料理で最後にふたをあけて絶望する、そんな光景が浮かんでくる。
 日本人は基本的に料理が得意ではないのだろうか。


 基本的に料理が得意でない日本人なら、テンパリングの際にあわあわしてしまうのは当然だ。
 あまりにあわあわする人が多いため、その状態を「テンパる」と言い始めた……
 という新説を今編み出したが、普及しないだろう。