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■2020-01-15 : ポケモンしりとりの闇
アニメ『ポケットモンスター(2019)』が、エンディングテーマでポケモンしりとりをやっている。
こういうのが出てくると、当然「じゃあ全力でポケモンの名前を繋げたらどのくらいの長さになるんだよ」という点が気になってくる。
辞書が与えられている場合の最長しりとりを求めるアルゴリズムについては大学で学んだ。さっそくプログラムを書こうと思ったが、こういううってつけの話題はおそらく先行研究がある。検索したところweb上で動くものすらあってすごかった。
これにwikipediaから引っ張ってきた第8世代までのポケモン893匹を読み込ませることで、最長で441個つなげられることがわかった。エンディングテーマでは10匹つなげるのにおよそ7.5秒かかっているため、全力を出すと歌はしりとり部分だけで5分30秒となる。
ただし、上記のプログラムでは濁点・半濁点の有無を区別していない。ポケモンしりとりの歌詞を吟味すると、濁点は区別するレギュレーションのようだ。したがって実際はこの計算結果よりだいぶ短くなるだろう。
ではそれを計算……と思ったが、ポケモンしりとりのレギュレーションを見ていて、それどころでないことに気付いてしまった。
何気ないお遊びのような顔でお出しされているが、このポケモンしりとりは初代から蓋をされ続けてきたポケモンの暗部に軽率に踏み込んでいる。とうてい看過できるものではない。
それは「ミニリュウ表記ゆれ問題」である。
画像はポケモンGOのもの 「ミニリュウ → ハクリュー → カイリュー」という校正担当者のケジメ案件は、いにしえより公式に見て見ぬふりをされてきた。たぶん。少なくとも金銀でさらっと修正されることはなかった。
今回のポケモンしりとりの歌詞では、ミニリュウの次にはウィンディが来ている。そして、歌詞にはないが、背景でカイリューの隣にはユキカブリが配置されている。
しりとりにおいて最後の長音を除くルールは珍しくないが、その結果ミニリュウの次が「ウ」でカイリューの次が「ユ」になるなどといういびつなルールが認められるだろうか? 認められるわけがない!
お前たちのポケモン名って醜くないか? まるで凸凹で、石ころだらけの道だ! 俺がその道を、綺麗に舗装し直して……
「勝手にまとめるなよ!」
なにッ!?
「ミニリュウも! ドリュウズも! ルカリオの波動と波導も! 瞬間瞬間を必死に生きてるんだ! みんなバラバラで当たり前だ! それを無茶苦茶とか言うな!!」
バカな……!? グワーッ! ぬわーーーーっっ!!
……俺は考えを改めた。ポケモンも最初から世界規模の大作だったわけではない。瞬瞬必生の結果なのだ。俺がやるべきことは、この表記ゆれに意味を見出すことだ。
まず真っ先に検討すべきは「カントー地方ではリューとリュウの発音はハッキリ異なっており、意味合いも違う」という可能性である。違うものであれば表記ゆれではない。我々も同じ「chain mail」でも「チェーンメール」と「チェインメイル」では全く違うものを想起するはずだ。
ただこの説には違和感がある。ミニリュウとハクリューは姿かたちがかなり似ているが、カイリューは進化の瞬間を見なければ同種とは思わないであろう。古代カントー人が名付けるなら「ミニリュウ・ハクリュウ」と「カイリュー」で分けるのが自然だ。
となると俳優の白竜氏が「ハクリュウ」を商標登録しているので使えなかったという可能性が……いやそんなわけあるかい。だいたい俳優が……俳優……? タレント……スター……!
そうして俺はある人物に思い当った。
カントー地方ポケモンリーグ四天王として名をはせるドラゴン使いのワタルである。
彼の手持ちポケモンはギャラドス・ハクリュー・ハクリュー・プテラ・カイリューであり、ここにハクリューとカイリューがセットになる下地が生まれている。これしかない……!
