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◆不定期日記ログ◆

■2018-08-15
サガスカーレットグレイス
「それじゃあサガスカを売ってるお店を……探すか……」
「もうサガスカを見つけたの!? ……流石か……」

ウルピナ様
 というわけでSwitchで発売された「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」をプレイしています。
 ウルピナ様がようやくアイキャッチまで行ったので現時点での感想をまとめておきたいと思います。まさか主要イベント終了ごとにアイキャッチが出るとは思わなかった。その演出はサガフロ直撃世代に効く。


マップ
 このRPGをプレイするにあたって、我々はまずフィールドマップのみでお話が進んでいくという尖ったシステムを受け入れなければならない。このRPGには街のマップもダンジョンのマップもなく、街のアイコンに行けば街の機能にアクセスでき、洞窟のアイコンに行けばイベントが起きたり敵と戦ったりできる。
 
 よく考えたらもともとサガに街やダンジョンのマップは不要だったのではないか。
 どうせ町の人が全員「ノルマがきつくて」としか言わないのなら、一枚立ち絵を用意しておけば済む話。これを全員違う声のフルボイスで実装したミンサガが狂っているのだ。
 ダンジョンについても同様で、ロマサガなんかはどうしても「稼ぎ地点以外の敵をどれだけかわすか」みたいな心理になりがちであり、それならばエンカウントは完全にプレイヤーの裁量に委ねたほうが合理的である。
 合理的ではあるが、これまでそれができなかったのは、我々プレイヤー側の側に「RPGとはこういうもの」という固定観念が強固に植え付けられていた、という側面が大きいのではないだろうか。スマホンのRPGが台頭し、その固定観念が緩んだ今だからこそできた合理化であろう。

 そういうわけでこのゲームにはほぼ会話シーンとボス戦しかない。敵はEASYやHARDの難易度予告がされているが、EASYだからといってボタン連打で勝てるような相手は出てこない。ほぼボス戦しかない。


 そしてその肝心の戦闘について。術や技のポイントはミンサガゆずりのBP制だが、今作はパーティ全員でBPリソースを共有しているのが特徴。BPが5あったとして、全員でBP1の基本技を撃つか、ひとりがBP5の大技を撃って他は防御するか、そういったことをターンごとに考える必要がある。
 このシステムの素晴らしいところは、戦闘不能者が出てパーティの人数が減るとBP消費の大きい大技が連打できるようになることで、ジリ貧になることがない。ただしそれは敵パーティも同様なので最後まで相手の手札をきちんと考えないといけない。逆に敵がウジャーっと出てきてウッてなっても、行動してくるのは1~2体だったりするので対策を打ちやすいのも利点。


 戦闘の結果成長するのはHPと武器の熟練度、術や技の熟練度であり、愛がアップ!したりはしない。HPは戦闘終了ごとに全快し、術や技のポイントはBP制なので消耗しない。戦闘不能になったキャラのLPが消耗するのみである。「死ぬこと以外はかすり傷」という言葉をかみしめる。
 死闘を繰り返してLPの減ったキャラクターは、何戦か戦闘メンバーから外して休ませる必要がある。したがって交代要員も重要。サガではできるだけ早めに最終メンバーを固定したほうが有利という傾向があるが、そこに入れ替え必須のシステムを加えたのが新鮮な感覚。そのわりには装備をたびたび付け替えさせることに対してフォローがない(最強装備コマンドの仕事が雑)のは残念。


 ウルピナ様のシナリオは、ここまで「今はこちらに行っている場合ではない」とか「○○していないのに先に進むわけにはいかない」みたいなことが頻発しており、まったくサガを感じなかった。だがおそらくこれはレッド編みたいなタイプのシナリオだと予測される。アイキャッチが出てひと段落したので、ここからの自由行動に期待したい。
 マップは広大だけど、なにしろ地図とアイコンしかないし、デザインも地図を模していて多様性に乏しいので、どうしても世界を冒険している感が薄れる。このシステムでサガフロをリメイクしてくれたら相性最高だと思う。是非やってほしい。