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■2024-09-30 : 月記SEPTEMBER
ようやく朝夕が過ごしやすくなってきて、夏の終わりを感じる。本当は8月の終わりくらいに感じさせてほしかった。
関係ないけど怪談はなんで夏の風物詩なんだろう? 冬の方が夜が長くて怖くね?
PIPI それはそうかもな。では9月にやったこと、読んだもの、遊んだもの、観たものの記録だよ。
( A )亀に連れられて
( B )行ってみれば
空欄に適する言葉を答えなさい。
これにノータイムで「ハトヤの」「海底温泉」を入れられる奴は地域・年代がだいたい友達と言えよう。不正解の人は公式サイトを参照するように。
今まで伊東市へは何度も泊まりに行っているけど、ハトヤに決めたことはなかった。伊東に行っているのにハトヤに決めていないというのは、文明堂に行きながら三時のおやつにカステラを食べていないようなもの。なのではっきり決めた(ワイフが)。伊東にふたつのハトヤあり。海底温泉があるのはサンハトヤのほうである。
これはガチャで見事引き当てたルームキーホルダー。しかしこれが欲しいのなら、300円のガチャでランダム当選を狙うより、お土産屋さんで一回り大きい500円のアクリルルームキーホルダーを買うのが良い。ハトヤ豆知識だ。
現在、屋外プールはシーズンオフで営業しておらず、室内プールも更衣室が温泉と共用という変則的な運用になっている。ひとしきり古代プールを楽しんだあと、更衣室を経由して水着を脱いで海底温泉に入浴した。
海底温泉は水族館めいたアクリル水槽のある温泉である。時間が早かったので他の入浴客はいなかった。しかしついさっきまで隣のフロアで水着で水に浸かっていた俺が、こちらでは全裸でいるというのは奇妙な感覚だ。俺はとてもまずいことをしているのではないだろうか……?
ところで「CMでおなじみのびちびちはねる魚を抱えるごっこ」をするための魚のぬいぐるみがあるって聞いていたんだけど、見当たらなかったな……ディナーショーを観ないといけないのかもしれない。
なので最初は侮っていた。所詮はバブル期の徒花、すぐ隣に秘宝館があるいかがわしい観光地であろうと……だがその認識は完全に間違っていた。
城内は博物館になっており、展示されているのは江戸時代の史料と、全国の名城のジオラマ、絵画など。歴史的背景がないので熱海に関わる郷土史料はほぼなく、代わりにそこには全国の城に対する膨大な熱意があった。なるほど、これはアレだ、「自分は仮面ライダーになれなかったが、研究と鍛錬により人工ライダーになった」系2号ライダーの熱意だな。歴史的背景がないことに対して真面目に向き合っている。
なお、特筆すべきこととして、開城時は温泉施設だったらしい地下のフロアが遊技場になっており、ボールプールやボルダリング、卓球などに加え各種アーケードゲームがフリープレイで置いてある。フリープレイゆえか多少メンテが甘い筐体が見られたが、beatmaniaIIDXやポップンミュージックが不足なくプレイできたため、ここだけで入場料+駐車料金はだいたい元が取れてしまった。やったぜ。
右手をダウンストロークだけでなくアップストロークも混ぜてみると顕著である。このへんの精度は、他人に聴かせるつもりがないため無限にサボってしまう。真面目にミュートしなければ……。
読んでみて一番驚いたのは「ナナチはマスコットキャラ枠ではなかった」ということであった。まさか頼れるアニキ枠として加入するとは……インターネット受動喫煙の悪い部分が出たな。
しかしこの作品、本筋と関係ないところにみっちりと作者のヘキが詰め込まれているため息が詰まる。度し難い、度し難いぞつくし卿……今のところプルシュカの「パパ棒」がいちばんヤバい。ボンドルドが娘と入浴なんてするワケがないんだからどういうことなんだよ。勘弁してくれ。
その点、成れ果て村編は比較的本筋に関係あるヘキが詰まっていて良かった。美しくグロく悲しい話で、この作品でないと出せない出汁がよく出ている。なんだその出汁、飲んで大丈夫なやつか?
