Oneside Flat Web

◆不定期日記ログ◆

■2010-10-23
刑務所のリタ・ヘイワース
 今さら映画『ショーシャンクの空に』を観た。

 タイトルだけは知っていた。
 原題は『The Shawshank Redemption』で、Redemptionとはキリスト教では「贖い」、経済においては「債務の弁済」を意味する。
 この2つはシナリオの内容にも入り込んでおり、実にうまいタイトルだ。
 うますぎて和訳は不可能だろう。

 では『空に』は失敗か、というとそうでもないと思う。
 DVDの盤面を見たとき俺は「こんな陰鬱な話なのか……?」と驚いた。
 女性がいないし、モーガン・フリーマンが渋すぎる。
 このうえタイトルが『ショーシャンクの贖罪』とかだったら絶対観ない。

 感謝しなければならないのは、俺が今までこの名作の内容を知らずに過ごしてこれたことだ。もしあなたがこの映画を観てないなら、最後の段落まで読み飛ばしてほしい。


 ネタバレというほどのネタもない、と思うかもしれないが……
 俺はこの映画が○○モノであるという予備知識すら持ってなかった。
 『空に』という爽やかなタイトルが、勝手に「囚人との交流を通して自分の罪と向き合うヒューマンドラマ」みたいなシナリオを作り出していたのだ。
 だから終盤の展開には本当に驚いたし、想像より遙かに爽やかなラストを味わった。
 こうして記録することでネタバレに荷担してしまうのは心苦しいが、そもそもジャンルを間違えてる奴が少数派だろうし、検索したのなら、ここにたどり着く前に全てを知ってしまっているだろう。
 まったくクリアな状態で名作に触れられるのは奇跡である。 


 ……まとめると、ポケットで鳥を飼ってる人とか、懲罰房に入れられた人のリアクションとか、ジョジョ6部のルーツがすごい感じられる映画でよかったです。