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◆不定期日記ログ◆

■2008-08-09
The Sky Crawlers
 映画『スカイ・クロラ』を観にいった。
 意外と上演してるとこが少なくて困ったけど。

 原作の小説は、森博嗣がよく使う短文での連続状況描写が生きていて、観念的で、退廃的で、映画にしたらピッタリだろうなと思ってはいた。
 しかし実際観てみると想像以上にしっくりくる作品だった。

 一番驚異的だったのは、舞台となる兵舎や街や店が、小説を読んでいたときに脳内に描いた風景とことごとく一致することだ。
 森博嗣の建築知識から来る描写が優れているのか、押井守の表現力がスゴイのか、俺の想像力が平凡なのか、それはわからないが、これほど違和感なく見られた原作つき映画は初めてだ。

 原作に忠実といえば忠実、でも原作とは微妙に違う物語。
 どのくらい忠実かというと、敵機を撃墜したカンナミ君が、トキノ君に褒められて謙遜するときに「相手がビギナだったから」とはっきり発音するくらい忠実。
 おおおこれが森ワールドだよ!
 (注:森博嗣の小説では、不要なオンビキ[ー]は全て排除されています)
 でも森作品を知らない人は「ビギナ?ギナ?」ってなると思うよ!

 …よく考えたらタイトルからして「スカイ・クロラ」だから折り込み済みか。
 普通なら「ザ・スカイ★クローラーズ」になってしかるべきところだもんな。
 きっと、これはなんでもカタカナにしちゃう洋画翻訳スタッフに対して疑問符を投げかける映画なんだな。