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◆不定期日記ログ◆

■2011-10-04
午後12時の交差点
 午後12時とは昼か夜か。
 そんなくだらない疑問から考えた話。

 午前も午後も0時から始まる。
 つまり午後12時は午後の最後の瞬間だ。
 論理的に考えれば、この疑問にはカンタンに片が付く。

 ……だが、よく考えると違和感がある。
 午後12時は「瞬間」なのだ。
 厳密に定義すれば、存在しないと言っても良い。
 12時半、みたいな言い方をよくするけれど、これは24時間記法でない場合はありえない。

 2進法には「2」という数字はない。
 10進法には「10」という数字はない。
 であれば、時計の12進法にも「12」という数字はなくてしかるべきなのだ。

 もし我々が10進法の時間を使っていたとして、かつゼロの存在を知っているとしたら、文字盤のてっぺんにわざわざ2桁使って「10」と書くだろうか?
 普通レベルは99で止まるものだ。それ以上上げるとステータス欄に収まらなくなる。さいだいHPも255で止まるものだ。それ以上上げると8ビットの情報量では扱えなくなる。10進法にしろ16進法にしろ、「桁を上げる」のには相当な労力が要るのだ。 

 10進法用の数字のまま12進法を使ったせいで、我々はその労力を意識することはなかった。
 だがあれはあくまでも12進法。12という数字は桁上がりであることには違いない。そろそろ文字盤の12は退場してもらって、0にその座を譲るべきなのではないのか?



 おそらく、時計の文字盤としてはもっともメジャーなローマ数字にゼロが存在しないことが大きな要因だろう。
 ゼロという概念が広まったのと、12時という概念が広まったのと、どちらが早かったのかはわからない。だが文字盤にローマ数字を使い続ける限り、12の立場は安泰だろうと思われる。残念である。