ほんとこの人漫画が上手いなって思うんだけど、ハガレンも銀の匙も、普通なら1話きりで使い捨てられそうな立ち位置のキャラが、どんどんサブレギュラーやレギュラーキャラとして立ち上がってくるんだよね。今作も登場人物がバカスカ増えていってもぜんぜん読みやすい。すごい。
ところで俺は異世界に行って現代知識で無双する話よりも、逆に異世界人がこっちに来てフィジカルで無双する話が好きなんだけど、これがわりとそれにあたるのでとても助かる。最初は能力バトルなのかって思ったけど、実際バトルの大部分が遠隔物理攻撃だったもんな。
今までと違って「ラストフェス」とは言っていない(前作はラストフェス後も数回フェスがあった)ものの、あらゆる演出がThe End of the Splatoon...という雰囲気を出しており、もうこれをもってこのゲームはサービス終了するんだって言われても信じてしまうくらいの盛り上がりを見せた。
いやサービス終了するゲームはこの3日間のためだけに会場マップ作成・振り付け・演出と凄まじい工数を割かないだろというのはそれはそう。
でも実際これ最終回の演出だよォ~~エンドロール見えたもん脳内に。グランドフェスティバルで燃え尽きた俺はそのあと一週間くらいログインできなかったのであった。
困ったのが、1や2であった3種目のマイナーチェンジブキ追加の可能性が明確に否定されていないことだ。
公式の声明では「定期的なコンテンツ追加は終了」「ブキの性能変更などを含んだ更新データは不定期に配信予定」ということなので、普通に読めばブキの追加はなさそうだが、「など」ということは「不定期のタイミングでのマイナーチェンジブキの追加」は無いとは言い切れない。俺はブキの購入に必要なライセンスが99枚も余ってるんだよ。ないならないでくじびきに使っちゃうから、ちゃんととどめを刺していってくれえ。
内容がわりとガチめに「ひみつ」でびっくりしてしまった。イベントフラグの管理を紙で……? 発売3ヶ月まえにテストプレイでこれだけの改善要望が……?
ありがたいことに展示内容をまとめたカタログが出るらしい。
6600円で「高ェ!」って思ってしまうけど、よく考えたら渋谷まで往復するコストの方が高いうえ、手元に置いておけるというのは爆アドなのではないだろうか。だんだんやすくみえてきた。これはいけない。
ゲームでは唐突感のあった内容が丁寧に説明されていてとてもよかった。改変箇所もおおむね納得がいく。星魂剣の半分はそりゃ龍の腹にあったほうがいいよ。
ココロワまわりが改変されたことで終盤が大きく変わるかと思ったが、そこまで影響なかった。なんかこう、ソロプレイのゲームではできないアニメならではの盛り上げ方を期待していたんだけどな。
走る馬や多数の兵士が出てくるとがっつりCGになるんだけど、どこまでがCGでどこまでが手描きなのか全然わからないレベルに調整されていて驚いた。なにこれどういう技術?
娘氏に歴史ブームが来ているので、これとサクナヒメで室町時代の空気感を理解してくれたことだろう。室町時代は義務教育の範囲だとぜんぜん子どもの興味にリーチしないのでとても助かる。
非暴力プリキュアに半年以上浸かっているせいで、いきなりすごい動画枚数で敵をボッコボコに殴り倒すハレワタールさんに若干引く。こっちが本来のプリキュアだよ。
「プリキュアとは何か」という根本的な問いに、心が強え奴とかそういうふわっとした要素でなく、「手を繋ぐ者」という答えを出してきたのは感心した。プリキュアは一人ではできない。納得の回答だ。
最終的には15周年の『オールスターズメモリーズ』と同じく、観客の持つプリキュアの記憶が反撃の嚆矢となるわけだけど、アチラほどメタ発言に頼らずにその展開に運んで行ったのは上手かった。そりゃ親の顔より見た拠点の背景を次々出されたら、プリキュアの世界を再構築しちゃうよな。親の顔をもっと見ろ。
ここでニチアサクラスタでない人、あるいは録画・配信勢のために解説が要る。2013年頃から「仮面ライダーグミのCM」というのが定番となっていて、それは一言で表すと「仮面ライダーグミ? 普通のグミでしょ……ムムッ! ジューシー!!」であった。ライダーのテーマに合わせて毎年リニューアルされる演出で、さまざまなジューシー小僧がド派手にジューシーしていった。それはオロナミンCに並ぶ風物詩CMであった。
なぜか令和になってからCMが途切れてしまい、まさか平成ライダーと一緒に平成ホールに吸い込まれて消えてしまったのかと心配していたところに、今年、仮面ライダーのほうがグミになったのである。
ガヴ本編では主人公のショーマくんが美味いお菓子を食うたびにジューシー的な演出があり、変身ベルトの音声も「ジューシー!」を連呼する。
もちろんCMも復活した。主演の知念英和くん本人がグミを食い、ジューシーする。偉業である。歴代のジューシー小僧たちの怪演が、ジューシーをこの高みへと連れてきたのだ。俺たち、グミにそこまでジューシーさって求めてたかな……?
