Oneside Flat Web

■ Out of Time

　核戦争によって荒れ果てた我が街・サンクチュアリに戻った俺は、自分が200年もコールドスリープしていたことを知った。一緒に冷凍されていたご近所さんたちは目覚めることはなかった。ちくしょう、Vault-tec社絶対許さねえ。冷凍中に妻を殺し息子を奪ったのもVault-tec社の手の者だろうか？ フユコ……トチノキ……ボルトテック殺すべし！

　唯一起動していた執事ロボのコズワースに相談し、俺は近くにあるコンコードの街に行ってみることにした。コンコードまでいけば生きている人間に会えるかもしれないからだ。場合によってはコンコード人間、略してコンコーゲンがいるかも知れない。気を付けなければ。

　道中、無人のガソリンスタンドで犬を仲間に加え、一路コンコードへ。わんわんに「ドッグミート」っていう名前をつけるのは豚を「ベーコンちゃん」って呼ぶようなもの？ この非常食、HPが実質無限なので頼りになる。途中ででかい羽虫に襲われて窮地に陥ったときもなんとかしてくれた。まだ銃の取り扱いに慣れてないのに、いきなり小さくて空中を飛び回るターゲットを撃てというのは酷だ。
戦闘に不安をいだきつつコンコード市街へ入り込むと、なんか建物を囲んでヒャッハーしてる人たちに出会った。話を聞こうとしたら撃ってきたので犬をけしかけて返り討ちにした。初めて……人を撃っちまったァァ～～……でも想像してたよりなんて事はないな。正当防衛だ。戦闘に不安はあるが、遺体の１つからショットガンが拾えたのでこれでガン攻めしよう。

■ When Freedom Calls

　包囲されてた建物の中をクリアリングし、立てこもっていた人たちと話す。ようやくまともに話のできる人たちがいた。ガービーと名乗るオッサンがリーダーのようだ。彼らに協力したところパワーアーマーを使うよう勧められたので、燃料棒であるフュージョンコアをアーマーにぶっさして、アーマードてばさきとなった俺は第２波の掃討にとりかかった。
　敵はアーマードてばさきのミニガン掃射により「うんぬ」とか言って次々と倒れていく。ここまでは良かったんだが、そのあと乱入してくるデスクローとかいう巨大バイオ生物にどうしても勝てない。俺のHPはどこに表示されてるんだ……？ ミニガンが撃てなくなるのはなぜ……？ アーマーを装着するとこのへんの表示が一新されるのでわけがわからない。

　とりあえずミニガンが撃てなくなってる間、安全地帯である建物内に避難してやりすごす作戦でじわじわと倒した。こんなハメ技みたいな手段を使わねばならんとは……手元の端末にはEASYと書いてあるがこれは本当にEASYなのか……？ そんな不安を感じながら、アーマーをそのへんに脱いで燃料棒だけ抜いて、ガービーさんのパーティとともにサンクチュアリへと帰った。

■ Jewel of the Commonwealth

　とりあえず我が町サンクチュアリに町民が増えた形になるので、まずはガービーさんご一行の住まいを整える。とはいえ床や壁を組み立てるのはまだ面倒だし素材もたぶんない。ボロ小屋を一気に建てるコマンドで当面の屋根を確保し、その他の使える廃屋と合わせて寝床を用意した。あとは町民の要望に従って、畑を作り、水のポンプを設置し、防衛用タレットを置けば一通りの体裁は整う。

　夜の闇がサンクチュアリを包む。なんとか明かりをつけてやりたいが方法がさっぱりわからない。発電機を置いただけでは電気は通らない。試行錯誤の末、「発電機を置く」→「電柱を建てる」→「電柱と発電機を△ボタンで繋ぐ」→「電柱のそばのライトに無線で電気が通る」という流れを理解した。なおこのへんでようやく「設置済みのものは×ボタンでいつでも動かせる」ということに気づく。いくらかクラフト素材を無駄にしたな。まあクラフトでも経験値が入るので完全に無駄ではないが。
　町が明るくなるのはいい。文明って感じだ。ただ電柱を建てるのにも電球を置くのにも銅が必要で、それはすぐに枯渇してしまった。すべての素材はあちこちで拾えるジャンクを分解して手に入れなければならない。つまり旅立ちのときだ。


　ガービーさんご一行の未来視ババアことママ・マーフィーが「息子を誘拐した犯人の情報を得るならダイアモンドシティへ」というお告げを出した。クスリをキメながら。連邦の宝石ダイアモンドシティ……美しい響きだ。そこへ行けばたくさんの銅があるのかもしれない。この時点ですでに息子よりも町の発展を優先している自分に気づく。ただダイアモンドシティはやや遠い。すこし周辺を見回るべきだ。

　まずはコンコードに置いてきたさまざまなジャンクを回収する。そういえばレベルアップで貰えるポイントが貯まっていたので、アイテム所持数を増やすためにSTRをLV3からLV6に鍛えた。この荒野で生き残るには貧相な男のままではいけない。ついでにもう１ポイント使ってstrong backのPeak(特殊能力)も開花させておく。これでさらに所持数が増える。あとすっかり忘れてたほぼ燃料切れのパワーアーマーを回収し、サンクチュアリのハンガーに格納した。

　周辺を探索し、アバナシー・ファームという農場を見つける。農作物は収穫しても怒られないがジャンクを取ろうとすると盗み扱いになるっぽい。ここの人に「衛星基地オリビアにいるヒャッハー野郎を全滅させてくれ(意訳)」という依頼を受けてさっそく向かったが、衛星基地どころかその手前でキャンプしてたレイダーの一団にヒャッハーされた。これはまずいと思い、その地点を避けるようにして向かったところ、遭遇した虫の群れに殺された。

　何か変だ……こんなに難しいわけがない……こんなんではダイアモンドシティまで歩いていけるわけがないぞ……やはり戦闘用のパークを取らないといけなかったのか……？ そう思ってパーク一覧を見ていた俺は「V.A.T.S.時に～」という記述が複数あることに気付いた。VATS……？ そういえばキーコンフィグのL1にそんな奴があった。押してみる。
　するとなんということでしょう！ 時間が超スローモーションとなり、攻撃可能な対象の部位と命中率が表示されたッ！APが続く限りコマンド入力式で射撃が可能ッ！ 命中すればゲージが溜まり、ゲージ消費で必中クリティカル技を撃ち込めるッ！ これがッ！ V.A.T.S.だッ！そいつを起動することはクソエイムからの解放を意味するッ！ ボルトテック・アシステッド・ターゲッティング・システム！

　そういえばこのゲームは「RPG」なんだった……TPSのつもりでプレイしていた……TPS上手い人は自力でヘッドショットして、苦手な人はこのモードでAP管理しながら命中率の高いとこに撃ち込めばいいのね。そんで自分や銃のパラメーターを上げていけばいいと。なんてことだ……もっと早く言ってくれ……いや言われてたっけ？

　さらにこの機能は戦闘だけでなく、勝手に周囲の敵をサーチしてくれる関係上、索敵にも使える。これで突然レイダーや虫に襲われることなく、強敵をあらかじめ避けながら移動ができる！こうして俺はダイアモンドシティを目指し、V.A.T.S.ボタンを連打しながら移動を開始したのであった。

　次回へ続く！

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