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■2005-05-31 : 「学者」と「詩人」
 僕は、心に「学者」と「詩人」を育ててゆきたい。

 今回は真面目な日記だ。最近当サイトに意外な読者層(主に家族がらみ)があることがわかったので、突然真面目なことを書き始めて「何かあったのか!」と心配させてはよくないから、あらかじめ断っておかねばなるまい。今回は真面目な日記だ。

 最近僕は、言葉を用いて他人の理解を得るには「学者」と「詩人」の心が必要だと思うのだ。
 この場合における「学者」とは「物事を論理的に考える力」だと思っていただきたい。同様に「詩人」とは「物事を感情的に過不足なく表す力」のこととする。

 例えば人を説得する場合、まず堅牢な理論が必要だ。感情だけでは万人を説得することはできないだろう。かといって、理論が完璧であっても、理屈そのものに心を打たれて行動する人はなかなかいない。それゆえ、説得者はその理論を相手にあわせて受け入れやすく伝えるための言葉や言い回しを探す事になる。ここで、理論を感情的に咀嚼して伝えるという工程がはいるわけである。

 説得する相手が一人ならまだしも、複数人、あるいは大衆に理論を受け入れてもらいたい場合、その工程ははるかに困難なものになる。その結果、淘汰された理論は詩的な響きを持つようになり、中でも究極まで過不足なく洗練されたものが、様々な名言・名文・ことわざ等の中に残っているのではあるまいか。

 僕は、言葉を使って何かしようというときに、このことを意識していきたい。
 その決意表明を実践的な例として示したのが冒頭の一文であるのだが、現状ではまだまだ精進する必要がありそうである。
 しかも精進した結果は、当サイトの不真面目な文章の中ではあまり表には出てこないだろう。世の中うまくいかぬものである。
 
 なお、例によって、次回から不真面目な日記で心のバランスをとる。

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