◆不定期日記ログ◆
- ■2019-08-07
- ベルサイユの記憶
今年4月に起こったノートルダム大聖堂の火災はとても悲しいものだった。
そのときUBIソフトは寄付金を出し、パリを舞台にしたアサシンクリードを無料公開した。
我々はそのゲームをあえて買うことで間接寄付を行った。
……間接寄付って間接キッスみたいだな。
というわけでじわじわ進めていた『アサシンクリードユニティ』をクリアしました。
アサシンクリードシリーズはエツィオさんの奴のあとバエクさんの奴をやって、このアルノさんの奴に逆流してきたわけなんだけど、時間が空いてるのでそれでもって違和感を感じるようなことは特になかった。
最初はとにかく革命期パリをお散歩できるという点に惹かれてプレイを始めた。あのオスカル様やアンドレの暮らした革命期パリをこの目で見られる……と思ったら、パリ散策が可能になる直前にバスティーユ襲撃に巻き込まれて泣いた。これ1789年7月14日じゃん……オスカル様死んでるわそのへんで……! フ…ランス……ばんざ…い…!
ワイフ「どっちみちオスカル様はいないんじゃ……」
ぼく「いるんだよ俺の宇宙には」
その後すぐに自由行動できるようになったので、メインミッションを放置して存分にパリ観光を行った。市内で絡んでくる赤い人々はなぜか殺害しても咎められない。殺害していい理由を聞いていないので釈然としない顔で、だが鮮やかに、通りすがりに顔面を刺しつつ観光を続けていった。
オスカル様は故人だが、オスカル様の見た暮らし、特にロザリーにショコラを要求してしまうくだりの庶民のみすぼらしい暮らしが鮮やかに表現されている。革命期パリ、うすぎたない。そのうえ2分に1回くらいの割合で犯罪に遭遇する。
あととにかく人が多い。PS4が火を噴かんばかりにファンを回すくらい人が多い。別にイベントシーンでないのに人の波。そりゃパンも足りなくなるわと思う。これだけ人がいれば人ごみに紛れて暗殺に及ぶシチュエーションも多く、今までプレイした中でいちばんソーシャルステルスのコンセプトが発揮されているなと感じた。
パリ中に点在する「コンパニオンミッション」というのが序盤に破格の報酬を出してくれるので、観光がてらまずはそれを潰していった。
これを受諾すると何の説明もなく殺害対象が近隣にPOPするので、それを刺すだけという簡単なお仕事である。いったいこいつは誰で、俺はなぜこいつの命を奪わなければならなかったのかは一切説明されない。調べてみるとアプリ連動の仕掛けがあったらしいが、今となっては「カネのためだけに知らない相手を殺す」というプリミティヴな殺し屋となっている。
そんなロールプレイを最初にしてしまったため、俺はメインミッションを進めていく間もずっと「俺はなんでこいつを殺すんだっけ……」と思いながらテンプル騎士団を殺害していった。だがこれは俺のせいだけではなく、実際アルノ君はけっこうスナック感覚で敵を殺すところがある。
泥酔して酒場でハデな喧嘩をして追い出されても、アンドレのように「星がきれいだ このまま朝までおまえを抱いて歩くぞ」みたいなロマンチックなことにはならず、普通に酒場の倉庫に忍び込んで赤い人を数人殺害してワインを盗むようなやつだ。赤い人たちはたぶん革命期パリでは赤いというだけで命の価値がなかったんだろう。
結局最後まで「俺はなんでこいつを殺すんだっけ……」感は抜けなかった。その点バエクさんは復讐リストにババーンってキルマークつけていくのでわかりやすかった。ラスボスについては攻略法もよくわからず、煙幕と回復薬を連打しながら殴りかかるという無様なアサシネートをしてしまった。
総合的には、発売されたばかりのときの悪評からは信じられないくらい立派なアサシンクリードになっていたと思う。
とはいえ革命期のパリというだけでかなりの加点が入っていることは否めない。たんなるモブだがルイ16世の首を落としている以上こいつがシャルル=アンリ・サンソンなんだな、みたいな勝手な思い入れが次々出てくる。
そのうえ「パリなのにエッフェル塔がないんですかッ!?」みたいな層にもちゃんとオマケを用意してある贅沢仕様だ。今回もいい旅行をさせてもらった。
そのときUBIソフトは寄付金を出し、パリを舞台にしたアサシンクリードを無料公開した。
我々はそのゲームをあえて買うことで間接寄付を行った。
……間接寄付って間接キッスみたいだな。
というわけでじわじわ進めていた『アサシンクリードユニティ』をクリアしました。
アサシンクリードシリーズはエツィオさんの奴のあとバエクさんの奴をやって、このアルノさんの奴に逆流してきたわけなんだけど、時間が空いてるのでそれでもって違和感を感じるようなことは特になかった。
最初はとにかく革命期パリをお散歩できるという点に惹かれてプレイを始めた。あのオスカル様やアンドレの暮らした革命期パリをこの目で見られる……と思ったら、パリ散策が可能になる直前にバスティーユ襲撃に巻き込まれて泣いた。これ1789年7月14日じゃん……オスカル様死んでるわそのへんで……! フ…ランス……ばんざ…い…!
