Oneside Flat Web

◆不定期日記ログ◆

■2012-03-01
胡蝶の夢
 先日、初めて金縛りというものを体験した。

 目が覚めると体が動かない。
 昼寝の最中だったので部屋は明るく、天井が見える。
 足の方角、押し入れの前で、なにかゴソゴソしている人の気配がした。
 男の声でなにかブツブツ呟いているのが聞こえる。
 捜し物をして苛立っているような声だった。
 やがて男はブツブツ言いながら隣の部屋へ行き、ベランダから出て行った。
 俺は安心して二度寝した。
 

 ……さて、これは金縛りにあったのか、それとも金縛りにあった夢を見たのか?
 昼寝をすると結構な割合で悪夢を見る。
 この悪夢と金縛りはどう区別するのだろうか。 

 目は開けていた、と思うが、それはあくまで俺の脳がそう思っているだけだ。
 本当の金縛りのときには「これは夢ではない」と断定できる何かがあるのか?
 そんな決定的な証明は存在しないような気がする。
 ひょっとしたら今、こうして文章を書いている自分も夢なのでは?
 昼寝中に謎のニンジャに金縛りをかけられた本当の俺が見ている夢なのでは?
 アイエエエ!ナンデ!?ニンジャナンデ!?


 このままだとニンジャリアリティショックで死にそうなので、近いうちにベテラン金縛リストに聞いてみようと思う。 
 あれって要するに、悪夢だよな?