そんなふざけた仮面ライダーだが、中身はいたって真面目に仮面ライダーしており、主人公が人間でなく怪人側と同族である。今まで「怪人と同源の力で戦えば仮面ライダーでしょ」と思っていた俺たちに「本郷猛はショッカーに改造されたバッタ怪人だが?」と正論をつきつけ、怪人の悲哀をこれでもかというほど描いてくる。
なのでいったいどういう展開になるのか先が読めない。楽しみに観ていこうと思う。
関係ないけど怪談はなんで夏の風物詩なんだろう? 冬の方が夜が長くて怖くね?
PIPI
ピピチャン!(肝試しとセットなんじゃない?)
■伊東へ行くなら
♪むかしむかし浦島は( A )亀に連れられて
( B )行ってみれば
空欄に適する言葉を答えなさい。
これにノータイムで「ハトヤの」「海底温泉」を入れられる奴は地域・年代がだいたい友達と言えよう。不正解の人は公式サイトを参照するように。
今まで伊東市へは何度も泊まりに行っているけど、ハトヤに決めたことはなかった。伊東に行っているのにハトヤに決めていないというのは、文明堂に行きながら三時のおやつにカステラを食べていないようなもの。なのではっきり決めた(ワイフが)。伊東にふたつのハトヤあり。海底温泉があるのはサンハトヤのほうである。
これはガチャで見事引き当てたルームキーホルダー。しかしこれが欲しいのなら、300円のガチャでランダム当選を狙うより、お土産屋さんで一回り大きい500円のアクリルルームキーホルダーを買うのが良い。ハトヤ豆知識だ。
現在、屋外プールはシーズンオフで営業しておらず、室内プールも更衣室が温泉と共用という変則的な運用になっている。ひとしきり古代プールを楽しんだあと、更衣室を経由して水着を脱いで海底温泉に入浴した。
海底温泉は水族館めいたアクリル水槽のある温泉である。時間が早かったので他の入浴客はいなかった。しかしついさっきまで隣のフロアで水着で水に浸かっていた俺が、こちらでは全裸でいるというのは奇妙な感覚だ。俺はとてもまずいことをしているのではないだろうか……?
