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◆不定期日記ログ◆

■2024-04-01
キュウリ味のコーラとは何だったのか
 「コカコーラはかつて、コカインの原料となるコカの葉の成分を使用していた」というのは割と有名な豆知識であり、インターネット歴が長く聡明な読者諸兄におかれましては常識の範疇に含まれるものであろう。

 しかしこの説、コカコーラ社がキッパリと否定している。

Q.「コカ・コーラ」の名前はコカインのコカからついたと聞いたのですが、本当ですか?

A.いいえ、ちがいます。「コカ・コーラ」の名前とコカインは一切関係ありません。語感がいいということで、“コカ・コーラ”という名前がつけられました。

日本コカ・コーラ お客様相談室
 「一切関係ありません」とバッサリである。ここまで断言するからには「コカインとコカの葉のエキスは別物なので~」のような歯切れの悪い言い訳はしないつもりなのであろう。コカコーラのコカはコカインのコカではなかった!
 ちなみに「コーラ」の方は、アフリカ原産のコーラナッツという実を使用していたことに由来する。コーラナッツは多くのカフェインを含み、薬効がある。これは公式も否定していない。


 ではコカとはいったい何なのか。本当にただの語感でつけられたのか。
 ここで我々は2007年に生まれた謎の清涼飲料を思い出す必要がある。

 ペプシコ社が突然発売した期間限定コーラ、キュウリ味の「ペプシアイスキューカンバー」を飲んだことがある人はいるだろうか。
 なぜキュウリを突然コーラにしようと思ったのか。なんの脈絡もなく登場したかに見えたキュウリだが、これはコカコーラの誕生と密接なつながりがあった。
キュウリ味のコーラ
キュウリ味のコーラの想像図 by Bing AI
 コカコーラの開発者は、薬効のある植物を世界に求めた。その中でアフリカのコーラナッツを見つけたわけだが、そのとき一緒に検討にのぼったのがキュウリであった。
 それはいわゆるピクルス用のキュウリではなく、現在の日本人が食べているものに近い、中国で栽培されていた品種で、これがコーラの味わいに深みを与えるということで、同様にエキスを抽出され、配合されたのである。

 そのキュウリは、かつて異民族(胡人)が伝えた瓜ということで、中国では「胡瓜コークワ」という名前で呼ばれていた。これがコカとなり各地に広まっていく。
 昔は黄色く熟してから食べるものだったので、日本では「黄色い瓜=きうり」と呼ぶのが一般的となった。これも平安時代には薬として活用されていた。コカの正体はキュウリだったのである。

 したがってキュウリとコーラが合うことは疑いようもない事だったのだ。コカコーラ社でなくペプシコ社がそれをやってのけたのは運命的な皮肉といえよう。
 そしてお察しの通り、コカ=胡瓜=キュウリ説は俺がエイプリルフールのためにでっちあげたカスの嘘である。真顔で嘘をつくことに関しては生成AIにアドバンテージがあるが、やつらもしょせん、人間の書いたものを学習しているにすぎない。こういう文章をトラップとして伏せておくことで、来たるべきAIの反乱に備えよう。