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◆不定期日記ログ◆

■2018-12-06
いまさらオブザワイルド
 ニンテンドースイッチ版『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をクリアした。
 16年前(!)の12月に風のタクトをクリアし、11年前(!)の12月にトワイライトプリンセスをクリアして以来の3Dゼルダである。トワプリをクリアしたときに「時のオカリナの進化形であり新鮮味はあまりない」という感想を記しているが、今作は完全に時オカの呪縛から脱却したなという印象をバリバリ受けた。なので、時オカ以来3Dゼルダをやってないおっさんは絶対にやったほうがいい。まあそんな人はとっくにクリアしてますよね。知ってた。

 なので何を書いてもみんな1年以上前に誰かが言及しているであろうことは間違いないが、そんなことは俺の知ったことではない。なにしろオープンワールドなので誰一人として俺のリンクと同じ冒険はしていない。
 「オープンワールドって言ったってメインクエストを追う流れはだいたいみんな一緒なんでしょ~?」とかいう奴は完全にこのゲームをナメていると言える。確かに「始まりの台地」はほぼ一緒だが、それが済むともうメインクエストのいちばん上に「ガノン討伐」が置いてある。しかもハッタリではなくまっすぐハイラル城へガノン討伐に向かうことができる。

 これが実にうまいな、と思った点で、実際ガノン討伐に向かうことはできるが、大抵のプレイヤーは始まりの台地で朽ちたガーディアンの殺人ビームを食らって心的外傷を追っている。そこに「ハイラル城周辺にはあれの新鮮なやつがごろごろいる」という追加情報があり、これは当面ハイラル城には近寄らんことにしよ! と他のメインクエストを追うことになるのだ。それは自由意志なのだ。
 実際俺のリンクがハイラル城周辺に足を踏み入れたのは、各所の祠で小型ガーディアンのビームを浴び続け、盾でのジャストディフェンスのタイミングを掴んでからだった。心的外傷を乗り越えるには修行がいるのだ。人によってはそれは強力な武器だったり、堅牢な服だったりするのだろう。

 この自由意志によるゆるーい誘導が実に巧みで、これによってFar CryやFalloutのような突き放されたような自由とは一味ちがう感覚を産み出している。
 それでいて自由度は損なわれておらず、その結果どうしても不足するシナリオの分量は、大半を回想シーンとして世界中にばらまくことでカバーする。無駄がない。このシナリオ、全盛期のスクウェアがゲーム化したらゼルダ姫との出会いから世界崩壊まででDISC3枚くらい使うでしょ。それをたった12枚の写真で、しかも獲得任意で済ませるワザマエ。これによってエンディングのゼルダ姫の「覚えていますか?」に対し「いやー良く知らねェーッス」というリアクションをとる自由すらある! いいのか!


 今作のガノン様は人格すらなくほぼただの災害に徹していて逆に好感が持てる。そしてご存知「これまで断片的にしか使われてこなかったメインテーマがラストバトルでドカーッと流れるやつ大好き侍」こと俺は完全に敗北しました(6か月ぶり今年2回目)。