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◆不定期日記ログ◆

■2022-10-04
やまなし記
 気候がよくなってきたので山梨に行ってきました。

まるいわぶどう園
 この時期の山梨といえばブドウハンティングであり、山梨の観光農園は首都圏からの観光客でたいへん賑わっているのです。食べ放題のブドウ皿があり、気に入った品種をハントして帰ることができます。種なし皮ごとでおなじみのシャインマスカットと、何度聞いても覚えられなかったマスカットベリーAをハントしたところ、ベリーAの単価が異様に安かったので巨峰もハントしてきました。

 次に向かったのは夏に行って「ここにはいつか娘氏を連れてくる」と確信した信玄餅ファクトリーです。もしかしなくても軽井沢からここまで来るのと静岡からここまで来るのは大して変わりません。
 振動によってレーンを進むたくさんの黒蜜ボトルを見ながら「生まれたばかりの黒蜜は前の黒蜜の後を追う習性があるんだね。かわいいね」と説明して満足しました。
 娘氏は『鬼滅の刃』や『ゆるキャン△』の外装の信玄餅を完全無視してシンプルな信玄餅を獲得しました。日本人は「アニメグッズデザイン、キャラクター公式絵に頼りすぎ問題」にそろそろ真面目に取り組むべき。

 ここまで来てしまったからには「笛吹川フルーツ公園→ほったらかし温泉」のコンボをキメなくてはなりません。何の因果か娘氏、3度目の笛吹川フルーツ公園です。温泉は今回は雲一つない晴天で、露天風呂から富士山の山頂が見えました。富士山の先っぽだけ裏から見たってしょんねえら。


 石和の旅籠屋に宿を取り、翌日は気まぐれに近くにあった「彩石の蔵」に立ち寄りました。入場無料のくせに国立科学博物館の宝石展で見たような宝石が遠慮なくドカドカ並んでいるので圧巻でした。アメジストドームってこんなに普通に手に入るものなんだな……。
 その後娘氏は砂利の中から宝石を探すミッションに挑み、カットされたシトリンを手に入れていました。

 帰路に河口湖方面に寄り道し、モダンなおそば屋さんでモダンなおそばを食べたあと、鳴沢氷穴へ向かいました。
 鳴沢氷穴は、じつは4年前の旅で行く予定だったところ直前で取りやめたという事情があり、今回ようやく中を見ることができたという形になります。4年前はコロナもない夏休みだったので周囲はものすごい渋滞でしたが、今回は実にスムーズに入場できました。
鳴沢氷穴
 洞窟自体は広くはありません。しかし狭くて深いのでかなりの冒険感があります。入口に最深部の気温が0度であることを示す看板がありましたが、温度の部分が書き換え不可能になっていたため大雑把な目安だと思われます。半袖でギリギリ耐えられる気温でした。


 ところで、甲州ほうとうのお店でおざら(冷やしほうとう)を食べているときにワイフが気づいたのですが、店内にあった富士山の写真が静岡側から撮ったものだったんですよね。
 まさか……まさか富士山を「メディアによく出る河口湖側から見た姿よりも静岡側から見た姿こそが至宝」と思っているのは俺たちだけで、山梨県民は「別にどの角度から見ても綺麗だよ?」と広い心で構えているのでしょうか。そんなことはあってほしくない。「河口湖から見る富士山こそが最強であり宝永山やら大沢崩れやらはノイズ」と言い放ってほしい。そうして共に高め合う関係であってほしい。どうしたんだよ……お前は終生のライバルであってくれよ……そこで日和られると俺だけが器の狭い静岡県民みたいになってしまいますわ! 煽るなら煽られるのがマナーでしてよ!

「マナーの話をするならば、そもそも隣県民を煽るのがマナー違反なのでは……?」

 一点の曇りもないプロのド正論ですわね……ぐうの音も出ませんわ!