Oneside Flat Web

◆不定期日記ログ◆

■2009-03-07
白日の下に
 バレンタインデーは製菓業界の思惑で始まった。
 が、それを牽引して文化にまで高めたのは、決して製菓業界の広告費の力ではない。
 ホワイトデーというイベントのあやふやさがそれを示している。

 ホワイトデーとは何を贈る日なのか?
 クッキーなのか、マシュマロなのか、キャンディーなのか…
 「バレンタインデーといえばチョコ」という揺るがないイメージとは真逆だ。
 ホワイトデーの設定が固まらないのはなぜか?

 菓子以上のお返しを期待する人間が多いからだ!

 チョコを贈って菓子以上のものを貰おうという魂胆の人間がいて、
 菓子以上のものを買ってもらいたい業界がたくさんあるから、
 製菓業界がどんなにクッキーだキャンディだと叫んでも圧殺されるのだ。
 愛の名を借りてバレンタインデーとホワイトデーを金勘定で牽引する連中は、聖バレンチノによって地獄に投げ込まれるであろう。

 そもそも愛は奪うでも与えるでもなくて気が付けばそこにあるものではなかったのか!
 好意100%の本命チョコを贈る場合、それが本当に好意100%によるものなら……
 当然、対価は期待しないはず!
 街の風に吹かれて歌いながら妙なプライドは捨ててしまえばいい。
 そして一ヶ月ごしに100%の好意をやりとりする平和な日になればいい。


 しかし不思議なのは「三倍返し」の風習である。
 これを言い出した人間は何を考えていたのだろう?
 あからさまな欲望を晒しておきながら、たかだかチョコの三倍の値段のもので満足するあたり、すごく庶民的なのかもしれない、が……
 そんな頭悪い風習がこんなに広まるとは思えない。何かあるはずだ。

 守備に入った軍を攻め落とすには三倍の兵力が要る。
 これを攻撃三倍の法則という。
 チョコで兵力を見せておいて「さあ私を落としてご覧なさい」という主張をしているのかもしれない。まったく油断ならない日だ。