ところで「CMでおなじみのびちびちはねる魚を抱えるごっこ」をするための魚のぬいぐるみがあるって聞いていたんだけど、見当たらなかったな……ディナーショーを観ないといけないのかもしれない。
■熱海城
熱海城!! それは今川氏などが築城を熱望したが叶わず、あの名古屋城や小田原城が再建されたのと同時期に築城された……その……つまり……歴史的背景が一切ない城なのである!!なので最初は侮っていた。所詮はバブル期の徒花、すぐ隣に秘宝館があるいかがわしい観光地であろうと……だがその認識は完全に間違っていた。
城内は博物館になっており、展示されているのは江戸時代の史料と、全国の名城のジオラマ、絵画など。歴史的背景がないので熱海に関わる郷土史料はほぼなく、代わりにそこには全国の城に対する膨大な熱意があった。なるほど、これはアレだ、「自分は仮面ライダーになれなかったが、研究と鍛錬により人工ライダーになった」系2号ライダーの熱意だな。歴史的背景がないことに対して真面目に向き合っている。
なお、特筆すべきこととして、開城時は温泉施設だったらしい地下のフロアが遊技場になっており、ボールプールやボルダリング、卓球などに加え各種アーケードゲームがフリープレイで置いてある。フリープレイゆえか多少メンテが甘い筐体が見られたが、beatmaniaIIDXやポップンミュージックが不足なくプレイできたため、ここだけで入場料+駐車料金はだいたい元が取れてしまった。やったぜ。
■アコースティックギター
簡単なコードだったらそこそこ素早く切り替えられるようになったので、試しにギターピックって奴ででかい音を出してみたところ、全然きれいな音が鳴らない。ミュートすべき弦がまったくミュートできていないのだ。右手をダウンストロークだけでなくアップストロークも混ぜてみると顕著である。このへんの精度は、他人に聴かせるつもりがないため無限にサボってしまう。真面目にミュートしなければ……。
■メイドインアビス
履修しないとなーって思っているうちに長い年月が過ぎてしまったが12巻まで履修した。読んでみて一番驚いたのは「ナナチはマスコットキャラ枠ではなかった」ということであった。まさか頼れるアニキ枠として加入するとは……インターネット受動喫煙の悪い部分が出たな。
しかしこの作品、本筋と関係ないところにみっちりと作者のヘキが詰め込まれているため息が詰まる。度し難い、度し難いぞつくし卿……今のところプルシュカの「パパ棒」がいちばんヤバい。ボンドルドが娘と入浴なんてするワケがないんだからどういうことなんだよ。勘弁してくれ。
その点、成れ果て村編は比較的本筋に関係あるヘキが詰まっていて良かった。美しくグロく悲しい話で、この作品でないと出せない出汁がよく出ている。なんだその出汁、飲んで大丈夫なやつか?
■黄泉のツガイ
ご存知ハガレンの荒川先生の最新作。5巻まで読んだ。ほんとこの人漫画が上手いなって思うんだけど、ハガレンも銀の匙も、普通なら1話きりで使い捨てられそうな立ち位置のキャラが、どんどんサブレギュラーやレギュラーキャラとして立ち上がってくるんだよね。今作も登場人物がバカスカ増えていってもぜんぜん読みやすい。すごい。
ところで俺は異世界に行って現代知識で無双する話よりも、逆に異世界人がこっちに来てフィジカルで無双する話が好きなんだけど、これがわりとそれにあたるのでとても助かる。最初は能力バトルなのかって思ったけど、実際バトルの大部分が遠隔物理攻撃だったもんな。
■Splatoon3 グランドフェスティバル
公称アプデ期間の2年が終わり、最大のフェスであるグランドフェスティバルが盛大に執り行われた。今までと違って「ラストフェス」とは言っていない(前作はラストフェス後も数回フェスがあった)ものの、あらゆる演出がThe End of the Splatoon...という雰囲気を出しており、もうこれをもってこのゲームはサービス終了するんだって言われても信じてしまうくらいの盛り上がりを見せた。
いやサービス終了するゲームはこの3日間のためだけに会場マップ作成・振り付け・演出と凄まじい工数を割かないだろというのはそれはそう。
でも実際これ最終回の演出だよォ~~エンドロール見えたもん脳内に。グランドフェスティバルで燃え尽きた俺はそのあと一週間くらいログインできなかったのであった。
困ったのが、1や2であった3種目のマイナーチェンジブキ追加の可能性が明確に否定されていないことだ。
公式の声明では「定期的なコンテンツ追加は終了」「ブキの性能変更などを含んだ更新データは不定期に配信予定」ということなので、普通に読めばブキの追加はなさそうだが、「など」ということは「不定期のタイミングでのマイナーチェンジブキの追加」は無いとは言い切れない。俺はブキの購入に必要なライセンスが99枚も余ってるんだよ。ないならないでくじびきに使っちゃうから、ちゃんととどめを刺していってくれえ。
■MOTHER2のひみつ。展
「MOTHERのひみつ。展」は、倉庫から30年ぶりに発掘されたマザー2開発当時の資料を公開するすげえ展示会なんだけど、8月末の酷暑に渋谷まで行くのはだいぶ厳しいので見送っていた。展示終了後に内容をちょっとだけライブ放送で中継してくれたので喜んで観た。内容がわりとガチめに「ひみつ」でびっくりしてしまった。イベントフラグの管理を紙で……? 発売3ヶ月まえにテストプレイでこれだけの改善要望が……?
