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◆不定期日記ログ◆

■2010-01-25
時差の計算
 中学1年生が挑む最初の定期テストで、社会科の命運を分けるのは「時差」である。
 2国の経度を与えられて、時刻ないしは時差を計算させる、社会科で他に例を見ないジャンルだ。
 これでつまずく中学生は多い。


 地球は24時間で1回転(360度)するので、1時間で15度回る。
 したがって経度15度につき1時間の時差が出る。
 この説明の出だしはどの教科書も同じだが、その後の説明となると「地点が東経と西経に分かれている場合は~」とか「日付変更線をまたぐ場合は~」とか、めちゃくちゃ遠回しになる。

 東経だとか西経だとか言うからワケがわからんのだ。
 教科書が何と言おうが、西経をすべてマイナスにしてしまえばカタがつく。
 ニューヨークは西経75度ではなく、-75度で教えてしまえ。

 あとは基準となる地点の経度をa、目的の地点の経度をbとおけば、
 時差tは t=(a-b)÷15 で求められる。

【例】
 東京とカイロの場合、a=135、b=30を代入してt=7。
 つまり東京の時計はカイロより7時間早い。
 シアトルと東京の場合、a=-120、b=135を代入してt=-17。
 つまりシアトルの時計は東京より17時間遅い。
 サマータイムとか標準時が経度とズレてる国とかは試験に出ないので無視している。

 少なくとも社会の教科書ではこの「公式」を見たことがない。
 公式みたいに暗記の匂いのするものはできるだけ排除したいのだろう。
 だが中学1年の最初だから、数学では正負の数の計算をちょうど習っている最中だ。
 ここでリンクさせないなんて信じられない。

 時差の計算でつまずく中学生が多いのは、社会を教えている先生が、数学嫌いだからではないだろうか?


 本当はイギリスの意向もガン無視して、経度を日付変更線から0→15→30…と並ぶように変更したいところだが、「時差の計算」のためだけにそんな革命を起こす必要はないと思い直した。