Oneside Flat Web

◆不定期日記ログ◆

■2005-08-12
二十歳になった君へ
 自分自身の若さゆえの過ちというのは、認めたくないものだ。
 あのキャスバル・レム・ダイクンですら認めたくないのだ。
 いわんや僕らをや。

 大事なモビルスーツを失うほどではないにせよ、これを読んでいるあなたにも、認めたくない若さゆえの過ちが一つや二つあるのではなかろうか。
 誰だってそう。僕だってそうなんだ。
 成り行き任せの行為に墜ち、時には誰かを傷つけたとしても、そのたび心痛めるような時期ではないのだから。
 商店街で「アレ買ってぇー」とジタバタしたことも、はじめて見た電車に対して「おーい!バスー!!」とCOOLに絶叫したことも、なにもかも認めたくない過ちだ。

 そして、そんな最高に調子こいてた幼年期の破天荒なエピソードを、久しぶりに会う来客に対し両親が「うちの子ったら幼稚園のときにね~」などと切り出したなら、誰だって赤面するだろう。そして「最低!お父さんなんか嫌い!もうお父さんのブリーフと私の服いっしょに洗わないでよね!!」と激昂するだろう。
 話題に出されただけでこの死にたさ。
 現代では写真やビデオに残されている可能性もある。
 そんなモノを見せられたら…その死にたさは想像を絶する。

 ましてや、それが全国に公開されていたら。

 そんな身の毛もよだつような事を、「クレヨンしんちゃん15周年」のニュースを聞いて、思ったのである。
 20歳になって、若さゆえの過ちの集大成が、漫画・アニメ・映画となって全国に公開されていたことを知ったなら…僕なら羞恥心のあまり一定時間顔からファイアボールが出るようになって憤死するだろう。
 黙祷。