ありがたいことに展示内容をまとめたカタログが出るらしい。
6600円で「高ェ!」って思ってしまうけど、よく考えたら渋谷まで往復するコストの方が高いうえ、手元に置いておけるというのは爆アドなのではないだろうか。だんだんやすくみえてきた。これはいけない。
■天穂のサクナヒメ
書くまでもないことだが「ヤナト田植唄―巫―」で爆泣きした。だがアニメを先に観ていたら泣くことはなかっただろう。ゲームならではの音楽体験の有用性が完全に証明された形だ。ゲームでは唐突感のあった内容が丁寧に説明されていてとてもよかった。改変箇所もおおむね納得がいく。星魂剣の半分はそりゃ龍の腹にあったほうがいいよ。
ココロワまわりが改変されたことで終盤が大きく変わるかと思ったが、そこまで影響なかった。なんかこう、ソロプレイのゲームではできないアニメならではの盛り上げ方を期待していたんだけどな。
■逃げ上手の若君
原作既読部分まででキッチリ終わった。さてはこれを見越しての無料公開だったか。走る馬や多数の兵士が出てくるとがっつりCGになるんだけど、どこまでがCGでどこまでが手描きなのか全然わからないレベルに調整されていて驚いた。なにこれどういう技術?
娘氏に歴史ブームが来ているので、これとサクナヒメで室町時代の空気感を理解してくれたことだろう。室町時代は義務教育の範囲だとぜんぜん子どもの興味にリーチしないのでとても助かる。
■映画プリキュアオールスターズF
去年の20周年オールスター映画。なんかABEMAで無料公開されていたので観た。非暴力プリキュアに半年以上浸かっているせいで、いきなりすごい動画枚数で敵をボッコボコに殴り倒すハレワタールさんに若干引く。こっちが本来のプリキュアだよ。
「プリキュアとは何か」という根本的な問いに、心が強え奴とかそういうふわっとした要素でなく、「手を繋ぐ者」という答えを出してきたのは感心した。プリキュアは一人ではできない。納得の回答だ。
最終的には15周年の『オールスターズメモリーズ』と同じく、観客の持つプリキュアの記憶が反撃の嚆矢となるわけだけど、アチラほどメタ発言に頼らずにその展開に運んで行ったのは上手かった。そりゃ親の顔より見た拠点の背景を次々出されたら、プリキュアの世界を再構築しちゃうよな。親の顔をもっと見ろ。
■ニチアサ百景
お菓子をモチーフにした『仮面ライダーガヴ』が始まった。ここでニチアサクラスタでない人、あるいは録画・配信勢のために解説が要る。2013年頃から「仮面ライダーグミのCM」というのが定番となっていて、それは一言で表すと「仮面ライダーグミ? 普通のグミでしょ……ムムッ! ジューシー!!」であった。ライダーのテーマに合わせて毎年リニューアルされる演出で、さまざまなジューシー小僧がド派手にジューシーしていった。それはオロナミンCに並ぶ風物詩CMであった。
なぜか令和になってからCMが途切れてしまい、まさか平成ライダーと一緒に平成ホールに吸い込まれて消えてしまったのかと心配していたところに、今年、仮面ライダーのほうがグミになったのである。
ガヴ本編では主人公のショーマくんが美味いお菓子を食うたびにジューシー的な演出があり、変身ベルトの音声も「ジューシー!」を連呼する。
もちろんCMも復活した。主演の知念英和くん本人がグミを食い、ジューシーする。偉業である。歴代のジューシー小僧たちの怪演が、ジューシーをこの高みへと連れてきたのだ。俺たち、グミにそこまでジューシーさって求めてたかな……?
そんなふざけた仮面ライダーだが、中身はいたって真面目に仮面ライダーしており、主人公が人間でなく怪人側と同族である。今まで「怪人と同源の力で戦えば仮面ライダーでしょ」と思っていた俺たちに「本郷猛はショッカーに改造されたバッタ怪人だが?」と正論をつきつけ、怪人の悲哀をこれでもかというほど描いてくる。
なのでいったいどういう展開になるのか先が読めない。楽しみに観ていこうと思う。