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◆不定期日記ログ◆

■2025-12-12
鳥、バグる
 当サイトのマジレス担当として勝手に便利に使われていることでゆうめいなオカメインコのピピチャンだが、なんか先日バグったのでその話をする。
 
 ピピチャンにはなぜか布を近づけると「ピピチャン!」と自己紹介をする習性がある。
 これを利用して、そのへんの布を手に忍ばせてから肩に乗ってる鳥に同意を求め、タイミングよく布を見せることで「ピピチャン!」という返事を得るという裏技が活用されていた。

 ぼく「鳥もそう思うよな!」

PIPI
ピピチャン!
 でも、それがよくなかった。


 ある日突然、放鳥したときにやたらと荒れるようになった。
 荒ぶるオカメインコは顔に向かって飛んできて、下唇の柔らかいところを狙ってついばんでくるのでとても痛い。換羽の時期で気が立っているのかとも思ったが、今までの荒れ方とは違う迫力があり、そもそも換羽期ではない。
 人間のところに来ることもないし、ケージに帰すときにもめちゃくちゃ抵抗する。疲れ果てるまで抵抗を繰り返し、ケージに戻っても延々と呼び鳴きを繰り返す。
 なぜピピチャンは不良になっちまっただか?
 
ハンカチをじっと見つめるピピチャン
ハンカチをじっと見つめるピピチャン

 ここで我々は気が付いた。
 まさか、昨日「ピピチャン!」って言わせるために使ったそのハンカチが……関係あるのかい?
 人間のところに来ないでじっとその位置にいるのは、そこが暖かいからではなくて……そこにあるハンカチを「俺の嫁」と認識してしまったから……なのかい!?
 めちゃめちゃに呼び鳴きを繰り返していたのは、荒れているからではなく、ハンカチの姿が見えないから呼んでいたのかい!??

 文鳥であるウメチャンはわりといろんな物体に対して求愛ダンスをしているし、オカメインコもそういうもんなのかなと思ったんだけど、断固としてハンカチのそばを離れない。
 俺がハンカチを自分の頭に乗せてみたらいつも通り肩にとまるものの、俺がピピチャンのほうを向くと「お前ごときハンカチ台が深淵なるわたしとハンカチの砦に踏み込んで来るんじゃあないッ!!」という勢いで顔を攻撃してくる。本気だ。ピピチャンは本気なのだ。


 その後、ワイフが日中にハンカチを少しずつフェードアウトさせていき、最終的に仕舞っても大丈夫な形にもっていった。元に戻るまで3日かかった。
 なんの変哲もないただの布がここまでの執着心を生むとは予想していなかったので驚いたが、まあ人間でもただの布にすごい執着する人は別に珍しくない。しょせん我々も万物の霊長ぶっているヒト科のヒト属にすぎないのだ。謙虚に生きていきましょう。