ワイフ「どっちみちオスカル様はいないんじゃ……」
ぼく「いるんだよ俺の宇宙には」
その後すぐに自由行動できるようになったので、メインミッションを放置して存分にパリ観光を行った。市内で絡んでくる赤い人々はなぜか殺害しても咎められない。殺害していい理由を聞いていないので釈然としない顔で、だが鮮やかに、通りすがりに顔面を刺しつつ観光を続けていった。
オスカル様は故人だが、オスカル様の見た暮らし、特にロザリーにショコラを要求してしまうくだりの庶民のみすぼらしい暮らしが鮮やかに表現されている。革命期パリ、うすぎたない。そのうえ2分に1回くらいの割合で犯罪に遭遇する。
あととにかく人が多い。PS4が火を噴かんばかりにファンを回すくらい人が多い。別にイベントシーンでないのに人の波。そりゃパンも足りなくなるわと思う。これだけ人がいれば人ごみに紛れて暗殺に及ぶシチュエーションも多く、今までプレイした中でいちばんソーシャルステルスのコンセプトが発揮されているなと感じた。
パリ中に点在する「コンパニオンミッション」というのが序盤に破格の報酬を出してくれるので、観光がてらまずはそれを潰していった。
これを受諾すると何の説明もなく殺害対象が近隣にPOPするので、それを刺すだけという簡単なお仕事である。いったいこいつは誰で、俺はなぜこいつの命を奪わなければならなかったのかは一切説明されない。調べてみるとアプリ連動の仕掛けがあったらしいが、今となっては「カネのためだけに知らない相手を殺す」というプリミティヴな殺し屋となっている。
そんなロールプレイを最初にしてしまったため、俺はメインミッションを進めていく間もずっと「俺はなんでこいつを殺すんだっけ……」と思いながらテンプル騎士団を殺害していった。だがこれは俺のせいだけではなく、実際アルノ君はけっこうスナック感覚で敵を殺すところがある。
泥酔して酒場でハデな喧嘩をして追い出されても、アンドレのように「星がきれいだ このまま朝までおまえを抱いて歩くぞ」みたいなロマンチックなことにはならず、普通に酒場の倉庫に忍び込んで赤い人を数人殺害してワインを盗むようなやつだ。赤い人たちはたぶん革命期パリでは赤いというだけで命の価値がなかったんだろう。
結局最後まで「俺はなんでこいつを殺すんだっけ……」感は抜けなかった。その点バエクさんは復讐リストにババーンってキルマークつけていくのでわかりやすかった。ラスボスについては攻略法もよくわからず、煙幕と回復薬を連打しながら殴りかかるという無様なアサシネートをしてしまった。
総合的には、発売されたばかりのときの悪評からは信じられないくらい立派なアサシンクリードになっていたと思う。
とはいえ革命期のパリというだけでかなりの加点が入っていることは否めない。たんなるモブだがルイ16世の首を落としている以上こいつがシャルル=アンリ・サンソンなんだな、みたいな勝手な思い入れが次々出てくる。
そのうえ「パリなのにエッフェル塔がないんですかッ!?」みたいな層にもちゃんとオマケを用意してある贅沢仕様だ。今回もいい旅行をさせてもらった。