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◆不定期日記ログ◆

■2002-06-24
ズレ
 前回、「銀牙」を読んで少年漫画の魔力について思いを馳せたわけだが。
 「ではオマエ自身は『銀牙』についてどう思うのか」と問われれば、「けっこう好き」と答える他ない。

 この作品のシナリオは、バトル系少年漫画の王道ド真ん中を行っている。
 特殊な血筋、偉大な父親、宿敵との対峙、苦しい修行、仲間との出会い、友情、カッコ良く散っていく仲間、父親との再会、必殺技の伝授…思い返せば返すほど、この作品が王道を行っていることがわかる。
 そして、その王道を唯一外しているのが、「登場キャラが犬」という一点である。
 これがこの作品の唯一・最大の特徴であり、最もツッコんではいけない所なのである。

 余談になるが、俺はこういう「一番土台のところが大きく特殊だがシナリオは王道」というお話を好む傾向がある。いままでRPGツクールで作ったものを見れば一目瞭然、あのクレイジーなゲームたちも最初の大前提を除けばけっこう普通である(じゃんけつ除く)。

 「銀牙」における、ツッコんではいけない聖域である最初の大前提「登場キャラが犬」。
 しかしその特殊さゆえに、読んでいてツッコミを禁じえない部分が多々ある。
 今日は無粋を承知で軽くツッコんでみようと思う。

 「あいつは殺鬼だ」
 いや犬だし。

 「人柱となりましょうぞ!!」
 いや犬だし。

 「このままでは犬死にだ!」
 うまいこと言ってる場合か。