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◆不定期日記ログ◆

■2008-08-04
漢字わるい2
 検討が続けられていた新常用漢字表だが、先月末に188字の追加で固まったらしい。
 中には「妖」「艶」「淫」「濡」「覗」などエロティックな漢字の追加も検討されていてドキドキしたが、最終的に「濡」と「覗」のフェティッシュな二字は追加を見送られたようだ。

 常用というからには、中学校までに少なくとも読みまでは習うわけだ。
 つまりこれからの漢字テストでは「艶やか」が「あでやか」なのか「つややか」なのかを判断する力が求められる。
 ゆとり教育から一変して超ハードモードだ。

 新たに追加される文字の中に「嗅」があった。
 これも心配になる。

 「臭」という漢字は、もともと「自+犬」だったそうだ。
 だが旧字体の中から標準の字体を決めるときに「犬」の部分は「大」に統一された。
 こういう無茶な変更が、常用漢字と非常用漢字の間に無駄な軋轢を生んでいることは、以前の日記で触れた通りだ。

 「臭」の犬を大に変えたとき、「嗅」の犬も大に変わるべきだったのだろう。
 しかし「嗅」は常用漢字でなかったので放置された。
 だが今!「嗅」が常用漢字の世界にやってくるのだ!
 我々日本人に、放置プレイの代償を支払わせるために!

 過去の過ちを悔い改めるときが来たのか、それとも写植屋さん(フォント作者)の無駄な仕事が増えるのか…
 おそらくどちらでもなく、なあなあで済まされるのだろう!
 ごめんな、嗅!