想像するに、もともと「リュウ」で統一されていたところに、実力とカリスマ性を持ち合わせた人物が現れ、マスコミ等で「俺はリュウよりリューが好きですね」などと宣伝したり、ハクリュー、カイリューと表記し続けたりしたのだろう。
その結果、彼の手持ちにないミニリュウだけが「リュウ」のまま残り、他の2種は「リュー」と書くのがカントー地方に広まったのではないか。もともとカントー地方ではドラゴンタイプは極めて珍しいので、ワタルの宣伝効果がばつぐんに効いた可能性がある。
もうこの可能性しか思いつかない。ワタルのせいでポケモンしりとりはこんなに直感に反するものになってしまったのだ。だからポケモン赤緑の校正担当者が指をケジメしたり、マンゴーをもぐなどの自我研修に送られたりする必要はないのだ。よかった。俺は胸をなでおろした。
こういうのが出てくると、当然「じゃあ全力でポケモンの名前を繋げたらどのくらいの長さになるんだよ」という点が気になってくる。
辞書が与えられている場合の最長しりとりを求めるアルゴリズムについては大学で学んだ。さっそくプログラムを書こうと思ったが、こういううってつけの話題はおそらく先行研究がある。検索したところweb上で動くものすらあってすごかった。
これにwikipediaから引っ張ってきた第8世代までのポケモン893匹を読み込ませることで、最長で441個つなげられることがわかった。エンディングテーマでは10匹つなげるのにおよそ7.5秒かかっているため、全力を出すと歌はしりとり部分だけで5分30秒となる。
ただし、上記のプログラムでは濁点・半濁点の有無を区別していない。ポケモンしりとりの歌詞を吟味すると、濁点は区別するレギュレーションのようだ。したがって実際はこの計算結果よりだいぶ短くなるだろう。
ではそれを計算……と思ったが、ポケモンしりとりのレギュレーションを見ていて、それどころでないことに気付いてしまった。
何気ないお遊びのような顔でお出しされているが、このポケモンしりとりは初代から蓋をされ続けてきたポケモンの暗部に軽率に踏み込んでいる。とうてい看過できるものではない。
それは「ミニリュウ表記ゆれ問題」である。
画像はポケモンGOのもの
今回のポケモンしりとりの歌詞では、ミニリュウの次にはウィンディが来ている。そして、歌詞にはないが、背景でカイリューの隣にはユキカブリが配置されている。
しりとりにおいて最後の長音を除くルールは珍しくないが、その結果ミニリュウの次が「ウ」でカイリューの次が「ユ」になるなどといういびつなルールが認められるだろうか? 認められるわけがない!
お前たちのポケモン名って醜くないか? まるで凸凹で、石ころだらけの道だ! 俺がその道を、綺麗に舗装し直して……
「勝手にまとめるなよ!」
なにッ!?
「ミニリュウも! ドリュウズも! ルカリオの波動と波導も! 瞬間瞬間を必死に生きてるんだ! みんなバラバラで当たり前だ! それを無茶苦茶とか言うな!!」
バカな……!? グワーッ! ぬわーーーーっっ!!
……俺は考えを改めた。ポケモンも最初から世界規模の大作だったわけではない。瞬瞬必生の結果なのだ。俺がやるべきことは、この表記ゆれに意味を見出すことだ。
まず真っ先に検討すべきは「カントー地方ではリューとリュウの発音はハッキリ異なっており、意味合いも違う」という可能性である。違うものであれば表記ゆれではない。我々も同じ「chain mail」でも「チェーンメール」と「チェインメイル」では全く違うものを想起するはずだ。
ただこの説には違和感がある。ミニリュウとハクリューは姿かたちがかなり似ているが、カイリューは進化の瞬間を見なければ同種とは思わないであろう。古代カントー人が名付けるなら「ミニリュウ・ハクリュウ」と「カイリュー」で分けるのが自然だ。
となると俳優の白竜氏が「ハクリュウ」を商標登録しているので使えなかったという可能性が……いやそんなわけあるかい。だいたい俳優が……俳優……? タレント……スター……!
そうして俺はある人物に思い当った。
カントー地方ポケモンリーグ四天王として名をはせるドラゴン使いのワタルである。
彼の手持ちポケモンはギャラドス・ハクリュー・ハクリュー・プテラ・カイリューであり、ここにハクリューとカイリューがセットになる下地が生まれている。これしかない……!
想像するに、もともと「リュウ」で統一されていたところに、実力とカリスマ性を持ち合わせた人物が現れ、マスコミ等で「俺はリュウよりリューが好きですね」などと宣伝したり、ハクリュー、カイリューと表記し続けたりしたのだろう。
その結果、彼の手持ちにないミニリュウだけが「リュウ」のまま残り、他の2種は「リュー」と書くのがカントー地方に広まったのではないか。もともとカントー地方ではドラゴンタイプは極めて珍しいので、ワタルの宣伝効果がばつぐんに効いた可能性がある。
もうこの可能性しか思いつかない。ワタルのせいでポケモンしりとりはこんなに直感に反するものになってしまったのだ。だからポケモン赤緑の校正担当者が指をケジメしたり、マンゴーをもぐなどの自我研修に送られたりする必要はないのだ。よかった。俺は胸をなでおろした。