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◆不定期日記ログ◆

■2021-11-03
ハートキャッチビクトリー!
 娘氏がプリキュア映画を観たいって言うのはおそらく最後だと思うので『映画トロピカル~ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪!』を観てきました。
 これはレジェンド先輩であるハートキャッチプリキュアのメンバーが出ることで話題になっており、娘氏の最後のプリキュア映画にパパチャンが最初に観たプリキュアが出てくることのエモさを噛みしめています。


 映画のお話のネタバレに踏み込まないよう、主にハートキャッチの話をします。
 思い返すにハートキャッチはお話の枠組みというか、パターンがすごくしっかり決まっていて、それは簡単にいうと「問題発生→落ち込む人→敵幹部の干渉→怪人化→プリキュア変身→苦悩する怪人の叫び→敵幹部の煽り→堪忍袋切断→必殺技→撃退→便意→排泄→花言葉」という美しい一連の所作でした。
 この枠組みの中に毎回どんなお話を入れ込むか、あるいはあえて外していくか……というのが、水戸黄門とモンタナジョーンズを観て育った俺の好みにガッチリとはまったのであり、それゆえこれが俺をニチアサ実況民へと変えていく起点となったわけです。

 そして今回の客演の素晴らしいのはこの枠組みがしっかり活きているというところで、敵幹部が出現しなくても、落ち込んで怪人化する人がいれば堪忍袋が切断できるし、花言葉で追い打ちもできてしまうということなのです。排泄……排泄はありませんでしたね。排泄……?
 この仕組みによって、いままでのオールスター映画とは全く違う、クロスオーバー作品としてのお話になったんじゃないかと思います。

 しかしこのクロスオーバー、「最もシリアスな作品と最も明るい作品」とか言われていて心外でした。いやトロプリのメンバーが頭トロピカッちまってるのはわかります。しかしあんなに破天荒なキュアマリンさん率いるハートキャッチが最もシリアスなはずは……そりゃプリキュアの身内が死んだり妖精が死んだりする展開はあるけど……いや死んでるわダメだ。確かにぶっちぎりで一番シリアスだわ。

 今うっかり「キュアマリンさん率いる」って言っちゃいましたけど、たぶんトロプリのメンバーはハートキャッチのセンターのことマリンさんだと思ってますね。「コミュ力全振りのトラブルメーカー……こいつが主人公か……」って思ったはず。まああっちもローラが主人公だと思っていそうなのでこの件は手打ちにしましょう。


 そういうわけで、ハートキャッチ履修済みかつトロプリを追っている人は、「シリアスなハートキャッチ文脈」と「雪のシャンティア王国」によって徹底的に抑え込まれたトロピカル成分と、それでもかまわずところどころ溢れてくるトロピカル汁を味わいに劇場へ行くといいと思います。……アッそういえばミラクルライトなかったな!? コロナでやめたんだ!? なんか物足りないと思った!